ONE PIECE FILMを原型がなくなるぐらい粉々にするお話   作:ちゅーに菌

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お待たせ!(9ヶ月以上) ワンピースしかないけどいいかな?(人間の屑)





ONE PIECE STAMPEDE 後

 

 

 

 

 

 この1週間でバレットはポムダムール海賊団について、幾つか嫌でも目についたことがある。

 

 まず、ポムダムールの船――"リンリンレイン号"は確かにビッグマム海賊団時代から彼女が使用していた海賊船なのだが、5mを超える身長の彼女が暮らすように作られ、明らかに縮尺が普通の人間向けでないことが特徴のガレオン船のため、わざわざ船員が暮らせるように改築がなされている。そのため、巨大な部屋の中に人間向けのドールハウスがあるような妙な構造をしている。ちょっとしたトリックルームに見えなくもない。

 

 そして、この海賊団は、海賊団と他者に認識されているが、その実態は海賊団と言うよりもただの民間船に近いものであった。そして、そもそもポムダムールは海賊団と自身達を自称したことは1度もないようである。

 

 というのも船員の構成が可笑しい。最初から船員のほとんどがエルフ、アラクネ、スキュラ、ラミアといった常時発動型のゾオン系の能力者。魚人と手長族や、天界人と首長族、ミンク族と三ツ目族と言った非常に奇妙なハーフの異種族とおぼしき容姿をした者が多いことが気になってはいたが、全員で約40~50人の乗組員の中、普通の人間が全くいない。

 

 そして、船員の大部分が、15にも満たない子供ばかりなのだ。その上、少年兵として従軍経験者のバレットからすれば、戦える者も最低限も満たしていないような連中がほとんどを占める。彼からすれば海賊船ではなく、どこかの客船や奴隷船のような民間の船としか思えず、むしろ新世界で覇権を争うような連中と比べても遜色ない筈のポムダムールがこんな船の船長をしていることそのものが余りにも異質であった。

 

「ポム船長ー! 私の糸でお洗濯物干したわよ!」

 

「そう、いい子ねシャリー。えらいえらい、飴ちゃんあげる」

 

「こ、子供扱いしないでよ! 貰うけど……」

 

 今、椅子に座っているポムダムールの足元にやって来た12歳程の娘――シャリーは下半身が黒く艶のある蜘蛛のそれであり、むしろ蜘蛛の頭の代わりに少女の上半身が生えているようにさえ思えるだろう。

 

 更に飴を渡したポムダムールはシャリーの両脇を指でつまみ上げ、優しく高い高いをしてみせる。やられているシャリーは恥ずかしがってこそいるが、その顔には嬉しさが滲み出ていた。

 

(なんなんだコイツ(ポムダムール)は……。この船は……)

 

 バレットからすれば、そのまま簡単に指で潰してしまえる子供の世話を飽きもせずに焼いているポムダムールが異様で仕方がない。何せ彼女の実力は、彼でさえも己よりも遥かに強いと認めるほどに高い。

 

 そのため、まるでママゴトや家族ごっこでもしているようで、悪戯に実力を余らせるばかりで油を売っているようにしかバレットには見えないであろう。

 

 そんな彼女を見て顔をしかめている彼に横から声を掛けてくる存在がいた。

 

「ハーフか、悪魔の実の能力者しか居ないから驚くだろ?」

 

「………………」

 

 それはシャーロット家の二男――カタクリだった。ファーで口元を覆っておらず、耳元まで裂けた口と牙のような歯が見え、何故か湯気が立ち上る熱々の汁物が入ったどんぶりと箸を手にしている。この光景を万一にでも大多数の兄妹が見れば、阿鼻叫喚になるであろう。

 

 しかし、この船の船員やそもそもカタクリについて何も知らないバレットには、何故母親(ビックマム)に勘当された筈にも関わらず、その兄妹が船にいるのか程度の疑問しか覚えることもない。

 

 カタクリはそのままバレットの隣にやって来ると、言ってもいないにも関わらず、汁物をゆっくり啜りながら話を始めた。

 

「シャリーは忌み子だったんだ――」

 

 カタクリはシャリーだけでなく、他の異形の子にも囲まれ、遊び相手を勤めているポムダムールを見ながら続ける。

 

 彼女が悪魔の実を食べたのは9歳の頃。それまではごく普通の村娘だった。しかし、偶々森で見つけて食べた果物が、ゾオン系のクモクモの実 モデル"アラクネ"だったばかりに彼女の体は、あのように変化してしまったらしい。

 

 そして、ログポースにも乗らず、航路の近辺にもないようなド田舎の島々での悪魔の実の知名度や理解度は、全くない場合も珍しくはない。その結果、彼女は閉鎖的だった村で迫害されるようになり、両親からも見捨てられ、座敷牢に閉じ込められていたのだ。

 

 それを地酒巡りであらゆる島々を巡っていたポムダムールが見つけ、言い値で買い取った――というのがこの船にシャリーという少女が乗った経緯だった。

 

「たった100万ベリーだったそうだ。業物一本と大差ない値だな。他の子供達も皆にたような経緯で、この船に乗っている」

 

「……………………なぜ俺に話す?」

 

「別に、お前が聞きたそうにしていたからだ」

 

「余計なお世話だ……!」

 

 バレットがカタクリにそう言うと、カタクリは裂けた口を歪めるほどクツクツと笑う。それに生暖かいものを見守るような視線を感じたバレットは、舌打ちと共に顔を背ける。

 

「お前を拾った理由もポム姉からしたら似たようなもんだと思うぜ?」

 

「ああ……?」

 

「まあ、それはいい。ポム姉の強さの秘訣を知りたいのだろう?」

 

 カタクリはどこか嬉しげな様子で再び口を開く。

 

 ちなみにカタクリはビッグ・マム海賊団の仕事でグランドライン前半の海に来た場合、最初に自身で期限を立てて、その目的を期限にした日数以内に達成すると、先に自身が率いる海賊団は目的の物と共にトットランドに帰らせ、残りの期限を自身の修行やママのために新たな甘味を求めて過ごす――という名目でお忍びで、グランドライン前半の海にいるポムダムールのところに、こうして会いに来ているのである。要はサボりという奴であった。

 

 だが、ポムダムールを修行相手にすれば、最高クラスの自身の修行になり、新たな甘味は、トットランドでは最高のパティシエのひとりだった彼女が最近考案したレシピを直接貰っているため、別に本当にサボっているというわけでもない。もっともビック・マムにバレれば勘当されることも間違いないであろう。

 

「ポム姉が強いのは多分、シャーロット家の誰よりも優しく、全てを守ろうとしていたからだと思う。だから、家にいたときのポム姉は……今よりも強かった」

 

「今よりも……だと?」

 

「ポム姉は誰よりも万国(トットランド)を作ろうとしていたんだ……無論、ママよりもな」

 

「酒飲んでるだけじゃなかったのか……」

 

「昔は……もっとキラキラして、優しくも厳格で理想に燃える炎のような女性だった。家にいた頃は……1度も酒を口にしたところを見たこともなかったぐらいだ」

 

「………………500L樽を日に幾つも開けてるのにか?」

 

「ああ、そうだ……。まあ、詳しいことについては、程々に酔ってるときのポム姉に聞くといい。酒が入ると口が滑りやすくなるからな」

 

 カタクリはそれだけ教えると、いつの間にか空になっていたどんぶりをキッチンに下げに戻って行く。

 

 強さ以外はポムダムールについて興味はなかったバレットであったが、"もっと強かった"と兄妹から言われるような時代があった彼女について気になった彼は、カタクリの言葉を信じ、その日も深酒するであろう日没を待つことにする。

 

「誰かポム姉を救ってやってくれ……」

 

 背後でカタクリがそんな小さな言葉を呟いた気がしたが、バレットは興味がなかったため、聞かなかったことにした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

◆◇◆◇◆◇

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「うぃー、ひくっ……」

 

 時間にして23時を回った頃。既に他の船員は寝静まる中、この船のキッチンに備えてある4人掛けのテーブルでひとり深酒を続けているポムダムールの姿があった。

 

 完全に酔うと問題行動を起こす彼女ではあるが、そもそも酒にはかなり強いため、悪酔いを引き起こすまでは時間が掛かる上、基本的には眠ってしまうので、正にパンドラの箱のような女なのである。

 

「おい、ポムダムール」

 

「んー……? 何よ」

 

 そんな少し目の焦点がおかしくなり始め、半分ほどとろんとした表情をしているポムダムールに、バレットは声を掛けた。言語能力はまだマトモそうなため、今が絶好の状態と言えるであろう。

 

 ちなみに彼女の座るテーブルと椅子は、5m超えの彼女向けに作られているため、それなりに巨漢な彼にとっても大きくはあるが、使えないサイズではないため、そのままずけずけと彼女の隣に座り込む。

 

 そして、彼女が飲んでいるワンカップか何かのように蓋の空いた酒樽から、持参したジョッキグラスで酒を掬い、一気に呷ってその底をテーブルに叩き付ける。

 

「テメェの話が聞きたい」

 

「あら、珍しい。変なものでも食べたの? まあ、別に暇だしいいけれど――」

 

「母親から離反した理由についてだ」

 

 それを聞いたポムダムールの言葉と酒を呷る手が止まり、目を少し大きく開くと露骨に嫌そうな表情になると共に眉を潜めるが、バレットは変わらずに彼女を見つめ続ける。

 

 数秒の間の後、先に折れたポムダムールは視線を船室の小窓に向け、外の暗闇ではないどこか遠くの彼方を見つめながら溜め息を吐いた。

 

「…………はぁ、どうせカタクリの入れ知恵でしょう? まあ、別にいいけれど……面白そうなことも貴方のためになることもひとつもないわよ?」

 

「………………」

 

 バレットは肯定も否定もしなかったが、その無言は答えとなり、ポムダムールはポツリと語り始める。

 

 バレットが彼女に入れ込み始めているのは、彼の"一人だからこその強さ"とは全く別の強さを持っていることを既に理解しており、それを知りたいという理由が最も強い。

 

 だが、自身よりも遥かに強い海賊が、酒に逃げ続けていることへのある種の憐れみと怒りもあったのであろう。故にバレットの真っ直ぐな瞳にポムダムールは、ずっと昔に忘れた己の輝きを見せつけられているようで勝てなかったのだ。

 

「まあ、ママと袖を分かったのは所謂、"方向性の違い"って奴よ。下らない理由だわ」

 

「方向性の違い……?」

 

「あらゆる人種が差別なく暮らせる世界――そんな理想の国が私の万国(トットランド)で、ママの語った理想だった」

 

 "万国(トットランド)"――。

 

 偉大なる航路(グランドライン)の新世界にあるホールケーキアイランド近海の34の島とその周辺海域の総称である。同時にポムダムールの母親であるシャーロット・リンリンとビック・マム海賊団の本拠地であった。

 

 当然、元ビック・マム海賊団長女であり、シャーロット家の最高傑作とまで言われていた彼女とは切っても切り離せない関係と言えよう。

 

「そして、私は言葉の通り、ママの理想を真に受けてしまったただの夢見がちな小娘だった。それだけの話よ。ママに勝手に期待して、勝手に失望して大喧嘩して去ったの」

 

 ポムダムールは自嘲気味に笑みを浮かべると、何かを掻き消すように一気に酒を呷る。そして、空になったらグラスを見つめてから更に呟いた。

 

「ママの理想は……あらゆる人種が暮らせる世界なんかじゃないわ――あらゆる人種を招いてお茶会がしたい。ただそれだけのことなのよ」

 

「は……?」

 

 バレットは思わず声を漏らす。それほどまでにビック・マムの理想は陳腐極まりなく、小さな少女が大人になれば自然に忘れる落書きの夢にも似た何かであった。

 

「最初はママも普通の方法で種族を集めてたわ。ビック・マムっていうビッグネームによって海賊や人拐いに怯えなくていい暮らしが手に入るっていう条件は、それだけでも意外にも大好評でね。特に新世界なんて地域じゃ、寿命を少し削っても全然お釣りが来るって思われていたのよ」

 

 そう言うとポムダムールは誰を思っているのか、クツクツと調子外れに嗤う。

 

「でも……そんなのは初めだけ。すぐに全ての種族を集める夢は行き詰まった。けれどそれって、普通は努力目標よ。どんな方法を使ってでも、本当に集めようとするだなんて……思う?」

 

「まさか……」

 

「巨人が居なければ、元々ただの人間を巨人に変えれないかと方法を模索するように指示を出す……。奥地の秘境に僅に残るだけの種族を秘境ごと焼き払って全て拉致して強制的に移住させる……。既にいる種族で難民が移住願いを出して来たら、それを黙殺し、それでも過剰に訴えてきたら殺せ……ふふふっ! 実際に全部、私に出された指示よ……!」

 

 ビシリと、ポムダムールの持つグラスにヒビが刻まれ、彼女の手だけが小刻みに震える。それは明確な怒りを含む激情を示していた。

 

「お菓子の為に国を滅ぼすのは慣れていた! だって理想の為ですもの! 立ちはだかる海賊や海軍なんてゴミ同然よ! ママこそが至高!! 女王こそ絶対!! でも――でも……その先のどこに理想があるの? あらゆる人種が差別なく暮らせる世界は? 私は……私は……何のために万国(トットランド)を叶えようとしてきたの?」

 

 最早、バレットに向けて話していないポムダムールは小さく震えていた。その姿は酷く小さく見え、己が強者と認めた者が、今にも消えてしまいそうに思えることに言いようもない焦燥と不安を覚える。

 

「その日、あまりにもママのちぐはぐな指示と雲を掴むような思想のブレに堪えかねて、気持ちを爆発させた私は今みたいなことを言ったわ。そしたらママは何て言ったと思う?」

 

 突然、屈託のない笑みを浮かべたポムダムールは、そのままケラケラと笑う。

 

「"お前はおれのために生きてるんだ。そんな下らないこと考えるな。ケーキが不味くなっちまう"――ですって。は……ははは……ハーハッハハハハ!!!」

 

 そして、一頻り笑い終えた後、ポムダムールが持つグラスが静かに砕け、砂が流れるように跡形もなく溢れ落ちた。

 

「思わず、カッとなってママが持ってたケーキを壁にぶちまけてやったら、ママもキレて後はもう島ひとつ巻き込んだ戦争よ。あのとき、居合わせた兄妹たちには悪いことをしたわ――で、ママと刺し違えて重症を負って負わせて……。勘当されて今に至るってわけよ。わかったかしら?」

 

「……………………そうか」

 

 そう返すのが今のバレットには精一杯であった。そして、更にポムダムールは力ではどうしようもなかった現実そのものを語る。最早、壊れた蛇口のように彼女は止まれない。

 

「貴方が強いって言っている奴は……。ガキみたいな親の理想を履き違えたクソガキが……それを失ってからずっと酒に逃げてるだけの屑なのよ。まっ、他にやることもないんだけどねー! ママママ……!」

 

「……お前が母親を打倒して、ビック・マム海賊団を継げばいいんじゃねーか?」

 

 それは彼らしい理論であり、最も単純な答えであった。しかし、それを聞いたポムダムールはピクリと反応すると、表情を消して睨むようにバレットを見つめる。

 

「どうやって叶えるのよ……」

 

 そう言ってグラスが無くなった拳を握り締め、掌から血が滲み出し、滴り落ちるほど引き絞る。バレットにはそれがまるで涙のように思えた。

 

万国(トットランド)はママのソルソルの実があってこそ成し得る夢物語の理想よ。アレ抜きじゃとても無理。ある程度、強制させる方法がなきゃ種族や差別を無くすなんて不可能なのよ。そんなに人間がお利口な生き物なら万国(トットランド)が理想になるわけないじゃない。それとも貴方は――強ければ人が着いてくると本気で思っているのかしら?」

 

「――――――――」

 

 バレットは知っていた。

 

 メダル欲しさに戦火を挙げれば、仲間だと思っていた者に後ろから撃たれ嘲りを受けた。親だと慕っていた者には、平和の未来を思い馳せた後にそれを裏切られ、殺され掛けた。到底、彼にとって人間は信ずるに価しないものであろう。

 

(ああ……そうかコイツは――)

 

「最強……強さ……そんなもの。なんの役に立つっていうのよ……」

 

 そして、彼は自覚する。

 

 

(俺と同じなのか……)

 

 

 己はポムダムールと同じように、残された(よすが)にすがり続け、今も尚逃げ続けているという現実そのものに。

 

 それでも尚、諦めきれず――彼女はこうして妨げられた者を船に匿い、万国(トットランド)の幻影を追い続け――彼は既に矛先も理由をも失い、ただ強さを求め続けるだけの修羅と化していたことを。

 

 そして、ふとした瞬間に彼女は静かに泣くようにテーブルに崩れ落ちた。

 

「"誰も泣かない場所"を……私は……わた……し……は――」

 

 そのまま、ゆっくりと寝息を立て始める。どうやら相当していた深酒が今になって効いてきたらしい。完全に眠りこけており、少なくとも昼までは彼女が起きることはないであろう。

 

「…………………………」

 

 彼女の心の内を全てさらけ出されたバレットは、しばらく沈黙した。そして、目を瞑りながら小さく溜め息を吐いた後、彼は椅子から立ち上がる。

 

 

「格好悪りィな……俺も……」

 

 

 それだけ呟いたバレットは、ポムダムールが割ったグラスを片付け、近くにあったテーブルクロスを彼女の背に掛けた後、キッチンを後にした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

◆◇◆◇◆◇

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「集まったなお前ら」

 

 ポムダムールから話を聞いた翌日の早朝。

 

 バレットはリンリンレイン号の船員を叩き起こし、甲板に集めていた。無論、ほとんどがまだ小さな子供であり、大きくとも20には行っていないように思える。

 

 奇妙な種族同士のハーフや、異形のゾオン系能力者が数十名居る様は異様な光景だが、少年兵として半生を過ごしたバレットにとっては使えない烏合の衆以外の何者でもない。

 

「力が欲しい奴はこの中にいるかァ!!」

 

 バレットはそう叫ぶが、戦闘経験などロクに無く、かつて妨げられて今は彼女に庇護されるばかりの者たちは、萎縮するばかりで誰も名乗りを上げることはなかった。

 

 そんな様子を知っていたと言わんばかりに彼は更に言葉を続ける。

 

「よくもまあ……これだけゴミを溜め込んだもんだ! 少なくともお前らは、ポムダムールの枷になっている! 奴の首枷と足枷のな! 俺のことはどうでもいいだろうが、お前らにはアイツに恩義があるだろう!? せめて己の身ぐらい自分で護れるようになれよちよち歩きの雑魚どもがッ!!」

 

 その言葉に船員の目の色が変わり、一様にバレットが見慣れた小憎たらしい反抗的な兵たちに似たものに変わる。

 

 彼はそれに満足した様子で歯を見せて笑うと、拳を引き絞り、軽く挑発して見せる。

 

 

「少なくとも俺はテメェらよりは何千倍も強い! さあ、悔しければ掛かってこい!! 全員まとめて相手にしてやる!!!」

 

 

 それは火蓋となり、リンリンレイン号の広い甲板でバレットに対し、船員全員が立ち向かった。

 

 

 

 

 

 

 後にバレットは、大海賊"水飴"のポムダムールの船出身で有力者となった数多の船員を育成した男として、皮肉を込めて"ダグラス将軍"と称されるほどの男になるのだが、それはまた別のお話である。

 

 

 






あー、もう(ONE PIECE STAMPEDE)めちゃくちゃだよ。



次はONE PIECE FILM GOLDを予定しております。

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