お気に入りの場所を作るのが好きな主人公
アリシアさん未婚設定
ARIAカンパニー
ここはARIAカンパニーの二階住居スペース
使っていない部屋があると言う事で、住まわせて貰っている
灯里ちゃんの一人暮らしを心配していたアリシアに進めてもらい住み始めた。
でも俺なら安心と言うのは、信頼と捉えて良いのだろうか?
遠回しにヘタレと言われているのだろうか
朝御飯の匂いに誘われて、キッチンに向かう
「おはようございます」
「あらっおはよう、丁度良かったわ。
今起こしに行こうと思っていたのよ」
うふふと笑うアリシアは昔から少しも変わらない、可憐な少女の様なままで大変美しい
上から足音が聞こえる
「おはようございます!今日は私が最後でしたか?」
灯里ちゃんとアリア社長が降りて来た
「おはようございます、灯里ちゃん」
「おはよう、灯里ちゃん」
皆で朝の挨拶をして笑い合う、ここはほのぼのとした平和な空気に溢れている、お気に入りの場所の一つだ
朝の準備が終わるとアリシアの出発を見送る
大人気なウンディーネのアリシアは、何時も予約で一杯で忙しそうだ
「いってらっしゃい」
「アリシアさん、お気をつけて」
「いってきます、アリア社長をお願いね」
「はいっ!」
これが何時もの朝の風景だ
俺はそのままふらふらとお気に入りの場所まで歩き、日暮れまでそこでぼーっとする
それが日課だった
「あのっ!少し良いですか?」
灯里ちゃんに声をかけられる
今日の1日は何時もと違う様だった
・・・・・・・・・・・・・・・・・
「それで今日は、お客様役をお願いしたいと思いまして」
「俺で良いの?」
「はいっ貴方が良いんです!」
灯里ちゃんの笑顔が眩しい
裏表の無い真っ直ぐで純粋な笑顔だからか、大人には少し眩しい
「それなら…」
「わぁっ!ありがとうございます」
ゴンドラに乗り込む所から練習は始まるらしいのだが、友達があと二人来るらしく、少し待つ
「どんなお友達なの?」
「えっと藍華ちゃんはしっかりもので、頼りになる姫屋の女の子です」
ん?知ってる名前が聞こえたが
「そしてアリスちゃんは、ぶっきらぼうに見えてとっても優しい、オレンジぷらねっとの女の子です」
また知ってる名前が他人のそら似?まだ会っていないが
「会うのが楽しみですね!」
「そうだね」
二人でのんびり待つ、いやアリア社長も居たな
もちもちのお腹を撫でる
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
二人で座りながら待っていたのだが、いきなり隣の灯里ちゃんが立ち上がった
「あっ!二人とも~」
灯里ちゃんはこちらに近付くゴンドラに、ブンブンと大きく手を振っている。
「おはよ~!」
「ちょっと!そんな大声出さなくても、聞こえるわよ!」
「藍華先輩も、でっかい大声です」
三人は仲が良さそうだ、昔のアリシア達を見ている様で懐かしくなる。
二人はゴンドラをアリアカンパニーに着ける
「あれ?灯里の隣に居るのって…」
「あっお兄さん!」
アリスちゃんが走ってきた
「お久しぶりです、何処に居たんですか?何で来てくれないんですか?ずっと待ってたんですよ!」
「ちょっと落ち着きなさいよ!」
「アリスちゃん、知り合いなの?」
場がごちゃごちゃしてきた、取り敢えず
「アリアカンパニーの中で、落ち着いて話そうか」
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
「えっ!アリアカンパニーに住んでるの?」
皆に飲み物を渡しながら話をする
俺がここに住んでる事を聞いた藍華が驚いている。
「そうだよ、アリシアが進めてくれてね」
「私と一緒に住んで貰ってるんだよ~」
灯里ちゃんは嬉しそうに話している
アリスちゃんが話かけてきた
「ここに来れば、お兄さんに会えるんですか?」
「朝は居るけど、夕方までは散歩に出掛けてるよ」
朝起きてアリシアを見送り、それからお気に入りの場所まで散歩する、それからはぼーっと景色を眺めて1日を過ごし、夕方にアリアカンパニーに帰ってくるそれの繰り返しだ。
「あんたまだ、放浪癖が治らないの?」
「治らないねぇ」
「あれ?藍華ちゃんもアリスちゃんも、知り合いなの?」
灯里ちゃんが不思議そうにしている
それぞれ一人ずつでは会っていたけど、皆で顔を合わすのは初めてか、出会った時の説明をする
「俺から説明するね、灯里ちゃんはアリシアに紹介されて数ヶ月前に知り合ったね」
「はいっもうずっと一緒の様に感じますけど、まだ数ヶ月しか経って無かったんですね」
灯里ちゃんは誰とでもすぐに仲良くなるから、そう感じるんだろう
「藍華はずっと昔に晃に紹介してもらって、ちっちゃな頃からの知り合いだね」
「そうねもう、十年以上経つかしらね」
「藍華の子守りもしていたよ、一緒にお昼寝とかね」
「それは言わないで!」
あえて言ってみたがやっぱり照れている、こういう反応が可愛くてついからかってしまう
「アリスちゃんは俺のお気に入りの場所に良く来る、のんびり仲間だよ」
「お兄さんと私は、でっかい仲良しです!」
アリスちゃんが胸を張って、主張する
可愛くて思わず撫でる
「俺はアリスちゃんのファンだからね」
「ちょっと!何でそんなに距離が近いのよ!」
近いだろうか?ベンチでの何時もの距離感だが、女の子とはもっと離れた方が良いのか?
「近いのか?ならもっと距離を…」
「でっかい大丈夫です!むしろもっと近くが良いです!」
「ちょっと、どういう事よ?」
「俺には分からない」
ぐいぐい近付くアリスちゃんに、理由は分からないが怒る藍華
情けないが灯里ちゃんに助けを求める
「灯里ちゃんどうしよう」
「ええっ?えっと取り敢えず練習に行きませんか?」
「もう結構時間が経ってるもんね」
急いでゴンドラに向かう、今日は接客の練習は無理そうなので、普段の練習に付き合う事になった
「ゴンドラに乗るのは、久しぶりだな」
「そうなんですか?」
「昔はアリシアのゴンドラに良く乗せて貰っていたが、アリシアの人気が出てからは、乗らなくなったな」
売れっ子を独占するのは不味いから、アリシアは寂しそうにしていたが
「アリシアさんとは、幼馴染なんですよね?」
「晃さんとも昔から知り合いよね?」
「じゃあアテナさんとも?」
皆に質問される
「そうだよ昔もこうやって今みたいに、三人の練習に付き合ったよ」
「今みたいに?」
「君たちは昔のアリシア達を見ている様で懐かしくなる、昔のあの子達にそっくりだ」
懐かしくなって、昔を思い出す
もうそろそろまた旅に出ようかな
「待ってよ!あんた今また居なくなろうとしなかった?!」
藍華は鋭いな、俺の考えにすぐ気が付く
「ああ…もうここにも、長く居たと思ってな」
こんなに長く住んだのは久しぶりだ、それほどネオ・ヴェネツィアは居心地が良かった
「駄目よ!あんたは私と一緒に居るんだから!」
「そうですよ!私も泣いちゃいますよ!」
「泣かれちゃ困るな」
泣かれるのが一番困る、俺には謝る事しか出来なくなる
「本当に居なくなるんですか…?」
「灯里ちゃん?」
「そんなの駄目です、私とこれからも一緒に暮らして、一緒に幸せなままで居るんです!
大好きな貴方と一緒じゃないと、幸せになんてなれないんです!」
「灯里ちゃん…」
そこまで言われたのはアリシア達以来だな、ここまで言われては振り切って旅立て無い
「そうだね、旅には出ない事にするよ」
暫くはね
「あんたは目を離すと、すぐに居なくなろうとするんだから!これからは目を離さないからね!」
「お兄さんは私が一人にさせません!でっかい約束です」
「二人とも…」
「私もずっと一緒に居ますから、居なくならないで下さいね」
「灯里ちゃん、アリアカンパニーでこれからもよろしくね」
「はいっ、よろしくお願いします」
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
主人公自室
もう寝ようかと思った時にコンコンとノックがした
「あの~少し良いですか?」
「灯里ちゃん?どうぞ」
パジャマ姿の灯里ちゃんが訪ねて来た、こんな事は初めてだった
「一緒に寝ても良いですか?」
「良くないと思うけど」
「でもお昼の話を思い出してしまって、不安になったんです、もしも本当に居なくなってしまったら私は…」
「灯里ちゃん…」
そこまで俺を信頼してくれていたのか、一緒に住んでいる人が急に居なくなるのは不安だよな
「ごめんね…灯里ちゃん、でも大丈夫だよ暫くはここが、俺の居場所だから」
「しばらくわって…?」
「俺は放浪癖があってね、居心地の良い場所を見つける為にふらっと旅に出てしまう、自分では止められないんだ」
自分でもどうしようも無い、気が付いたら旅に出ている
「それならここを一番居心地良くすれば、ずっと居てくれますか?私とずっと一緒に暮らしてくれますか?」
「そうだね、ここが一番居心地が良い限り、旅には出ないと思うよ」
旅をする理由は居心地の良い場所を探す事、それが満たされている限り旅に出る必要は無い
「それなら任せて下さい!私が貴方を幸せにして、一番居心地を良くして見せますから!」
「ありがとう灯里ちゃん、なんで俺にそこまでしてくれるの?」
「だって貴方が大好きだから、一緒に居たいからです!」
灯里ちゃんは照れつつも、はっきりと言い切った
「ですので将来的には結婚とか…しませんか?」
「ええ、それは考えて無いよ」
いきなり結婚なんて、そんなに好かれていたのか
「じゃあ先ずはスキンシップを増やして、アピールを開始しますから、覚悟してくださいね」
「覚悟って」
灯里ちゃんは俺のベッドに潜り込んで来た
本当にここで寝るらしい
「先ずはこう言う事からです、ふふっあったか~い」
「俺が入ってるからね」
「これからは一緒に、幸せになりましょうね」
灯里ちゃんに手を握られて一緒に眠る、足元にはアリア社長もいる。
確かに一人で寝る時よりも幸せを感じる、俺の放浪癖は本当に灯里ちゃんの作戦によって、完全に封じ込められる日も近いのかも知れない
職業不詳な主人公
お金は十分以上にある
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