ちょっとテンポが悪いかもです。
ドラえもん達とソフィア、そしてエルはムー連邦が用意した住居の前に来ていた。箱型の四角い2階建ての家で、周囲にある一般住居よりも広い。ジャイアンとスネ夫に関しては、態度がアレだったため、一時保留ということにされた。
「ここが、君達に手配された家だよ」
「わぁ……」
「2階建てなんだね」
「でも、ぼくん家より広いし大きいよ」
自分達に用意された住居を見て感嘆の声を上げるドラえもん達。ソフィアは「少し小さくないかしら?」と思っていたが、ドラえもんやのび太達の話を聞いて言うのは止めた。
「うわぁ! 庭も家より広いや!」
「のび太さんったら……フフ。海藻がないと海の中ってことを忘れそうになるわね」
「そうだねぇ……うん? 何か忘れてるような……」
家の中に入ったドラえもん達は内装や庭などを見て回っていた。のび太は中も庭も家より広いことで若干テンションが上がっているようだ。そんなのび太を見てしずかちゃんは苦笑しながら、庭に生えている海藻を発見して海の中にいることを忘れかけていたことに気づいた。ドラえもんもしずかちゃんにつられて苦笑し、何かを忘れていることに気づいた。しかし、そう簡単に思い出せないのか、うーんと唸りながら腕を組み目を閉じて思い出そうとしている。
「ドラえもんさん、どうかしたの?」
「体調が悪くなったならすぐ横になった方が良いよ」
「いや、大丈夫。別に体調が悪くなったわけじゃないんだ。ただ、何か大事なことを忘れている気がして……」
ソフィアとエルは必死に何かを思い出そうとしているドラえもんを見て、体調が悪くなったのかと勘違いし、ドラえもんの心配をする。心なしか体が青くなっているように見えたらしい。 それは元からだが。
自身の心配をしてくれたソフィア達に大丈夫とドラえもんは返し、思い出そうとしていたことを伝えた。
「そういえば、なんとなく息苦しく感じるような」
「私も……ちょっと頭が痛くなってきたわ」
「息苦しく……頭が痛く……あっー!! 忘れてた!!」
「わっ!? えっと……何を忘れていたんだいドラえもん君?」
「ちょっとびっくりしたわ……」
「のび太君としずかちゃんのテキオー灯の効果が切れかかっているんだ!! こんな大事なこと忘れていたなんて!」
そう言いながら、ドラえもんは急いでポケットに手を突っ込んでテキオー灯を取り出し、体調が悪くなってきているのび太としずかちゃんに向けてテキオー灯の光を浴びせた。テキオー灯の効果は24時間。エル達に気絶させられたせいで、効果が切れかかっていることに気づくのが遅れてしまったのだ。そして、二人の効果が切れかかっていたということは、地下牢に囚われているジャイアンとスネ夫の方も同じく効果が切れかけているということだ。
「急いでジャイアンとスネ夫にもテキオー灯を使わないと大変なことになる!!」
「「ええっ!?」」
「なら早く向かいましょう!」
「仕方ないか……」
ドラえもんはヤバイヤバイと焦り頭を抱え、のび太としずかちゃんはドラえもんの言葉を聞いて驚いている。唯一ソフィアだけが、冷静に地下牢に閉じ込められているジャイアンとスネ夫のもとへ向かおうと提案し、提案を聞いたエルは命に関わるのなら仕方ないと判断してドラえもん達を連れてもう一度地下牢に向かうことにした。
「うう……。苦しい……」
「頭が痛てぇ……うおぉ……」
地下牢では、ジャイアンとスネ夫の二人がドラえもんの予想通り、テキオー灯の効果が切れかけて苦しんでいた。徐々に深海の水圧が体全体にかかってきており、間に合わなかった場合は壁か地面のシミになってしまうだろう。
「二人共、大丈夫!?」
バンッ!と勢いよく鉄製の扉を開けて入ってきたのはテキオー灯を持ったドラえもんだった。入ってくるなり二人が大丈夫かどうか確認するが、効果が切れかけているので当然大丈夫ではない。
ドラえもんは急いで痛みに呻いている二人にテキオー灯の光を浴びせる。
すると、先程の痛みが嘘のように引いていき、ジャイアンとスネ夫はようやくドラえもんが自分達を助けてくれたことに気づいた。
「「ありがとうドラえもん〜!!」」
「うん。僕がもっと早めにテキオー灯のことを思い出してれば良かったんだけどね……」
ジャイアンとスネ夫を襲っていた痛みは相当だったのか、その痛みから助けてくれたドラえもんに抱きつき、オンオンと泣き出した。
「間に合って良かったよ」
「そうね……」
「ぼく、ジャイアン達がペシャンコになってたらどうしようって考えてたよ……」
「のび太さん!」
扉の外にいるのび太達はドラえもんが無事二人を助けることに成功したことを、二人の「ありがとう」と泣き声で察することができた。エルとソフィアはなんとか間に合ったことに安堵し、ため息を吐いた。のび太は最悪な想像をしていたことを打ち明け、しずかちゃんに叱られていた。
「おお!お前らも来てくれてたのか!」
「目が覚めたら真っ暗な部屋に閉じ込められてて、しかも時間が経つごとに苦しくなるしで最悪だったよ……」
「「「「エルさん……」」」」
牢からドラえもんと一緒に出てきたジャイアンとスネ夫。二人はドラえもんだけでなくのび太やしずかちゃん、ソフィアもこの場に来てくれていたことに喜んだ。
一方で、のび太達は二人の言葉を聞いて可哀想に感じ、エルにどうにかできないかと視線を送っていた。
「…………二人からは嘘つき性と凶暴性が検知されている。でも、言うべき時に礼を言える人間は意外と少ない。その点、君達二人はドラえもん君にきちんと感謝しありがとうと言えていた。その点を考慮して、牢に閉じ込めることは止めよう。悪かったね」
「「本当……?」」
「うん、本当だ」
「や、や……」
「「やったーッ!!!!」」
「「「「ありがとうエルさん!!!」」」」
「うん。まぁ、今回は君達を気絶させて無理矢理連れて来た僕らに責任があるからね」
ちゃんとお礼が言えるなら極悪人ではないし、上からのお達しとはいえ子供を地下牢に閉じ込めておくのはやはり問題があるよね……と思い、エルは地下牢から二人の解放を許した。
ジャイアンとスネ夫は、エルの言葉を一度では信じきれず本当か尋ねるも、エルは本当だと断言したため、もうあんな暗くて狭い所に閉じ込められないんだと思い大喜びする。ソフィア含めたのび太達も喜び、二人の解放を許してくれたエルにお礼を告げていた。まぁ、本来は気絶させて強制連行したムー連邦が悪いのだが。
六人が喜び合っているのを見て、僕が見つけてしまったのだから責任を持って彼等の面倒を見なければとエルが気を引き締めたその時……!
ドオオオオオオオオオン!!
突如、上の方から轟音が地下に鳴り響く。そして、音が鳴り響くと同時に激しい揺れがエルとのび太達を襲った。
「な、なんだ今の音と揺れは!?」
「音は上からだったよね」
「なら、地上で何かあったんだわ!」
「一度戻ろう!」
「「「「うん/ええ!!」」」」
激しい揺れと轟音の正体を確かめるべく、エルとのび太達は階段を駆け上り、地上を目指した。そして、数分でエルとのび太達が地上に着くと、そこではとんでもない光景が広がっていた。
倒壊した建物、逃げる人々、街を破壊し逃げる人々を追い回す怪魚族、その怪魚族と闘うムー連邦の兵士達。時折、宙で戦っていた怪魚族やムー連邦の機体が墜落しており、ムー連邦の首都のあちこちから煙と炎が上がっていた。
「これは……怪魚族が攻めてきたのか!? クソッ! なぜ、僕に連絡が来なかったんだ……」
「怪魚族……ッ!」
「じゃあ、さっきの音は怪魚族によるものってこと!?」
突如起こった怪魚族との戦い。地下にいたエルとのび太達は大丈夫だったが、地上の首都ではかなりの被害が出ていた。ムー連邦が所有する兵器と怪魚族の所有する兵器は見た目こそ違えど、性能はほぼ互角と言っていい。しかし、現在の戦況はムー連邦側が押されている。なぜ押され気味なのか…………それは、怪魚族によって凶暴・巨大化した海洋生物達が暴れているからだ。
「ガオオオオオオオ!!」
「マズい! 巨大ナマコがこっちに来るぞ!」
「どうやって声を出してるんだろう?」
「そんなこと言ってる場合か! 早く逃げるんだ!!」
どこから声を出してるかわからない不思議な巨大ナマコが、呆然としているエルとのび太達に気づいて向かって来た。楕円形の黒く巨大なナマコは、途中でムー連邦の飛行機から攻撃を受けながらも効いた様子はなく、蠕動運動で街を破壊しながら移動する。
「ナマコが蠕動運動するなんてどうなってるんだ!?」
「怪魚族が操っているのよ!」
怪魚族に操られると本来の動きや大きさを無視できるようだ。ドラえもんはナマコの動き方に驚きながらもポケットに手を突っ込み、ショックガンを複数取り出した。そして、取り出したショックガンをソフィアとのび太達に渡し、ナマコを迎え討つことを提案する。
「おう、わかった!」
「射撃なら任せてよ!」
「君達正気かい!? アレには僕らの兵器すら効いてないんだ、君達は立ち向かうのではなく安全な所に避難するべきだ!特にソフィア様、あなたは誰よりも優先して行くべきです!」
「大丈夫だよエルさん。ドラえもんの道具は特別なんだ」
「ええ。私もドラえもんさんの不思議な道具には驚かせられたわ」
「本当は僕も逃げたいけど、ドラえもんの道具はある程度信用できるよ」
「スネ夫君……」
「…………はぁ、わかった。君達がそこまで言うなら仕方ない。僕も共に戦おう」
兵士ですらない彼らが戦う理由はないと避難を優先しようとしたけど、全員が戦うことを決めているし、その考えを変えさせるのは簡単ではなさそうだ……
そう思ったエルは自身の考えを変え、共に戦うことにした。鞘から剣を抜き、ショックガンをナマコに向けているドラえもん達に並び立って剣の切っ先を向けた。
「みんな、今だ!」
「「「「えいッ!!」」」」
「「はあっ!!」」
ドラえもんの合図で各々ショックガンの引き金を引き、進撃するナマコに向けて光線を放った。エルの方は剣の切っ先から電撃を放っている。ドラえもん達からナマコまで多少距離はあるものの、障害となる建築物はナマコが進撃する際の振動で破壊してしまっている上に、ナマコ自体が巨大なので攻撃が外れる心配もない。
「キュオオオ……」
ショックガンの光線と電撃が無事直撃したナマコは、凶暴・巨大化していると言っても所詮はナマコなのであえなく気絶。ドラえもん達に到達する前にナマコの進撃を止めることができた。そして、気絶したナマコはドラえもん達の前でシュルシュルと縮んでいき、最終的に元の大きさのナマコに戻った。
ドラえもんは元の大きさに戻ったナマコを手に取る。
「ドラえもん、そのナマコはどうするの?」
「一旦ボクのポケットに入れて、後でちゃんとした場所に返してあげるつもりだよ」
「その方がいいわね」
「ありがとうドラえもん君。それにしても……僕らの兵器が一切効いていなかったのに、一撃で気絶させるなんてもの凄い道具を持っているんだね」
「ドラえもんは未来のロボットだからね!」
「タヌキ型のな」
「失礼なッ、猫型ロボットた!」
ドラえもんの意見にソフィアやエルも賛成するが、エルはドラえもんの道具にも興味を示した。
ドラえもんの道具に興味を持ったエルに、未来のロボットだからとなぜか自慢げに語るのび太。その側でジャイアンがタヌキ型だと言って、ドラえもんに怒られていた。
「巨大ナマコを倒した以上、ここに誰かがいるということは怪魚族にもバレているはずだ。早く移動しよう」
「どうする、ドラえもん?」
「ナマコは巨大で的が大きかったから良かったけど、怪魚族を相手にゲリラ戦をするのはボクらじゃ難しい。エルさんの言う通り移動するべきだと思う。ソフィアさんもそれでいい?」
「ええ。悔しいけれど、状況を詳しく把握できてない今は情報を得られる場所まで移動するべきだと、私も思うわ」
「みんなもいいかい?」
「「「「おう!/了解!/うん!/わかったわ」」」」
怪魚族に見つかって戦闘にならないように移動しようと伝えるエル。それを聞いたのび太がどうするべきかドラえもんに質問し、ドラえもんは自分達が怪魚族の相手をすることの難しさを伝えた。そして、ドラえもんはソフィアと四人に確認を取った。
エルとドラえもん達全員が移動することを決め、早速動こうとしたその時。
倒壊した建物の瓦礫の影でドラえもん達の会話を盗み聞きし、しめたぞ……!と笑っていた怪魚族の男が槍を構えて飛び出した。瓦礫を飛び越えながら一直線にソフィアの方へと駆け抜け、射程範囲内に入った瞬間、男はソフィアを狙って槍の先から電撃を放つ。
「ッ! ソフィアさん危ないッ!」
「えっ?」
放たれた電撃は勢いよく射線上にいるソフィアへと進んでいく。しかし、偶然のび太が自分達の背後から近づいてきていた怪魚族の男に気づき、男が放った電撃の射線上に割り込むことで変わりに電撃を浴びて、ソフィアを庇った。
電撃を浴びたのび太はしばらく痙攣すると、気を失ってその場で倒れてしまう。
「「のび太さんッ!?」」
「そんなッ……のび太君!?」
「チッ! 小僧が盾になったか」
「のび太!! このぉッよくもやったな!!」
倒れたのび太に急いで駆け寄るソフィアとドラえもんとしずかちゃん。スネ夫は突然の出来事に驚き、アワアワと行動できずどうすればいいのかわからないでいた。
一方、怪魚族の男は狙い通りに事が運ばず舌打ちし、再びソフィアに向けて槍を構えた。だが、今度は電撃を放つことができなかった。なぜなら、ジャイアンがのび太が撃たれた怒りでショックガンを乱発し、エルがそれを掻い潜って剣を振るってきたからだ。
「ふっ! はあっ!!」
「くっ……! この俺が、女子供に負けるわけが……ぎゃあッ!!」
「今だ、はあァー!!」
エルの鋭い太刀筋とジャイアンの放つショックガンの光線によって、防戦一方となって焦る怪魚族の男。そんな男の後ろから尻に目掛けて飛び込む存在がいた。それはソフィアにハリ坊と呼ばれていた黄色いハリセンボンの人魚で、頭の髪の毛のような部分をピンッと尖らせて怪魚族の男の尻を突き刺していた。
尻を突き刺された男はあまりの痛みに声を上げて飛び上がり、その隙を見逃さなかったエルは剣に電撃を纏わせ男を袈裟斬りにして、男を気絶させた。
「はぁ……はぁ……ふぅ。ハリ坊さん、助かりました。ジャイアン君も助かったよ」
「俺様にかかればこんなもんよ! ……ハッ!のび太ァー、大丈夫かー!?」
「姫様をお守りすることは兵士として当然のことです! って、そんなことよりも姫様ァー!!」
気絶させた男を動けないように縛り上げたエルは、助力してくれたジャイアンとハリ坊に礼を言う。礼を言われたジャイアンとハリ坊はやや自慢げに返答すると、それぞれハッとしてのび太とソフィアの所へと駆けて行った。エルは二人の行動を見て苦笑いしながらも、二人の後を追っていった。
「のび太さん! のび太さん!」
「ドラちゃん、のび太さんが目を覚まさないわ!」
「そんな……のび太……」
「ハァ……ハァ……おい、ドラえもん! のび太は……のび太は大丈夫なのか!?」
ソフィアが倒れたのび太を揺さぶりながら一生懸命声をかけ、しずかちゃんはのび太が目を覚さないことに嫌な予感を覚える。スネ夫は最悪の可能性を考えて瞳から涙を溢れさせている。ジャイアンは怪魚族の男と戦っていた場所から急いで戻ってきて、倒れているのび太を見た瞬間、ドラえもんの胸ぐらを掴み上げ声を荒げながらのび太が大丈夫なのかどうか確認を取ろうとする。
「む……あの時の地上人ですか」
「のび太君というあの眼鏡をかけた子が、ソフィア様を庇ったんだ」
「なっ……それは本当ですか!? 地上人がそんなことを……」
ソフィアに何か報告をしようとやって来たハリ坊は、六人の様相を見て困惑しながらも、エルと共に捕らえた地上人だと気づく。ハリ坊が思わず漏らした言葉をエルが聞き取り、エルはあの状態に至る経緯を伝えた。
「みんな落ち着いて! のび太君は気を失っているだけみたいだ。命に別状はないよ」
「「「「本当!?」」」」
「うん。のび太君はちゃんと生きてる」
「うおおおおおおおん!! 良かったあぁー!!」
「のび太さん……良かった……」
「グスッ! ……僕はのび太のやつがこんなことで死ぬ筈ないってわかってたんもね!」
ドラえもんは四人を落ち着かせ、のび太が無事であることを伝える。すると、四人は一度では信じ切れないのか、本当かどうか再度確認し、ドラえもんがちゃんと生きていると言い頷くと泣き出した。ジャイアンは大声で泣きながらも良かったと安堵し、スネ夫は最悪の予想が外れてホッとしながらも最初からわかっていたと言う。嘘こけ。
「良かった……ちゃんとお礼も伝えていなかったから、後で目を覚ましたら言わなきゃね」
「ソフィア様、ちょっといいかな?」
「エルさん?」
「姫様、その地上人の無事を喜んでいる最中に水を刺すようで悪いのですが……至急、伝えなければならないことがあります」
「ハリ坊……至急伝えたいことって?」
「今現在、ムー連邦とアクアベースは怪魚族に攻め込まれており、怪魚族は我らの住むアクアベースに主力を割いているようで、アクアベース側はかなりの被害を受けています。さらに、海底火山の噴火がムー連邦から報告のあった鬼岩城近辺で発生する見込みありとの情報もあります」
「そんなッ……!」
「えっ、鬼岩城付近で海底火山の噴火だって!?」
ソフィアもドラえもんからのび太の無事を聞いて安堵していると、ハリ坊を連れたエルに声をかけられる。エルはソフィアがこちらに意識を向けたことを確認するとハリ坊に目線で合図する。
合図を受けたハリ坊は至急伝えなければならない情報を伝えて、ソフィアは怪魚族がムー連邦だけでなくソフィア達が住むアクアベースにも攻め込んでいることに驚き、エルは鬼岩城付近で海底火山が噴火する可能性があるということに驚いた。
「ソフィアさん! エルさん!」
「みんな、のび太君を中心にして背中合わせになるんだ!」
「ドラえもんさん……? ハッ! いつの間に……!!」
「囲まれている……」
ハリ坊の報告に二人が驚いていると、のび太を連れたドラえもん達がやって来た。ドラえもんは全員に背中合わせになることを伝えると、ポケットからひらりマントを取り出し、全員に持たせた。ソフィアやエル、ハリ坊は最初どういうことだと困惑していたが、ドラえもん達の視線を辿って、自分達が十人以上の怪魚族に囲まれていることに気づいた。
この人数差だと、全員が逃げることは難しい。自分とハリ坊さんで奴らの足止めをすれば、彼らを逃すことができるか……?
同じようなことを考えていたエルとハリ坊は、互いに視線を送るだけで自分達のすべきことを認識し、覚悟を決める。
「ヘッヘッヘ! まさか、こんなところに人魚族の姫がいたとはなぁ……痛っ、舌切っちまった!」
「お前達、さっさと捕まえて剣の在り処をはかせるぞ! 行けぇ!」
「「「「「ウオオオオオオオオオオオ!!」」」」」
一方で、ドラえもん達を包囲している笑いながらナイフをペロペロしている男に、一際大きくゴツい男、モヒカン頭の怪魚族の男達。リーダー格でもあるゴツい男が指示を出すと、モヒカン頭とナイフをペロペロしていた男達は雄叫びを上げながら突撃していった。
「なんだ……こりゃあ!!」
「身動き一つとれやしねぇ!」
「クソッ!! 何なんだ、この鎖はよぉ!」
しかし、突如宙に出現したいくつもの鎖によって彼らは身動きを封じられ、ドラえもん達に傷一つ負わせることができなかった。…………いや、それだけではない。ムー連邦に攻め込んできていた全ての怪魚族と、凶暴・巨大化している海洋生物達を鎖は縛り上げ、一切の動きを封じていた。金色の波紋から伸びる鎖は、彼らが逃れようとすればするほどより彼らを縛る力が強くなる。
「一体、何が……」
「ハリー!! 何ですかこの鎖は!? それにあの波紋は一体!?」
エルとハリ坊も、覚悟を決めて突撃しようとしていたところに現れた謎の鎖と波紋に驚く。無数の鎖が意識を持っているかのように奴らを縛り上げた光景は、エルとハリ坊にとっては初めて見るもので、一体誰の仕業なのかまるで見当がつかなかった。
しかし、ドラえもん達にとっては何度か見た光景であり、ソフィアも一度見たことがあったため、この光景を作り上げた者の正体に気がついていた。
「ねぇ、ドラえもんさん。これって……」
「ソフィアさんの考えている通りだよ。これは、クロの無限の鎖だ!」
【海底火山の噴火】
海底鬼岩城で発生する噴火。原作では鬼岩城のポンコツAIが噴火を他国からの攻撃と勘違いして、核をばら撒こうとしていた。
【ナマコ】
ナマコは本来、海流に流されて漂いながら場所を移動します。そのため、どこまで移動できるかは運次第! ただし、ヒメカンテンナマコとかは足を使って移動できます。当小説のナマコは足がない方です。
【クロ】
待たせたな!(スネーク風)
映画編の日常と戦闘描写についてなのだ
-
戦闘シーンは省略するのだ
-
そのままでよいのだ
-
戦闘シーンはいくらあっても困らないのだ
-
早く新しい挿絵を追加するのだ
-
モンハンと人間以外にも変身するのだ
-
冥との絡みを増やすべきなのだ
-
クロはもっと無双RTAしてよいのだ