ヒロイン 恋愛集 ヤンデレ多め   作:黒猫黒

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一番最後に再会したから最後の再会、深い意味は無い
アテナさんは無口だけど、人一倍悩んで内面は豊かなイメージ
焦ってわたわた動く所も好き

今回の話は良く喋るアテナさん


一番最後の再会 アテナ

アリアカンパニー

 

「…やっと会えた」

 

そう言って抱きついて来たのは、古い友達のアテナちゃんだった。

アリシアや皆とは再会していたが、タイミングが合わずアテナちゃんとだけ会って居なかった

俺はこの子が人一倍寂しがり屋なのを知っていて、会いに行っていなかった

 

「久しぶりだね、アテナちゃん」

 

「久しぶりアオイさん、会いたかった…本当に」

 

ぎゅうぎゅうと腕の力を強める、どれ程の寂しさを我慢していたのか、体が震えている

 

「寂しかったの、ずっとずっと探してた」

 

「…うん」

 

「でも知らないうちに有名に成ってて、仕事がいっぱいになって、どんどん探す時間が無くなって」

 

「…ああ」

 

「もう探す事さえ出来無いのかと思うと、寂しくて、恐くて、会いたくて堪らなかったの」

 

普段の無表情を崩し眉をへにゃりと曲げ、唇を噛みしめ泣くのを我慢している、罪悪感に苛まれる

 

「ごめん…ごめんね、アテナちゃん本当にごめんね」

 

首をふるふると振ると、泣きそうな顔のまま無理に笑おうとする

 

「いいの、もういいの。貴方にもう一度会えたから…これからは会えるでしょう?」

 

抱き締める力を強くする

 

「勿論だよ、何処にも行かない。俺はここに居るからね」

 

「…うん、もう離さないわ」

 

そこで限界が来たのかとうとう泣き出してしまった、胸にすがり付き俺の服をきつく握り締めている

俺からも抱き締める力をもっと強くし、背中を擦ると聞こえる嗚咽が大きくなった

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

「落ち着いた?」

 

「うん、ありがとう」

 

泣き止んだアテナちゃんは緩く笑う、だが俺の服を掴んだ手は離さない

 

「俺はアリアカンパニーに、住む事にしたんだ」

 

「…そう、今までは何処に居たの?」

 

「うーん…それはね俺には秘密のお気に入りの場所があってね、その場所を転々としていたよ」

 

「私にも…秘密?」

 

「いや、今度連れて行くよ」

 

「うん」

 

分かりずらい表情の中にも、しっかりと喜びの色が浮かんでいた。

 

「アリスちゃんのファンになったの?」

 

「そうだよ、彼女の歌に感動してね。もしかしてアテナちゃんの教え子だった?」

 

「後輩で同室」

 

「アテナちゃんも歌が素晴らしく上手だからね、似たんだろうね」

 

「アリスちゃんは凄いのよ」

 

「そうだね、あの子は才能だけでは無い頑張り家さんだね」

 

あの年であれだけすごいのだ才能だけでは無理だ、きっと血の滲む様な、実際に手に血が滲む程努力したのだろう。

 

「あの子の事を良く見ているのね」

 

「のんびり仲間でもあるからね」

 

「のんびり仲間?」

 

「ベンチに座ってお話をする友達だね」

 

ふんふんと頷く、アテナは無表情な見た目に反して動作が幼く可愛い、何処と無くアリスちゃんと似ている気がする、見た目では無く中身が。

 

「ねぇ、行かない?」

 

「え?何処へ?」

 

「アリスちゃんを迎えに」

 

アテナは行動が突飛なのも通常通りだ、だがその突飛さの裏には頭の中で真剣に考えた理由がある事を知っている、ただの思いつきでは無く全ての行動に理由があるのだ。

 

今もアリスちゃんの事を心配しての事だ、窓から見える空が暗くなって来ていた、冬が近くなったから暗くなるのも早い。

 

「一緒に行こうか」

 

「!ええ行きましょう」

 

二人で手を繋ぎ迎えに行く、アリスちゃんはきっと喜んでくれるだろう。

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

夕暮れの町並みを二人並んで歩く、空は薄暗く雨が降り出しそうだ。

 

「私ね、好きなの」

 

「ん?」

 

アテナがぼんやりと町を見ながら話す

 

「この町を貴方とこうして二人で歩くのが、一番好きなの」

 

「そうだね、俺もこの時間が好きだよ」

 

アテナと二人の時間は何時もは会話も少なく、ゆっくりと好きな事をしで過ごす。

 

それぞれ同じ部屋に居ても違う事をして、会話も無い。けれど二人だけの時間が好きだった。

 

「でもね、アリスちゃんを見ていて思ったの」

 

「何を?」

 

「家族が出来たら、こんな感じなのかなって。

私と貴方が夫婦で、二人の間に娘のアリスちゃんが居て…」

 

想像してみる、アテナと結婚して娘にアリスちゃんが居る。

口数は少ないが仲の良い、幸せな家族を想像した。

 

「この道を、三人で手を繋いで歩くの」

 

「それは…素敵だね」

 

二人で居る今も幸せだけど、何だか急にアリスちゃんに会いたくなった。

 

「アリスちゃんに会いたいな…」

 

「私も」

 

早く会いたくて自然と急ぎ足になる。

急いだまま角を曲がると腹部に誰かがぶつかった。

倒れないように支えると、見覚えのある緑の髪の毛がみえた。

 

「ごめんね、確認もせずに曲がったせいでぶつかってしまって…怪我はしてない?」

 

「いえ、こちらも前を良く見ていなかったので…

あっお兄さん!こんな所で会えるなんて、でっかいびっくりです!」

 

「アリスちゃん、久しぶりだね」

 

怪我がなくて良かったとほっとして、支えていた体を離し立たせる。

 

俺の後ろからアテナがひょっこりと顔を出した

どうやら驚かせたかったみたいで、アリスちゃんは見事に驚いていた。

驚いてもらえてアテナは満足そうだ。

 

「アテナさんも!どうして二人とも、此処にいるんですか?」

 

「二人ともアリスちゃんに会いたくて、迎えに来たんだ、一緒に帰ろう」

 

「アリスちゃんに会いたくなったのよ」

 

二人で手を差し出すと、アリスちゃんは何度か躊躇したあと嬉しそうに手を握ってくれた。

アリスちゃんを真ん中に、三人で手を繋いで歩き出す。

 

「ふふっ想像通りね」

 

横を並んで歩くアテナとアリスちゃんを見る。

 

「確かに想像通りだ、まさにこんな感じだったよ」

 

アテナと二人で笑い合う、本当に想像そのままだ

 

「二人とも一体何の話ですか?私にも教えて下さい、のけ者みたいででっかい不満です!」

 

ぷんぷんと不満をあらわにするアリスちゃんに、微笑ましい気持ちになる。

 

「ごめんねアリスちゃん。此処に来るまでにアテナと二人で、想像の話をしていたんだ」

 

「想像の話?」

 

「そう想像の話、もしも僕達が家族だったらって話をね。

アテナがお母さん、俺がお父さん、アリスちゃんが娘で幸せな家族だって」

 

「家族ですか…」

 

「こんな風に三人で歩くのも、幸せだろうねって話してたんだよ」

 

今まさにその状態で、幸せを感じている。

アリスちゃんは何事か考え込んでいた

 

「お兄さん、それならお母さんの役は私が良いです。

お兄さんと私が夫婦で、アテナさんが娘です」

 

「アリスちゃん?それは無理がないかな?」

 

年齢的にアテナの方が年上だろう、年上の娘に年下の母親どう考えても無理がある。

 

「そんな事はありません、アテナさんはこう見えて天才的なドジっ子です。

ですので、しっかり者の私がお母さんになります!」

 

気合い充分に張り切るアリスちゃん、アテナも以外と乗り気なのか楽しそうにしている。

 

「アリスちゃんが、私のお母さんになってくれるの?

それも楽しそうね、アリスお母さん?それともアリスママ?」

 

「うーん、どちらも捨てがたいですね…」

 

アリスちゃんは真剣に悩んでいるが、アテナはそれを見て微笑ましそうにしている、本当に仲良しだ。

 

「話の途中で悪いけど、そろそろ雨が降り出しそうだよ、少し急がないと」

 

空が本格的に暗くなってきた一面分厚い雨雲だらけだ、降り出す前に帰らないと。

 

「そうですね少し急ぎましょうか。

アテナさんは転ばない様に、気を付けて下さいね」

 

「ありがとうアリスちゃん」

 

二人はお互いに微笑みあっている、空は暗くなっているが心の中はぽかぽかと暖かい。

 

「お兄さんも一緒に急ぎましょう」

 

アリスちゃんに手を握られ、三人早足で帰る。

雨が降らない様に急いで焦っている筈のその顔は、皆一様に笑顔だった。




アテナさんの歌を初めて聞いた時感動しました
今でも聞くたび好きってなります

アテナさんが奥さんでアリスちゃんが娘とか、どれだけの善行をしたら、そんな幸せが手にはいるんですかねぇ…

いや…アテナさんを娘にするのも捨てがたい

アテナさんとアリスちゃんの関係が尊い

好きな作品

  • アイドルマスター
  • ToLoveる
  • ローゼンメイデン
  • ひだまり×スケッチ
  • その他
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