ネコ   作:ミーちゃん

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やったッ! 終わったッ!
一瞬早いのは課題の期限よりもオレの方だッ!
未来はオレの動きを選んでくれたッ!
終わったァァァーッ!!
(次の課題の山)
オレは何回課題をこなさなければならないんだ!? オレは! オレはッ!
オレのそばに近寄るなァァァーッ!!!




はい。多忙故、更新が遅れます。


20話 魔王(牛)

「グギャギャ、ギャーギャ!」

 

「何? 金角と銀角が孫悟空と猫に倒されただと……?」

 

「ギャッ——!?!?」

 

 

 大理石のような美しい石でできた床に、赤色の美しい装飾がなされた柱がいくつも並び、その部屋の一番奥に存在する豪華絢爛な玉座へと座するは妖怪の頭領である牛魔王。

 柱や部屋の中央に設置されている火盆によって照らされている部屋は、薄暗く恐ろしい雰囲気を放っている。

 

 自身をいつ消し飛ばしてもおかしくない圧を放つ牛魔王へ、蝙蝠妖怪は金角と銀角が倒されたことを報告する。

 すると、牛魔王から放たれる圧が強まり、その圧によって蝙蝠妖怪は潰されてしまった。哀れ、蝙蝠妖怪。

 

 牛魔王は、自らが放つ圧によって潰されてしまった蝙蝠妖怪には目もくれず、己の側に控える妻と話をする。

 

 

「フンッ、名のある妖怪と言ってもアイツらはアタシらの中では最弱……。倒されても不思議はないよ」

 

「うむ。それよりも、紫金紅葫蘆が奪われたのは手痛い損失だ」

 

「そうね。でも、アンタ一人さえいればどうとでもなりますよ。それに、同じ性能の琥珀浄瓶に加えて七星剣、幌金縄、芭蕉扇もこちらにはあるのだから……」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 金角と銀角を捕らえ、ヒーローマシンの中へと戻してから一日経った後、クロ達は広い砂漠を進んでいた。

 太陽の日差しを遮るものは何もなく、しばらく歩き続けても景色に変化は見られない。少し前に、のび太が偵察のために筋斗雲に乗って飛んで行ったがまだ戻ってきていない。

 

 

「疲れた……。もう歩けないよ!」

 

「妖怪なんかちっとも姿を見せないじゃんか」

 

「この砂漠、どこまで続くの……?」

 

 

 一緒に歩き続けているジャイアンたちは、早くも限界を訴えていた。ドラえもんはロボットで、クロは念動力で浮遊しながら進んでいる。ヒーローマシンの力を借りてるとはいえ、元は普通の子供であるジャイアンたちが先に疲れているのも無理はない。

 

 

「のび太君はどこまで行ったんだろう……?」

 

「ちょっとおだてると、すぐコレだ」

 

『眠い…………』

 

 

 クロは念動力で浮遊していたが、ドラえもん達の足が止まると念動力を解除し、地面に降りて横になった。

 一晩眠りはしたが、早めに起きて出発したため、睡眠時間がまるで足りないのだ。

 

 

「ギャオ!! グギャーギャッ!」

 

「妖怪だ!」

 

 

 ドラえもんたちが足を止めていると、上空から無数の蝙蝠妖怪たちがやってくる。

 ジャイアンは手に持っていた釘鈀を構え、スネ夫は降妖宝杖を構える。ドラえもんはしずかちゃんの前に立って空気砲を手に装備し、しずかちゃんはひらりマントを装備している。

 

 

「ギャッ、ギャーッ!!」

 

 

 ドラえもん達が蝙蝠妖怪たちを迎え討とうすると、やってきていた無数の蝙蝠妖怪たちが一体の蝙蝠妖怪に引き寄せられるかのように悲鳴を上げながら勢いよくぶつかっていき、一瞬にして無数の蝙蝠妖怪たちはかなり大きめの黒い玉になった。

 突然、妖怪たちが一塊のボールになったことにドラえもんたちは唖然としている。

 

 

『ドラえもん……ヒーローマシンを出してくれ。吾輩が……ボールにした……妖怪たちを入れる』

 

「今のは、クロがやったのか……!」

 

「いきなり集まっていくから、合体でもしてるのかと思ったよ」

 

 

 先ほどの妖怪たちの奇妙な行動は、クロによるものだった。

 クロが念動力を用いて一体の妖怪を中心にして周りの妖怪達を引き寄せ、圧縮したのだ。

 普段ならば、脳震盪を起こしたり直接ヒーローマシンに放り込んだりするのだが、今のクロは寝不足で繊細な作業はできず雑になってしまっている。

 

 クロが妖怪達をヒーローマシンに放りこんで、一行はまた進み出した。

 クロは限界になったのか、ドラえもんの頭の上で寝始めている。そんなクロを温かい目で見つめながらドラえもん達は砂漠を進み、火焔山へと向かう………その途中で、偵察に向かったはずののび太と、三蔵と共にいた少年と出会った。

 

 

「君は確か三蔵法師と一緒にいた……あっ、のび太くん! しばらく戻ってこなかったけど何があったの!?」

 

「実は…………」

 

「「「「えぇー!? 火焔山で羅刹女と戦ったー!?!? それに、三蔵法師さまが拐われたって!?!?!?」」」」

 

「うん、そうなんだ」

 

「本当にっ……申し訳ございませんっ…………!」

 

 

 偵察に行っていたのび太から得られた情報は、火焔山の炎が特殊という事、羅刹女の姿に身を以て味わった芭蕉扇の性能だった。そして、少年……リンレイから得られたのは、三蔵法師が妖怪達に攫われたという情報だった。

 三蔵法師を攫った妖怪達は火焔山へと向かったらしく、それを聞いたドラえもん達は妖怪達の本拠地である火焔山へと向かう事になった。

 

 

 ドラえもん達の現在地から火焔山まではそう遠くなく、一時間程歩くと火焔山が見えてきた。

 

 

「あれが……火焔山」

 

「あそこに妖怪達の頭領……牛魔王が……」

 

「それに攫われた三蔵法師も……」

 

 

 轟々と大きな音をたてながら燃え続ける火焔山。その上空は炎から放たれる熱気によって分厚い雲が覆っている。迂闊に近づけば、炎によって瞬く間に灰になってしまうだろう。

 

 

「こんな時に限ってクロが動けないなんて……」

 

「いつまでもクロに頼ってばかりじゃいられないってことだね。ポケットの中なら安全だから、クロはポケットの中に入ってもらおう」

 

 

 クロは未だに眠り続けていた。猫は平均で10時間以上は眠ると言われている。ドラえもん達に合わせて起きたクロはまだ、起きることは難しいだろう。

 ドラえもんの頭の上で眠り続けていたクロを、ドラえもんはポケットの中にそっと入れる。

 

 

「さて、どうやってあの中に入るか…………」

 

「羅刹女の芭蕉扇さえあればなぁ」

 

 

 

 

 

 

 

☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆

 

 

 

 

 

 

『……………………』

 

 

 砂漠で睡魔に負けて眠っていたはずが、起きたら全く知らない場所だった。

 

 知らない天井どころではない。吾輩自体がフワフワと浮いている状態で、周囲にはいろいろな形の道具などが浮いている。目を凝らせば見たことのある道具もあるから、おそらくドラえもんのポケットの中なのだろう。

 

 ドラえもんのポケットが四次元になっているとは聞いていたが、中はこのような空間になっているとは……。

 

 四次元に干渉する機会も見る機会もそうそう無いから、貴重な体験だな。

 

 

『さて、貴重な体験をしたは良いが、どうするかな』

 

 

 完全に眠気も吹き飛んだし、今の吾輩の調子は万全だ。

 外の様子が気になるため、この空間から出たいが……どうすればいいのだろうか。残念なことに、この空間では吾輩の千里眼が意味を成さない。ポケットの入り口があると思うのだが、人目で入り口と分かるものは見当たらない。

 

 

『動いて探すしかないか』

 

 

 

 

 

☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆

 

 

 

「ママーーー!!」

 

「くそーっ! 牛丼にしてやりてぇ!!」

 

 

 火焔山の内部にある城の一室。

 羅刹女の罠によって捕らえられたドラえもん達五人と三蔵法師は、巨大な椅子に座っている牛魔王と、その足元に立っている羅刹女の前に吊るされ、牛魔王に食べられそうになっていた。

 

 

「羅刹女よ、そろそろ食事にしよう。まずは青いタヌキからだ」

 

「はいはい、すぐに準備しますよ」

 

「ボクはタヌキじゃなーい! それに、ロボットだから食べても美味しくないよ!」

 

「ドラえもーん!!」

 

 

 羅刹女の合図によって床の一部が開き、下の方から油の入った大きな器と大量の粉が入った巨大な器が上がってくる。牛魔王はドラえもん達を揚げて食べるようだ。

 

 牛魔王がドラえもんに粉をつけようとしたその時、ドラえもんを縛っていた縄が突然弾け、ドラえもんのポケットから黒い何かが飛び出した。

 

 

『吾輩が寝ている間に大変なことになったようだな』

 

「「「「「クロ!」」」」」

 

 

 ポケットから飛び出たのは四次元ポケットの中で目覚めたクロだった。

 クロは、飛び出た勢いでそのまま浮遊すると、のび太達を縛っている縄を念動力でほどき、床へとゆっくり下ろした。三蔵法師に関しては、スパイであったリンレイ……紅孩児がナイフで縄を切っていた。

 

 

「ありがとう、クロ。助かったよ!」

 

『うむ。吾輩は途中で寝てしまった役立たずだからな。名誉挽回するとしよう』

 

 

「猫風情が……よくも食事の邪魔をしてくれたなぁ…………!!」

 

 

 突然現れたクロによって食事の邪魔をされた牛魔王は怒り、並の木端妖怪であれば消し飛んでしまう程の圧を放つ。

 クロは、その圧を念動力によって防ぐことで全員を守ったが、念動力の防御がなされていない部屋の柱や床にはヒビ割れが起きる。

 

 牛魔王は椅子から立ち上がると、腰に携えていた剣……七星剣を抜き放つ。七星剣の刀身は牛魔王の禍々しい妖気を纏っており、七星剣が振り下ろされるとその刀身から妖気の斬撃が飛ぶ。

 部屋の柱を破壊しながら飛んでくる斬撃を転移することでクロは躱し、ドラえもん達を転移で城の外へ避難させる。

 

 

「お、落ち着きなアンタ! こんな場所で暴れたら危ないよ!!」

 

 

「おおぉ…………!!」

 

 

「怒りでアタシの声が届いてないか……仕方ない、アタシは逃げた三蔵たちを追うとしようかね」

 

 

 不可思議な力が使えるとはいえ、猫に食事の邪魔をされたことに対して怒り心頭な牛魔王の耳に、自らの言葉が届いていないことを悟った羅刹女は、クロによって城の外へと逃されたドラえもん達を追うことにした。

 




牛魔王を少し強化しました。牛魔王がただ大きいだけだと貫禄がないので。また、法宝が紫金紅葫蘆のみしか登場しないのは違和感があったので増やしました。
だけど、敵を多少強化したところで、クロに勝てる未来が見えないッ……

映画編の日常と戦闘描写についてなのだ

  • 戦闘シーンは省略するのだ
  • そのままでよいのだ
  • 戦闘シーンはいくらあっても困らないのだ
  • 早く新しい挿絵を追加するのだ
  • モンハンと人間以外にも変身するのだ
  • 冥との絡みを増やすべきなのだ
  • クロはもっと無双RTAしてよいのだ
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