◼️◼️◼️◼️/おうさまの旅立ち
「おのれディケイドー!!」
「うわっ!?…え?」
俺は消えたはずじゃ…。常盤ソウゴは真っ白な空間で、困惑する。
「何故、常盤ソウゴをこちらに連れてきた」
「知らん、何故か巻き込んでいた」
コートの男、後で聞いたが鳴滝というらしい、と門矢士も困惑しているようである。
「えっと…、士、ここは?」
「俺達が世界を旅するときに通る狭間みたいなもんだ。あえて言うならどこでもない場所…と言ったところか?」
「ふむ…、それが正しいだろう。しかし…」
「あぁ、ジオウ、お前は消えるはずだったのに、ここにいる。何故かはわからんが…、まぁ、何か意味があるんだろう」
「うーん…、でも俺は消えるはずだったんだよね?」
そのつもりであの力を使ったはずだ。
「おのれディケイドー!!」
「…鳴滝、唐突に叫ぶな、お前はアラームか何かか?」
「それどころではない、士、お前の、ディケイドの力が違う世界で使われた」
鳴滝が慌てたように告げる。事実、士の力に限らずライダーの力は易々と使われて良いものではない。それに士はここにいる。おかしな話である。
「何…?」
「…そうか、スウォルツ!!スウォルツとかいう輩がどうやら、違う世界に逃げ込んだらしい!!」
「そんな…スウォルツは俺が…」
倒したはずである。そう言おうとしたが、はたして本当に倒したのか不安になる。
「どうにかして逃げたのだろう。その手段はわからんが。しかし、問題がある。ディケイドの力では、スウォルツの逃げ込んだ世界に干渉できない」
「何?」
ディケイドは世界を破壊する力ではあるが、行けない世界は破壊できない。つまり行けない世界に逃げ込まれたということだ。
「その平行世界…いや別世界だな。は我々の移動する世界と根本的に違うのだ…、だから移動できない」
「そんな…」
そんな会話の後に、何故かソウゴが光に包まれる。
「えっ、士、これどういう事?」
「成る程、大体わかった」
「えっ?」
「ジオウ、お前はスウォルツを追え、その光はそのためのものだろう」
「…わかった。なんとかする」
「常盤ソウゴ、私は全ライダーの味方だ、私にできることがあればできるだけの支援はする。頑張ってくれ」
「ありがとう、でも大丈夫」
なんか、いける気がする。
その声は士と鳴滝には聞こえなかったが、ジオウならば大丈夫だろう。
「さて、ディケイド、お前はまたどこかの世界を通りすがるのだろう?」
「あぁ、鳴滝、ジオウに何かあれば頼む」
「もちろんだとも。彼にも言ったが、私は全ライダーの味方だからな」
そう言って二人は別のオーロラカーテンの中へと消えていくのであった。