シトナイといっしょ!   作:龍翠

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壁|w・)イベントでシトナイがかわいかったから勢いで書いた。
続きは未定。アナといっしょと同じで、気まぐれに書きます。

なお、私は本編を知らないのでイリヤがほとんど分かりません。
なのでそっちをスルーしていただければ、と。
fateはFGOしか知らないのですよ……。


ほのぼの

 くあ、と大きな欠伸をしつつ、人類最後になるはずだったマスターはしっかりと防寒具を着込んでカルデアの外に出た。

 特に用事があるわけではない。ただ、なんとなく、気分転換を兼ねてだ。なにせ今日は雲一つ無い快晴なのだから、屋内に閉じ籠もっているのはもったいない。

 そして、そう思ったのはマスターだけではなかったらしい。

 

「ん……?」

 

 保護色になって少々分かりづらいか、その体にある模様でそこにいると分かった。

 

「やあ、シロウ」

 

 マスターが片手を上げて呼ぶ。呼ばれた相手、シロクマ(実は犬らしい)は振り返り、短く鳴いた。最初はおっかなびっくりこのシロウと接したものだが、今では慣れたものだ。

 ちなみに赤いアーチャーがいる時にシロウを呼ぶと、何故か微妙に反応して、やっぱり微妙な表情になる。理由は知らないし、多分だが聞いても答えてくれそうにないので気付かないふりをしている。

 

 シロウは返事をしたがこちらには来ないので、不思議に思って側に行ってみる。そしてすぐに、その理由に察しがついた。

 シロウのふわふわの毛皮を布団代わりにして、シトナイが眠っていた。

 シトナイは人理修復後に召喚されたサーヴァントだ。見た目は幼いが、女神三柱をその身に宿すハイサーヴァントというものらしい。一柱は神霊というよりも英霊らしいが。

 

「お昼寝中か。邪魔したら悪いね。……でも、気持ち良さそうだなあ……」

 

 極寒の地なので日差しがあるからとぽかぽかしているわけではないけれど。シロウの毛皮はとても暖かそうだ。

 そんなことを呟くと、

 

「隣、空いてるよ」

 

 シトナイが薄目を開けて隣をぽんぽんと叩いた。どうやら起きていたらしい。

 

「ごめん。起こしちゃった?」

「ううん。平気。うとうとはしてたけどね」

 

 シトナイは柔らかく微笑むと、また隣をぽんぽんと叩く。お言葉に甘えて、シトナイに隣に座ってシロウにもたれてみた。

 

「ああ、これは、いいなあ……。ふわふわで、ぬくぬくだ」

「ふふ。でしょう? シロウはすごいんだから」

「うん。すごいけど、何かが違う気がする」

「あはは。うん。わたしもそう思う」

 

 楽しそうに笑うシトナイ。普段は大人びている彼女だが、時折子供っぽい笑顔も見せてくれる。

 そのままぼんやりと、青い空を眺めてみる。お互いに無言。けれど、別に気まずいというわけでもなく。むしろなんだか、落ち着いてくる。

 

「マスターさん。今日はお休み?」

「ん? ああ、うん。休みだよ。気分転換もかねて、ちょっと散歩でもしようかなと思って」

「そうなんだ。でも、カルデアの外はだめじゃないかな。風邪、ひいちゃうから」

「大丈夫さ。シロウもあったかいし」

「マスターさんがいいなら、何も言わないけど……。気をつけてね」

「ああ。心配してくれてありがとう」

「そ、そんなつもりじゃなかったんだけど……」

 

 シトナイの目が揺れる。きょろきょろと辺りを見回して、ま、いっか、と目を閉じてしまった。何なのだろう。

 

「シトナイはよく外に出てるの?」

「わたし? そんなことないよ。今日はちょっと気が向いたから外に出て、こうしてひなたぼっこしてるの。だから、マスターさんが来た時はびっくりしちゃった」

 

 誰も来ないと思ってたから、とシトナイが薄く苦笑する。マスター自身も気まぐれだったので、今回は偶然が重なった結果らしい。

 

「そっか。よくいるなら、また来ようかと思ったんだけど」

「あら。どうして? わたしと一緒にいたい、とか?」

 

 いたずらっぽく笑うシトナイ。マスターはそれに、真剣な表情で言った。

 

「そうだよ」

「…………。え?」

「一緒にいるとなんとなく落ち着くからね」

「へ、へえ……。そうなんだ……。ふうん……」

 

 ちらりとシトナイの顔を見てみると、その頬はわずかに赤くなっていた。普段とは違う反応に、こういう表情もいいなあ、と少しだけ思う。口にするとさすがに怒られそうなので黙っておくけど。

 

「マスターさん。あまり、そういうこと言うと、勘違いしちゃう子もいるからやめた方がいいわ」

「勘違いって?」

「だから……。その……」

 

 目を逸らすシトナイ。うん。かわいい。

 思わず頭を撫でると、じっとりとした目で睨まれてしまった。

 

「ご、ごめん。嫌だったか」

「…………。いや、ではないけど……。うん。いいわ。もっと撫でて」

「え? あ、うん……」

 

 許可をもらったので、そのまま撫で続ける。ふわふわと、柔らかな毛だ。

 何故か、シトナイも機嫌を良くしているようなので、内心で胸を撫で下ろした。これで拒絶されてしまったら立ち直れないかもしれない。

 しばらくそうしていると、不意にシトナイが口を開いた。

 

「お休み、教えてくれたらね」

「ん?」

「散歩……、一緒に行ってあげてもいいわ」

「いいの?」

「いいの」

 

 どうして認めてくれる気になったのかは分からないけど、いいと言うならまたお願いしよう。

 

「楽しみにしてる。約束だ」

「ふふ……。うん。約束ね」

 

 シトナイはそう言って、楽しげに笑ってくれて。

 マスターも心が温かくなった。

 




壁|w・)シトナイの口調難しいよ! でもかわいいから書いちゃう!

短いと思うけど、短編はこれぐらいが丁度いいと思うんだ!
また気が向いたらこっそり書くよ!
感想もらえたら増えるかも! なのでシトナイ好きあつまれー!

ではさらばだー!

さっさとくっついていちゃいちゃか、なかなか素直になれないもにょもにょする関係を継続か、どっちがいい?

  • いちゃいちゃ(砂糖増量)
  • もにょもにょ(砂糖据え置き)
  • もふもふ(シロウ増量)

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