鬼は嘲笑う、鬼が嘲笑う   作:ねこのふすま

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本編に沿うべきかな……?

※グロかもしれないから注意ね!!!


鬼の玩具

 酒呑童子は悩んでいた。何に悩んでいるのかと言うと。それは酒呑の下敷きにされている鬼の娘の境遇について。

 何時もの酒呑なら鬼に出逢えば、揶揄い、冷やかし、最後には文字通り骨抜きにしてから日に曝す。

 たまに命乞いをつまみに酒を呑む事もある。

 そして今回、座布団代わりに使っている鬼は()()の称号を持つ者。

 

(確か、下弦の肆だったけ?)

 

 目を潰してしまったので、再生するまで数字は確認は出来ない。普段ならば面倒なのでそんな事はしない、だがこの鬼はあろう事か酒呑を目にして逃げようとした。

 逃げる獲物をはいそうですかと逃がすわけもなく、ひっ捕まえて暴れぬようにと四肢を潰す。

 泣き喚くのが五月蠅いので。着ていた着物を破って喋れぬように詰め込んでおいた。

 つまり動けぬ、喋れぬ、見えぬの三重苦。

 

(んー……物語も始まっているし、そろそろ色々な行動に移してみようかな?)

 

 下弦は何れ解体される。残っている記憶では鬼にした阿呆者が自ら手を下していた。

 それならば今、下弦が欠けようとも支障は無いだろう。そうだろう。

 下弦の肆は女型の鬼、大抵の鬼が男型なので珍しいのもあったが、酒呑には逃げる際の切羽詰まった表情が印象に残っている。

 記憶には無いが、どうしてか何故か構いたくなる。言うならば可愛い子犬を見つけ、撫でたくなる様に。

 

「なぁ、あんた。死にたくないんやろ?」

 

 耳は千切っていないので声だけは聞こえる。下弦の肆こと零余子は首を縦に振り、生きる為に藁にも縋る気持ちであった。

 

「ならな、うちが振る舞う酒の一滴を血に混ぜたるから、其れに耐え切ったら生かしたる。簡単やろ?」

 

 返答を聞かず、酒呑は立ち上がり何時の間にか手にした盃をゆっくりと傾けていく。満たされる酒は酒好きの鬼さえ酔わす、酒呑童子を屠る為だけに醸された毒酒。

 それのただ一滴、その一滴が零余子の傷口へと堕ちる。

 

(まあ、殺された方がまだ幸せかもしれないけどね)

 

 耐えれば鬼ならざる者に、耐えれなければ鬼だった物になるだけ。

 全身をひっくり返されるような痛み、痛みの次に快楽がまた全身をかけめぐる。身体の再生など二の次、零余子は生きるためだけに無限に続く苦痛(快楽)に喘ぎ凌ぐ。

 


 

 私は鬼狩りと対峙する際、何時も逃げたくなる気持ちがあった。

 鬼狩り、それも柱と実際会うかもしれぬという可能性があるならば、無意識にその場から遠ざかり。常に生きる事を優先にしてきた。

 あの人に出会ったのもそんな日の夜の事。

 私を見つけ、嘲笑いながら見つめるその紫の瞳に見つかった時、心臓を掴まれる様な恐怖を感じた。服装は痴女ではないかと疑いもしたが。

 

 ──あの御方の御前にいる時の様で全身が総毛立つのを感じる。

 脚は思考よりも早く動きだし、次の瞬間には逃げる様に真反対へ駆け出していた。

 

(あれはやばい! あれは見ちゃいけない!! 何であんなヤツがいる!? とにかくここから離れなくては……!!)

「つかまえたぁ」

「……え?」

 

 頭を掴まれ、地面へと押し付けられる。全身にかかる力は想定した物より強く、肺の中の呼吸が無理やり外に吐き出される。

 流れるように右腕、左腕を潰し。右足、左足をもぎり潰した。一切の躊躇も迷いもない攻撃で私は動く事が出来なくなった。

 叫びたくなる気持ちを抑えて、身体の再生をしようと閉じていた瞳を開くが……開いた瞬間に指で目を潰してきた。

 抑えられない痛みに叫びをあげると、私の着物を破って口の中に捻りこませられた。

 どうして、どうしてこんな事になった? これが人を喰らった罰とでもいうのか? 鬼となった罰とでも言うのか? 

 

「────!?!?」

「なぁ、あんた。死にたくないやろ?」

 

 痛みに悶ていると、優しい声色で恩情の言葉を投げかけられた。

 何時の間にか私の身体に乗っていた事は置いといて、もしかしたら助かるかもしれない、そんな希望に疑いもせず首を縦に振った。

 何も見えない、動けない、喋れないので相手が何をやっているのかは分からなかった。

 

 ―――衝撃は身体を貫く様に走る。

 全身の血管という血管の全て、流れているあの方の血を喰らうように一滴の何かが身体を冒していく。

 呻き、叫び、泣き、悶え、喘ぎ、何時の間にか口から布を吐き出して叫び声をあげた。

 

「う…ぐぐ…っぐっはッいやぁぁ……ッ……うぇぇ……ッ!うご、あぁああッ!うっ…うう………ゴボッ!おええッ……ぐ……!」

「うちが振る舞う酒の一滴を血に混ぜたる、其れに耐え切ったら生かしたるわ、簡単やろ?」

 

 声なんて届いていなかった、気を確かに保つ事も二の次。

 何が起こっているのかも分からないまま、永劫の責苦に苛まれるしかなかった。

 

 ―――どうして、どうしてこんなことに?

 


 

 思ったよりもエグい事になっている、相手が鬼でなければ自分がやった事に後悔していた。

 これは死んだだろう、穴という穴から血を垂らしているし。

 自分が見た事も無い痙攣をしたと思ったら急に動かなくなったし。

 何故酒を鬼に垂らしたかと言うと、この盃から生まれた神便鬼毒の有用性を確かめるためだ。

 これは人が飲めば力を得る事が出来て、逆に鬼が飲めば力を封じ込める事が出来る酒。

 それを人であった鬼に使えば何方の効果が出るのだろう、そんな些細な疑問から実験を行っていた。

 大抵は直ぐに肉を腐乱させ、塵も残さずに消えてしまうが今回は下弦の名を持つ鬼。

 もしかしたら、もしかしてがあったかもしれない。

 直ぐには腐乱せず、塵にもならず肉体は残っているがこれはもう生きていないだろう。

 確認が必要なので、身体を揺するために手を伸ばす。

 

「し、に……うぐっ、たくない!」

「へぇっ……」

 

 驚いた、とても驚いた。死んでいない、死んでいないどころか命乞いをして腕を掴んできた。

 順応したのか?こんな少しの時間で生きたいが為だけに、乗り越えてしまったのか?

 

「ええ子、ええ子」

 

 もしかして、とんでもない者が生まれてしまったのかもしれない。

 再生していく手足、再生する眼をじっと観察しながら一つの希望を期待していた。

 手足は完全に再生し、潰した瞳も再生が終わった。

 

 ―――数字は消えていた、こりゃたまげた。

 




「早う調教されたいか!?言うてみぃ!ほらもっとおっきな声で言うてみぃ!」
「ひぇっ……」

▼下弦の肆を 手に入れた!

こら!なに投↑稿↓している!
これは期待の初投稿だ!(ケフカ)

書いたり消したりしていたら日が空いちゃっ……たぁっ!
中々難しいねんな……あっ、そうだ……これもう本編に沿うべきかどうかわかんねぇなぁ……お前どう?
こんな曖昧な小説(?)でもいいならまた読んでね…!

思ったけど角らしい角を持っている鬼って鬼滅の刃ではなかなか無い…?
零余子ちゃん、やったね!




変な書き方だったらごめんね。
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