ナイツ&マジック&B   作:ウジョー

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気合

「ようやくついたようだな ボス君

あそこに見える建物がわしが学園長を務めるライヒアラ騎操士学園

国王陛下から君の生活や機体の整備については任されている

遠慮はいらないぞ」

 

「ありがとうよ ラウリさん」

 

「我が孫エルも随分と君に懐いたようだ

あの子が幻晶騎士(シルエットナイト)に関すること以外で子供らしいところを見るのは珍しい

できればこれからも気にかけてやってほしい」

 

「おおよ 子分の面倒をみるのはボスとして当然

任せとけってんだ」

 

「ボス! まずは学園に行きましょう!

ボスボロットの修理のためには親方たちの協力が不可欠です!

紹介しますよ」

 

「おや エルや その前に・・・」

 

「エル君はっけーん!

かくほー!!」

 

「おかえりエル」

 

「アディ キッド ただいま帰りました」

 

「おお 元気なかわい子ちゃんじゃねえか

そっちのボウズもエルの友達か?」

 

「ええボクの友人であり弟子でもある

アディとキッドです

二人は双子でボクと同じく騎操士学園中等部に通っています」

 

「エル君 このおっきい人はだれ?ドワーフ?」

 

「彼はボス ボクの憧れのロボット乗り・・・

騎操士(ナイトランナー)であり騎操鍛冶師(ナイトスミス)でもあります

王都からの道中で子分にしてもらえました」

 

「え!?そうなの!?」

 

「エルがシルエットナイトに関わる人を尊敬しているのは知ってたけど

いきなり子分になるなんてはじめてだな」

 

「ベヘモス戦ではボスとボスボロットの活躍がなければ

ボクもあぶなかったかもしれません」

 

「じゃあ エルの命の恩人か! 礼を言わなきゃな

ありがとうございました!

こいつ俺達が魔獣と戦っている間にあんな大物につっこんでいきやがったもんで」

 

「ありがとうございました!

本当に心配したんだよ エル君!

しかもすぐに王都に行っちゃって!

罰としてこのまま抱きつき刑よ!」

 

「なんかコアラみたいになってんぞエル」

 

「まいりましたね 王都に呼ばれたのは王命だったのに

そうだ 王様からのお許しもでたので学園で

ベヘモス戦で壊れた機体をいっしょに直すことになりました」

 

「ああ バトソンが言ってたやつか」

 

「王様の命令で 親方も見たこともないようなシルエットナイトを

学園で直さなくちゃいけないやつね

失敗したらどうしようって バト君たち頭抱えてたよ」

 

「そこはおれさまに任せとけば大丈夫よ~ん

ほんじゃ 早速ボロットのとこに行こうぜ

エル 案内してくれ」

 

「お任せください!

あのアディ そろそろ放してくれませんか?」

 

「ダ~メ!このままいくよ」

 

「エル 勘弁してやれ お前がいない間ずっと我慢してたんだ」

 

「うらやましいなエル カワイ子ちゃんがくっついてくれるなんて

アディちゃんにキッド そのまま行こうぜ

ボスボロットの秘密を色々と教えてやるぜ!」

 

「秘密なのにそんなに簡単に教えていいのかよ」

 

「わーい エル君行こう!」

 

「ボスボロットの秘密・・・これは聞き逃せませんね」

 

4人が学園内の幻晶騎士の整備施設『工房』に向けて歩いていると・・・

 

「おーいエルー!帰ってきたか

親方が呼んでるんだ 急いできてくれ!」

 

「おやバトソン ボス紹介します

僕の夢の同志で友人のバトソンです

鉄鋼と鍛冶の民、『ドワーフ族』で

僕達と同じ中等部で鍛冶師学科に属しています

そしてバトソン こちらはボス

僕達の夢の先駆者であり命の恩人です」

 

「ひょっとしてあの粉々になって運ばれてきたやつの・・・

エルの夢の先駆者って あれ自分で作ったんですか!?

あんなとんでもない夢を実現させている人がいたなんて・・・・・・」

 

「おれさまが書いた設計図で実際にボロットを作ったのは

光子力研究所の3博士達だわさ」

 

バトソンを加え5人が工房に踏み入れたところで

高等部の学生たちに取り囲まれた

 

ボスがとっさにエル達の前に立ち学生達に声をかけた

 

「おっとなんでい おまえら?」

 

「エルネスティ 彼がブリキの騎士のナイトランナーかい?」

 

「そうです」

 

「そうか・・・」

 

   ザッ・・・ バッ!

 

ボス達を囲んでいた高等部の学生達が一斉に頭を下げた

 

「なんだ!?」

 

「ありがとう

我々が今こうして全員揃って生きているのは貴君のおかげだ」

 

「本当にいくら感謝してもしたりない

あのときベへモスのブレスを君がその身でかばってくれたから

私達は生きているのだ

あの背中に騎士として本分を見た」

 

「あー あのとき後から来たロボットの!

なんでえ水臭い 一緒に亀野郎と戦った仲間じゃねえか

あぶねえときは体を張ってかばうのはあたりまえじゃねえかよん」

 

ボスにとっては戦場で仲間をかばう援護防御は当たり前のことで

その場で礼を言うならまだしも戦いが終わった後にわざわざ

こうして感謝されるようなことではなかった

 

「ボス シルエットナイトには脱出装置がありません

あのときのディー先輩たちは本当に死ぬところでしたよ」

 

もし機体が破壊されても脱出装置が完備されているのが当然であり

自身も散々戦場でボスボロットがやられても超合金Z製の頭部で守られて

これまで死ななかった(本人が丈夫なのもあるが)ボスにとっては初耳であった

 

「ありゃ!?

そいつはおっかねえなあ・・・

きれいなおねえちゃんもいるけどケガとかなかったのか?」

 

頭を下げている学生ナイトランナーの中で紅一点の胸の谷間に

つい目がいったボスが何気なく言った言葉に

当人のヘルヴィが頭を下げたまま返答した

 

「私も無事だったわ バルゲリー砦の騎士達の後ろにいたから

私の『トランドオーケス』はちょっと壊れちゃったけどね」

 

「まあ もう頭を上げてくれ

感謝してくれるのはうれしいが 流石に落ち着かねえ

ところでエル ブリキの騎士ってのは?」

 

「ボスボロットのことです

多分見た目でそう呼称されたのが定着したみたいですね」

 

「結構かっこいいじゃねえか

ちなみドイツ語でブリキの騎士っていうと

どうなるんだ?」

 

「ドイツ語ですか?

ええっと ブレヒリッターとかアイゼンリッター かな?」

 

「そいつはエクセ姉さんやキョウスケさんのロボットみたいでイカスだわさ」

 

「ボスボロットらしくはないですけどたしかにかっこいいかも

日本人にはわかるドイツ語マジックですね」

 

「おーーい!ちょっといいか!」

 

学生達が頭を上げたところで工房の主ともいえる男が呼びかけてきた

 

「あんたがあのブリキの騎士のナイトランナーだな

俺は騎操士学科高等部鍛冶師科3年のダーヴィド・ヘプケンだ」

 

「おう よろしく その貫禄でおれさまと同世代かよ

おれさまはボスってよんでくれ」

 

「そうか 俺は親方ってよばれてる

王様からのご命令であんたのシルエットナイトの修理を任されたんだが

何が何だかさっぱりわからねえ

魔導演算機(マギウスエンジン)どころか心臓部の魔力転換炉(エーテルリアクタ)すらねえ

ベヘモスに食われたのかもと思ったが・・・

結晶筋肉(クリスタルティシュー)もねえし

銀線神経(シルバーナーヴ)も俺の知るどんなものとも違う

このままじゃ手もつけられねえ!」

 

「そりゃアストナージさんみたいにはいかねえよな

ボロットの頭はあるよな?

おれさまが設計図とかとってくるから材料を揃えといてくれ

スクラップ山盛りと、ハイオクっていいてえが

とりあえずいくつか油を用意しといてくれればいいだわさ」

 

「スクラップって・・・

王様から予算はいっぱいでてんだ

そんなに気を使わなくてもいいんだぜ?」

 

「そういうわけじゃねえんだ

まあとりあえず頼んだぜ!」

 

そう言ってボロットの頭部に入っていくボスのために

エルが率先して頼まれた材料を集めていく

ダーヴィドも整備員達に指示を出しスクラップや油を用意していくが

その表情に迷いは隠せなかった

 

材料は揃ったがそこに戻ってきたボスの持ち物で謎がさらに深まった

 

ボスが抱えていた設計図はいい

元々ボスが書いたもので、これをもとに作られた機体である

文字は読めないが機体の原型すらわからなかった整備班にとって

非常に参考になる資料だ

 

それよりも気になるのはボスが持ってきた謎の機械である

クモのような脚がついた巨大な機器である

関節は二ヶ所あり胴体にあたる部分を持ち上げている 

胴体の上部は、タンクを二本背負っており、下部には金色をした突起が大量に付いている 側面には、光子力研究所のロゴが輝いていた

その装置の上部にボスボロットの残骸と他のスクラップを

整備班がクレーンで投入していく

そしてボスが手に持った板状のもの(タブレット)には

ボロットの腕が表示されていた

ボスがタブレットを操作しスタートボタンを押すことで

機械の上の回転灯が赤く光りだすと胴体が床面近くまで低くさがり

下部にある突起群から、激しい光が放たれた

胴体が次第に上にあがっていく するとその下にはさきほどタブレットに表示されていたボロットの腕と同じものが少しずつ形成されていった

大戦中破壊されることが多かったボスボロットを抜群の低コストでの

修理を可能にした光子力研究所の秘密兵器

『試作型 超合金光積層造型器』である

 

要するに巨大な3Dプリンターであり

入力されていたデータからボロットの腕のみならず

部位ずつではあるが全身を作ることができる優れモノであるが

親方を含め整備班は目の前の状況に理解が追いつかないでいた

完成したボロットの腕を呆然と見ていたがボスに

次の材料を投入してくれと頼まれたことで正気にもどった

自分たちのこれまでの常識や経験がひっくり返された気分だったが

この未知のシルエットナイトの修理は王命である

自分たちなりの最善を尽くすのが誇りであり使命であるのだ

ボスボロットの全身パーツが出来上がったところで

 

「おーい親方!

組み立てを手伝ってくれー!」

 

「くみたて・・・? あー組み立てか!!

おっしゃー!野郎ども!設計図をしっかり見とけ!

手抜きやがったらケツけっぱくるぞ!!!」

 

    \\\おーー!!///

 

「よし僕も!プラモデラーの魂が騒いできた!」

 

銀色坊主(エルネスティ)!?おまえもやるのか?」

 

「おいエル ここは親方達に任せとけよ」

 

「何言ってるんですかバトソン!

ボス自ら金槌振るってますよ

ここは子分として精一杯支えなくては!」

 

「エル お前があのシルエットナイトをいじりたいだけだろ」

 

「こうなったエル君はもう止められないのはわかってるけど

エル君がとられそうで悔しい!

エール―くーん!私も手伝う!

私だってやれば出来るんだからね!」

 

「俺達も手伝うけどさ

何かできることあるか?」

 

「私も手伝おう ブリキの騎士の修理が終わらなければ

私のグゥエールが鉄屑のままだからな!」

 

「そうだな 我々のシルエットナイトの修理は後回しなんだ

ここは恩返しも兼ねて積極的に手伝おう」

 

総掛かりの修理によりボスボロットの本体は頭だけ外れた状態だが

驚くほどの短時間でまるでダメージがなかったように

座り込んでくつろいだような姿になった

 

「信じらんねえ あんな魔法みたいな作り方でできたパーツが

ぴったりとあいやがった・・・

錬金術師科の連中がみたら頭抱えて寝込むんじゃねえか?」

 

「ボス これは他のロボットのパーツでも作れるんですか?」

 

「マジンガーチームのデータはみんな入っちゃあいるが

超合金Zや超合金ニューZがねえし光子力エンジンもないから

立つこともできねえハリボテにしかならねえぞ

ボロットは元々スクラップでできてっから

材料はなんでもいいけどよ」

 

「そういやあ ボス 結局こいつにはエーテルリアクタがなかったが

どうやって動かすんだ?

それに油も用意したが結局何に使うんだ?

関節周りにちょいと使った程度でまだたっぷりあるが」

 

「こいつはこうやって ドクドク飲ませてやるんだよ

せっかく色々種類があるみてえだから・・・

おうボロット まずはこいつを試食してみるか」

 

「おいおいそいつはランプ用の油だぜ

シルエットナイトに直接注ぐなんて聞いたことねえぜ!」

 

「まあ見てろって! よしとりあえずこんなもんか

お~い エル~ 試運転するから運転席にこいよ!」

 

「いきます!」

 

「あ~!エル君 私も行く!」

 

「アディ・・・ これは子分の特権ですよ」

 

「別にボロットは三人乗りだし 

カワイ子ちゃんならいくら乗っても歓迎するぜ」

 

「ほら!ボスさんもああ言ってるし

エル君が一番カワイイのは認めるけど

ボスさんに独り占めなんてさせないから!」

 

「いや エルは男じゃねえか

ちゃんと聞いてるぜ」

 

「エル君は男の子なんかじゃありません!

エル君はエル君です!!!」

 

「そ・・・そうか

おれさま今初めて異世界に来た気がしてきたぜ」

 

「あれはアディだけですよ

あの子はちょっと甘やかしすぎましたね

ボスいいんですか?いかにも日本風な操縦席を見せても?」

 

「そうか?まあいいや

別に隠しちゃいねえよ

とにかく乗った乗った」

 

「おいボス

頭に乗りこむならクレーンで体に乗っけて

くっつけてからにした方がいいぜ」

 

「その必要はねえよ親方 まあ見てなって」

 

「なんだ つなげるのはまだ後か

そういえばそっちはまだ修理してなかったな

手がいればいつでも言ってくれよ」

 

「おう ありがとよ!」

 

ボスとエル、アディがボスボロットの頭部操縦席に乗り込むと

アディが驚きの声を上げた

 

「わ~何これ!!

なんでボロットちゃんの頭の中に秘密基地みたいなのがあるの!?

シルエットナイトの中ってこんなのなの?」

 

「いえ これはボスボロットだけです

でもやっぱりこれは参考になりますね

こんな自由な操縦席なら僕の体にとって最適な形にできますし」

 

    パチパチ カチ・・・

 

ボスが各種のボタンを確認していく

 

「おーし 強化パーツも無事についてるな

あとは・・・ エルそこのヒモを引っ張てくれ」

 

「このぶら下がっているやつですか?」

 

「そうそうそう」

 

「えい!」

 

      ブオォン

 

「よーし みんな ボロットから離れてくれい!」

 

ボロットの拡声器からの声でみんなが離れたのを確認し

 

「おーし ミノフスキークラフト スイッチオン!ポチっとな!」

 

    グイーーーン

 

ボロットの頭部が浮き上がった

 

「なんだあ!?

頭が浮きやがったあ!?

銀色坊主の上級魔法か!?」

 

「いやいやいや いくらエルでもあんなでっけえもん

いきなり浮かべたりなんて・・・できるかもしんねえけど

魔法力を感じねえ!

エルとアディは大丈夫か!?」

 

「おお! なんか思ったよりウケてる!?

よっしゃ そんじゃエルいくぜ!」

 

「はい!それではご一緒に」

 

「え!?え!?」

 

操縦席ではアディが一人だけ状況についていけないまま

ボスボロットの体の上に頭が飛んでいく

 

「「パイルダーーーーオーーーーーーン!!!!」」

 

     ガシィーーン

 

 

ボスボロットがドッキングし本来の姿を取り戻した

 

「くーーーー・・・ これです これ!

合体こそまさにロボットの醍醐味!!」

 

「うう・・・ すっごい揺れたあ・・・

どうなったのエル君?」

 

「これこそ僕の夢!

男のロマン!!

この手でいつか作ってみせましょう

僕だけの為のロボット!!!

エルロボットを!!!!!」

 

銀色の妖精の咆哮が工房に響き渡った

 

 

 

 

 

 

超合金光積層造型器

 

劇場版マジンガーZ / INFINITYに登場した機器

作中ではマジンガーZの部品やボスボロットの武器を作り出した

スパロボではボスボロットの修理費が異常に安いことから

拙作では既にスクラップやジャンクパーツで使える試作品があることにした




祝 スパロボ最新作 スパロボ30にナイツ&マジック参戦決定!!
その喜びの勢いで更新しました
思ったより文字数かさんで時間も倍くらいかかりましたが・・・
原作も更新してましたしナイツ&マジック熱がますます上がりそうです
アニメ2期も期待できるかも?
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