藤丸立夏は父親で、藤丸マシュが母親。 作:ジャーマンポテトin納豆
生まれてから10カ月程。
最近簡単な事を喋られるようになってきた。
初めて喋ったその時、お兄さんお姉さん達が大騒ぎせていたけどそんなに?って思っちゃた。
それからもう今まで気になって仕方なかった事をあれが見たい、これが見たいと意思を示して行ってどんどん見せて貰ったり連れて行ってもらえるようになって来た。
最近は沢山本がある図書室に行ったりしてる。
でもあの図書室、どっちかって言うと図書館って言った方がいいぐらいの大きさと本の多さなんだ。
端からいくら読んでも読み切れないぐらいの数があって本当に楽しい。
それと図書室には司書さんが居る。ドレスみたいな服を着ている女の人。なんていうかこう、不思議な感じがするんだけどこの人もやっぱり優しいんだ。
そして今日はそんな司書さんが俺の面倒を見てくれるんだって。
母さんはお仕事。朝行く時にギュってしてくれておでこにちゅーしてくれた。父さんは頭を撫でてくれた。
司書さんに預けられて、部屋じゃなくて図書室に連れて行って貰ってそこで本を読ませてもらってる。
図書室の中を歩いて司書さんが10冊ぐらいの本を取って司書さんがお仕事をする、図書室の中心にある所で座って読んでくれる。
司書さんの膝の上に乗せられて、本を見ながら読み聞かせてくれる。
司書さんすっごい読むのが上手で、どんどん引き込まれていく感じがするんだ。
本の中に書いてあるその場所に本人になって自分がいるみたいに感じるんだ。
えーっと、和歌?とか伝記?とか。
何百年も昔のお話だったり、誰かの事を書き記した本とか。
他にも図書室には、じょーさいけんちくがく?とか難しそうな本もたくさん。
難しい言葉も沢山あったけどそれ以上にすっごく面白くて楽しかった!
でもずーっと読んでいられるほど俺の体力は無くて、お昼に司書さんがミルクを飲ませてくれたあと、眠くなって来て、本当はもっと本を読んでほしかったんだけど司書さんが背中を優しく叩かれて揺すられたら直ぐに寝ちゃった。
温かくて良い匂いがして司書さんは優しくて気持ち良かったなぁ……
起きると司書さんに抱っこされてた。
起きて本を読んでもらいたかったんだけど、司書さんに抱っこされてるのが気持ちよくてもう一回寝ちゃった。
起きたら図書室じゃなくて部屋に居た。司書さんはもういなかった。
代わりに母さんが居て、お仕事が終わったんだって思いながら母さんを呼ぶ。
すると抱き上げてくれて。
また今度図書室に行かなきゃ。
まだまだ読みたい本が沢山あるんだ!
早く読みたいな。
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私はこのカルデアの図書室で司書をしています。
そんな時、変わらず司書としての仕事をしている時。
普段から特定の方々しか来ないこの図書館。
黒ひげさんや、刑部姫さんと言った方々しか来ないのです。意外にも鈴鹿御前さんなどもよくいらっしゃいますね。後は医療関係の本を読みにナイチンゲールさんが。
あとはマスターとマシュが仕事の関する本やそれ以外で時折来るぐらい。
他にも何人かの方が来てくれますが、それ以外の方々は全くどころか一度も来た事がありません。本当にどれぐらいの限られた方々しか来なかったんです。
どうすれば皆さんが来てくれるのでしょうか?
なんて悩んでいました。
ですがそんなカルデアと皆さんに大きな転機が訪れました。
そう、マスターとマシュの息子である春が生まれたのです。
とても可愛い男の子。それはもう皆さんマスターの子、と言うのもあるのでしょう。しかしそれ以上にちょっと行き過ぎなぐらい可愛がっている人達が殆どです。
それから暫くしてからでした。この図書室が賑やかになり始めたのは。
春が生まれてから暫くの間は誰もが最初は子供に関する本を争って読んだり借りに来たりし始めて、春が大きくなり始めて本が好きだという事が分かるとそれはもう色々な本を借りに来るのです。
当初はそれを嬉しく思いましたが、そこで問題が発生し始めたのです。
皆さんうるさすぎです!
しかも図書室で喧嘩までし始めるし、もう何が何だか分かりません。
しかも質が悪いことに図書室に一切の被害が出ていないんです。毎回本も借りて行ってくれるし……
ですがあそこまで五月蠅いと困ります。
注意しようにも皆さんその時の雰囲気も顔もちょっと近付きたくない……
シェヘラザードさん程ではないですが、下手に話し掛けたりしたら本当に巻き込まれて殺されそうな勢いなんです。
それに比べて何度か一緒に時間を過ごしていますが春自身はとってもいい子です。
ちょっと心配になるぐらい泣きませんし。赤ん坊なのですからもっと泣いたりするのが普通なんですが……
まぁ、もし何か異常があれば医務室のナイチンゲールさん達が一番に気が付いて対処しているでしょうし心配する必要も無さそうです。
でもどうやって皆さんに注意したりすればいいんでしょうか……
今日は私が春の面倒を見る日。
昨日から楽しみで仕方ありませんでした。
春は今よりも小さい頃から図書室に良く来ては誰かに読み聞かせて貰っていたりしていました。
赤ちゃんとは思えないようなキラキラとした目で読んでくれている人の声と本を見ていたのが印象的で、将来は文学家になってもおかしくはない、なんて勝手に思ったり。
今日以外にも何度か面倒を見ましたがとてもいい子です。
にこっ、っと笑って抱きしめると抱き締め返して来てくれる。
最近は簡単な事を話せるようになってきて、私の事を呼んでくれる事もあります。
春を預かって図書室に向かいます。
図書室に着くと春は暴れたりはしませんが何処か興奮したような感じになります。
あちこちをきょろきょろと見まわします。
ここに来ると毎回そうなるのです。
「今日はどんな本を読みましょうか?」
「ほん!」
「そう。本ですよ?」
簡単な単語なら最近話せるようになったのは本当だったのですね。
だから部屋に居る時は他の皆さんがひっきりなしに自分の事を呼ばせようと押しかけているのですか。
マスターとマシュの事は既に呼び始めているようですし、私達も何かしらで呼ばれるのもそう遠くはないです。
私って春に何て呼ばれるのかしら?お姉ちゃんとか?いえ、それはどちらかと言えばジャンヌさんとかでしょうか?
うーん、思いつきませんね。
まぁその内春が何か考えて呼んでくれるでしょう。やはり気長に待ちましょう。
楽しみです。
そんな事を考えながらどの本が良いのか図書館の中を歩いて、10冊程見繕いました。
それを持って中心にあるカウンターへ行きます。
ここは本の貸し出しをする際にその手続きなどを行う場所でもある為色々な物がありますが春が触れても問題は無いので大丈夫です。
気を付けなければいけないのは鋏ぐらいでしょう。
それも本に完全に意識が行ってしまっている春にはどうでも良い事なのかもしれませんね。
それでは読み始めましょうか。
もう待ちきれないといった様子でせがんできていますし。
不思議と春が図書室に来ている時は皆さん静かなんですよね。
春にかっこ悪い所を見せたくない、とかでしょうか?
これだけ静かに出来るのなら普段から静かにしてほしいです。
あ……そんなことは無いようですね。机の下で足を蹴り合ったり紙に何かを書いて言い合いをしています。
何冊か読んでからお昼になりました。
まだまだ読み足りない、という顔をしてはいますがちゃんとご飯を食べないと駄目です。
大きくなれませんよ?
ミルクを飲ませて再び本を読んであげようとしたら、春は眠そうにウトウトしています。それでも本を読んで欲しいのか必死になって起きようとしていますが……
我慢しないで寝ても良いんですよ。
そう思いながら膝の上から抱き上げて軽く揺すりながら背中を優しく叩きます。
すると余程眠かったのか一分もしない内に寝息を立て始めました。
きゅっと抱き付いて来て、離れようとしません。
しょうがないですね。
私もそっと抱きしめます。こうすると赤ん坊特有の匂いと春独特の匂い、体温が感じられます。
やはり春はとてもいい子で可愛いです。
「またここに来たら何時でも本を読んであげますからね」
春が一緒に居て、今日はとても平和で幸せな一日でした。
司書さん
カルデアの世界一の蔵書と多様性を誇る図書室(図書館と言った方が正しい)の全てを管理している人。
基本的には朝起きてご飯食べて図書室の貸し出しカウンターの所で座って本を読んで、という生活を送っている根っからの文学美女。
意外にも娘さんが一人いた模様。
春君はしょっちゅう本を読んでくれとせがまれている。
理由は読み聞かせるのがとても上手く、春君の読みたい本を的確に読んでくれるから。
ライオンさんとか黒王とかも読んでくれたりはするんだけど、ライオンさんは直流の話しかしなくなるし黒王はジャンクフードの話しかしない。
それ以外で読み聞かせが上手いのは上乳上と下乳上とか。ジャンヌ三姉妹のおっきい二人も意外と上手だったり。
最近の悩みは皆が図書室に来てくれるのは嬉しいけどすっごく騒がしい事。
頑張って注意しようとするんだけどカルデアの海外勢って結構血の気が多い人が沢山居るから怖くて今の所注意できていない。
誰だって武勇に優れた英雄が怒鳴りあってたら不夜キャスさん程ではないけど怖い。
(皆さんが来てくれるのは嬉しいですが声が大きすぎます。でも注意するのは怖いし来てくれなくなったらどうしましょう……)
「いえ、ここは心を鬼にして注意しましょう!」
「あんだとコラァ!?」
「んだオォン!?」
「ハルに読ませんのはこっちに決まってんだろうが!!」
「テメェの選んだ本なんて読ませられる訳ねぇだろ!こっちだバーカ!」
「アァン!?」
「オォン!?」
(やっぱり無理です。怖すぎます!)
ーーー別の日ーーー
(今日こそは!今日こそは何としてでも注意します!)
「貴様の様な獣なのか人間なのか何なのかよく分からん奴の選んだ本なんぞハルが読むわけないだろう!?」
「貴様こそ、そんな絵に描いたようなボッチの選んだ本、書いた本をハルが読むわけが無かろう!ボッチとコミュ障が移る!」
「なんだと貴様!?直流などという邪道を使いおって!」
「なんだと貴様やるか!?ガオオォォォ!!」
(ひぃぃぃ!何なんですか!?皆さん何なんですかぁ!?)
大体いつもこんな感じで終わる。
頑張れ司書さん!負けるな司書さん!
ツイッター始めました。
ジャーマンポテトin納豆
@potatoes_natto
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