鬼滅の金庫番   作:新グロモント

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生存報告!!
第二期放送決まった記念でネタ投稿。

完結作品に対して、ぽこぽこ投稿して申し訳ない。



以前に、しのぶさんと銀治郎が結ばれた一夜について略されすぎだと指摘されたので、
こんなことがあったんですと!!




※しのぶさんが、二人いて混乱するので、一応以下の形で区別をお願い致します。

「」:裏金しのぶ

『』:裏金カエデ ※外伝:裏金カナエ~afterstory~ でお持ち帰りされた、胡蝶忍の同一存在。


外伝:NHK大河ドラマ~胡蝶しのぶは認めない~(1)

 未来に生きる国――日本。

 

 他の追随を許さない()進国として世界に知れ渡る国。観光大国としても名が売れており、訪れる男達は大金を片手に吉原に行くことが当たり前となっていた。そして、心の洗濯を終えた後、帰りに胡蝶しのぶ記念館を訪れて一日を締める……そんな大人の観光が行われている。

 

 名付けられたのが、性地巡礼。

 

 一人の女性によって、現代の日本は大きく変わってしまった。本来、死ぬはずの人間がいきて、後生においてコレほど影響を与える事になるとは誰も想像ができなかった。胡蝶しのぶこそ、性のシンギュラリティであるとwikiでも言っている。

 

 そして、今日本日!!

 

 胡蝶しのぶのNHK大河ドラマの先行試写会であった。本来、地上波で行われる大河ドラマだが、内容が過激すぎたため地上波で流せないという過去に類を見ないNHKの取り組み。

 

 映画倫理機構が定める鑑賞区分が【R15+】の作品だ。

 

 鑑賞区分もさる事ながら、受信料を払っているのに、何故劇場にまで足を運んでお金を支払うと物議がなされた。それに対して、NHK側の回答は『利益分は、全て胡蝶しのぶ記念館に寄付する』と明言した事により、騒ぎが沈静化する。

 

「で、銀治郎さん。なぜ、私が自分の大河ドラマを視聴しないといけないんですか」

 

「私としては、しのぶさんが主役の作品に嘘偽りがあってはならないと考えております。その為、制作スタッフに私から『大河ドラマに嘘偽りがあると頂けないので、是非視聴させて欲しい』とお願いをしたら、快く承諾してくれました」

 

 以前のNHKが地上波で流した「その時歴史が動いた胡蝶しのぶの偉業 ~東洋のジャンヌダルク~」のお陰で、胡蝶しのぶが現在も生存している事が判明した。アンブレラ・コーポレーションに未だに在籍している事を明記しており、納税もしっかりしているため少し調べれば分かることだ。

 

 更には、その旦那の存在…日本経済を支える大企業で世界の著名人などに伝手のある男から、妻が出る作品なので是非視聴したいと言われて断れるはずもない。対応を間違えば、路頭に迷うことになる。

 

 そして、裏金一家が勢揃いで試写会が始まる。

 

*****

 

【胡蝶しのぶは、認めない!!第一章 ~ 童貞は、悪ですよ ~ 】

 

 幼少期に不幸な事故により両親を失った胡蝶しのぶは、姉と共に二人で大正の時代を生きていくしか無かった。頼る親戚もいない彼女達。そんな彼女達は、身寄りの無い子供達を集めている「とある名家」の男から助け船を出された。

 

「そうそう、こんな感じだったわね。悲鳴嶼さんポジションがなぜか女性役なのは気になるけど」

 

 父親の膝の上に座っている裏金カナエが昔を思い出したかのように、しみじみと口を開いた。流石に、鬼は登場せず…強盗目的の殺害事件で両親を失ったというストーリーとなっている。

 

「完全に裏家業に身売りしている様な作品になってますよ。大丈夫なんですか、銀治郎さん」

 

「しのぶさん、安心してください。脚本の添削には、私も力を貸しましたから。事実を忠実に再現しております。多少、観衆向けにオリジナルティも混ぜておりますが」

 

 自信満々の口調で、大丈夫だと言い切る裏金銀治郎。

 

 拾われた彼女達は、衣食住の面倒を見て貰う代わりに様々な事を学び教わる。そこで、類い希なる才能を見せた姉妹は、人を食い物にしている悪を闇討ちする必殺仕事人的な仕事をする。

 

 殺人剣を学ばされ、驚異的な身体能力を手に入れる。そして、こう呼ばれる…『くノ一』!!

 

「いきなり違うじゃないですか!!どうして、そこで『くノ一』なんですか?」

 

『うわぁ~。この世界の私の事だけど、どうしてそうなったか全く理解できません』

 

「房中術を実際、教わっていたので事実には違いありません。本物の『くノ一』から直接指導を受けたのですから、しのぶさんは『くノ一』である事に違いないのでは?カエデさんも興味があるなら……いいえ、カエデさんにはカエデさんの道があります。無理に覚えないでくださいね」

 

 裏金銀治郎は、別世界から連れてきた胡蝶しのぶの同一存在である裏金カエデにも房中術を…と思った。だが、精根尽き果ててしまう可能性も考えて遠回しに止めてくれとお願いした。

 

………

……

 

 裏家業を続ける内に、悪人からの襲撃で姉を失う。そんな心身共に不安定な所に「とある名家」の元で金勘定をしている男――裏金銀治郎が胡蝶しのぶに急接近をする。悪人への復讐心を抱く胡蝶しのぶに対して、上手に立ち回る。

 

 外堀をじわじわと埋めていき、周囲の人間達からは二人は付き合っているという風潮まで作り上げる手腕を男は見せ付けた。

 

「パパって、完全に未来を知っているかの様な動き方してたよね」

 

『やっぱり、そう思うわよね。私もずっと気になっていたんですが…銀治郎さんって、実は未来人じゃないかな~って』

 

「またまた、そんな馬鹿な事あるはずないじゃないですか。私は、小夜子お義母様から子供の頃の銀治郎さんの話だって聞いたことあるんですから」

 

 世間一般では、胡蝶しのぶが未来人であるのが定説だ。

 

 だが、事実は違う。未来を知っていたのはその夫である裏金銀治郎の方だ。だが、彼自身も、何故胡蝶しのぶが未来を先取ったエロさを身につけたかは理解出来ていない。持ち前の才能にしても、限度があるだろうと常々思っていた。

 

「その通りですよ。まぁ、今となっては些細な事です。ほら、もうすぐ終わるので静かにみましょうね」

 

 冗談気分で口にした事を完全に肯定された事で、裏金しのぶ、裏金カエデ、裏金カナエの三名は、各々考えた。だが、考えてみればみるほど、しっくりきた。流行の異世界転生的な事が裏金銀治郎に起こっていたのだとしたら、全て辻褄が合うと。

 

 帰ってから、色々と聞かないといけないことが増えた裏金一家の女性陣営。

 

 そんな裏金一家の事情とは別軸に、試写会の映像はラストを迎えようとしていた。

 

【銀治郎さん、どういう事なんですか!?一体、いつ(カナヲ)を手込めにしていたんですか】

 

【落ち着いてください。何を仰りたいか、理解できません。それに、夜更けに男性の家を訪れるのは世間体が悪いです】

 

 刀をもった胡蝶しのぶ役が、夫である裏金銀治郎役に襲いかかろうとする。その襲う理由が、実は娘に言い寄っていたという誤解からなるものだ。

 

【やっぱり、男性は若い女性が好きなんですよね。分かっていますよ。でも、あの子にいいよる悪は私が排除します】

 

【何度も言いますが、私はしのぶさんしか見ていません。信じて貰えませんか】

 

【だったら、証拠を見せてください。銀治郎さん……童貞は、悪ですよ。貴方は、悪い人ですか】

 

【その分類なら悪い人になりますね】

 

【もう一度だけいいます。童貞は、悪です。……だから、悪い人を卒業しませんか。私が手伝ってあげます。そうしたら、私の良い人になってくれますか】

 

 裏金銀治郎役がベットに胡蝶しのぶ役を押し倒す。そして、R15ギリギリの表現が映像に流れ始めた。

 

 そんなシーンをみて女性陣営からは…。

 

「ママってさ、流石にヤりすぎでしょう。あんなの普通の男性が耐えられるはず無いじゃん。前に聞いた話じゃ、押し倒されたっていったけどさ~」

 

『完全な誘い受けじゃない。よくやるわね……後で、教えてくださいね』

 

「お、押し倒されたし!!嘘ついてないわよ」

 

「実によく出来た映画でしたね。昔の思い出が映像化されるのは何とも言えない気持ちですが、悪くはありませんでした」

 

 裏金一家が席を立つ。そして、映画館を後にした。劇場公開版では、NHKの粋な計らいで胡蝶しのぶの肉声…先行試写会での裏金一家の肉声の一部が流される事になる。

 

 当然、その反響も大きい。どう聞いても、若い女性の声であった。年齢的に考えれば、あり得ない。だが、アンブレラ・コーポレーションからの正式表明で肉声である事が名言されている。

 

 つまり、胡蝶しのぶは、過去と現在を行き来した存在の可能性もあると新たな情報が追加された。

 




完結した作品なのに、最後まで読んで頂きありがとうございます!

まだ、未完結の作品を完結させる前にリハビリで投稿しました。

やはり、しのぶさんネタは楽しいです。

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