ソードアート・レジェンド外伝ゼルダの伝説編 作:にゃはっふー
フィリア「よーし、頑張るぞ」
ユウキ、プレミア「「おー」」
アスナ「なんだろう、物凄く悪い予感がするわ………」
テイル(宇宙人でゴリ押しすればいいだろう)二人を見ながら考える。
ロマニー牧場の夕暮れ、外では弓矢の練習をしている仲間たちを見守るテイルとキリト。
「キリトは練習しなくていいのか?」
「俺はいざとなれば剣があるからな。って、テイルはなにしてるんだ?」
懐の辺りが気になるキリト。テイルは呆れながら懐の中にいるチャットを見せる。
「フェリサはユウキのサポートしてるからいいんだけど、なにしてるんだか」
「チャット、どうしてお前、そんなところに隠れてるんだ?」
「そ、それは………」
そう聞いている時………
「すいません」
そう後ろから話しかけられ、二人は振り返る。
そこにいたのは、この牧場の経営主の娘、長女『クリミア』だった。
「申し訳ありません。妹の我が儘に付き合っていただいて」
「いや、こちらが勝手にしていることだから、気にしないでくれ」
「それでもです。あの子たら、お手伝いもせずにお客さんまで巻き込んで………」
そう言いながら頬杖を付く少女。父親がのんびり過ぎて、ちゃんと働かないから彼女たちが働いているらしい。テイルは複雑そうにその話を聞き、キリトが疑問を投げかけた。
「妹さんの話は本当なのか? その」
「ええ、時々祭りが近くなると、牛が一頭いなくなります」
「………大変じゃないのかそれは?」
キリトが疑問に思うと、いやと首を振る。
「そうなんですけど、しばらくすると『あの子たち』はちゃんと返してくれるので、いまではロマニーの友達のイタズラ、そう片付けてるんです」
「? イタズラ?」
「はい。この牧場、クロックタウンから外れた森に棲む子と妖精たちのイタズラです」
そう言って、あまり本気で追い返さないでほしい。そう頼み込み、彼女は仕事に戻る。しばらくその後姿を見送った後、すぐさまテイルの懐から出て行く妖精を捕まえるキリト。
「おいチャット」
「し、知らないわよ~。なにも知らないわ~」
この知らないはどこか震えていて、どうやらこれの仕業はスタルキッドたちらしい。
それを聞いてテイルは静かに………
「………なあキリト」
「言いたいことは分かる」
「ああ」
そういままで呆然としていたテイルは、静かに矢筒を確認し出す。
「いままではお遊びでも、いまのスタルキッドなら」
「なにしてくるか分からない」
すぐに彼らは行動に移り、仲間たちを驚愕させた。
◇◆◇◆◇
月明かりが照らす中、ロマニーは牛小屋で待機して、小屋の動物たちを落ち着かせる。各々が詳しい話を聞き、現状は警戒するだけしている。牛小屋は宿を兼ねている建物から離れていて、その建物で各々が守れるよう、四方を囲む。
テイルは周りを見渡せるようにど真ん中に待機して、牛小屋の屋根上にシノンがフェリサと共に待機していて、チャット曰く、普段からの進入通路である道にシーク、リズ、シリカ、リーファがいる。
別の方角は各々が待機して弓矢や武器を構えている。連絡係として妖精たちが飛び交う予定だ。
「テイルが言うには夜中の二時らしい。そろそろだ」
彼が言うには始まりは夜中の二時、そこから朝まで掛かる。牧羊犬が宇宙人っぽい(アスナたちが変に怖がるために宇宙人と説明して言い聞かせた)ものに反応、牛小屋に近づけてはいけない。弓矢以外の攻撃は効かなかったとのこと。キリトも一応弓矢を腰から下げて待機していた。
「何も無ければいいんだけ……ッ!?」
言いかけたユウキは物音に気づく。
何かの飛行する音が鳴り響きながら、何かの声や悲鳴が聞こえ出す。
「キリト君これ!?」
「クロックタウンの時計塔で聞いた、悲鳴か?」
そして無数の影が人型になり、よく分からないものも浮遊して、光を放つ。
「あの宇宙人っぽいのは弓矢以外は効かないってテイル君が言ってたが、周りの影は」
「確か剣とか効いていた」
「パパ」
「ユイはみんなに指示を回してくれ、俺はアスナたち弓矢のサポートをする」
「分かりました!!」
ユイはすぐに飛び回り、攻撃が始まる。
犬が吠える中、影が牧羊犬に攻撃を仕掛けて、テイルがそれを切り払う。
「なにがどうなってるんだか」
シノンが的確に射貫き、影も近づかないようにクライン、リズ、リーファが払い、残りは弓矢や取り逃した影を払う。
「野郎、牛小屋だけに影やなんか宇宙人的なもんが向かってくるな」
「宿に向かわない事は良いんだけど、数が多すぎない~!?」
リズたちの悲鳴と共に、テイルはただ素早く疾駆する。シノンは犬の声に合わせて弓を射て、ユウキたち剣士は影を斬っている。
宇宙人っぽいのは弓矢しか効かないが、どうにか追い返していると………
「そろそろ朝日が昇りそうです!!」
シリカの言葉に全員がもうすぐ終わると確信する。テイルからの話で、朝方になれば終わるのは知っていた。
だがキリトだけがそれに疑問視する。
(本当にこれで終わるのか?)
そう思ったとき、嫌な予感がしたため、牛小屋の方へと走り出す。
「キリト」
テイルは宇宙人たちを射貫く中、ユウキもまた影を追い払っていると………
「きゃあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁッ!!?」
はっきりと悲鳴が牛小屋から響き渡り、キリトが牛小屋へと流れ込む。
目の前には影のような形無い闇が、ロマニーを捕まえていた。
◇◆◇◆◇
影は扉を破壊して建物の外に出て、テイルは驚愕に顔を歪め、全員が振り返る。
「ロマニーッ!」
影は形を取るのは仮面を付けた赤い蜥蜴のような怪物であり、それはテイルの記憶を刺激した。
「その姿、『ジークロック』か!?」
それに驚きながら、四足歩行の怪物は鉄球付きの尾を振り回し、炎を吐いた。
「テイルッ!?」
レインの叫び声を無視して、流れるようにシーカーストーンを取り出し、爆弾を生み出す。
「仮面を壊すにはこいつしか無い。仮面を壊したらコアみたいなものに一斉攻撃」
「待てテイルッ!」
「ッ!?」
攻略方法を口にしたテイルもキリトに止められ、理由を知り顔を歪めた。
仮面にはすでに宝石のような物が付いていて、その中にロマニーがいる。
「爆弾は危険かクソッタレッ!」
「他に攻撃方法はッ!?」
分裂して機動を変える火の玉を避けながらキリトが叫んだが、テイルは首を振る。
「ハンマーが無いと………だけど、こいつを倒した時に使うハンマーの変わりは俺は持っていない」
「ハンマーなら任せるゴロッ!」
そう叫びクラインはゴロンの仮面を付け、ゴロンクラインに変身して、
「必殺の、ゴロンパンチッ!!」
転がりながら一気に接近して仮面を叩き壊すつもりで殴りつけた。
それにヒビが入るのを見たテイルとキリトは、お互い目線で合図を送り、すぐに動きを合わせる。
クラインは同じ攻撃を叩きこむ中で、所々で現れる影の排除と宇宙人の排除。
そしてクラインのパンチが叩きこまれ、仮面が割れた。
「テイルッ!」
「任せろ」
仮面が割れた瞬間、ロマニーは空に投げ出され、テイルがすぐに抱きしめて確保する。
ジークロックが雄たけびを上げて火を放とうとした時、金色の鎖が突然ジークロックを捕らえた。
「動きを止めたぞッ!!」
「ユウキ、アスナッ!!」
「うんッ!」
「ええッ!」
ピタロックで動きを止められたジークロックのコアに、全員がソードスキルを叩きこむ。
悲鳴を上げると影に戻り、朝日が丁度差し込んだ瞬間、それは溶けていく。
他の影や宇宙人たちも同じであり、ようやく一息つけた。
◇◆◇◆◇
「皆さん本当にありがとうございますっ!」
クリミアは騒ぎを聞きつけて駆けつけたところで全て終わっていて、ロマニーはテイルの腕の中で気絶していた。
「外傷は無さそうだから、しばらくすれば起きるだろう」
「ええ本当に……どうしてこんなことに………?」
首を傾げるクリミア。理由を知っているが全員話す気は事はせず、ロマニーは後に成って大騒ぎではしゃいでいる。
「とりあえず何事も無くってよかったよ」
「そうね、この後はどうするんだろう?」
「夜通し戦ったんだ。一日ずらして、明日の朝に海に出向こう」
「それしかないね」
そう話し合いが終わり、全員が一休みする事にしたのだが、キリトの部屋、アスナとシノンが揃っている間、テイルの事に付いて話し合う。
「テイル君の言う通り、朝方になったら終わってよかったよ。あのままだったら牛小屋に宇宙人が忍び込んでたし」
「その場合どうなっていたか分からないけど、彼が念入りに動いていたから、良い事は無かったろうな」
アスナとキリトはそう話し合う中で、シノンは難しい顔で考え込む。
「本当に彼は念入りに事を進めてたのかしら?」
「シノのん?」
「今回イレギュラーが遭ったけど、実際失敗したらいけないのなら、キリトの弓矢の練習はもう少しさせてそうだと思ったから」
「おいおい。そんな事………」
無いと言いたいキリト。だがなんとなくその言葉は出てこない。
念入りに動いていたが、数が多かった。それにキリトは疑問に思う。
「テイルはあの数を捌くことはできるだろうか?」
キリトは牛小屋に迫った宇宙人を思い出す。影を除外してもその数は多い。テイルは良く動いていたが、一人であの場所を守り通す事が可能かどうか分からない。
なのに、彼はそれを心配する素振りは一切なかった。だから自分たちも安心していたが………
「さすがに妙だな。数でどうにかできると踏んでいても、安心するとは思えない」
もしも彼の中で今回の襲撃は予想以上に数は多く、手数が多かったとしても、彼が数でどうにかできると考えていても、彼が安心できるかと言われれば………
「あの後悔ばかりするテイルが安心するなんて私は思えないわ。絶対に牛小屋は安全だって思わなきゃね」
「シノのん………」
「キリト、アスナ。私はやっぱりテイルの中で、確定された未来がある気がする。まるでそうなると根拠も無いのに思い込んでいる節が」
「それは………だけど、どうして彼はそう思う? いまの彼は折り合いも付いているし、なによりここは現実だ。ゲームや仮想世界じゃない。彼がそれを勘違いするはずはないだろ?」
「そうだけど………歯がゆいわねッ!」
少しイライラするシノンに、アスナはまあまあと落ち着かせる。
「ともかくいまは海の所で様子を見よう。テイル君も、少しだけ彼の様子を見守ろう。何かあれば力を貸す。そこは変わらないわけだし」
「だな……いまはそれしかないか」
キリトたちはそう話し合う中で、テイルもまた動いていた。
「ありがとうございます、なにからなにまで」
「いや」
ロマニーが念には念を入れて休ませるために、テイルはクリミアの手伝いをしていた。
「後は町までの配達か。それも手伝おうか?」
「本当ですか? ならお願いします。今晩は少し心不足って。お客さんは強いですから、心強いです」
そう話し合いが終わり、約束を交わす中で、レインはテイルを見つけた。
「テイ………」
テイルに話しかけようとした時、その後ろ姿に影が差す。
以上に濃い暗闇を見た時、レインは目をこすり、もう一度からの背中、心臓の位置を見たが………
(何も無い、見間違い、だよね……?)
そう思い彼を呼び、剣の手入れをする話をする。
誰も闇には気づかない。暗い暗い闇の深さ。後悔と言う闇に気づく者はいなかった。
テイルに陰りず見える中、順調に物語が進む?
まだオリジナルは続きます。お読みいただきありがとうございます。