鬼滅の金庫番   作:新グロモント

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完結後にも関わらず、最後までお付き合い頂き有り難うございます!


NHK大河ドラマがこれで完結!!


※しのぶさんが、二人いて混乱するので、一応以下の形で区別をお願い致します。

「」:裏金しのぶ

『』:裏金カエデ ※外伝:裏金カナエ~afterstory~ でお持ち帰りされた、胡蝶忍の同一存在。


外伝:NHK大河ドラマ~胡蝶しのぶは認めない~(3)(完)

 数多くの男達を悩ませ、性癖を歪ませたギネスを持つ女性。そんな彼女が世に送り出した鬼殺しの神器……コ○ドーム、ローション、(童貞)を殺す服。

 

 万能の天才――胡蝶しのぶが世に知らしめる正しい悪の裁き方。

 

 と、言う次回NHK大河ドラマ【胡蝶しのぶは認めない 最終章~(童貞)を殺す服~】 のTVCMがお茶の間を流れた。しかも夕食時の時間帯にNHKが一般放送局を使っての行為だ。破壊力抜群過ぎて、モデルとなった当の本人がむせかえっている。

 

「しのぶさん、鬼滅隊の制服がダサかったのは認めます。ですが、何もそこまで歴史改変をしないでもいいんじゃありませんか。天国にいる耀哉君が泣いてしまいますよ。……主に笑い死にするレベルで」

 

『間違ってはないと思いますよ。確かに、この世界限定で言えば鬼を効率よく殺していた道具ですからね。どんな思考回路していたら、あんなドスケベな服が編めるか同じ存在として理解出来ません』

 

「同意するわ。ママって、童貞に恨みでもあるの?親を殺され……あぁ、そういえば、あの鬼も童貞だったわね。無惨も確か、童貞。私を殺した童磨は、よく分からないけど童の字があるから童貞でしょうね」

 

「なるほど!確かに、私の童貞もしのぶさんに殺されましたからね。安心してください、しのぶさん。私がテレビ局としっかりと打ち合わせをして、しのぶさんの事を伝えてきます」

 

 裏金銀治郎は、懐かしむように過去を思い出していた。

 

 とあるクリスマスの夜、裏金銀治郎は裏金しのぶにマフラーを手編みしてプレゼントした。当然、クリスマスに向けて裏金しのぶがこっそりとセーターを編んでいたのを知っていたので楽しみにしていた。

 

 そして、夜のプロレス会場で時代を先取り過ぎたセーターを着た女性が迫ってきた。当の本人曰く、編みかけと口にしていたが、無理があった。「その完成度で編みかけは無理があるでしょう」と裏金銀治郎は苦笑しながら、美味しい思いをした。

 

 

◇◇◇

 

 とある高校では、三国志レベルで女子の人気が分かれる。

 

 人妻子持ち女子高生――裏金しのぶ!!

 

 姉の旦那の愛人をしている――裏金カエデ!!

 

 童貞を殺すアイドル――竈門シノア!!

 

 存在自体がドスケベに加え、声までよく似ている。そんな三人が同じクラスにいるとは、過剰戦力だ。人妻、愛人、アイドルとは、ラインナップが豊富過ぎて、どこのAVかと言いたくなるレベル。

 

 そして、希代のアイドルが裏金家に遊びに来ていた。

 

「シノアお姉ちゃん!!見て見て、カナエがこれを編んだの」

 

「……無駄に上手ですね。ですが、私も負けませんよ」

 

 なぜか、裏金カナエは無駄に竈門シノアに懐いていた。

 

 文化祭の時に、預けられた事をきっかけにLINE友達にもなっている。実年齢的には、竈門シノアが年下だ。それに、中の人的に考えれば、裏金カナエにとって妹みたいな存在なのだから、懐くのも当然。

 

「本当に、カナエちゃんは可愛いですね。ねぇ、しのぶさん。カナエちゃん下さい!!大切にしますから」

 

「あげません!それより、早く手を動かしてください。全く、最近の女子高生は編み物の一つもできないとは嘆かわしいですね」

 

『出来る方が珍しいでしょう。私だって、その手の事は覚えていません。年の功ですよ、それ』

 

 裏金しのぶは、同級生である竈門シノアの頼みで、(童貞)を殺す服の編みもの講座を行っていた。次のNHK大河ドラマでのメイン衣装となるものだ。リアリティを出すために、自作する事が強要されている。

 

 当然、不正をさせないために、作成様子はYouTubeにて動画配信される。その配信に協力したのが、裏金カナエだ。自称胡蝶しのぶの娘という売り文句でYouTuberとしてかなり稼いでいる。昨今では、お金の稼ぎ方も多様化されてきたため、出来る事だ。

 

 いつまでも父親に甘えるプレイを続ける女の稼ぎは、毎月のお小遣いだけだ。よって、欲しい物を買うために、このような労働スタイルをしている。

 

「しかし、カナエちゃんがYouTuberだったとは知りませんでした。きっと、私のおかげで大ブレイク間違い無しですよ。この私の可愛さに感謝してください」

 

 竈門シノアが裏金カエデの両頬を突いて遊ぶ。それだけで、尊いと感じてしまう人は多いだろう。微笑ましい限りだ。

 

 そんな女性だけが集まる場所に男は不要だ。だが、ここは裏金家である。つまり、その大黒柱がこの場に居ないなどあり得ない。こんな面白いイベントの為ならば、会社の大事な会議を休んででも家に居る。

 

 そんな男が裏金銀治郎だ。

 

「そろそろ休憩にしましょう。お気に召すか分かりませんが、ケーキと紅茶を用意しました」

 

 妻達と子供、そして妻の友達であり竈門一族……太陽克服、爆血の血鬼術をくれた故人の子孫を無碍にはしない。その為、最高のおもてなしをすると決めていた。

 

「パパのケーキ大好き!! シノアお姉ちゃん、残すならカナエが食べてあげますから」

 

「これは美味しそうです。ありがとうございます、銀治郎さん?」

 

 若干恥ずかしそうに、友達の旦那の名前を呼ぶ竈門シノア。

 

 自身が演じる大河ドラマを思い出していた。だが、そんな様子は、今現在リアルタイムでYoutubeに配信されている。

 

 その夜、裏金銀治郎は妻達に搾り取られる事になる。

 

 

◇◇◇

 

【胡蝶しのぶは認めない 最終章~(童貞)を殺す服~】

 

 流石に三度目にもなれば、どのような事にも突っ込まないと自信がある裏金しのぶ。

 

【この服、一人じゃ脱げないんです。手伝ってくれませんか】

 

 (童貞)という名の悪を裁く為、巨悪が住むアジトに潜入した胡蝶しのぶ。いかに、超人的な身体能力を持つ胡蝶しのぶでも多勢に無勢。そこで、(童貞)を殺す服で男を誘い、一人一人殺していく。

 

「面白いように、悪役達が倒されていきます。無限城では、鬼滅隊の者達が殺していましたから、間違いではありません。一応、隊服が(童貞)を殺す服に変わった程度の誤差ですね」

 

「ちがーーーう!!あんな服を着て無惨を倒しに行っていないでしょ」

 

「ママ、五月蠅いよ。でも、どうせ、下着はエッグイの履いてたんでしょ。あの穴が空いているヤツとか」

 

「……誰かさんに汚されて、換えがなかったんです。だから、私は悪くありません」

 

『ナニを討伐しに行っていたんですか。あのさ~、私の事ながら恥ずかしいですよ。後でメーカーを教えてくださいね』

 

 そんな微笑ましい会話の中、大河ドラマは進んでいく。

 

【しのぶさん、一人で無茶しないでください。私も居るのですから頼ってもいいんですよ】

 

 裏金銀治郎役が胡蝶しのぶ役(竈門シノア)の働き方を心配する。

 

【じゃあ、アレやってください。そうしたら頼ってあげます】

 

【パパですよ、しのぶ】

 

 幼い頃に両親を失った胡蝶しのぶは、父性に飢えていた。というナレーションがフォローする。そして、パパの力を借りて巨悪を根絶して大河ドラマは完結した。

 

 大筋は、間違っていなかった。

 

 横で裏金カエデと裏金カナエから白い目で見られている裏金しのぶ。だが、事実過ぎて言い訳がなかった。よって開き直る。

 

「パパ♡みんなが虐めるの~」

 

「大丈夫です、パパはいつでもしのぶの味方です」

 

 当然、制作者の粋な計らいにより、胡蝶しのぶのリアルパパ活音声が大公開される事になる。wikiにパパ活の起源として名を刻む事になる。

 

………

……

 

 大反響があったNHK大河ドラマが完結して暫く時間がたった。

 

 結婚したい女性の国籍は?と聞かれて日本と回答される事が年々増えてきた。理由は簡単であった。スクール水着やブルマ、(童貞)を殺す服を頼めば着てくれるからだと。酷い誤解が世界に広まった。

 

 国は違えど、人はわかり合える…エロを通じて。

 

 ノーベル平和賞の受賞が決まり表舞台にでる事になる裏金しのぶ。更には、オリンピックの開会式への参戦も決まってしまった。ワールドワイドの企業に勤めているからといって、ここまで世界を股に掛けないでも良いと思う彼女の夫は思っていた。

 

 




しのぶさんのおかげで、
リハビリも順調に進みました。

次は、鬼滅の第二期が放送された時を予定。
充電して、竈門炭治郎の乱を・・・。

良いお盆休みを。

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