目が覚めると、そこには広大な青の空が広がっていた。
数多くの飛空挺、いや…航海船?が青いキャンバスを飾り、幻想的な景色。
視線を下ろし、辺りに目をやれば、どこかノスタルジックな街並みである。
思わず泣き出したくなるような、郷愁の念を抱かされる。
街路を行き交い、商店に立ち止まる人々は、現代人が着るとは思えないような中世?の洋服を身にまとい、その街に不釣り合いな、しかしながら決して不快さを与えぬ賑やかさを持っている。
私はそれらを見て、感じ入り、思わず
「美しい…」
そう口にした。
いやいやいやいや、おかしい。俺は浪人生で、模試の成績を貰い、不貞腐れ、昨日は家に帰って、酒を飲み、そのまま酔いつぶれたはず。
つまり視界いっぱいに広がっているべき景色は、自分の汚部屋の、天井に貼り付けられた愛しきヴィーラたんのポスターのはず。街の雰囲気に酔って一人称が私になってたし恥ずいわクソ。そもそも立ってること自体おかしいんだよ。寝てたんだぞ俺。てかここどこよ?日本じゃないよね?え、ヤバくない?起きたら海外とか犯罪の匂いしかし無いじゃん怖い。分かる??誰に言ってんの俺?
…オーケー、まずは街を歩いて、情報を集めようか。
偏差値67の俺ならすぐに状況整理できるさ。
オーケーオーケー。行ける行ける。(震え声)
そうだな、先ずはあの店のちみっこい店主に聞いてみよう。
「excuse me?」
「…?どうなさいましたか〜?」
えっ、日本語喋ってるぞコイツ?
「ああ、すみません。道に迷ってしまってですね、ここがどこか尋ねたいのです。」
「なるほど〜。では、どこの宿屋かお尋ねしてもよろしいでしょうか〜?同業者さんにはしっかり手助けしますので〜!」
「え?」
「うぷぷ〜。シェロちゃんにはなんでもお見通しですよ〜?
道に迷った時点でこの島の住人でないことは分かりましたし、その服の高品質な布と背負うバックパック、そして、どこの言語かは存じ上げませんが、共通語とは異なる言語を使っている。以上の情報から、やり手の同業者さんだと判断したのです〜!」
…ほう、やるなッ!!
推理は全然違うし、正直何を言ってるのかさっぱりだが、コイツ、できる…!!
ん?待て待て、シェロちゃん?このロリボディに、独特な喋り方、可愛い声…!
…ん?シェロちゃんって!あのシェロちゃんか!!!やばいやばい!!かわわわわわ!!
というかここグラブルの世界かよ!!ハッピーじゃん俺!!浪人キツかったし!!夢かもしれんが、楽しむってコレ!!!
適当な設定作ってグラン船に乗せてもらうぞう!!!
そんでヴィーラたんとイチャイチャするんだぜい!!!
甘やかしお姉さんのおっぱいしゃぶるし、銃工房の三姉妹丼もおなかいっぱい食べるんだ!!!妄想が止まらんですぞですぞ!!!ふはははは!!
まままままずは確認からだ!!!
「シェロちゃん?
まさか、あのシェロカルテさんですか?」
「はい〜!そうですよ〜!
そう言えば、自己紹介がまだでしたね〜?
旅に必要な道具の手配から、仕事の仲介、騎空士の斡旋まで、よろずやシェロちゃんにおまかせ〜!旅の準備なら、よろずやによろ〜ず!
うぷぷぷぷ…」
………
☆勝ち確☆
よっしゃマジでグラブルじゃん!!!やったじゃん!!!
そんでここはアレやろ??アルビオンやろ??なぁ??
「あの〜?」
……ハッ!
「申し訳ない、可愛くて我を忘れていたんだ。」
「うぷぷ〜。お上手ですね〜?」
ええと…自分のキャラ付けは…
星晶獣知ってても不自然にならないようにするには、こんな感じか…?
「本心ですよ。
僕はスイ。
星の力の目利きが少しだけ優れた、しがない小市民です。
此度はアルビオン士官学校に入学したく存じ、参った者です。
申し訳ないですが、同業者ではありません。
ただ、道に迷ったのは事実なので、士官学校までの道のりを教えて頂きたく伺ったわけです。。」
「なるほど〜。
そういうことなら、承りました〜。
ちょうどお客さんも見えないようなので、お送り致します〜。」
という事で、俺たちは士官学校に向かう事になった。
できるだけ続ける。