ヒロイン 恋愛集 ヤンデレ多め   作:黒猫黒

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雨が降っていたので書きました



雨の日 灯里

アリアカンパニー

 

「雨ですねー」

 

「そうだね、残念だけど、今日はずっと止みそうにないね」

 

ここはアリアカンパニー、朝からの雨で外に散歩に出られず、灯里ちゃんも練習に行けず、今日は二人は机に向かい合って座りのんびりしていた。

アリア社長は雨が降る前にヒメ社長に会いに行った、熱烈なアプローチだ恋が実ると良いな

 

「私は残念じゃありませんよ?」

 

「外に出られないのに?つまらなくないかな」

 

「貴方と一緒にいられますから」

 

「…そう」

 

素直に言われると照れる、気恥ずかしくなり紅茶を飲む

照れ隠しは丸わかりだが誤魔化したくなる

 

「何時もはゆっくりとお喋り出来ませんから、今日は二人きりでずっと一緒なんて、とっても贅沢ですよ」

 

「灯里ちゃんは、素直に気持ちを伝えるよね」

 

「?思った事を、そのまま言っているだけですよ?」

 

「それが難しいんだ」

 

灯里ちゃんは不思議そうな顔をしている、きっと心が綺麗だから、言葉も素直に出てくるんだろう

 

「分かりました!それなら私に任せて下さい!」

 

「何が?」

 

「これからお話をしましょう。

貴方の心を、素直な心を…思ったままを、私に伝えて下さい」

 

素直に話す…か、そうだなたまには良いかも知れない

 

「じゃあ先ずは、何から話そうか?」

 

「そうですね…、貴方の紹介をしてみて下さい」

 

「分かった、名前はアオイ・ノワールだ、身長は178cm体重はこの頃量って無い」

 

「ふむふむ、では好きな事や嫌いな事は?」

 

「好きな事はのんびりする事、嫌いな事は急ぐ事かな」

 

「なるほどなるほど」

 

ふと見ると灯里ちゃんは、メモを書いていた

俺の視線に気が付くとえへへと笑う

 

「少しでも知りたくて、好き…ですから」

 

「それなら…何か知りたい事は?」

 

「良いんですか?!なら、好きな女の子は居ますか…?」

 

「居ないよ」

 

「ホントに…?ならアリスちゃんはどうですか、特に仲良しですよね?」

 

不安そうに訪ねる灯里ちゃんは、目に光が少ない様な…?

きっと雨で太陽が出ていないからだろう

 

「俺はアリスちゃんのファンなんだよ、そういう目では見てないよ」

 

「…そうだったんですか?」

 

「そうですよ」

 

ほっとした様に笑う灯里ちゃんは、目に光が戻っていたさっきのは見間違いだったのか

 

「あっ私、紅茶のおかわり持って来ますね」

 

「ありがとう」

 

カップを見ると紅茶が無くなっていた、灯里ちゃんは細かな所にも気が付く

ふと、外を見ると雨足が弱くなっていた

 

「大変です!どうしましょう!」

 

キッチンの方から灯里ちゃんの叫び声が聞こえて来た

何事かと走って行くと、空っぽの紅茶缶を手に唖然とする灯里ちゃんが居た

 

「あれ?もう無かったかな」

 

「そうなんです!紅茶も珈琲も、それに見て下さい!」

 

言われて棚を見る、全部無い空っぽだ

明日のお客様用の茶葉も無い

 

「今日、買い物に行こうと思っていたんだった」

 

「どうします?」

 

不安そうに見上げて来る

外はもう小雨になっていた、これなら大丈夫かな

 

「今から行こうかな」

 

「今から?」

 

「小雨だし、買い物に行ってくるよ」

 

「私も!私も一緒に行きます」

 

待ってて下さい!と言って自分の部屋に走って行った、買い物の準備をしに行ったのだろう

俺も用意をしておこう

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

「お待たせしました!」

 

現れたのは私服姿の灯里ちゃんだった、雨で肌寒いからか長袖のワンピース姿だ

 

「いや待ってないよ、ワンピース姿似合ってるね」

 

「ほへっ…ありがとうございます、えへへ」

 

二人で雨の中を歩き出す

雨の日の買い物は面倒だが、隣にいる灯里ちゃんがとても楽しそうだ

 

「どうしてそんなに楽しそうなの?雨の日に買い物って、傘で手がふさがって、嫌じゃないか?」

 

「そんな事無いですよ、だって雨の日にしか、雨傘を使えないじゃないですか?」

 

そう言われるとそうだ、今使っている傘も気に入って選んだ物だった

 

「私は傘がさせる雨の日も、大好きですよ」

 

灯里ちゃんの話を聞くとなんだか何気ない物も特別に感じる、素敵な事に思えて来る

 

「そうだね…少し雨の日が好きになれたよ、灯里ちゃんと居ると毎日好きな物が増えるよ、ありがとう」

 

「えへへ、どういたしまして!」

 

雨のせいでお店まで長く感じていた道程も、灯里ちゃんのお陰で楽しいお散歩に早変わりだ、小さな事も幸せに変えてくれる灯里ちゃんは素敵な女の子だ

 

傘を畳んでお店に入る

ここは俺の行きつけのお店だ、品揃え豊富で質も良い。

見つけにくい場所に有るため、客が少なく買い物もしやすい、それでいて何故か店主も儲かっている様だった

こんなに素晴らしいお店、常連になるしかない

 

「こんな所が有ったんですねぇ」

 

灯里ちゃんはお店の棚を見上げている、棚は天井まであり、高い所に有る商品は梯子を使って取る

商品が見つからない時は店主に言えば、すぐに場所を教えてくれる、全ての商品と場所を覚えている様だ。

しかし特に目的も無くお店を訪れて、ふらふらと店内を歩き、気に入った商品を探すのも楽しみの一つだ

 

「今日は何を買おうか?紅茶と珈琲だけかな?それとも何か見ていくかい?」

 

「はい、少し見たいです」

 

それぞれ分かれて、店内を見る事にした

店主によると新しい茶葉が入荷したらしい、それを中心に見てみる事にした。

 

新しい茶葉の中にフレーバーティーが有った、これなら女の子も好きだろう、花が入っている物もある珍しいな少しずつ買って行こう

たしか藍華はこの花茶が好きだった筈

灯里ちゃんの方はどうかな?

 

「あっアオイさん、見て下さいこれ!アリシアさんが好きな珈琲豆ですよ、なかなか売ってないって言ってました!」

 

「良さそうだね、それも買って行こうか、灯里ちゃんの分は?」

 

「私の物も良いんですか?」

 

「良いよ、どうぞ好きに選んで」

 

「わぁっ!ありがとうございます」

 

キラキラしている灯里ちゃんを撫でる、さらに嬉しそうにしている、こちらが嬉しくなる

 

「じゃあこれを」

 

「それは、ココア?」

 

「はい!とっても可愛いんです」

 

「可愛い?」

 

パッケージを見ると、ココアの缶の真ん中に猫がいた、これは…アリア社長?

 

「アリア社長に見えるね」

 

「そうですよね!そこがとっても可愛くて」

 

「じゃあそれも買おうね」

 

「ありがとうございます!私が淹れますから、一番に飲んで下さいね!」

 

「うん、ありがとう」

 

店主に纏めて会計して貰う、以外と多く買い込んでしまったな

 

「お客様、今日はお連れの方とご一緒ですか?」

 

「ああ何時もは、一人だったな」

 

「そうですな、それでは可愛いらしいお連れの方と一緒にお召し上がり下さい」

 

レジの横の棚から飴玉を数個取り出し、購入した商品と一緒に入れてくれた。

 

「ありがとうございます、花茶とフレーバーティーを少し別の袋にお願いします」

 

「かしこまりました」

 

おまけを貰ってしまった、またこの店に来よう

ここはサービスまで満点の最高のお店だ

 

「ありがとうございます」

 

「また来ます」

 

「私も、また来ますね」

 

店主は深くお辞儀をして、お見送りしてくれた

お店を出ると雨は止んでいた、もう傘は必要無い事が少し寂しい気がした

 

「このまま、アリア社長を迎えに行こうか」

 

「はい、一緒にお迎えですね」

 

灯里ちゃんが手を繋ぐ、雨上がりの街は何時もよりキラキラして見える

 

「街が雨の雫で、キラキラして綺麗ですね」

 

「えっ」

 

「どうかしましたか?」

 

「俺も今丁度、街がキラキラに見えると思って」

 

「わぁっ素敵な偶然ですね!」

 

「そうだね」

 

二人で手を繋いで笑い合う、俺の探している幸せは、灯里ちゃんが持っているのかも知れないな

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

姫屋

 

「ここだな」

 

「アリア社長は、ヒメ社長の所ですかね」

 

コンコンとノックすると丁度、藍華が出た

 

「えっどうしたの?何か姫屋に用事?」

 

何故かそわそわと髪の毛を撫でている

俺の影に丁度、隠れて居た灯里ちゃんがひょこっと出て来た

 

「こんばんは藍華ちゃん!アリア社長を迎えに来ました!」

 

「ええこんばんは、灯里も居たのね…ちょっと待ってなさい」

 

何かにがっかりした藍華がアリア社長を連れて来る

 

「はいっ連れて来たわよ」

 

「ありがとう藍華ちゃん、アリア社長帰りますよ」

 

「ぷいにゅ」

 

アリア社長は嬉しそうに、灯里と手を繋ぐ

 

「藍華、これどうぞ」

 

小袋を渡す

 

「え?ありがとう、わあっ!これ新しく発売した花茶じゃない!何処のお店にも全然売ってないのよ!」

 

「花茶、好きだっただろ?」

 

「あっ…覚えててくれたんだ…」

 

途端に照れ出した藍華、それを微笑ましく見ていると後ろから服を引かれた

振り替えると灯里ちゃんが引っ張っていた

 

「む~」

 

「灯里ちゃん?どうしたの?」

 

「ああ焼きもちね、はいはいもう返すわよ、あとこのお茶ありがとうね」

 

「晃にも飲ませてあげてくれるか?」

 

「分かってるわよ、あんたからなら喜ぶわ」

 

「じゃあ帰るよ、またな藍華」

 

「またね藍華ちゃん」

 

「ええ、気を付けて帰りなさいよ、またね」

 

素っ気ない振りをしていても、結局最後までお見送りしてくれた、素直じゃないな

 

「今日は買い物で疲れただろ?」

 

「大丈夫です、まだ元気ですよ!」

 

「いや、買い物に付き合ってくれたお礼に、ピザを頼もうと思ってて良いかな?」

 

「本当ですか?!やったぁ!」

 

「アリア社長も好きだったよね?」

 

「ぷいにゅ!」

 

「じゃあ今日は、ピザパーティーだな!」

 

「楽しみですね!」

 

「ぷいにゅ!ぷいにゅ!」

 

二人と一匹で手を繋いで帰る、道に影が長く伸びていたもうすぐ冬が来る




雨の日はのんびりしたい

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