ヤンデレ風味
大家さんの弟主人公
管理人兼警備員
ひだまり荘の物置を改造してプレハブ小屋にして住んでいる
一人称、俺
管理人=理人=あやと
主人公の名前はあやとです
ほとんど設定回
悴んで=かじかんで
朝御飯と我慢 ゆのメイン
ひだまり荘
コンコンと控え目な音が聞こえる
朝の日差しが眩しい、うーんと唸って起き上がる
ボーッとしているとまたノックの音が聞こえた
「起きてますか~?」
このふわふわした声はゆのだ
「起きてますよ~」
返事をすると扉が開いた
「あっおはようございます、もうすぐ朝ごはんが出来ますよ、一緒に食べましょうね」
ゆのは学校の無い日は、ご飯を作ってくれる
学校の有る日は、お弁当と晩御飯を作ってくれる
ヒロさんが作るときは皆で集まって食べる
毎日三食カロリーメイトを食べて居たのを見付かってから、そう決まった
カロリーメイト美味しいのになぁ…
何故男の自分が女子寮に住んで居るのかと言えば
防犯面の不安の解消の為に、在宅の仕事をしていた俺が大家をしている姉に派遣された。
もともと、物置小屋があった場所を改造してプレハブ小屋として住んでいる、物を余り置かない性格なので狭さは感じず不便はしていない。
「今日の着替えはこれで良いですか?」
「うん、ありがとう」
食事だけでなく、着替えも面倒を見て貰っている情けない大人だが、これは頼んだのでは無くゆのが珍しく強い主張をした事によりこうなっている。
なんでも全ての面倒を見たいらしい、介護の様な気がするが気にしない。
ここまでゆのが尽くしてくれるのには理由がある。
昔、家族旅行で山梨県に行った時の事、その日は生憎の大雪でホテルに籠りきり、俺は退屈になり親の目を盗みホテルを抜け出した。
雪の降る街を散策していると、地面に積もる雪の中に何かを見つけた、それは転んだまま泣いている女の子だった。
助け起こして話を聞くと、雪が酷くなって来たので急いで家に帰る途中だったが転んでしまい寒くて動けず泣いていたのだとか。
良く見ると顔は霜焼けで真っ赤に、手袋は無くしたらしく悴んで震えている。
思いがけない緊急事態に今よりも幼い俺は出来る事をしようと、自分の手袋と帽子を渡し震える少女を抱っこして、少女の指示通り歩いた。
暫く歩いていると少女の両親の方が先に見つけてくれた、大変感謝され俺もホテルまで送ってもらい、心配していた家族に怒られ泣かれ、反省した。
その時に助けた少女がゆのなのだと言う、本人の証言だ。
俺は助けた覚えはあるが、ゆのなのかは分からない、が本人が言うのなら本当だろう。
その時聞いたのだが、小さな時の命の恩人が初恋の人でまた俺に会いたいと思っていたらしい。
ひだまり荘に引っ越して来た時に、一瞬で俺に気付いたゆのは凄い記憶力だと思う。
ゆのによると運命だとか。
「着替えたのなら、一緒に行きましょう」
手を繋いでゆのの部屋に向かう、手を繋ぐのは癖らしいそれなら仕方ない。
「ゆの、お邪魔します」
「はい、どうぞお入り下さい」
楽しそうにクスクス笑っている
部屋の中には宮子が先に居た
「お~管理人殿、おはようございます」
「おはよう宮子」
「ささっどうぞ此方へ」
「隣じゃ狭いでしょ」
四角い机の一辺に二人は狭い、隣の辺に座る
「ちぇ~」
「それよりも宮子また服が余ったから、お下がりで良ければ取りにおいで」
「おおっそれは是非!何時もありがとうございます!」
俺の服は良く余る、何故なら姉の大家が服を良く買ってくれるのだ、昔から何かと弟に甘い有難い姉である。
その代わり自分からもお酒を差し入れている、余り飲まない様に量より質を重視している。
宮子は素直で可愛い、ついつい甘やかしたくなるが、頑張っている子は甘やかされるべきだ。
頭を撫でるとふにゃふにゃになる、猫の様で可愛い
「もうすぐ出来ますからね」
「ゆのっち運ぶの手伝う!」
俺はその間に机の上の片付けだ、本やノートは汚れない様に纏めて床の端に、机を布巾で拭いておく
「理人殿、主夫の様な手際ですな~」
「私残り運んで来ちゃいますね」
ご飯を持って来てくれた、全員揃ってから
「「「いただきます」」」
一口食べて分かる美味しさ、料理の中に優しさを感じるゆのの料理は優しい美味しさだ
「ゆの今日も美味しいよ、ありがとう」
「えへへっお口に合いましたか?」
ゆのの料理は毎回美味しくなる、少しずつ俺の好みにピタリと合わせて調整している様に感じる
「毎回さらに美味しくなるから、何時もゆののご飯が楽しみだよ」
「ちゃんと好みの味に出来てましたか」
ほっと息を吐いている、こんなに料理上手でも心配になるのかな、毎回美味しいと伝えているが
「ゆのっちは日々進化するからね」
「目が離せないね」
「なら、ずっと側に居て下さいね」
宮子の軽口に乗ると、ゆののマジトーンの言葉が来る、こういう事を言う時のゆのは目が座っているので、真面目に返事をする。
「そうだね、ちゃんとひだまり荘に居るよ」
ゆのはふぅと息を吐くと、微笑む
「私も今は、それで満足です」
「私も~、皆と居るひだまり荘が居心地良いな~」
宮子の言葉に頷く、皆といるひだまり荘だから、暖かく居心地が良い
それにしてもゆのの、今はというのは?…余り考えない様にしよう。
「ゆのっち、ご馳走さまでした!」
早い、確か山盛りにご飯があったはずやっぱり食べ盛りだ
「ご馳走さまでした」
「お粗末様でした」
食べ終えた食器は各自で洗った
「準備して来るから、課題一緒にやろ?」
「うん、わたしも一緒にやりたい」
「じゃ取りに行ってきま~す」
宮子が居なくなり部屋が急にしーんと静かになる
ゆのと二人テレビを見る
「俺も部屋に帰ろうかな、勉強の邪魔になりそうだし」
「用事が無いなら一緒が良いです…ダメですか」
ぎゅっと裾を握られる、邪魔になら無いなら良いのかな?
「なら、俺も部屋からノートパソコンを持って来るから、ここで仕事をしても良いかな?」
「はい、どうぞ寛いで下さいね」
ゆのは本当に嬉しそうに笑う、こちらも嬉しくなる良い笑顔だ
「じゃあ俺も準備して来るから」
「私も一緒に…」
「すぐそこだから、ベランダから見えるでしょう?」
むーっと唸っている、頭を撫でて宥める
「分かりました、ベランダから見てます」
見てなくて良いけど、ゆのなりの妥協なのだろうと納得する
部屋から荷物を持って出る、ベランダを見るとゆのが見ていた、本当に見て居たのか少し怖い
俺が手を振るとゆのは笑顔で振り返す、可愛い
ゆのの部屋に戻ると、沙英とヒロが増えていた
「おっアヤおはよう」
「理人さんおはようございます」
「沙英とヒロおはよう」
二人も荷物を持って来ているので、今日はゆのの部屋で勉強会をするのか
「ねぇアヤ、今急ぎの仕事ある?」
「急ぎは…無いな暫くは余裕があるよ」
仕事を残して置くのが嫌で、入った仕事は納期が長くてもさっさと終わらせる、そのせいで余計に仕事が増えるので、フリーランスの俺には有難い限りだ。
なので仕事を早く終わらせて、大抵は暇をしている。
「ならお願いしても良い?」
大きい封筒を渡してくる、中身は原稿だろう、沙英のお願いとは誤字脱字のチェックと呼んだ感想が聞きたいのだ。
「なら沙英の部屋に行こうか?」
「そうしてくれると有難いんだけど、ごめんねゆの」
ゆのを見ると悲しそうにしている、何かお詫びを…昼飯作るか
「ゆの勉強を見れない代わりに、久しぶりにお昼ご飯を作るよ」
「良いんですかっ!やったぁ!」
ゆのは俺の作る物が何故か好きなので、喜んでくれた
ゆのが作る方が美味しいのに。
「じゃあ行ってきます、アヤ行こう」
「ああ、行ってきます」
沙英に手を引かれて部屋を出る
・・・・・・・・・・・・・・・・
「ゆのっち寂しそ~、良く我慢したねえらいえらい」
宮子がゆのの頭を撫でる
ゆのはクッションに沈んだまま
「だって沙英さんのお仕事は、邪魔したくありません」
「そっか、ありがとうゆのさん」
ヒロもゆのの頭を撫でる
「でも"ざびじい"でず~」
クッションに顔を押し付けたまま、バタバタと足を動かす
「よしよし、後でご飯作って貰おうね」
「お昼は久しぶりの、理人さんの手料理よ」
「…久しぶり…手料理」
ゆっくりとクッションから顔を上げる
「うぅ…頑張りますぅ」
「おっゆのっち復活」
「それじゃ三人で勉強、頑張りましょう」
何とか勉強を始めると、次には理人に褒められようと頑張る根は真面目な三人であった。
介護される主人公
全部面倒を見たいゆの
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