今回はちょっと計算や考察をしてたので時間がかかってしまいました。
星は宇宙より降り来たる。
地を穿ち、天を焦がす禍津星。
彼方の小惑星帯より、文明を滅ぼす凶星が。
多くの緑と水を湛えた美しき星へと、運命に導かれるように…………
☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
それが起こったのは、ドラえもん達が特別ゲストとして来たシャミーの歌を、広場で聴いている時だった。
ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴッ!!
「わわっ!? なんだなんだ!?!?」
「地震!?」
突然、大地が激しく鳴動したのだ。
まともに立っていられない程の揺れ。当然、広場はあっという間にパニックが起こり、人々が四方八方へと逃げ惑う。
「シャミーちゃんもこっちへ!」
「ドラちゃん……」
「危ない!」
「きゃっ!?」
「しずかちゃん! 大丈夫!?」
「ええ。ありがとう、のび太さん」
広場のステージが激しい揺れによって崩壊し、衝撃と土埃がのび太達を襲う。シャミーはドラえもんに手を引かれてステージを降りたことで助かったが、ステージ裏にいたスタッフ達は無事では済まないだろう。しかし、今のドラえもん達に彼等を助ける余裕も時間もない。
「ボク達も避難しよう!このままここにいちゃ危険だ!」
「「「「「 うん! / おう! / ええ!」」」」」
他の建物も外壁が剥がれ落ちたりしている。地面にも亀裂が入ったり、すでに割れている場所もあった。
「ッ! いけません皆さん! そこは……ッ!?」
「「「「「「うわぁぁぁぁ!?!?」」」」」」
周囲を警戒しながら皆の後方を走っていた冥が、初めに気づいた。進行方向の地面に大きな亀裂が入っているのを。安全な場所を探しながら先頭を走るドラえもんはそれに気づいておらず、ドラえもんを追いかけているのび太達も気づかなかった。
冥の注意も間に合わず、ドラえもん達は亀裂の入った地面の上を進んでしまった。激しい揺れとドラえもん達の体重に耐えきれなかった地面は亀裂を起点として砕け、崩落し、その上を走っていたドラえもん達を巻き込んだ。
「皆さん、大丈夫ですか?」
「「「「なんとかぁ……」」」」
「ドラちゃん、暗くて何も見えないわ」
「あ、そうだ。ちょっと待ってね……『光りごけ』!」
よほど深く落ちたのか、あるいは瓦礫の下に埋もれてしまったのか……一切の光が届かない真っ暗闇だった。
冥の確認に、のび太達はみんな返事をすることで反応と無事を示し、シャミーがドラえもんの手をそっと握る。そんなシャミーに対してドラえもんは、自身の服を捲り上げて四次元ポケットに手を突っ込み、透き通った小さなビンの中に緑色の苔が入ったひみつ道具……『光りごけ』を取り出した。
光りごけのフタを開け、足下に中身を溢すドラえもん。
すると、ドラえもんを中心にしてライトが当てられたかのように、周囲が明るくなり始める。昼間と変わらない程の明るさのため、さっきまでの暗闇との差によって明順応が発生するのび太達とシャミー。パチパチと瞬きしたり、目を細めている。
「うぅ……なんで急に明かりが……?」
「この声は……? あっ! ハチじゃないか!」
「ゲッ!?」
「それにチーコちゃん達も」
ドラえもん達とは反対の方向から聞こえてきた声に心当たりがあったのび太。もしかして……と思いながら声の発生源に目を向けると、そこには自分達と同じように明順応が起きているハチ達四人がいた。
「やっぱり来てたんだ」
「それはお前らもだろ! ブルタロー、どうだ?」
「すまねぇ…ハチ。ノラジウムは無事だが、俺のドリルはもう使い物にならねぇ」
「ネコジャーランドの秘密を探りに来たのね……」
のび太の言葉に怒鳴りながら言い返すハチ。そして、隣のブルタローにハチは問いかけ、ドリルが使えないとわかるとガックリと肩を落とした。
「こうなったら仕方ない……みんな、掘るぞ!」
「え、まさか……素手でぇ!?」
「当たり前だろ!」
気持ちを切り替えたハチは、元々ドリルで掘り進めていたであろう場所へと向かい、ダクの言葉に返しながら素手で掘りはじめた。どうやら、まだネコジャーランドの秘密を探ることを諦めていないようだ。
そんな時、ちょうどハチの頭上にあった瓦礫からパラパラと小さな破片が零れ落ち、だんだんと重力に従って重なっている瓦礫の角度が変わる。そのことに気づいたのは、ハチに注目していたのび太と冥だけだけであり、咄嗟に動けたのはのび太であった。
「ハチ……危ないッ!」
「なっ、のび太さん!?」
「は? わぁっ!?」
ガラガラドッカン!!と積み重なっていた瓦礫の山が崩れ、あっという間にハチが立っていた場所を埋め尽くす。のび太がハチに飛びついて後ろに倒さなければ、生き埋めになっていただろう。
「いてて……間に合ってよかった」
「痛ゥ……ハッ!? ブルタロー、ダク、チーコ!! クソッ、閉じ込められた!」
痛がりながらも間一髪で間に合ったことに安堵したのび太。一方で、ハチは崩れた瓦礫の山によって皆と分断し閉じ込められたことに悪態をついた。焦りもあるのか、ハチはすぐに立ち上がると目の前を塞いでいる瓦礫の山に近づいて、素手で除去し始める。
「ぼくも手伝うよ」
「…………なぁ、なんでオイラを助けたんだ? オイラはのび太が探しているイチってやつじゃないぞ」
「友達を助けるのに理由なんてないよ」
「友達って……オイラは昨日あったばかりだろ?」
「うん。それでも、ぼくは友達だと思ってるよ」
ハチは、のび太が自分を助けた理由に驚き、同時に胸の中にあったモヤモヤがスッと消えた気がした……。
「そう……か……。イチってやつ、見つかるといいな」
「うん、ありがとう」
「やぁ!」
「「うわぁ!?」」
「二人共無事みたいだね!」
「ドラえもん!」
二人が瓦礫を持ちながら向き合って話していると、バァン!と大きな音を立てながら瓦礫の壁に穴を開けてドラえもんが現れた。その手には『もぐら手ぶくろ』が着けられている。
「おお!ハチ、無事で良かったぜ……」
「ホントよ、ビックリしたんだから」
「心配させんなよな」
「ごめん、皆。気をつけるよ」
「のび太さん、いきなり飛び出すのはもうしないでください。ドラえもんさんがいなければ、ウルトラクラッシャーを使うところでした……」
「心配したのよ、のび太さん」
「でもよ、カッコ良かったぜ!」
「のび太のくせにね!」
「冥さん、しずかちゃん、ジャイアン、スネ夫……うん」
ドラえもんが開けた穴から、向こう側にいた皆が続々と入ってきて、のび太とハチの二人の無事を喜んだ。そして、当初ハチ達が掘削する予定だった所をチーコに聞きながら、ザックザックと掘り進めて行く。
「ダクさん、以前から気になってはいたのですが……ノラジウムとはどのような物質なのでしょうか?」
「え、ノラジウムを知らないの?」
「はい……昨日の夜、湯を沸かすのに使用していたことから、機械などにおける動力としての性質があることは把握しているのですが……」
「あぁ~~大体当たってるかな。ノラジウムはすべての機械を動かす基になってるんだ。さっき壊れたブルタローのドリルも、ノラジウムで動いてたんだ。ただし、水に濡れたりするとな〜んの役にも立たなくなっちゃうんだけどね」
「なるほど……」
「1cmもあれば、丸一日は動かせられたんだけどなぁ……機械の方が壊れちまったら意味がねぇ」
「ドンマイ、ブルタロー」
わずか1cm程度で中型掘削機1日分の動力を賄えるのなら、凄まじいエネルギー効率だと言える。それでいて環境に優しいのであれば、エネルギー源として採用しない方がおかしい。
「はぁ……はぁ……ぼくのエネルギーも尽きかけてきたみたい……。ジャイアン……交代して……」
「おう、任せろ! いくぜ、うりゃりゃりゃりゃ!!」
「「おお〜! さすがジャイアン!!」」
疲れ切ったドラえもんと交代したジャイアンは、圧倒的なパワーと体力でどんどん掘り進めていく。ドラえもんの倍くらいは早いかもしれない。
「そろそろのはずよ」
チーコの計算によると、あと少し進めればネコジャーランド中央塔の真下に着くらしい。先頭に立って掘り進めているジャイアンに、チーコが注意を促すと同時。ジャイアンの手が止まった。ネコジャーランドの地下へと辿り着いたのだ。
「こ、これは……っ!?」
☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
所変わって、場所はワンニャン国の議事堂。
そこでは、ワンニャン国の大統領と大臣達が緊急会議を行っていた。先の地揺れによる被害と原因の把握、それから救助の申請と食料支援、日程の調整などを議題にして。
そして、大統領達が会議している場に新たに入ってくる猫族の男がいた。災害などの原因や現場を調べる調査委員会、その長である。その手には大量の資料を抱えており、今回の会議に必須なものであった。
「大統領! 原因が判明いたしました!」
「おお! よく調べてきてくれた……それで原因は?」
「ハッ! 収まりつつありますこの揺れは、隕石の落下によるものであります!」
「隕石!?」
「はい。落下地点はワンニャン国北部の山岳地帯です」
「大きさは?」
「隕石の大きさは地表到達時点で、約30m……」
「え、30m?」
「たった30mであの衝撃か!?」
調査委員長と二人の大臣の言葉を聞いた大統領は、2つの意味でため息をつき、顔を手で覆った。
ワンニャン国北部にある山岳地帯は、ワンニャン国からそう離れてはいない。10km程度の距離であり、車など乗り物があれば10分ぐらいで到着する。山岳地帯そのものはさらに広範囲に広がっているが、調査委員長が持ってきた資料を見る限り、隕石はワンニャン国近くに落ちていたことがわかる。加えて、隕石の大きさだ。
隕石は地表到達時点で10mもあれば、都市一つを壊滅状態にできるエネルギーがある。じゃあ、その2〜3倍はある大きさなら?単純に倍加しても都市が2つか3つは壊滅する威力を発揮するだろう。
これらのことを分かっていれば、たった30mなんて言葉は出てこない。ましてや、近くに落ちているのだから。大臣は6人いるが……こんな時に2人は役に立たなさそうだと分かったこと、そして以前からの調査で分かっていたことと今回の件、これらを考えた大統領はため息をつかずにはいられなかった。
「今回の隕石はもしや……」
「はい、大統領。お察しのとおりであります。以前の調査から今回まで、結果は変わりませんでした。大量の隕石と共に、36時間後には……直径約20km以上の隕石が衝突します」
「やはり……。これ以上、国民隠しておくわけにもいかない。例の計画を発表する! 」
「「「「「異議なし」」」」」」
今回の隕石落下と以前からの調査で判明していた事を踏まえて、大統領は国民に対して秘密裏に進めていた計画を明かすことを宣言した。異議なしとした大臣達は立ち上がり、各々が協力して計画発表の準備を進め始めた。
発表を宣言した大統領は早足で会議室を出ると、応接室で待たせていたある男に会いに行く。廊下を進み、角を曲がり、その先にあった応接室の扉を開ける大統領。
応接室の中には、綺羅びやかな装飾がなされた豪華な服を着た、ふくよかな青い猫族の男がソファに座っていた。その隣には白い猫族の男が従者のように立っており、応接室の壁にかけられていた初代大統領の絵を見ていた。
「おまたせして申し訳ない。Mr.ネコジャラ」
「いえいえ、大統領のためならこの私、何時間でも待ちますとも」
「ありがたい。そしてMr.ネコジャラ、我々はあの計画を発表することにしました」
「なんと!?」
「我々に残された時間はあと36時間しかありません。国民のためにも、一刻も早く全国よりノラジウムを一箇所に集めなければなりません」
「大統領……このワンニャン国のためにも私、協力は惜しみませんよ」
「ありがとうMr.ネコジャラ」
お礼を言い、握手をし合うネコジャラと大統領。話し合いを終えると、二人は部屋を出た。そして、大統領はネコジャラを玄関まで見送ってから大統領室へと戻り、発表の準備を始めた。
――――――――――
国会議事堂からネコジャーランドへと帰る途中の車内。運転手である従者のニャーゴがニヤニヤとしながら口を開く。
「ネコジャラ様、いよいよですね……」
「ああ……クククッ……!」
満面の笑み。されど、その笑顔には邪悪な意思が込められていた。
【シャミー】
格好がえっちぃ人。ドラえもんへの好感度上昇中。
・自分を助けてくれた+10
・いろんな道具を持ってて飽きさせない+5
・意外と頼りになる+5
あと80点貯めれば……?
【冥】
ほとんど役に立てず消沈気味。戦闘することになったら、真っ先に動こうと考えている。
【ハチ】
自分がイチとかいう知らん奴と間違えられ、のび太から期待と希望、絶望と後悔の入り混じった視線を向けられイライラしていた。しかし、のび太に助けられ、二人きりで話したことで解消された。
声優が林原めぐみってマジ? 寝て起きたら縮んでるし……実質、哀ちゃんじゃん。
【光りごけ】
透明なビンに入った苔。散布すると、付着した箇所が昼間と同じレベルで明るくなる。洞窟など暗いところで使う道具。苔って道具なのか……?
【ノラジウム】
凄まじいエネルギーを発する物質。ワンニャン国においてすべての機械を動かすもと。
作中の大きさは、映画や漫画から作者の目測によるもの。
なお、作者による素人計算だと、1cmあたり石炭2t分に相当する。やべぇ…………間違ってたらゴメン。
【ブルタローのドリル】
天を貫くことはできなかったよ兄貴……。
【隕石】
被害規模は、作者による素人計算である。間違っている可能性はあるが、そこまで差はないと思う。
それにしても……20kmの隕石って、エグくない? 地球リセット待ったなしやで。
映画編の日常と戦闘描写についてなのだ
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戦闘シーンは省略するのだ
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そのままでよいのだ
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戦闘シーンはいくらあっても困らないのだ
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早く新しい挿絵を追加するのだ
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モンハンと人間以外にも変身するのだ
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冥との絡みを増やすべきなのだ
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クロはもっと無双RTAしてよいのだ