ソードアート・レジェンド外伝ゼルダの伝説編 作:にゃはっふー
森の中、シリカの相棒、ピナに乗りながらナビゲートしていたユイ。その時、謎の光がピナの周りを飛び回り、突如ピナが飛び出してしまう。
追いかけだすキリトたち。その先に待つものは………
突然飛び出した、ユイを背に乗せたピナ。どうにか目で追えるスピードであり、枝を初めとした障害物を避けながらピナを追うキリトたち。
「ピナ!! どうしちゃったのピナ!?」
「キリト君!?」
「ああ、たぶんあの光が原因だろうなッ!!」
森の中を飛び続けるキリトたちは、ピナの周りを飛び回る二つの光を睨みながら、どんどん霧の奥へと進んでいく。
「? お兄ちゃんなんか変だよっ!?」
「このフィールド、こんなに広かったか?」
クラインの言葉にみんな気づき、すぐにマップを見る。
「すでにマップ外に出ている?」
これならば自分たちはフィールド、森の外に出ているはずだ。
なのにマップも切り替わることも無く、延々と地形も何も無いところを突き進んでいる。
「まだ森の奥? どうなってるんだ?」
「キリト君ッ!」
洞窟の中に入っていくピナ。その背にはユイが乗っている。
そのまま流れ込むように入っていくキリトたち。だが突然突風が吹きあられた。
「な、なによこれッ!?」
「ピナあぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!?」
「うわあああああぁぁぁぁぁぁ―――」
突風でバラバラになるパーティーメンバー。その中でキリトだけは暴風の中でピナへと飛び続けた。
「ユイぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃッ!!」
叫び声は風に飲まれながら、キリトの視界はブラックアウトする。
◇◆◇◆◇
「うぅ………」
倒れていた水の妖精、アスナは首を振って、すぐに意識を取り戻して周りを見た。
暗闇が広がり、どこかの遺跡跡のような場所で、その壁画が書かれている欠けている壁に手を触れる。
「ここはどこ? こんな場所、このフィールドには無いはず………」
そう思いながらマップを開くと、少しノイズらしいものが時々入るが、全員の居場所が分かる。
そんな中、何人か。キリトを初めとしたみんなが奥へと先に進んでいた。
「急がなきゃッ!」
そう言い、すぐに走り出すアスナ。
◇◆◇◆◇
暗闇の中で仮面が浮かび上がり、それが人の姿を形取る。
スタルキッド。森の中で迷子になった子供、その成れの果てとも言われる魔物。それが二人の妖精を連れて、高らかに笑っていた。
辺りは広い洞窟で、天井の穴から光が差し込んでいる天然洞窟。広々とした地下で、腹を抱えて笑っている。
『出してくださいっ! どうしてこんなことをするんですかっ!?』
「ケッケケケ。異世界の妖精と小さなドラゴンゲットだ♪ 今日からお前らはオレの子分だ」
そう言い瓶に閉じ込めたユイを見ながら、目の色がおかしいピナを従える。
「スタルキッド、ボクらにも見せてよ」
そんなやり取りの中、洞窟の影からいくつも飛び出た。
「ユイちゃん!!」
『ママッ!? パパ!!』
「ユイッ!!」
水の妖精はすぐに細剣を取り出し、キリト、クラインたちも各々の武器を構える。
「テメエは逃がさねえぜ!!」
「ユイちゃんとピナを返してッ!!」
「あーめんどくさいな………」
スタルキッドが指を鳴らした瞬間、暗闇からモンスターが現れ、全員へと襲い掛かる。
「邪魔をしないでッ!!」
アスナは次々にそれを薙ぎ払い、その様子を眺めるスタルキッドは余裕で空に浮かぶ。
「ユイちゃんを返してッ!!」
「こいつはもうオイラの手下さ! 邪魔するんならお前なんかこうだッ!!」
そう言ってスタルキッドは笑い出すと闇が噴き出し、アスナを包み込もうとした時、一人の妖精がアスナを突き飛ばす。
「キリト君ッ!?」
「ぐっあああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁッ!?」
スタルキッドが出した黒いモヤに身体を包まれるキリト。アスナを守ったキリトが悲鳴を上げ、それが晴れる時にはキリトの姿は無い。
「ッ!?!!?」
「キリト、君?」
『パパッ!?』
そこには黒い服を着こむ、木の人形のようなものがいて、それは困惑しながら自分を見る。
「なん、だこれはッ?! 顔に何かかぶせられてるッ!?」
そう叫ぶのは別の姿にされたキリトであり、それに腹を抱えて笑い出すスタルキッド。
「いい気味だっ♪ お前はずっと、ずっとそのままだっ!! オイラにできないことは何も無い。オイラは」
その時、笑う小鬼の言葉を遮るように一筋の剣が投げられた。
「ッ!? はッ!!」
スタルキッドは手を前に出し、不思議な力で剣を止める。
だがその瞬間に何かが戦場を駆け、何かが煌めく。
パンッ!!
「なんだッ!?」
「銃声!?」
リーファの言葉に全員が音をした方を見ると、リロードする一人のスナイパーがいた。
「いまよ!!」
洞窟の壁を蹴り飛ばし、スタルキッドへと激突して、様子がおかしいピナと共に、ユイが入った瓶を取り返すのは………
「おおかみ?」
そう呟くユウキへと近づきながら、瓶をかみ砕いてユイを助け出し、ピナをシリカに渡す。
「あ、ありがとうっ♪」
『………』
うっすら蒼い色をした銀色の狼。狼はすぐに前に出て落ちている自分の剣を弾き上げ。それを咥えて構えた。
「この子………」
ユウキが驚いていると、突然何者かが木々の中から現れた。キリトたちが困惑する中、現れた者、スナイパーはゴーグルを外した。
「遊びはここまでよ」
「シノのんっ!?」
そこにいたのはGGOアバターであり、BoBのように本気で戦う時用の衣服に着替えている仲間のシノンがそこにいた。
愛銃も構えながら、すぐに接近するために使用したアイテムは………
「テイルのUFG? シノンがどうしてここに?」
「説明は後よ」
「ケッケケケ、一人二人増えたぐらいで………」
スタルキッドが指を鳴らすと共に暗闇から複数の影が現れるが、狼はそれと同時に疾駆する。
それは閃光のように敵を切り裂き、弾丸のようにスタルキッドへと迫った。
「ッ!」
スタルキッドは見えない壁を張るが、咥えていた剣を足場に軌道を変えて跳び回る。
すぐに死角から体当たりを決める狼。スタルキッドは壁に激突して、二人の妖精は驚く。
「ちょっとあんた!! なにするのよッ!?」
「スタルキッドっ!? 大丈夫?」
紫の妖精はスタルキッドへ、もう一人は狼へと向かうが、狼は前足を上げて軽く踏みつぶす。
「ちょっ!?」
「おネエちゃんッ!?」
『グルルル………』
威嚇する狼。それにスタルキッドは地団駄を踏み出す。
「ケケっ………。まあいいや、これならどうだっ!?」
「スタルキッドッ!?」
その時、暗闇が噴き出し、無数の蜘蛛が噴き出す。
それに女性陣が悲鳴を上げると共に、巨大な足が闇から這い出る。
「おネエちゃーーんーーーっ!!」
「ちょっ、スタルキッドっ!? あたしはッ!?」
「蜘蛛のエサになっちゃいなッ!!」
もう一人の妖精が見えていないのか、笑い声と共に紫の妖精と消えるスタルキッド。現れた蜘蛛は巨大な目を開き、天井へと飛び上がり捕まる。
狼と共にキリトたちも天上を見たとき、巨大な蜘蛛は雄たけびをあげ、背中の甲羅は巨大な瞳を開いて、キリトたちに威嚇した。
◇◆◇◆◇
まさか【覚醒甲殻眼シェルドゴーマ】か。そう思いながら周りを見渡す。
キリトはスタルキッドの所為でデクナッツ族、デクナッツキリト?に成っているし、いまはこの姿のままで倒すしかない。
シノンは仕方ないと言え、ユウキたちに知られる訳にはいかないからな。
「ともかく、こいつを倒さなきゃ話にならないッ!!」
そう言いながらキリトはもう一人の妖精をシャボン玉で捕まえ、ユイと共に距離を取る。
「ちょっと離してよッ!!」
「ふざけるな!! お前には聞きたいことが山ほどある。なにより」
目から熱線を放ち、全員が散開して攻撃を避ける。地面は溶け、それに妖精は絶句する。
「このままじゃお前もお陀仏だ。あれの倒し方を教えろッ!!」
「し、知らないッ! こんなの知らないわよッ!!」
「キリト、その姿で戦えるか?」
「生憎と、双剣どころか、片手剣すら持てないね」
「まあそうだな……キリの字は、ユイちゃんと一緒に下がってろ。オレらがなんとかすっからよお!!」
「頼むぜクラインッ!!」
妖精として駆け出し、空を飛ぼうとするがそのままジャンプしただけになるみんな。
「嘘っ!? 飛行できないッ!?」
「だったら………」
シノンが愛銃を撃ち放ち、甲羅に当たるがダメージらしいものが無く、天井を目まぐるしく蠢く。
その時、眼を開き、そのから熱線を放ってきた。
「あぶねえッ!?」
クラインとリーファがそれを避ける中、アスナが周りを見渡す。
崩れかけている石の柱。よじ登ったりできそうにないし、できたとしてもできることは限られている。動き回る相手にどうすればいいか分からない。
「シノンっ!! 眼だッ! 彼奴が熱線を放った時に撃つんだ!!」
「ッ!? 了解ッ!」
二度目の熱線を放つ際、話を聞いていたリズ、リーファ、ユウキが声を出す。
「こっちだよこっちっ!!」
「アンタの相手はあたしたちよ」
そして目を開けた瞬間、シノンの銃が火を噴く。
悲鳴を上げて落ちて来た。いまなら………
◇◆◇◆◇
シノのんの狙撃で蜘蛛が落ちた時、シノのんと一緒に現れた狼が動いた。
高速に動いて、石の柱を吹き飛ばす。石の固まりが蜘蛛に降り注いで、悲鳴が響き渡る。
「ナイスだッ!!」
「ボクたちも続くよッ!!」
ソードスキルも叩きこむ中で、蜘蛛のモンスターは起き上がり、高く飛ぶ。
「また天井に上がったっ!?」
リーファがそう叫んだとき、尻尾の部分が膨れ上がり、タマゴのようなものを出しだす。
「いぃぃぃやあああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ―――ッ!!!」
わたしを初め、リーファちゃんやリズも悲鳴を上げた。それだけ生理的に無理なものだ。
それらは全て蜘蛛のエネミーであり、一匹ずつ動き出す。
『グルルル』
狼がわたしの前に出ると、何か狼を中心に辺りの景色が変わる。狼を中心に、円状の何かが展開された。
その次の瞬間、ただでさえ早い動きをする狼はより早く、弾丸のように円の中にいる蜘蛛たちを断ち切る。
「守ってくれてるの? この子?」
「次が来るわよっ!!」
シノのんの言葉に気づき、再度熱線を放つ蜘蛛のエネミー。
眼を撃ち抜かれ、天井から落ちたところ、リズとシリカちゃんが石柱を叩き落した。
「いまだッ!!」
ユウキの剣が紫の光に包まれ、ユウキの必殺技、十一連撃である『マザーズ・ロザリオ』が決まる。
その瞬間、蜘蛛から悲鳴が響き渡り、爆発した。
「爆発? まだなにかあるの?」
そう呟いたとき、狼は剣を地面にこすりつけながら駆け抜ける。
刃から火花を散らしながら、煙の中を睨んでいた。
「ッ!?」
◇◆◇◆◇
ボクが蜘蛛のエネミーにOSSを叩きこむと、爆発して視界が煙に覆われた。
そう考えた時、小さな蜘蛛が無数、ボクへと流れ込む。
(まずい………)
硬直状態の中でそれを見ていたら、光り輝く何かが前に現れた。
「えっ………」
その光とシルエットが、とある剣士と被った時、剣閃が蜘蛛と、目玉みたいな蜘蛛を切り刻む。
「すごっ………なんなのあの狼?」
「煙ごと切り裂いた………」
みんなが驚く中、剣を上に投げ飛ばし、自分の側に突き刺してボクを見る。
『ワン………』
そう鳴いて、静かに尻尾を振った。
◇◆◇◆◇
冒険者たちがモンスターを倒すと、不思議な門が突然現れた。
「な、なに?」
「扉が現れた?」
音を立てながら開く扉は、真っ直ぐな道が先に続いていて、壁などは無く真っ暗闇に包まれている。
それを狼は見つめ、しばらくして剣を引き抜き歩き出す。
「あっ………」
「待ちなさい」
ドスッとシノンは呆れながら狼にまたがる。
狼は困った顔でシノンの顔を覗き込むが、シノンは何か文句があるのかしら?と言う顔で睨み、狼はくぅ~んと怯え、シノンを背負う。
「私はこのままあの小鬼を追うわ。みんなはここで待ってて」
「えっ? シノのん!?」
「ここから先は込み入ってるの。だからごめんなさい」
そうシノンは言い、足で狼に先に行くように蹴り、狼はそのまま走り出そうとした時、何かが駆け出し、シノンの後ろに乗った。
「キリト君っ!?」
「悪いな、俺も彼奴には用がある。ユイたちはここにいてくれ、俺たちは彼奴を追う」
「キリトっ!?」
「それに、こいつも必要だろ?」
そう言ってシャボン玉の中にいる妖精を見せて、シノンは苦虫を噛み潰したように顔を歪め、再度狼を蹴る。早く行けと乗馬のようだ。
それに狼は走り出し、扉をくぐっていく。
その様子に唖然となるアスナたちだが………
「ああもうっ!! あの二人ったら」
「皆さんっ!!」
「応っ」
「はいっ!」
「あの馬鹿二人と一匹を追いかけるわよっ!!」
リズの言葉にユウキを初め、この場にいた全員が手を上げて駆け出す。
その様子を静かに見つめるリュックサックを背負った男は微笑んだ。
「あなた方を信じていますよ………」
こうして物語の針は動き出し、新たな始まりが始まる………
キリト、シノンはチャットを連れ狼と共に謎の通路を進み、その後を追うアスナ、ユウキ、リズベット、シリカ、リーファ、クライン。そしてユイとピナ。
彼はどこにいるんだろうね~?
ここからはゆっくり投稿になります。
それでは、お読みいただきありがとうございます。