ネコ   作:ミーちゃん

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最近、スランプになってる気がします。
登場キャラが多いというのもあるのでしょうが……ドラえもん達を上手く表現できていない気がするんですよね。

あとは……モチベが他に取られてるのも原因かな。ゼンゼロのキャラええやん!エレンちゃんにニコちゃんと素ン晴らしいキャラが豊富! まぁ、作者のとこにエレンちゃんは来てくれませんでしたが。


62話 イチ

 

 オイラはハチ。

 赤ん坊の頃、母さんに拾われてそう名付けられた。捨て子だったオイラをここまで育ててくれた母さんには、感謝してもし足りない。

 小学校に入ってからは、一緒に遊ぶ友達もできた。力持ちで仲間想いなブルタロー、お調子者だけど気配りもできるダク、頭が良くて優しいチーコの3人だ。ネコジャーランドで母さん達が行方不明になっても、あいつらは一緒にいてくれた。オイラには勿体ない程の友達だ。

 

 そんな友達と母さんがいるオイラは幸せだ。・・・・・・幸せなはずなんだ

 

 オイラは時々、奇妙な夢を見る。

 小さく素っ裸のオイラが、涙を流しながら何かを抱えて呟いている夢。

 雨の中でも丸い何かを手に持って、約束した誰かを待ち続ける夢。

 大人になったオイラが大統領になって、手を振っている夢。

 そして、爺さんになったオイラが…………。

 夢のはずなのに、オイラには本当に誰かを待ち続けていたような気がするんだ。誰かと……何かを約束して……。それは、今も……。

 

 あんな長い時間も、オイラは一体誰を待っていたんだ?

 何を約束したんだ……そこまでする程のことなのか?

 夢から覚めたオイラはいつもその疑問を抱いていたけど、その疑問に答えが出ることはなかった。

 

「ゴボッ! ガボガボボボッ!?」

 

 水中でバタついて、なんとか水面まで上がろうするけど、オイラの体は思いと真逆に沈んでいく。ここにきて、泳げないことが仇となるなんて。

 

 あの時…………クロってやつが、シャミーさんの言葉を聞いて人を睨み殺せそうな顔になったネコジャラを気絶させたタイミングだった。隕石が落ちてきたんだ。

 

 隕石はオイラ達のいたタワーの根元に直撃したみたいで、タワーは倒壊し、ネコジャーランドが大変なことになった。

 

 ネコジャーランドの一部区画に張られていた、アトラクション用の水が溢れ出してネコジャーランド中を飲み込み、隕石の衝突によって砕けた地面の中にも入っていったんだ。オイラ達はクロのおかげでタワーから脱出することができたんだけど、外に出た瞬間、津波みたいに流れ込んできた水に飲み込まれちまって、この有り様だ。

 

 あーー――…………、せっかく母さんに会えたのに、こんな終わりなんて…………

 

……約束する。明日、必ず来るよ

 

 ……なんだ? 誰なんだ、オイラに話してるのは……

 

いいぞぉ、さっすがイチだぁ!

 

 …………イチ? いや、オイラは……オイラは、この声を知っている?

 

も~し~も~しカ~メよ カ~メさんよ~♪

 

 この歌、知ってる……。小さいオイラが、けん玉で……。

 

 ――――もしもし かめよ かめさんよ――――

 ――――せかいのうちで おまえほど――――

 ――――あゆみの のろい ものはない――――

 ――――どうして そんなに のろいのか――――

 

『ワンッワンッ! ワンッ!』

 

『長かった…………のび太さん、もうすぐ会えます。このタイムマシンで未来に……』

 

『ぐわぁぁぁッ!? 何だ……これはッ……時空がねじれて……!? 体が……時が……戻って……ッ!!』

 

 ああ……――、そうか、オイラは……わたしはイチだったんだ――

 

 

 

「イチーッ!!」

 

 

 

 

 

★★★★★★★★★

 

 

 

 

 

 水に沈んだネコジャーランド、そこから少し離れた安全な場所にクロ達はいた。

 

「のび太……さん?」

 

イチ……? もしかして、イチなの……?

 

「のび太さん!!」

 

「イチッ!! ……やっぱりイチだったんだね……」

 

 溺れたことで気を失っていたイチは、目を覚ました途端にのび太を見て、さん付けで名を呼んだ。急な態度の変化にクロ達は戸惑うが、のび太だけは反応が違った。どうやら、今の一言だけで、ハチがイチなんじゃないかと考えたらしい。そして、その考えは間違っていなかった。

 イチの意識がハッキリとし、のび太もハチがイチであると確信を得ると、二人同時に抱き合った。まるで、ずっと会えなかった大事な人に会えたかのようだ。

 

「のび太さん……これ、お返しします」

 

「あっ、それ……持っててくれたんだね」

 

 起き上がったイチが懐から取り出したのは、木製のけん玉……その玉部分であった。玉には汚い字で「のび犬」と書かれている。本来の持ち主が誰かわかりやすい。

 

「……これ、どういう状況?」

 

「知らん」

 

「クロ様、サベール様、わかりませんか? 愛ですよ、愛」

 

「「?????」」

 

 イチとのび太の約束を知らないため、イマイチ状況が掴めないクロとサベール。そんな二人に対して、冥は愛を説いた……二人はスペキャとなった。

 

「吾輩、生まれて一歳にすらなっていない冥に愛を説かれるとは思わなかった……」

 

「愛という感情は、よくわからん」

 

 思考が宇宙から戻ってきた二人はそう呟く。意外と二人は似た者同士なのかもしれない。色とか……考え方とか……?

 

「ねぇ、ドラちゃん。水に沈んだノラジウムをどうにかすることはできないかしら……?」

 

「ノラジウムを? 引きあげるくらいなら楽勝だよ!」

 

「そういうことじゃなくて……」

 

「シャミーさん?」

 

 のび太とイチの感動の再会を見ながら、シャミーはドラえもんに問いかけていた。

 

「ノラジウムは、水に触れると使い物にならなくなってしまうの」

 

「えっ?」

 

「ネコジャラさ……ネコジャラがタイムマシンに使う予定だったノラジウムは、地球脱出用として用意されていたもの。それが全部使えなくなったら……脱出できなくなるの」

 

「えェェェェェェッ!?」

 

「マジか……」

 

 シャミーからノラジウムについて聞いたドラえもんは叫び、慌てふためく。

 ドラえもんとシャミーの会話をこっそり聞いていたクロは、冷や汗を流しながら急いで千里眼でノラジウムを探した。ここでもない、あそこでもない……そんな風に探して、ついに見つかった……水の底に沈んだタワーの中に。

 

「「「「「「…………」」」」」」

 

 気まずい沈黙がその場に流れた。

 

「まだ大丈夫です。水底に沈んだノラジウム、その代わりになるノラジウムがある場所を知ってますから!」

 

「そうなのイチ……?」

 

「ええ。みんな、わたしについて来てください!」

 

 沈黙を打ち破るかのように、イチの言葉がその場に響いた。子犬時代から現時点までの全てを思い出したイチには、代わりのノラジウムに心当たりがあるようだった。とある場所へと走り出したイチを、皆が顔を合わせて頷き、追いかけた。

 

 

 

 そうしてイチが先導しながらクロ達は、ワンニャン国の東端にある神殿へとやってきた。そこは、ニャーゴがボロボロのタイムマシンを発見した場所であり、ハチの母が小さくなったイチを発見した場所でもあった。そして、のび太とイチが約束をした場所。因果が絡み合っている。

 

「ここです」

 

「おっきい建物だなぁ」

 

「そんなことよりイチ、ノラジウムはどこにあるんだ?」

 

「この神殿の中に」

 

 神殿の内部に入り、地下へと続く階段を会話しながら降りていく。

 

「ここは、わたしが大統領時代に建てたんです」

 

「イチって大統領だったの!?」

 

「スゲー!」

 

「あはは……」

 

 やがて最深部に到達し、開けた空間に出た。

 そこは、のび太の近所にある空き地を再現したかのように、土管に似た三つの物体が奥に鎮座しており、周囲の壁付近には柵が設置されている。四方の隅には電灯のような物もあり、一番奥にある重要な物体……像を照らしていた。

 

「これって……空き地?」

 

「スッゲェ……本物みたい」

 

「ねぇ、あの大きな像って……」

 

「ええ、しずかさんの考えている通りです。みなさん、これがこの国の信仰する神様……『のび太』さんです!!」

 

「えぇぇぇッ!? ぼくが神様ぁ〜!?」

 

「似合わねぇな」

 

 四つ足で犬のように座るのび太の像。高さは六メートルにもおよび、頭部には光輪を模した輪があり、尻部には犬の尻尾が生やされていた。服装も、のび太が普段着ているものではなく、古代エジプトの上流貴族が着けていたようなものとなっている。

 イチがのび太に抱く思いがどれだけ重いのかを、わかりやすく示してくれる像だ。クロとサベール、冥はちょっと引いた。シャミーはいつの間にか祈りの体勢になっていた。

 

 ゴゴゴゴゴッ!!

 

「わわっ、また地震!?」

 

「いや、隕石だ。イチ、神様の話はひとまず置いておいて、ノラジウムはどこにあるのだ?」

 

「クロさん、ノラジウムはここにあるもの全てがそうです」

 

「えっ、ここにあるもの全て!?」

 

「そうです。これだけの量なら、脱出用宇宙船の燃料としても問題ないはず」

 

「シャミーちゃん、どう?」

 

「私は奪われたノラジウムがどれだけの量だったのか、実際に見たわけじゃないから……でも、私もこの量なら大丈夫だと思うわ」

 

 また、隕石の衝突による地揺れがクロ達を襲うが、かなり遠くの方だったのか、影響は少なかった。先のこともあり、クロがここに来た本来の目的であるノラジウムの在り処を聞くと……神格化されたのび太の像とその土台、電灯、土管三つ、柵が全てノラジウム製であることをイチの口から告げられた。その事実に全員 が驚く。

 

 そして、イチとシャミーの二人からこの場にあるノラジウムが、宇宙船の燃料として問題ない量があると判明した。

 クロがノラジウムと全員を外に転移させ、ドラえもんがポケットから重機運送用のトラック……のミニカーとビッグライトを取り出し、実寸サイズにする。クロが荷台にノラジウムを積み込み、ジャイアンとスネ夫、のび太、イチが落下防止のためにロープで縛る。

 その間に、冥はトラックの運転席に座り、なんの意味もないハンドルを取っ払って、ポケットから出した『なんでも操縦機』を取り付けた。これで、本物と同じように運転することが可能になるのだ。引きちぎられて無残な姿の元ハンドルを見たドラえもんは、ちょっと引いた。

 しずかちゃんとシャミーは、荷台に乗る予定のメンバーが落ちないように、空気の壁を『空気ブロック製造機』で製造・組み立てをしていた。目に見えないので、後程組み立てた所を共有するようだ。

 

「それじゃ、このノラジウムを空港まで届けに行こうーッ!」

 

「「「「「「お――――ッ!!」」」」」」

 

 

 

 

 

 

 




【イチ】
 イチはハチであり、ハチはイチである。老人時代のイチがタイムマシンを使って未来に向かい、ねじれゾーンにより赤ん坊の頃まで若返った(不思議なことに、進化退化光線銃の影響を受けた姿をしている)状態で、1000年先の時代にやってきたことでハチとなった。肉体の時間が逆行した場合、普通なら進化退化光線銃の影響も消えそうなものだが…………まぁ、ねじれゾーンだし。

【スペキャ】
 またの名をスペースキャット……つまり、宇宙猫である。無量空処を受けるとこんな感じになる。
??「いつまでも情報が完結しない……!」

【神殿】
 1000年前からある古い神殿。ニャーゴが発見するまで、誰にも管理されていない状態だった。神殿の内部には書斎もあり、そこには本棚に隠し扉が仕込まれている。イチはロマンをわかっていたようだ。それはそれとして、ノラジウムで空き地を再現してデッかいのび太を造るのは、愛が重い。

【なんでも操縦機】
 取り付ければどんな物でも自由に操縦できる。車についてるようなハンドル型と飛行機にあるような操縦桿型がある。今回は前者の方。

【空気ブロック製造機】
 空気のブロックを製造できる。空気故に、造られたブロックは目に見えない。しかし、ブロックになっているため触れることができる。原作では、高所から落ちたのび太を受け止めて問題ない強度をしているため、今回活用された。

 Q.ノラジウムはクロが転移して運んだ方が早いのでは?
 A.空港の場所がわからないし、探す時間がもったいなかったんじゃない?(震え声)

 Q.ドラえもんのポケットに入れれば運びやすいと思うのですが
 A.うーん……確かに!(ヤケクソ)

映画編の日常と戦闘描写についてなのだ

  • 戦闘シーンは省略するのだ
  • そのままでよいのだ
  • 戦闘シーンはいくらあっても困らないのだ
  • 早く新しい挿絵を追加するのだ
  • モンハンと人間以外にも変身するのだ
  • 冥との絡みを増やすべきなのだ
  • クロはもっと無双RTAしてよいのだ
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