―演習場―
「それではこれよりボスボロット修理の動作試験の仕上げとして
ボスボロットとアールカンバーとの公開模擬試合を行う
なお模擬剣を使うとはいえ安全を考慮して操縦席となる
ボスボロットの頭部 アールカンバーの胸部を意図的に攻撃することを禁止とする」
ダーヴィド親方の号令が響き入場した両機が向かい合う
\\ワー ワー!//
「やれやれ たかが模擬試合に なんて観客と歓声だ
お祭り騒ぎどころじゃないぞ」
「ジャンジャジャーン!
おお 女の子のお客さんもずいぶんといるじゃないのぉ!
エドガーを応援する声ばっかりなのが気になるが
おれさまの華麗な戦いぶりで魅了しちゃうわよん!」
「シルエットギアを通してシルエットナイトを動かすのは初めてだが
ケーブルを繋いだだけで操縦桿と鐙になるのは凄いな
今までのアールカンバーの感覚と大差ない
後は戦いを通じて慣れていくとしよう」
「ボスもエドガーも準備はいいな
双方 礼っ!!」
ボスボロットとアールカンバーが互いにお辞儀をして距離をとった
「べへモス戦の英雄ブリキの騎士
そのパワーや機体の耐久力は遥かに上だろう
だが一対一ならば勝敗を決するのはナイトランナーの技量だ」
「へっへっへ
久しぶりに張り切って動けるだわさ
それじゃいっくわよ~ん」
「始めぇっ!!!」
ドカドカドカドカ!!
「ボロットパーンチ だーわさ!」
ガシィイ!!
ボスボロットが初手から猛ダッシュでパンチを繰り出し
アールカンバーが左手の盾で威力をそらした
「!!! なんという威力!
まともに受けたら盾が砕けて機体が吹き飛ぶぞ!」
「おーーっとっとっと」
\\オーーー!//
いなされたボスボロットが体勢を崩したが
片足ケンケン状態で持ち直した
そのシルエットナイト離れした動きに歓声が上がるが
立て直す隙をついてアールカンバーが右手で持つ剣を突き出す!
「うひゃあ~~っと!」
両腕でなんとかガードするボスボロットを
冷静に剣で攻撃しアールカンバーが優勢に進めていく
「これだけ激しく動いてもシルエットギアのおかげで
操縦の衝撃がほとんどない!
それでいて機体との操作性や一体感は前以上だ!」
「のわ~~っと!?」
―見学席―
「エドガーいつもよりさらにいい動きね アールカンバーは修理だけで
操縦周り以外改造してないって話なのに」
「エルネスティの直接制御ほどじゃないが
あれがシルエットギアを通した操縦か」
「なあエル なんでボスボロットはアールカンバーみたいな
剣や盾を使わねえんだ?素手じゃ不利だろう」
「まだ武器まで修理できてないの?
剣ぐらい貸せばいいじゃない」
「いえ 元々ボスボロットには武器がありません
それにボスが言ってましたが剣を持っても
チャンバラで騎士に勝てるわけないので必要ないそうです
ボスは魔法も使えないので杖も持ってません」
「でもそれじゃあいくらボスボロットにパワーがあっても
エドガーには勝てないわよ あ 逃げた」
「大きく距離をとったか 仕切り直すつもりのようだが・・・」
―演習場―
距離をとって一息つこうとしたボスボロットに対し
アールカンバーは右手に持つ剣を素早く杖に持ち替えて法撃を放った
ボウ!
ズガァン!!
「うぎゃ!おしりが2つに割れちゃったじゃないのさ!」
「後ろに直撃したのにまったく効いてないのか!?」
法撃の直撃をものともせず走り出したボスボロットに驚愕するエドガーを尻目に
ボスボロットはアールカンバーを中心に円を描くように走り回り攪乱を仕掛けた
「速い!?これでは法撃の狙いが定まらない!
ならば!!」
―見学席―
「また剣に持ち替えて真正面から突っ込んだ!
博打に出たわねエドガー!」
「エドガーの技量なら剣と盾でボスボロットのパンチに
対応できると判断したのだろう
一撃をしのげれば勝てると!」
「あ!?ボスボロットが腕で頭を抱えるように
防御の構えになった!
逆に一撃を耐えてから反撃するつもりか!?」
「いえ あれは!?」
―演習場―
「ボロット ストラ―――イク!!!」
ブォン!!!
「何だと!?」
ボスボロットが自らの頭部をアールカンバーの頭部に投げつけた
グシャアン!!!
アールカンバーの頭に直撃し潰されたことで
エドガーはシルエットナイトの視覚を破壊され
ボスボロットを完全に見失った
ボスボロットはすぐさま自分の頭を拾い上げ元の場所(うっかり後ろ向き)に戻し
「もらったぁ!!」
グワーッ!
ボスボロットがアールカンバーを一気に持ち上げた
「そこまでっ!!!」
ダーヴィドの制止を受けて決着がついた
ボスボロットはアールカンバーを寝かせるようにそっと下ろした
ボスボロットの奇襲・・・奇行ともいえる攻撃に観客は唖然として声もでない
ボスとしては咄嗟の思いつきとはいえまんまと成功して勝ったのに
まったく反応がなく首をかしげた
とりあえずアールカンバーを握手して起こし上げ
操縦者同士無事を確認し合ったところで観客も気が付いたのか
拍手と歓声に包まれながら模擬試合を終えた
―打ち上げ会場(食堂)―
「あー、模擬試合で破損したアールカンバーの頭部は完全に
交換するしかねえほどグシャグシャになっちまったが
ボスボロットの頭部は無傷 動きも問題ねえことがわかった
国王陛下からの勅命は果たされたと言っていい
お疲れ!乾杯!!」
ダーヴィド親方の音頭で関係者を集めた打ち上げがはじまった
ちなみこの国では高等部から飲酒OKの文化である
\\かんぱーーーい!//
「お疲れ様ですボス!
いい試合でしたね
あ 飲み物をどうぞ」
「おお あんがとよっと」
グビッ
「ボス!」
エドガー ディートリヒ ヘルヴィ ゲパードの高等部4人がやってきた
「俺の完敗だった ブリキの騎士との戦いはいい経験になったありがとう」
エドガーが求めてきた握手にボスが笑顔で応えた
「おう おれさまもおかげさんで必殺技を編み出したぜ
ありがとうよ!」
「必殺技か・・・
最近は常識を投げだすのにも慣れたつもりだったが
まさか頭を投げ飛ばしてくるとは思ってもみなかったよ」
「最後のアレには流石のエドガーも動きが止まったな」
「もしボロットの頭を剣で切り払ったり
盾で止めれば意図的な攻撃にとられかねない
ルールを逆手にとったうまい作戦だったね」
ボスとしてはあの一瞬でそこまで考えたわけではなかったが
笑ってごまかした
「そんな作戦思い立っても行動にうつすやつはいねえよ
ボスは大丈夫だったのかあれ?」
「ああ あの操縦服、ていうか鎧のおかげでなんともねえよ」
「いやいやたしかにシルエットギアのおかげで
衝撃は緩和されたが操縦席をぶつけてくるなんて正気の沙汰ではないぞ」
「どんな魔獣でも頭を投げてくるやつなんていないから
初見であれに対応できる騎士はなかなかいないとは思うけど
絶対真似できないわね」
「・・・ボロットの頭がアールカンバーの頭に直撃する瞬間
中のボスの顔が見えたが、正直あの気迫に呑まれた
あれが勝負の決め手だったな」
「あれもボスのセンスですね
ロケットパンチならぬロケット頭突き!
ボスとボスボロットの新必殺技に立ち会えるとは
模擬試合を組んだ甲斐がありました!」
「やっぱあの模擬試合もエルが関わってたのか・・・」
「それどころか学園長に直訴して学園ごと巻き込んだからな」
「でも これでボロットちゃんにとられちゃったエル君が帰ってくるね!
王様の命令は終わったんだから!」
「何を言ってるのですかアディ
新必殺技を編み出したとはいえボスボロットの弱点も浮き彫りになりました
今度はそれを補うためにたくさん改良をしていく必要があります!」
「おっ そりゃいいな!」
「おいおい銀色坊主
なにとんでもないこと言い出してんだ!」
興奮した声で喋るエル達の話を聞きつけたダーヴィドもやってきた
「親方!ちょうどいいところに
ボスボロットとシルエットギアの改良案があるので
是非見てほしいんです!!」
「おいおい まてまてまて!押し付けてくるな!!
ったく・・・・・・こりゃ隠し腕に複座での法術使用だ!?
シルエットギアの改良案って作ったばっかりだろ!?
ったく次から次へと何でもかんでも作ろうとしやがって・・・」
「何を言うのですか
ないから作るのです あったら作りません
せっかくなので人事を尽くして国王陛下の度肝を抜きましょう!」
「おめえの人事はまだ尽くされてなかったのかよ・・・」
「見て さっきから様子を伺ってた学園長が遠い目をしてるわ・・・」
「あ エチェバルリア教官が元気づけてる
あの人たしかエルネスティの父親だよな
まったく同じ表情してるぜ」
「
直接血はつながってないのですが
最近は特に仲良くなっていますね」
「そりゃ
「だな」
「おっしゃあ まだまだ食って飲むぜ 続けエル!」
「はいボス!」
ますます盛り上がっていく打ち上げ会場をそっと立ち去る人影あり
・・・
・・・・・・
―???―
「フン あの模擬戦はあたしも見てた
学生が乗る型落ちの改造機ごときに手こずるようじゃ
手土産には ちと軽いと思ってたが
ほっとけば改造するってのならまだ様子をみてかっさらえばいい
それと・・・そのシルエットギアは確保しときたいね
そいつは学生さんや魔獣番よりもあたしら向きの
改良中のデータを逐一報告しな
あたしらの牙を磨くには持って来いってもんさね」
「は・・・」
ボスボロットを見る不穏な目が人知れず輝いていく
ボスボロットに武装が加わりました
ボロットストライクⓟ 射程1~2
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―????????―
「ボス できる限りの情報を集めましたがいまだ確認できません」
「いや 大したもんじゃねえか」
「僕なりにメッセージも送りましたが 好転せず ・・・ですが」
「つながりは確認できてんだ ならば」
「ええ・・・ Xデーは間近
準備は完了しています
もちろん桧山セット 資金は僕持ちです」
「ありがとよ おかえしはさせてもらうぜ」
「いえいえ これくらい 僕の夢でもありますから
それではスパロボ30プレイ作戦開始します!」
スパロボ30発売間近のワクワクがおさまらなくて書き上げました
いよいよ発売間近ですがPV3弾DLC②体験版までありましたがいまだボスボロット確認できず
ワクワクもやもやしながら発売待機中です
いつの間にかこの拙作 連載開始から2年もたってました
まさかスパロボ30で本当に共演?することになろうとは・・・