鬼滅の金庫番   作:新グロモント

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いつもありがとうございます。

アンケートが大接戦で嬉しい限りです。

こんな話を書いている体力あるならアンケートの話を書けと言われそうですが…
許してクレメンス。

なんか、感想みてたら急にカナヲネタ書きたくなったねん。

何時もより短いですが、ご容赦を。



47:中には誰もいませんよ

 朝日が昇る。

 

 その柔らかな日差しで目を覚ます栗花落カナヲ。彼女の鍛え上げられた肉体、女性らしさを残す絶妙なバランスを実現したプロポーションは、鬼滅隊隊士を前屈みにさせる程だ。

 

 彼女は、何も身につけていない。寝る時に裸で寝るというタイプの人間ではない。

 

 彼女の横でシーツに(くる)まっている竈門炭治郎が原因だ。彼は、疲れ切って寝てしまっていた。シーツを涙で汚した後が残っており、彼女はそれを見て、言い表せぬ感情が芽生えつつあった。

 

「あぁ~、師範。男の人の寝顔を見るのは、そそられます。師範の気持ちも分かります」

 

 初体験後の朝、男性より先に起きるといい事があると胡蝶しのぶから教えられていた。勿論、その感情は母性的な物であったが……彼女とは、異なる感情である。彼女の中で胡蝶しのぶは、やはり師範であったと再認識する瞬間であった。

 

「すーすー」

 

 栗花落カナヲは、竈門炭治郎の髪を優しく撫でる。そして、使用済みのゴミを纏める。水風船のような物体の先端に穴が開いている。まるで、誰かが意図的に開けたような穴……きっと、不良品だったのだろう。アンブレラ・コーポレーションの正規品にも関わらず、品質が疑われる。

 

 髪飾りの針と同じくらいのサイズであったが、偶然でしか無い。

 

「炭治郎さん、あんまり無防備で寝ていると襲っちゃいますよ」

 

「後5分~」

 

 肉食獣を前に、ノーガード作戦をする竈門炭治郎。どうなるかは火を見るより明らかであった。

 

………

……

 

 栗花落カナヲは、肌をツヤツヤさせている。

 

 そして、朝の訓練があるので一足先に眠る竈門炭治郎を残して部屋から出た。だが、その瞬間でばったりと知り合いに会う。女性隊士が男性の部屋から早朝に出てくる。コレが何を意味するか分からない者はいない。

 

「カ、カナヲ!! 今、炭治郎さんの部屋から出てこなかった?」

 

「ふふ、可愛かったわよ炭治郎さん。ごちそうさま」

 

 栗花落カナヲは、神崎アオイが竈門炭治郎に惹かれている事を知っていた。親友とも呼べる仲ではあったが、譲れない物があった。女の友情は、男が絡むと複雑になる。まさに、良い例であった。

 

「ねぇ、まさか!! 嘘でしょ、カナヲ!!」

 

「確かめてみたら? 炭治郎さんは、渡さない。私の方が、炭治郎さんを満足させられる。絶対に渡さない」

 

 独占欲の塊である。

 

 ()柱の継子であるカナヲの肉体は、お腹が出ている(・・・・・・・)アオイより、魅力的であった。ここ最近、アオイは酸っぱいものを好んで食べる。更に、いきなり嘔吐するような事も多々あった。

 

 絶対に渡さないと宣言する栗花落カナヲ。彼女が、戦闘力的でも性的でも圧倒的に上手であるのは間違いなかった。

 

 だが、その行動を滑稽だと笑みを浮かべる神崎アオイ。

 

 忘れてはいけない。竈門炭治郎は、何ヶ月も昏睡状態であった。寝ている間の世話は誰がしたのだろうか。体が固まらないように運動(意味深)を手伝ったのは誰であろうか。

 

「酷いわ、カナヲ。でも、別に構わないわ。だって、炭治郎さんの初めては私だもの。ほら~今、お腹を蹴ったわ」

 

 その言葉に、栗花落カナヲは目の前が真っ暗になった。

 

 元親友のお腹の中に、最愛の男性の子供が居る。自分よりも先にだ。許しがたい裏切りであった。

 

 お腹を愛おしそうに摩る神崎アオイ。既に女の顔から母の顔になっていた。

 

「う、嘘よ。だって、炭治郎さんも初めてって」

 

「馬鹿ね~カナヲ。誰が昏睡状態の炭治郎さんのお世話(意味深)をしていたと思っているの。いつか、こうなると思って先手を打たせて貰ったわ。悪く思わないでね」

 

 信じられない。信じたくない。否定的な感情が、栗花落カナヲの中を渦巻く。そして、一つの名案が閃く。

 

 日輪刀に手を掛ける。

 

「今なら嘘と言えば許してあげます、アオイ」

 

「事実から目をそらすのは良くないわ、カナヲ」

 

 二人の女性を同時に愛するという行為は、実に難しい物だ。その絶妙なバランスを保って何人もの女性を囲う男は、甲斐性的にも素晴らしい者だ。

 

 最も、この場合一方的な感情ではある。だが、その原因を作ったのは、竈門炭治郎だ。釣り上げた魚に餌を与えないのはよろしくない。

 

………

……

 

 血の臭いを嗅ぎ取り、竈門炭治郎の意識が覚醒する。

 

 そして、目の前の光景に絶望した。日輪刀を持った栗花落カナヲが、神崎アオイの腹を割いていたのだ。血まみれになり、笑顔を向ける。

 

 ぐちゃぐちゃと腹をかき回して、恐ろしい一言を言う。

 

「中には誰もいませんよ」

 

 彼女が何に対して、そのような発言をしたかは竈門炭治郎には理解できなかった。だが、目の前で、一人の女性が死んでいる事実を理解した。

 

「アオイーーー!!」

 

 

 

◇◇◇

 

 

「アオイーーー!!」

 

 布団から起き上がり、大声で叫ぶ竈門炭治郎。

 

 そして、あたりを見渡す。だが、どこにも腹を割かれた神崎アオイも血まみれで日輪刀を持った栗花落カナヲも居なかった。

 

「はぁはぁはぁ……夢か」

 

 夢だとようやく理解した彼。

 

 だが、全身びっしょりと汗をかいており、人生でこれ以上の悪夢を見る事はないという程であった。知り合いの女性同士が殺し合い、目の前にその死体が晒されるなど冗談ではない。

 

 クンクン

 

 だが、彼の嗅覚が血の匂いを捉える。匂いの発生源は、同じ布団の中。更に、とある女性の匂いも凄く近くからしていた。そして、思い出す――何でもするからと言った約束を果たした事を。

 

 彼は、文字通り一皮むけた。

 

「炭治郎さん、どうしてアオイの名前が今出てくるんですか?」

 

 シーツの膨らみから顔をだす栗花落カナヲ。その目は、一切の感情の色が無かった。まさに深淵。感情が全く感じられない。

 

「……ゆ、夢で俺達の結婚式でアオイが俺の黒歴史をバラそうとしていたから止めたんだ」

 

  竈門炭治郎は、大人になった。

 

 もはや、彼の夢の中に入っても、澄んだ心はない。だが、澄んだ心があったら、夢が現実になっていた可能性がある。修羅場を避けるため、嘘を許容する男になった。

 

「気が早いです、炭治郎さん」

 

………

……

 

 竈門炭治郎は、今朝の夢の事が忘れられなかった。

 

 誰しもが思う。俺は大丈夫だと……だが、天然ジゴロとしての自覚が無い竈門炭治郎。彼に思いを寄せる女性は、多い。『隠』の女性、隊士の女性など様々だ。

 

 風柱の元で訓練する最中、彼は、我妻善逸に相談を持ちかけた。

 

「なぁ、善逸。もしも、俺がモテたとする。二人の女性と肉体関係があったらどうなるかな」

 

「そりゃ、殺されるでしょ。カナヲに」

 

 ノータイムで即答する我妻善逸。

 

 我妻善逸は、女性を見る目がある。三人の嫁を均等に愛し、夜の生活のバランスも保つ男は一味も二味も違った。栗花落カナヲが竈門炭治郎に恋しているのも知っているし、昨晩、漢になったのも雰囲気で察していた。

 

「いやいやいや、流石にないでしょ」

 

「炭治郎は、無自覚に愛想を振りまきすぎなんだよ。その内、後ろから刺されるよ。炭治郎は、ブッコロし隊に刺されるより女性に刺される事になると思うんだよね」

 

 笑えない冗談をいう我妻善逸。

 

 だが、全く身に覚えないとも言えない竈門炭治郎。女性には優しくしなさいと教育されたツケがきたのだ。優しくするのは当然だが、釣り上げた女性を放置してはいけない。




きっと、夢オチになるネタですが^-^
夢って、あり得る未来の一つでもあるんですよね…きっと。

今のアンケート状況は、こんな感じでした^-^
(532) 上弦の新人研修
(518) 胡蝶しのぶサイン会
(512) 零余子のプリズンブレイク


閑話のご希望を聞いてみようかなと^-^

  • 上弦の新人研修
  • 胡蝶しのぶサイン会
  • 零余子のプリズンブレイク
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