藤丸立夏は父親で、藤丸マシュが母親。   作:ジャーマンポテトin納豆

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安定の知識不足。
今回は話が短い。


博物館は面白い

 

 

今日はギル兄さん、イシュタルお姉ちゃんとエルキドゥさんとエレちゃんと一緒に博物館に来てる。

 

エレちゃんは本当はエレシュキガルって言うんだけど何だか言い辛くていっつも噛んでたら呼びやすい呼び方で良いよって言ってくれたからエレちゃんって呼んでる。

 

 

この四人は僕に言葉と文字の一つを教えてくれている。でもこれ、いつ使うのか全く見当も付かないんだよね。まぁそんなのは結構な数あるから今更気にもしてないんだけど。

 

でも四人が教えてくれるのってなんか似てるようで似てないような言葉。

一回聞いた事があるんだけどそれぞれ違う言葉なんだって。

ギル兄さんとエルキドゥさんは同じなんだけどイシュタルお姉ちゃんは別の言葉。

 

 

なんで博物館に行くのかって言うと社会科見学なんだって。

僕が見た事も無いような物とかが沢山あるからそれを見て来なさい、だって。

 

ギル兄ちゃんに肩車してもらいながら博物館の中に入って行く。

でも危ないからって途中で降りて代わりにイシュタルお姉ちゃんとエルキドゥさんと手を繋いで歩く。

 

何だか見た事も無いような物ばかり。きらきら光ってる首飾りとか色々。

文字が書いてある何か(粘土板って言うんだって)を見て回ったり。

 

それに説明とかも書かれてたりする。

どんな風に使われてたとか何処にあったとか。

 

なんて書いてあるのか大体読めるんだけど……

でも説明文にこのなんか板みたいな土みたいなのに書かれている言葉、未解読って書いてあるんだけど……

しかも三人が教えてくれている言葉と全く同じ……単語も見た事あるよ?

 

三人の顔を見ると何てことは無いって感じで見ているんだけど粘土板を見たりして笑ってる。

 

「なんでわらってるのー?」

 

「だってここに掛かれている事本当におかしいんだもの!」

 

「なにがー?」

 

「ここに書いてある事、ハルは読めるかしら?」

 

「えと、おしごとをおやすみしたって」

 

「よく読めたわね。何時も頑張っているからかしら。それじゃぁ理由は分かる?」

 

「わかんない」

 

「ま、教えてないから読めなくても大丈夫よ。休んだ理由はね、お酒の飲み過ぎで調子が悪いから、ですって。しかも二日酔いで休むのはなんか嫌だから風邪だって嘘の報告してまでよ」

 

「ふつかよいー?」

 

「そうとも言うわね。しかもそんな事を書いてあるようなものをこんな大切そうにケースの中に入れてるのがおかしくておかしくて。何処に行ってもいつの時代でも人間って言うのは変わらずに同じような物なのね」

 

イシュタルお姉ちゃんはおかしそうに笑いながら説明してくれた。

 

 

 

 

 

エレちゃんはじっと色んな物をゆっくり見てた。

 

「私、あまり他の人の暮らしを知らないの。だからこうやって見る事はとっても新鮮で初めての体験なのだわ」

 

「えれちゃんはおじょうさまなの?」

 

「うーん……多分違うと思うのだわ」

 

どうだろ?

アナスタシアお姉ちゃんもお嬢様らしいし、マリーお姉ちゃんもお嬢様だし。

他にもお金持ちだったりするお兄ちゃんお姉ちゃんは多いし、本人が自覚してないだけなのかも。ギル兄さんもお金持ちだし。

金庫の中、金ぴかで沢山色んな物があったからなぁ。

 

 

 

まぁ未解読って説明欄に書いてあったりしたものを読めたりしたけどこの人達だからしょうがないよねってなった。

 

それからも沢山の物を見て回って、最後は町に出てご飯を食べたり観光に時間を使った。

 

キョフテにケバブ、ドルマやビリヤニ、モルガ、ホブス、タフ・ディーグ、バターケーキ。

 

沢山の食べ物を食べた。

中にはアーラシュ兄ちゃんとかが作ってくれたりするのもあったけど、それとは違う感じでとってもおいしかった。

 

頼んだらエミヤ兄さんとかブーディカお姉ちゃん達作ってくれるかな?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

それからお土産を買って、帰った。

ナツメヤシの実を干したやつを皆に買っていくことにした。

甘くて美味しいんだ。

 

帰ってから皆にお土産を渡して、それから晩ご飯。

その時に今日食べたものを作って欲しいって言ったらいいよって言って貰えた。

 

それから何時も通りお風呂に入って、本を読んでいるうちに眠くなって寝た。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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私はエレシュキガル。

冥界の女神をやっているわ。

カルデアに来る前は何時も何時も冥界から出ることも出来ずに死んで冥界にやってきた魂達の為に檻を作る日々。

 

カルデアに来る前はガルラ霊しか居なくて、あとは檻の中にいる魂達だけ。

 

 

 

 

だからこのカルデアに呼び出された時はまさかと思って、現実だと知った時は本当に嬉しかった。

マスターやマシュ以外にも見た事が無い様なサーヴァント達ばかり。

食事も美味しいしお風呂は広くて、ベッドは温かい。

 

一人じゃなかった。

それがたまらなく嬉しくて幸せだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

ハルが生まれた。

小さくて、だけど力強く生きている。

私はそんな感想を抱いた。

 

初めて赤ちゃんを見た。

だって冥界に居るのは老人であろうとなかろうと全てが魂だから生前の姿なんてあるわけがなかった。

当然赤ちゃんも。

 

だから初めて見た存在だった。

最初はもしかしたら怪我させたりするんじゃないかと思って近づけなかったのだわ。

でもマスターやマシュに、抱いてあげてと言われて初めて赤ちゃんという存在に触れた。

 

とても小さくて弱々しいのだけれど、とても温かくて力強く生きているのだわ……

 

そんな様に感じた。

 

 

 

 

 

 

暫くして少しずつ大きくなり始めると、小さい手や足を動かして伸ばしたり動かしたり、首を動かしてあちらこちらをキョロキョロと見まわして。

私だけでなく、色んな人達がハルの元を訪れては笑顔になっていく。

 

 

本が大好きでよく図書室に通っている。連れて行って貰っていると言った方が良いかしら。司書である紫式部達に読んで貰って、その内容を聞いている、本を見ている時のハルの目はとてもきらきらと輝いていて。

 

そんなハルは動物も大好き。

よく部屋に居る時は動物に関するドキュメンタリーや動画なんかをマシュと一緒に見ている。

実際周りには沢山の動物が居る訳で、それに触れて育ってきたのだから当然。

ロボという真っ白な毛の大きな狼やカヴァスという犬、農場に行けば馬やドラゴンにイノシシ?何かも。まぁドラゴンとイノシシに関しては襲ってきていると言った方が良いけれど。

 

そうでは無くて。

これはカルデアの中では有名な事なのだけれどハルはロボとカヴァスとは特に仲が良い。

と言うのも基本農園に居る馬たちとは違ってロボとカヴァスは基本的にハルの部屋にいるから。

籠を咥えてハルをその中に入れてカルデアの中や人里離れた森やあちこちを駆け回っている。ハルも怖がるどころか寧ろもっともっとと楽しんでいるのだわ。

まぁでもハルが落ちたりしない様にゆっくりと走っているのだけれど。

その様子を微笑ましく見守っている。

 

 

 

 

 

 

 

そんな風に過ごしている日常はとても幸せ。

そして今日はハルとイシュタル、それにギルガメッシュとエルキドゥの四人と博物館、と言う所に来ている。

 

なんだか私達の他に護衛として何人か付いて来ているようだけれどそこは気にしても仕方が無いから放っておきます。

 

 

ハルも初めて、私自身も初めて訪れる場所なのだわ。

そもそも私は訪れる場所の殆どが初めてだから楽しみで仕方が無い。

入る前からハルはテンションが上がって凄い事になっている。

 

 

入館すると、見た事が無い様なものばかり。

あの時代の時は常に冥界に居たからその時の人間達の暮らしとか全く知らないからとても楽しかった。

まぁハルに教えている言葉や文字が未解読だったりしたけどそれ以外はとても楽しかった。

 

 

 

 

 

 

博物館の見学が終わってからは伝統料理やなんかを色々と巡って。

ハルにあーんしてもらったりしてあげたり。

 

どれもこれもとても美味しかった。

他の三人も同じようにあーんして貰った時の顔、すっごくゆるゆるだったのだわ。本人たちはそんな事無いって思っているのだろうけれど。

 

そう言えばハルが食堂のエミヤやブーディカ達に今日食べたものを作って貰えないか交渉しなくちゃと意気込んでいたのだわ。

結局あっさりOKを貰っていたけれど。

 

食べ物を食べて歩いて、色んな物を見て。

それにお土産なんかも買ったりしたのだわ。

ハルは皆にってデーツを干したものを買ってたわ。

 

 

 

 

 

それからは帰ってから軽く夕食を食べてその日はお別れ。

お風呂にはギルガメッシュと一緒に入ったから私達に出番は無かったのだわ。

 

部屋に帰ってから寝るまで今日のハルの可愛さにニマニマして、始めて見る物を思い出して心を躍らせた。

 

 

 

 

 

 

その日は何時も以上に最高の夢見だったのだわ。

 

 

 

 

 

 

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ギル兄さん

金ピカ王。
春君に色々と教える時と普段でクラスが変わる。
カルデアで春君に余計な事を教えそうな奴として認定された。

なんだかんだ言って春君に甘い。
ゲート・オブ・バビロンの中を見せてくれたり、高そうなお菓子をくれたりする。

春君にはゲート・オブ・バビロンの事は最新型の金庫だって説明してある。







エルキドゥさん

春君に何だかよく分からない人として認定されてる人。
まず男の人なのか女の人なのか分からないから。
まぁそもそも性別が無いから仕方が無いよね。

でも勉強の時とかはちゃんとした先生やってるし優しいから好き。







イシュタルお姉ちゃん

問題児のような存在。
レースの時とかまぁやらかす。
けど春君がお母さんのおなかの中に居た時から落ち着き始めた。
今じゃ全くそう言うことは無い。でも偶にやらかす。

良いお姉さんって感じになって来てる辺りもう手遅れ。
元気でおっちょこちょいなお姉さん。

ギルガメッシュとエルキドゥの二人とは教えている言語の年代が違うと言えばいいのだろうか。二人よりもずっと前の言語を教えている。
と言うのも神様だから生きてきた年数が違いその時代ごとに変わっていく言語をそのたびに勉強して来たから読める。

あだ名は「天界の悪魔」。
カルデア職員が付けた。
因みにその職員は後々、三日間に渡って小さな不幸(タンスに小指をぶつける程度)が起こる呪いをかけられた。

そんな事ばっかりしてるからそう言うあだ名しかつかないんだよ、とはマーリン談。
マーリン、それは盛大なブーメランだぞ。






エレちゃん

本名エレシュキガル。
ただ何故か春君は発音が出来なかったから本人の許可の元、エレちゃん呼びになってる。
冥界にずっといたから赤ちゃんなんて存在は初めてだったから溺愛中。
でもしっかりしている所はしっかりしててちゃんとダメな事はダメと言える厳しいけど優しいお姉さん。

人呼んで、「冥界の天使」。

どこぞの金星の女神とは違って優しくて気遣いの出来る女神だから同じくカルデア職員から名付けられたあだ名。


イシュタルお姉ちゃんと同じ理由で別の言語を教えてる。










キョフテ 
ミートボールやミートローフみたいな肉料理。

ケバブ 
肉、魚、野菜などをローストして調理する料理の総称。

ドルマ
辛味の効いた米、玉ねぎ、挽肉、香味野菜などの混ぜ物をキャベツの葉やブドウの葉で包んだ料理。他にも中をくり抜いたナス、パプリカ、ズッキーニ、カボチャなどに詰めた料理の事も言う。

ビリヤニ
混ぜご飯料理。肉、魚、卵、野菜などから作る米料理。

モルガ
トマト味のシチュー。具材はナス、オクラ、ジャガイモ、インゲンマメなど。

ホブス
平たい形のパン。ひよこ豆のペーストや焼いたナスから作るペーストを塗って食べる。アーラシュ兄ちゃんが作ってくれる。

タフ・ディーグ
お焦げで作られた料理。伝統的に客人をもてなす料理。

バターケーキ
まんま。デーツやレーズンを加えたケーキ。エルキドゥさんが作ってくれる。




因みに観光中、皆美男美女だったから周りからの視線が凄かったのだけれど誰も気が付いていなかった。
まぁ気にするような人達じゃないしね。







未解読、と記述しましたがハンムラビ法典に書かれている字とは別にウルク古拙文字という物がありこれが未だに未解読。これ以外にも沢山の文字が未解読となっているがその時代を生きた英霊にとっては関係ない。

AUO曰く、

「己が使っていた言葉と文字だぞ?分からない訳があるまい。何?今では未解読となっていて読めたら大騒ぎ?そんな事、我の知った事では無いわ」

だそう。
というかあなたが教えている文字は解読されていますよ。


シュメール人って謎が多いんだって。民族系統とか言うのも分かってないらしい。
面白いから詳しく知りたい人は調べてみてね。







Aチームで登場させるとしたら誰が良い?

  • ぺぺさん
  • カドック
  • オフェリア

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