ヒメ社長に気に入られている
このお話の藍華ちゃんは作者の好みにより、ロングヘアーです
ゴンドラの上
今日は珍しくゴンドラに乗っている
秘密の場所に行く途中、藍華に見つかり逃げられない様にゴンドラに乗せられた
これは拉致だよ
「で?なんで会いに来ないのよ」
「会いに行くって言ってないよ」
藍華がはぁと息を吐く、溜め息を吐かれた
「普通可愛い女の子には、頻繁に会いに来るでしょ」
「うーん」
「何よ」
「綺麗になったね」
ボンッと赤くなった、昔から素直に褒めると直ぐに照れる、そういう所は変わっていない様だ
「あぁう、はっ恥ずかしいセリフ禁止!」
「昔は可愛らしかったけど、髪が伸びて美人になったよね」
「禁止だってば!」
照れてる藍華を見ていると、ヒメ社長が膝に飛び乗って来た、じっと見つめられる、そうだ今日は挨拶がまだだった。
「ヒメ社長おはようございます、今日もつやつやの毛並みで美しいですね」
ヒメ社長は満足そうに、頭を擦り付けて来る
撫でても良いとお許しが出た
頭から尻尾まで撫でていると、藍華に胡散臭そうに見られていた
「ホントにヒメ社長と仲良いわよね」
「有難い事にね」
「ていうか、誰でも褒めてるの?お世辞?」
挨拶の事かな、それなら誤解だ
「お世辞が言えるほど器用じゃ無いよ、本当に良いと思った事しか褒めないよ」
「そっそう、それなら別に」
もじもじと照れるのも昔からだ、言いたい事ははっきり言うのに、恥ずかしがり屋な面もある、可愛らし女の子
「それで、今日はどうするんだ?」
「別に考えて無かったわね」
その時藍華が何かに気付く、嫌な予感がする
「私と会って無かったのなら、晃さんとは?」
ギクッとする、鋭い
「会ってないです」
「どれくらい?」
「藍華と同じくらい」
「ヤバいわね」
「ヤバいです」
また溜め息を吐かれた、藍華はオールを掴んだが…まさか!
「姫屋に行くのか?」
藍華はにやっと笑った
「勿論」
これは不味い、このまま行けば多分最悪の展開になる、何とかしなければ
「…くるみパン」
「なに?」
「逃げないのでパン屋さんに寄って、くるみパンを買わせて下さい」
「はいはい」
仕方ないと言いながらも、藍華は楽しそうにしている、やっぱり晃ちゃんが大好きなんだろう
・・・・・・・・・・・・・・・・・・
「貴方は…」
「や、やぁ晃ちゃん久しぶり」
「藍華!部屋を出ろ!」
「はいっ」
姫屋の晃ちゃんの部屋に連れて来られたと思ったら、藍華が出て行ってしまった
小さく「死ぬんじゃ無いわよ」と聞こえた気がする
縁起でもない
「えっと晃ちゃん」
「晃です」
「晃」
名前を呼ぶと胸に飛び込んで来た、やっぱり最悪の展開になった、晃を泣かせてしまった
昔から強がりで、泣き虫なのは変わっていない
「ごめんね、晃」
「…うぅ、もっと会いに来て下さい」
「うん、これからは気を付けるよ」
「また忘れる癖に…」
完全に見抜かれているが、変えられない
俺はとてつもなく忘れっぽい
「しょうがないから、今度は私が探しに行きます…良いですね?」
「うん、ごめんね」
「いえ」
そのまま暫くじっとしていた
日々をぼーっと過ごしていたら何年も経っていた、そんな情けない理由で泣かせてしまった、悪い事をしたな
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
「これは?」
「お詫び、くるみパン好きでしょ?」
「…ありがとうございます」
何故か苦い顔をして受け取る、何でだ?
「藍華!入っていいぞ!」
「はいっ!藍華入ります!」
そう言えば外に出されていたな、俺を見捨てたのでわざと忘れていた
「藍華、お前はこの人を連れて来てくれたからな、褒美だ、特別に一つだけやる」
くるみパンを渡している
「あの晃さんが、くるみパンを…?」
「いらんなら、返せ!」
「あぁっ嘘です、ごめんなさい!」
二人の仲も変わらない、昔のままだ
ふと藍華が俺を見た、その後全身をしげしげと見つめられる
「あれ?どうして怪我してないの?」
「何が?」
「は?お前は何を…」
藍華に質問されても意味が分からない、晃は驚いてるし
「だって晃さんを怒らせたら、一発や二発くらい…ねぇ?」
「そうなのか?」
「私はそんな事しません!」
俺は何時も、強がりか泣き虫な晃しか見た事がない、まさか暴力的な所が?
俺の疑いの眼差しに気付いたのか、晃は藍華をしかる
「おい藍華!私は何時も優しいよなぁ」
「はいっ何時も優しいです!」
「ほら、ね?」
「仲が良さそうで、何よりだよ」
姉妹の様に仲が良さそうに見える
・・・・・・・・・・・・・・・・・・
その後は晃は、予約が入っていたので仕事にいった
今は街を藍華と二人、のんびりと歩いていた
「ねぇ、晃さんってあんたの前では、何時もあんな感じなの?」
「ん?晃ちゃん…晃は何時も丁寧な感じだね」
「ふーん?」
てくてくとネオ・ヴェネツィアの道を歩く、藍華は隣を付いてくる
「今は何処に住んでるの?」
「知り合いの会社に、住まわせて貰っているよ」
「えっそうなの?」
「そうだよ」
路地を曲がる、何時もとは違うお気に入りの場所に向かう
「それなら姫屋に住めば良いじゃない!
部屋も沢山あるし、食事も美味しいし、私も晃さんも居るわよ!」
「でもねぇ」
「何か、今の所が良い理由でもあるの?」
「そうだね、居心地の良さかな」
角を曲がり、今日の目的地に着いた
ここはお気に入りの場所の一つ、ぽかぽかな芝生がある静かな空き地だ、お昼寝にぴったりの場所
「うーん」
伸びをして芝生に寝転ぶ、ここは来る度に掃除をして帰るのでゴミは無く綺麗だ
「居心地の良さって、ここみたいな?」
藍華は俺の隣に座り、広場を見回している
「そうだね、俺にとって一番大切な事は、ゆっくり出来るか、出来ないかだからねぇ」
「何よそれ、でも…その姿を見てると納得かなぁ」
ぽかぽか暖かいなぁ幸せなだなぁ、もう眠くなって来た
目を開けていられない、睡魔に逆らわず目を瞑る
「寝ちゃうの?」
「藍華ちゃん、ほらおいで」
そうだ藍華ちゃん、お昼寝の時間だ
腕を広げて隣をぽんぽんと叩く
幸せなお昼寝の時間だ
・・・・・・・・・・・・・・・・
「もう寝惚けてる、それは子供の頃の事でしょっ」
うとうとしながらも、私が行くまで隣を叩く手を止めない、昔の癖なんだろう、ちょっと嬉しい。
周りをキョロキョロ見ても誰も居ない、ここは秘密の場所って言ってたから人は来ないんだろう。
丸い芝生の広場に丁度真上から丸く光が差す、とても素敵な場所、そんな場所に二人きり
少しなら甘えても良いよね…昔みたいに
伸ばされた腕の端に頭を乗せる
すると胸の上まで、頭を移動させられた
恥ずかしいが懐かしくなる、小さな時と同じ寝かし付け様としているのか、背中をぽんぽんと優しく叩かれる。
「あんたの言ってた居心地の良さって、これの事ね」
幸せな居心地の良さ、そんな素敵な場所に住んでるんじゃ、姫屋には引っ越して来てくれないだろう。
「あ~あ残念だなぁ、また一緒に住みたかったなぁ」
私もお昼寝にしよう、一緒に住めないのは寂しいけど、大好きな人の腕に包まれて眠る、なかなか幸せな時間だ
…本当は私が、この人の幸せな居場所になれたら良いんだけどな。
眠くなると語尾が伸びてゆっくり話す主人公
自分ののんびりを探して生きる
昔は藍華ちゃんの子守りもしていた主人公
晃さんとも仲良し
好きな作品
-
アイドルマスター
-
ToLoveる
-
ローゼンメイデン
-
ひだまり×スケッチ
-
その他