さて、ポドールイの財宝の洞窟に到着。
「一番奥のボスのことろまで敵は避けて行くぞ」
「了解」
ボスはゴブリンのちょっと強い奴だった。
「あいつは駄目だ。お供が居ない」
「お供が必要なの?」
「チョッキ落とす奴が居るんだよ」
「チョッキ、ふーん」
「よし、これで大丈夫だ。行こう」
ボスには、けがれた天使みたいなお供が居た。あにきは戦闘中ちょっと何かしてボスがチョッキを落とした。
「こいつは着ると頭が悪くなるチョッキだ」
「なんかデザイン酷いね。それに頭悪くなっちゃ駄目じゃん」
「この防具、頭が悪くなっちゃうから状態異常は性能より弱いんだよな」
「じゃ、要らないんじゃ?」
「いや、ポドールイで取れる最強の服だからな。五個取るぞ」
馬鹿になるチョッキを五個とってみんなで装備。
「ははは、意外と気分良いぞ。あは、ははは」
「本当だ。あはははは」
「みなさん、落ち着いて。っぷふ、ふふふ」
「商人には致命的だが、くっくっく」
「あはー、あはは」
「よし、次はあのボス一人の時に兜取ろう。いひひ」
みんなで歌いながらボスを倒した。
「よー、よー、ブラザーよー。その角兜よー。俺達に貸してくれよー」
皆の装備は大体、頭に角兜、革鎧に馬鹿になるチョッキ、靴を履いていた。段々、頭の悪い状態にも慣れてきた。
「落ち着いたかー?」
「多分」
「じゃ、二番目の所の通路で骨退治だ」
「今度は何落すの?」
「しばらくは要らないものだけど、浮いてる奴が出てきたら骨十字って良いの落すぜ」
しばらくすると浮いた頭蓋骨が出てきた。
「こいつも五個」
「あ、十字文字切り閃いた」
「城で極意化しようぜ」
「うん」
骨十字が五個貯まった。
「靴よりこっちが断然いいから、みんな付けよう」
「え? 裸足になるの?」
「平気なんだって」
モニカ様は裸足で歩くなどとんでもないと戦々恐々。
「皆さん、考え直して!」
「大丈夫ですよ。モニカ様、ほらこの通り」
「あ、本当だ。裸足なのに全然平気」
「エレンさんまで!」
「トーマスとサラもやってみな」
「あれ、本当に平気だ。靴が要らないなんて目からウロコだな」
「あはー、あはは」
「サラがまだ笑ってる」
「あっ、そうか。こいつは意志が弱かったな」
あにきは俺を肘でつついてきた。
「ほら、みんな馬鹿なうちにモニカ様と仲良くなって来いよ」
「それって、靴を脱がして来いって事?」
「いいから、行け」
近づくとモニカ様はたじろいだ。
「モニカ様」
「やめて、おやめになって」
「人は自由を欲するのです」
「いや、いやよ」
「いまは洞窟の中、正装など気にする必要は無いのです」
「でも、だって」
「時には自由に羽ばたくことも成長のうちですよ。さあ、おみ足を」
「痛くしない?」
「ええ、ゆっくりと優しく丁寧に」
「うぐっ、えくえく」
泣き出しながらもモニカ様は足を出してきた。靴を丁寧に脱がして骨十字を装着。
「あら? 本当だわ」
「ね、気持ちの良いものでしょう」
「うん、自由だ。自由だわ!」
これで女ごころが少し分かったのだろうか? 疑問だ。
「次は騎士の鎧だ。蛙の部屋に行こう!」
蛙のおともに女騎士っぽいのが出てきた。
「こいつは大剣も落とすが、まずは騎士の鎧を集めるぞ」
騎士の鎧を五個集めた後、大剣も一個とった。
「よし、これで防具が揃ったからワールウインド陣形も使えるようになったな」
「そっちの方が良いの?」
「相手によるな、でも速攻が効くから強いぞ」
陣形をワールウインドに、あにきとトーマスが前衛、中心に俺、後衛にサラとモニカ様。
「これで戦闘回数、気にする必要なくなったな。宝箱を開けて回ろう」
なかなか良いものが有ったようだ。生命の杖。あにきは俺にモニカ様に渡して来いとうながした。
「モニカ様、生命の杖で回復役をお願いします」
「わたしで良いのですか?」
「みな、モニカ様に癒して欲しいのですよ」
実際、本当は男が三人、女が二人のパーティーだし。サラはまだ笑ってるし。
「わたし、頑張りますね!」
ボスのブラザーから歌いながらバックラーをもぎ取り、盾もゆきわたった。
「次は城の探検だ!」
町で一泊したのち、城にゴー。
「伯爵には話しかけるなよ」
「え? うん」
「話しかけたらパーティーが一時解散になるからな」
城内で一泊したのち、城の探検開始。
「地下への入口のコウモリで極意を取っておくか」
俺は剣の十文字切り、サラは槍の二段突き、モニカ様は弓の影縫いとでたらめの矢にイド・ブレイクを極意化した。技ポイントを消費したのでもう一泊。
「ごめん、仕切り直しだな」
そして城内の危ない所に侵入しはじめた。ずんずんと階段を下りて行くと怪しい扉。
「気持ち入れていくぞ」
笑っているサラ以外はうなづいた。扉の向こうにはひときわ早く動くモンスターが。
「行くぞ!」
強い。今までのモンスターの比じゃない。
「インプリズン、マインドステア! 来たぞ来た来た、スネークショット!」
「大木断だ、やっと来たよ!」
あにきとトーマスが技を閃いた。インプリズンとマインドステアは極意も取れたようだ。
「よし、次の門番だ」
ドラゴンのゾンビ。サラが笑いながら槍を振り回しだした。
「お、サラに大車輪来てるぞ。これで勝てる!」
門番はあにきのスネークショットとサラの大車輪で倒した。
「さて、もう一つ」
奥に進むと浮いた骸骨が。
「みんな! 武器を変えて閃き狙いだ、閃いたら退却。陣形はデザートランスで行くぞ!」
あにきは大剣、トーマスは槍、俺は体術、サラは弓、モニカ様はレイピア。退却を繰り返しながら、それぞれ技を閃いていった。
「やった、無形の型からの無刀取りだ! みねうち、巻きうち、スマッシュ、ブルクラッシュ」
「俺はエイミング、風車、脳削りにミズチで双龍破来たよ!」
「集気法、キック、サミング、カウンターに短剄から練気拳来た!」
「わたしはライトニングピアスにマタドール、サザンクロスです!」
「あはー、あはは」
とにかく戻って一休み。翌朝からは地下への入口のコウモリ倒して極意化作業。
「技がすごい一杯になったねー」
「あえて、得意武器を使わない様にしてたのさ」
「その方が閃きやすいの?」
「うーん、関係ないらしいけど、そこはおまじない気分だな。技ポイントの足しになるし」
「じゃ、これからは使って育てていいんだよね」
「ああ、あの骸骨のもうしばらく先に、やばい奴が居るんだ」
「あれよりも!?」
「目じゃないぜ」
「うへー」
「そろそろ、みんな技の王冠出るころだろうし。また、装備整えたら倒しに行こうぜ」
「うん!」
みんなで新技の極意化しながら各武器レベルも上げていった。
「もう、ドラゴンのゾンビも浮いた骸骨も敵じゃないぞ。装備のドロップ狙っていくからな」
浮いた骸骨も軽く倒してさらに奥へ。中は二階建ての部屋だった。
「あっちの扉の奥で妖精倒そう」
妖精たちから魚鱗やガードリングに導師のローブ。下の階に降りてぶよぶよからキャンディリング。戻って、町に降りて洞窟へ。入口近くの植物からレイピア。段々装備が充実してきた。
町から城への通り道で犬と出会うとカエルがお供に。蛙からはアーメントゥームと言う槍が。敵のお供が強くなっているようだ。
「これは来たな」
「なになに?」
「城の地下の入口の下に亡霊いるだろ、あいつら倒すぞ」
「うん」
亡霊のお供に浮かんだ男。
「あいつだ、倒せ」
ドロップしたのは星屑のローブ。集め終わった後。
「ようやく、騎士の鎧とお別れだな」
町に降りて不要になった装備を売って技の薬を大量購入。ついでに洞窟でゴブリンを無刀取りを駆使しながら倒して、防具はスパイクシールド、武器は栄光の杖、スリッジハンマー、ドビーの弓に東方不敗。
「もうちょっと行くか」
空飛ぶゴブリンから防具のタイタンスーツ。もう、がちがちだ。
「城に戻って妖精倒そうぜ」
「わたしも無刀取りやってみたいです」
「モニカ様も?」
「はい!」
「適正十分ですね、やって見ますか」
もうみんなバトルジャンキー。サラが笑っていても誰も気にしない。
城に戻って妖精の部屋へ。皆でレイピア装備しながらアクセルスナイパー連打。どんどん倒すと極意化してない見切り技が技欄を圧迫してきた。
「見切りは気持ち良いんだけどな」
「あれは変な動きで極意化できないの?」
「ドロップ優先しちゃっててさ」
「凝視とかライフスティールとかのやばい奴以外は捨てるのも有りだな」
「うんうん」
「あとやばいのはフェロモンとかネットか、もうじき出てくるぞ」
そして出てきたひときわ大きい妖精。ネットとフェロモンもなんとか極意化。そしてドロップは陽炎のローブ。集め終わった後にモニカ様の無刀取りタイムが始まった。敵は女騎士。東方不敗や月下美人がザックザク。
いったん寝室に戻って、お喋りタイム。最近、サラを一人部屋に入れてる。寝るぎりぎりまで笑っているからうるさくてね。
「いやー、遊んだな」
「うん、探検しまくりだね」
「この左手の世界を渡る能力はさ」
「うん」
「最近になってようやく、もう一人連れ歩くことが出来るようになったんだよ」
「そうだったんだ」
「それまではダウド。お前と何度も悲しい別れ方しててさ」
「えっ、そうだったんだ。ごめん」
「お前が悪い訳じゃないさ。だから誰か連れ出すならお前しか考えられなかったんだよ」
「シフさんよりも?」
「あいつは悲しい事にはならないからな」
「ありがとう、あにき。そういえば、ここのジョーカーは誰なの?」
「ここでは誰になるのか分からないな」
「そうなんだ」
「明日。この城のやばい奴倒したら、次の世界に行ってみようぜ。ジョーカーとか出てくる前にさ」
「あにきあにき、今度は主人公やってみたい!」
「あー、良いぞ。主人公は神様と心が通じてるからな。何かと良くしてくれる神様が多いんだよ」
「その上、ミリアムさんも付いてくるんでしょ。楽しみー」
「そっか、じゃ元の元の世界にするか。次は最初から冒険者でミリアム付きのやつやろう」
「本当に!?」
「ああ、次の世界では俺はガラハド、お前はグレイな」
「うん!」
「じゃ、次の世界でもまた遊ぼうぜ」
――完――