パンドラヒーローアカデミア   作:ぐち山ぐち

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1年B組にはあまり関係なので飛ばしてもいいかなぁとは思ったんですけど、せっかく2次創作を書いているので·····ただこれ以上テンポが悪いのはと1話に詰め込んだらあら不思議!1万文字!?分けるべきでしたかね?
しかも途中からパンドラ全く活躍しておりません······


それでも良い方は本編をどうぞ。ぶっちゃけUSJの部分は飛ばしても問題ナッシングです


USJ襲撃事件

 ここはナザリック9階層、会議室。ナザリックのギルド武器を保管しており、41人のギルドメンバーが座れる円卓が置いてある。現在席は全て埋まっていた。

 

 今日は月1回の定期報告会。ギルメンは子供を各1人づつ連れてきており、計82名が様々な話題で議論を交わしていた。

 

「はい! オール・フォー・ワンの所へ交渉しに行きましたがダメでした〜」

 

 そう声を上げたのはアインズ・ウール・ゴウンが誇る軍師ぷにっと萌えだ。

 

「えー去年までだったらどんだけでも襲ってもよかったんですけど、今年はパンドラいるからやめて欲しいんですが」

 

 1番ヒーローとして有名になるのに手っ取り早いのが雄英高校に入る事だった。今回の襲撃で雄英高校の価値が下がってしまえば入れた意味がなくなってしまう。息子が通っているモモンガにしてみれば是非ともやめて欲しい案件であった。

 

「去年じゃオールマイト居ないから襲う理由もないだろ。やっぱりあいつはトラブル呼ぶ存在だったんだよ。なーにがNo.1ヒーローなんだが、大人しくヒーロー活動だけやっときゃよかったんだよあの中途半端野郎」

 

「オールマイトさんのことを悪くいうのは辞めてくれませんかウルベルトさん? 後継を育てるのに尽力を注ぐのはこれからの平和を考えてのことですよ。これも立派なお仕事です」

 

「黙っとけ正義厨」

 

「なんですか、大厄災さん(笑)」

 

「あーもう! たっちさんもウルベルトさんも落ち着いてください! 会議が進みません」

 

 すぐに険悪になる2人を止めるのはモモンガの役目であった。もはやこの流れは伝統芸になってしまっている。

 

「話戻しますけど、とりあえず今回の目的は死柄木とオールマイトを対面させること。それさえ達成出来れば私達は横槍を入れてもいいみたいです。ただ死柄木にバレないようにと」

 

「何故です?」

 

「失敗を糧に人は成長します。私達が関わったら私達のせいにしてしまって成長の機会が失われてしまうかもしれないでしょう?」

 

 確かにと何人かが同意する。

 

「それはそうと我々アインズ・ウール・ゴウンはパンドラの為にもガッツリ横槍を入れさせて貰います。私達の力を持ってすればなんの被害も出さず死柄木を退散させることも可能。1人でも生徒に死傷者なんて出てしまったら体育祭が中止になってしまうかもしれませんからね。あくまで被害は雄英高校に侵入され襲われただけに抑えなければいけません。それぐらいの被害ならあのネズミも体育祭を開くでしょう」

 

 言われなくても分っているだろうがネズミ=校長だ。

 

「将来的にどのようなヒーローになるか関わってくる大切な行事なので体育祭の開催は絶対。とにかく私達がしなければならない事は最低でも生徒だけには傷1つ付けないこと」

 

「······プロヒーローは守られる者ではない」

 

 会話の隙間、唐突にたっち・みーは呟いた

 

「······たっちさん?」

 

「あっいえ、生徒を守るのは当たり前の事ですが······プロヒーローまで守るべきなのかなぁと思いましてね。気づかれないとしても守ってやると言う行為は彼らの誇りを汚しているような気がして······」

 

 釈然としない態度で視線を下に向ける。

 

「じゃあプロヒーローはほっといて生徒だけ守るって事にします?」

 

 モモンガはあっけらかんと提案する。

 

「別にいいんじゃない」「俺どっちでもいい」「意義なーし」「プロヒーローがロリっ子だったら全力で阻止する」「黙れ愚弟」

 

 他のギルメンのどうでも良さそうな反応にモモンガの方針は決まった。

「いいですよね? ぷにっとさん」

 

「彼らも曲がりなりにもプロヒーローです。まぁオールマイトもいますし何とかするんじゃないんですか?」

 

 オールマイトって結構な頻度で制限使い切っているけどそこはプルスウルトラでどうにかするだろうと、そろそろ時間が迫ってきているせいかぷにっとにしては投げやりな思考で返事を返す。

 

「じゃあ雄英の問題だし······パンドラ頼むよー」

 

「えっ」

 

 パンドラは突然話を振られ困惑する。授業があるし、ナザリックにはもっと暇な人物がいるのにと反論しようとした瞬間

 

「頼めるか? パンドラ」

「お任せ下さい!!!」

 

 愛する父上の頼みを断る選択肢などパンドラは最初から持っていなかった

 

 

 

 

 

 

 

 

 ✣✣✣

 

 

「突然だが学級委員を決めてもらいたい」

 

「「「学校ぽいの来たァァァ!!!」」」

 

 反応は隣のクラスとほぼ同じだ。なんて言ったって彼らもヒーロー科である。リーダー力を鍛えることができる学級委員にときめいてしまうのは仕方ない。我はこそと皆手をあげる。学校内での情報収集が捗りそうなのでパンドラもちろん手をビシッとあげていた。

 

「ここは自由が売りの雄英高校だ。俺はうるさく口出しする気はないが······一個人としては男女1人づつ選出するのがいいと思うぞ。男には男に、女には女にしか言えないこともあるだろう」

 

「「「はい!!!」」」

 

 と勇ましく返事をしたのはいいものの先生が口を出さないのなら、自分たちで選出方法から話し合わなければならないということだ。まだ出会って1ヶ月も経っていない自分達に自らを殺して相手に譲り合う信頼関係は築いていない。誰だって自分が委員長になりたいのだ。

 

「例年揉めに揉めるからな。最低でも今日のホームルームまでに決めろよ」

 

 ブラドは腕を組んで傍観の構えにはいった。

 

「やっぱ多数決?」「誰だって自分に入れるだろ」「そこは自分以外という指定付きで」「天からの祝福という手もありますが」「それってジャンケンとか? くじ?」「男らしく腕相撲で決めようぜ!」「おめーに有利すぎるだろ」

 

 皆、自分勝手に意見をあげ始める。

 

 \パンッッ/

 

「とりあえずブラド先生も男女1人づつの方が良いって言ってるんだからさ! とりあえず男女別々で別れて話し合ったらどう!?」

 

 早速混沌としてきたクラス内で手を叩き、声を上げたのは拳藤だった

 

「そうだね。そっちの方が意見もまとまるって女子の方が有利じゃないか!?」

「あんまり変わらないでしょ!」

 

 物間が講義の声をあげかけたが見事に一蹴される。

 黒板側に男子が固まり、後ろに女子が固まって話し合いが再開された。

 種族の性質的には男にも女にもなれるが精神構造上、自分は男だと認識しているのでパンドラは前に移動する。

 

「で、どうします?」

 

 男子側の話し合いは熾烈を極めた。

 まず選出方法から話が進まない。理由は徹鉄が腕相撲にこだわりすぎたからだ。そこから男らしさ=腕相撲なのか? という議論になり、最終的には男らしさの定義とは? を13人全員頭を悩ませて考える羽目になった。

 

 ブラドも話を戻そうと何回も声を掛けたが、あまり効果はない。それ程まで男らしさの議論が白熱してしまったようだ。

 しかしあと3分程でチャイムがなる時間になるので、生徒に元の席に座るよう指示を出す。

 

「女子の方はもう何となく方向性は決まったみたいだな。それに比べて男子は話が飛びすぎだ! 女子を見習え女子を!」

 

 返す言葉がない男共は黙り込むしかない。

 

「学級委員だけは絶対今日中に決めてもらうからな! 出なければ強制的にクジだ」

 

「「「え”ぇぇぇぇ」」」

 

 そんな選ばれ方学級委員になれたとしてもモヤモヤが残るだろう。なるならやはり選ばれたいとクラスメイト全員が考えていた。

 

「それが嫌なら頑張って決めろ。以上。日直、号令!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ――時が過ぎて食堂にて

 

「どうする? 学級委員」

 

 昼休みになり、1年B組男子は食堂にそれぞれ昼ご飯を手に持ちつつ集合していた。

 

「やはり自分以外の投票が1番無難だと思いますぞ。この短い付き合いだからこそ真のリーダーというものが結果として現れるかもしれません」

 

 意見を提示したのは宍田だ。何人かは首で同意を示している。

 

「じゃあ選出方法は自分以外投票でいい?」

 

 物間がもう一度確認したところ、弁当に夢中であるパンドラ以外全員首を縦に振った。中には苦虫を噛み潰したような顔もいたが、それ以外いい考えも思いつかないのだろう。

 

「パンドラもいいね?」

 

 一応パンドラにも意見を聞く。

 

「ングッ私も別にそれで異論は──」

 

《ウウ────────ー!!》

 

「何!? 警報!?」

 

《セキュリティ3が突破されました。生徒の皆さんはすみやかに屋外へ避難して下さい》

 

「おい! セキュリティ3ってなんだ!?」

 

「校舎内に誰かが侵入してきたって事ですよ。鉄哲くん。雄英パンフレットに載っていましたよ?」

 

「へぇ〜そうなんだ〜よくそんなところまで読み込んだねパンドラくん。すごいね〜」

 

「ふふふ〜それほどでも〜」

 

「凡戸くん! パンドラくん! 和んでいる場合じゃないですぞ。私達も避難しなければ!」

 

「そうは言っても宍田。この状態で動いても僕達が怪我するだけだ」

 

 物間が目を向けたのは2つある食堂の出入口の内、自分達に近い方。生徒達が外に出ようと詰めかけたせいでパニックが起こり始めている。負傷者が出るのも時間の問題のような有様だ。もう片方の出入口も似たようなものである。

 

「じゃあどうするんだよ!?」

 

 鉄哲が頭を掻きむしっている間、パンドラは冷静に状況を把握していた。

 

(死柄木弔が学校を襲うのは今日ではない。もし予定の変更があるならば私に連絡が来るはず。我々アインズ・ウール・ゴウンの力でも把握しきれない事があった? 仮にそうだとしても学校に配置されているハンゾウがすぐさま状況を報告しに来る。ハンゾウがやられた? そんなことがあれば父上達が何かしらのアクションを起こすでしょう。ならばこれは故意に私に与えられた学びの機会? この状況でヒーローならどう動くか考えさせるために。だから私には何も情報がまわってこないし、知らされてもいない)

 

 パンドラが出した答えは

 

【アインズ・ウール・ゴウン側は今日この騒ぎが起こることを知っていた。だから情報をわざと流さず、パンドラにヒーローとしてどう動けばいいのかを考えさせよう】

 

(突発的な試練ということですか!? 父上!!)

 

 そういえば今日、珍しく「頑張れよ」とわざわざ玄関まで見送りに来て応援の言葉をかけて下さった。その時は嬉しさばかりが先行して深くは考えなかったが、このことを言っていたのかもしれない。

 

 とにかく今自分がするべきことは、起こりかけているパニックを抑える事だ。

 

(今使えそうなのはこの人の個性ですね。つまらっ······興味のない授業を紛らわすためにコピーしといて良かったです)

 

「凡戸くんっ! 肩乗せてください!」

「?? 別にいいけど······てあれ? パンドラくん?」

 

 凡戸はいきなり肩を貸してくれと言われ困惑しながらパンドラの方を見た。だが、そこにはパンドラはいない。

 

 代わりに

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「マイク先生?」

 

『パンドラです。肩、失礼します』

 

(使い方は分かるんですが······割と調整が不安定ですね)

 

 実はパンドラはマイクの姿になるのは初めてだった。【ヴォイス】は思っていたより繊細な個性だ。下手すればパニックを止める前に、多くの人が耳から血を吹くことになる。

 

(気持ち小さめに······ハイテンションを意識して)

 

『あーahーAHー。Hey! Hey! I am プレゼント・マイク!! Attention Please!!!』

 

 パニクッていた生徒達がこちらに視線を寄越したのを感じた。残念ながら声が小さすぎてもう一方の出入口には聞こえてはいないようだが仕方なかった。とりあえずこちらから片付けようとパンドラは声を張り上げる。

 

『リスナー落ち着いて聞いてくれ! 現在各Heroが対処にあたっている! だからNo problem! element schoolで習ったろ? お・か・し・も! 覚えてるだろぉ!? 押さない・駆けない・喋らない! 最後に戻らない! OK!? とにかく落ち着いて行動するんだZEEEEE!!!』

 

 だいぶふざけた避難指示だが、ヒーローであるプレゼント・マイクが指示している姿を見て安堵の表情を浮かべる者は多かった。生徒達は次第に落ち着き避難を再開し始める。さてもう片方の出入口もと思ったが、あちらはあちらで落ち着きを取り戻していた。

 

(こんなもんでしょうかね······?)

 

 B組の男子達の元へと戻る。

 

『さて、私達もぼちぼち外へ避難しましょう!』

「はい! マイク先生!」

『宍田くん。パンドラです』

 

 

 

 

 

 

 

――さらに時間が過ぎLHR

 

「えー昼休みの警報はマスコミが雄英バリアーをこえて侵入してきただけだ。何も心配することはない。さてそれは置いといて、学級委員決まったか?」

 

 取陰が手をあげる。

 

「はい! 私達女子は拳動一佳さんが学級委員に相応しいと結論が出ました!」

 

「ふぇっ! えっ! ちょっ切奈ちゃん?」

 

「まぁ拳動なら安心して任せられるな。頼んでもいいか?」

 

「······私でいいの?」

 

 拳動は不安そうな目で様子を伺うが、女子達はニコニコしながら賛同の意を示す。

 

「男子はどうだ?」

 

 しばらく誰も反応を示さなかった。が、1人おずおずと手をあげた。

 庄田だ。

 

「はい。僕は······庄田二連撃はパンドラ君を推薦します」

 

 教室がざわめきだす。

 

「僕自身も学級委員になりたい気持ちはあります。ですが、今日の昼パンドラは真っ先に場の混乱をおさめようと行動しました。そして実際に混乱をおさめきった。パンドラの行動力・判断力は多を率いるのに相応しいと思うのですが皆はどう思いますか?」

 

 またしても無言の時間が過ぎた。だがそれも短い時間であった

「確かになぁ」「なんだかんだいってパニックおさえたしな!」

 徐々に賛成の声があがってくる

 最終的にはクラスの男子全員がパンドラを推薦した。

 

「庄田くん······」

「僕は僕自身がそう思ったから君を推薦しているだけだ。どうしたいのかは君が決めてくれ」

「もちろんやりたいです! 学級委員!」

 

 断る理由などありはしない。

 

「よし。2人決まったな。立て続けに悪いがどちらが学級委員長か副学級委員長になるかを決めて欲しいんだが。もう多数決でいいか?」

 

 2択しかないので異論を唱えるクラスメイトはいなかった

 

「じゃあ拳動が学級委員長にいいと思う人」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 パンドラと黒色以外全員が手をあげた。

 

「······差がえぐくないですか?」

 

 思わずパンドラは前の席にいる庄田の背をつつく。

 

「いや······あの······学級委員長はクラスの顔だから。うん、それだと拳動さんかなぁと」

 

 庄田は言いずらそうにしているが本音を言うとパンドラが学級委員長になった場合、奇行をおかした時B組の印象が奇人の集まりと思われかねない。推薦した時に言ったことは心の底から思ったことだが、学級委員長と言われたらやはり拳藤を選ぶ。どちらかと言うとパンドラは率いると言うよりは、周りをカバーする縁の下の力持ち的なリーダーが似合うと思う。だからこその副学級委員長だ。

 黒色除くB組は大体同じようなことを考えていた。

 

「じゃあ学級委員長は拳藤、副学級委員長はパンドラで決定だな! 次は他の委員会決めていくぞ! 学級委員よろしく頼む!」

 

「「はい!」」

 

 

 

 

――数日飛び、USJ襲撃事件当日

 

 オールマイトや緑谷出久にとっては大変な日になるだろうが、パンドラにとってはほぼほぼいつも通りの一日だった

 

 死柄木達が攻めてくるのは午後の授業。こちらも日本史の授業があるが、内容は全て頭に入っているのに加え織田信長に微塵も興味はないので問題は無い。今回の任務でパンドラは素手戦闘や特殊技術が得意なフウマ達を10体借りた。個人でアイテム等使っても良かったが、今回は専門職に任せようと判断した。(ハンゾウの活躍をフウマ達は羨ましがっていた事だし丁度いい)パンドラの役目はせいぜい遠隔視(リモート・ビューイング)で動向を観察して、何かあったら指示を与えるだけ。

 

(失礼します。パンドラ様)

 

 その何かが起こったらしい。

 

(肝心のオールマイトが制限ギリギリまで使ってしまったせいで参加出来なくなったみたいです)

 

(それを見越して至高の御方達からあなた達を10体も借りたのですよ? 何も問題はありません。誰にも気付かれずに生徒を守るという任務に集中してください)

 

(御意)

 

 案の定オールマイトは制限ギリギリまで使ってしまったようだ。ヒーローとしては間違ってはいないのだが、それは教師としてはどうなのだろうか? 各自が自分の役目を全うすることで社会はまわっている。アインズ・ウール・ゴウンという組織の中で生きてきたパンドラにとって役目を放棄することはとても考えられない事だった。

 

 そろそろ昼休みが終わる。簡単な仕事ではあるがパンドラは気合いを入れ直す。そもそもそこの仕事の目的はパンドラのためである。手を抜く訳にはいかなかった。

 

(さて、始めましょうか)

 

<遠隔視(リモート・ビューイング)>

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ✣✣✣

 

 我の名はフウマ1号

 今回の任務の為に結成された通称【すねこすり】のリーダーを務めている。

 我々がやるべき事はただ1つ、雄英高校1年A組の生徒達をヴィラン連合とかいうチンピラ共からこっそりと守ることだ。そしてアインズ・ウール・ゴウンのお役にたつことが我々の生きる意味である。

 

 現在我はフウマ2号とセントラルゾーンを警戒中である。相澤消太が戦闘中だが、守護対象ではないので助ける義理はない。

 

 なぜ2体で行動しているかというとヴィランの1人、脳無を我1人で止めきれない可能性があるからだ。スピードはこちらが断然格上······忌々しいことに奴はパワーと体力が桁違いに強い。とは言っても至高の御方達や階層守護者様達又、今回の任務の責任者パンドラ様には取るに足らないゴミのようなものなのだが。

 

 

(こちら水難ゾーン。敵一体撃破。生徒達は敵を拘束。セントラルゾーンに移動中。追跡します)

 

 

(こちら暴風・大雨ゾーン。こちらはほぼ出番なし。常闇が強い)

 

 

(こちら土砂ゾーン。なにかする前に轟が敵を凍らせてしまった。葉隠が凍らされそうだったので氷を砕いてやった。以上。ん? 轟が移動し始めたぞ)

 

 

(こちらは火災ゾーンよ。尾白きゅんが1人で頑張っていた。所々で後ろから攻撃されかけていたけど、あたしが全部やっつけてあげたわ)

 

 

(火炎ゾーンちゃんとやれ。こちら倒壊ゾーン。爆豪と切島が完勝していた。1人触れた相手の意識を奪うという強個性を持っているやつがいたが、早々に始末した。何もしなくてもぶっ飛ばされていただろうがな。あっセントラルゾーンに向かい始めた)

 

 

(あーこちら遊撃。青山が1人で隠れている。数人のチンピラに見つかってしまった。応戦するも1人ビームを跳ね返すという相性が悪すぎる相手が存在。青山がビームを打つ瞬間我が片付けといた。自分が倒せたと無事勘違いしたから問題ナシ。「僕のキラメキにかなうものはないのさ!」と言っているのがイラッとした)

 

 

(こちら山岳ゾーン! 八百万が絶縁体シートを創造している間、いくらか危ない場面があった。後の2人は大丈夫そうだったので八百万に付きっきりだったが、おかげで間近でオッパ······いいものを見せて貰ったので隠れていた通信妨害の敵を始末しといた)

 

 

(えーこちら入口近く。13号がやられてしまったが保護対象ではないので無視。現在黒霧の動きに警戒中)

 

 次々とメンバーから報告があがる。今のところ大きな問題は起こっていないようだ。

 何故生徒達計5名は逃げればいいものをわざわざ危険な所へやってくるのだろうか? 大人しく守られていて欲しい

 少し愚痴ってしまった所に水難ゾーンからフウマ4号がやって来た。

 

「そろそろ相澤が不利になってきているな」

 

 4号の視線はヴィランを投げ飛ばしている相澤に向いている。

 

「まぁ生身の人間にしてはよく頑張ったほうだろ」

 

 戦闘技術もだが個人的には捕縛布? という武器をどう動かしているかが気になる。

 

「あっ、やられた」

 

 ヴィラン連合のボスに肘を崩された挙句、動き出した脳無にあっさり捕まってしまった。

 

(入口近くから報告。飯田が外へ助けを呼びにいった。黒霧がそちらに向かったと思うんだが)

 

(······あぁ来たぞ。ん? もう帰るのか)

 

 ゲームオーバーとか呟いているが、まだ油断は出来ない。今回あいつらの目的はオールマイトの抹殺。何もしないで帰ることなどあるのだろうか? 

 

「平和の象徴としての矜恃を少しでも······へし折っブハァ」

 

 いや、ない

 やはり矛先は水辺にいる生徒に向かっていた。

 生徒に手を出すならこちらは黙っている訳にはいかない。

 

 ヒョロガリに見える身体にしては素早いが、スピードで我々に勝とうなど100年早い。死柄木の足に軽く蹴りを入れる。

 

 

 ズザァァ

 

 

 ──転んだ

 

 

 姿を見せずに行動しているので傍目には自爆したようにしか見えない。贔屓目に見てもとてもダサい。本人も羞恥を覚えているのか中々顔を上げないがまぁ生徒襲った自業自得だということで納得してくれ。

 

 死柄木が転んだのをチャンスとみた緑谷がスマッシュを打つ。やめてくれ。ほらもう脳無が来てしまったではないか。こやつを転ばすにはだいぶ体力を使うんだぞ

 

バァン! 

 

「私がきた!!」

 生徒の行動に辟易としていた所、オールマイトがやって来た。

 グッドタイミングだ

 鮮やかに敵を打ち倒し、生徒達と相澤を回収していってくれる。

「オール······マイ·····ト」

 念入りな床ドンを喰らっていない相澤はフラフラだが意識はあった。

「相澤くん、皆を入口へ頼んでもいいかい?」

 相澤は軽く頷く。ナイス判断だ。見直したよオールマイト! さすが至高の御方達がお認めになる方だ

 

 

 程なくしてオールマイトと脳無の戦いが始まった。

 あまり長い時間戦えないオールマイトは早めに決着をつけたいのだろう。相手はショック吸収の個性持ち、そうなると殴り倒すよりコンクリにつき立て動きを封じた方が早い。早速バックドロップの体勢に入った。

 

 黒霧がゆらりと動く。それを確認したのは我々······ともう1人気づいたみたいだな

 

ズド

 

 人が出したと思えないような音をだして塵が舞う。その後見えた光景は

 

 

 

 

 

 

 床に垂直に突き刺さった脳無だった。

 

「おい黒霧、いいチャンスのはずだったんだが?」

「すみません、死柄木。個性を抹消されたようです」

 

 そう離れていない場所で目を赤く光らせ、こちらを睨みつけている血だらけの相澤がいた。いいぞいいぞやったれ相澤消太

 

「ちっ、かっこいいなぁイレイザーヘッド」

 おいおい敵を褒めていいのか? 皮肉だろうけど

 

BOOOON

 

 爆破の音が響き渡り、黒霧の身体が吹っ飛ばされ押さえつけられる。

「オメェ全身モヤじゃねぇんだろ? 怪しい動きをしたら爆破するからなぁ!?」

 

 おお! あんだけの情報だけでそこまで分かったか! 凄いぞ! では無い。お願いだから引っ込んでいてくれ

 

パキパキパキィ

 

 脳無の身体が氷で覆われていく。

「平和の象徴はてめぇら如きに殺れねぇよ」

 

 そうだな。多分これオールマイト勝つぞ。だからさっさと避難してくれ

 爆豪、切島、轟が合流する。なんでだ? 

 ついでにフウマも2体合流した。計5体セントラルコーナーに集合。過剰戦力である。

 

「出入口を抑えられた······ピンチだなぁ。まぁいい脳無、とりあえず爆破小僧をやっつけろ」

 

 うんうんピンチだなぁ。追い詰められたはずなのに敵は余裕の態度を崩さない

 コンクリートに突き立てられ氷漬けにされたはずの脳無が動き出す。凍らされた足が崩れ落ちるが【超再生】で復活し、凄まじい速さで爆豪の元へ殴りかかる。だから生徒に手を出すんじゃない。

 さすがオールマイト用のサンドバッグ人間、我だけでは無理だったので3体が力を合わせ

 

 

 

 

 ドゴッッッッ

 

 

 

 

 

 ──全力で転ばせた

 

 

 ······微妙な空気が流れる。見せ場を奪ってしまった気もするが我は悪くない。

 

「····················俺はなオールマイト! 怒っているんだ!」

 

 空気に耐えきれなかったのか、死柄木がオールマイトに思想を語り始める。

 

「自分が楽しみたいだけだろ嘘吐きめ」

 

 オールマイトも空気を読み、返事を返す。

 

「逃げるぞお前ら。ここにいても邪魔になるだけだ」

 

 今にも飛びかかりそうな子供たちを制して相澤が撤退を再開した。ナイス! 

 

 オールマイトは平和の象徴としての気迫をまといながら、脳無に殴りかかる。ショック吸収するなら吸収出来ないまで殴ればいいと云う究極の脳筋戦法で勝負をつけようとしているらしい。

 

 戦いの風圧で敵は1歩も動けない。少し離れた場所まで撤退していた緑谷達でさえも少しづつしか動けない。

 我々も思うように動けない。凄まじいなオールマイトよ

 

 

 ······永遠にも思う時間殴りあっただろうか? ついに決着がつく

 

 

「Plus Ultra!!」

 

 脳無は空高く飛んでいった。がオールマイトも制限時間がギリギリのようで蒸気が身体から発生している。

 

「やるっきゃないぜ·····目の前にラスボスがいるんだもの······」

 

 なのに敵は戦うことを選んでしまった。

 

「オールマイト!!!」

「おいっ緑谷!」

 

 緑谷が個性を使い超スピードでオールマイトの方へ駆けつけようとする。今止めると余計に怪我しそうだと判断した相澤が緑谷の方を消すのを諦め、敵の方を見る。これで緑谷が敵によって負傷する可能性はほぼ無くなった。だが念には念を、我々もまた任務を遂行する為超スピードと負けじと劣らずの速さで死柄木を転ばした。

 そうして出来た構図は

 

 

 

 

 

 

 

 

 何もない所で躓くドジっ子死柄木だ

 

「······」

 

 しかもいつの間にか助けに来た教師陣にはじめから終わりまでバッチリ見られている。

 

 教師達が来た所で気を失ってしまった相澤により抹消が解けたようで

 

「ゲームオーバーだ。帰るぞ黒霧」

 

 死柄木は何事も無かったように立ち上がり明らかな早口で帰ろうとしていた。この後13号が頑張ったけど逃げられたり、マイクが雑魚を倒したり、セメントスがオールマイトを隠したりと色々あるが、パンドラ様が遠隔視(リモート・ビューイング)を切ってしまったのを確認したので我々の任務はこれで終わりらしい。

無事ミッションコンプリート! 

 

✣✣✣

 

(······)

 

 パンドラは茶番を見たような気分となった。

 

 

 

 

 

 続いて欲しい




各自の心境

オールマイト・生徒――ヴィラ”ン”んんんんん
相澤・13号――とにかく生徒を守らなければ
フウマ――守ってやるから!守ってやるから大人しくしてて!
パンドラ――勝ちゲーだしなんかなぁ

現場にいる生徒やヒーローは一生懸命ですが、フウマがついている時点で生徒に危害はほぼ100%無いと分かっているパンドラの視点では少し滑稽に見えてしまっているのではないでしょうか?

一応原作と変わった所は
・相澤の怪我が少し軽くなった(それでも重症には変わりないが)
・オールマイトの腹は無事
・死柄木がなんかかっこ悪い
ほぼ変わりませんね

アジトに戻った死柄木がウルベルトにぷぎゃられる小ネタとか書きたかったんですけどね。気力がなかった。ちなみにウルベルトはよくヴィラン連合(死柄木)の所に遊びに来てます。AFOが死柄木の父親の立場だとするとウルベルトはめっちゃ煽ってくる叔父みたいな立場です。めちゃくちゃ死柄木に嫌われています。ウルベルトも死柄木はあまり好きではない。


Q.なんで避難誘導はそんな声小さいの?
A.設定の補足みたいになるのですが、パンドラは変化した際、その【個性】の使い方は何となく分かります。でも本当に何となくなので発動は出来るんですけど細かい調整はあまり出来ません。今回の【ヴォイス】は特に細かい調整が必要だと思うんですよね。なので大声を出し過ぎて生徒に怪我させるよりはと考えた結果小さめの声で対応した。

Q.凡土の肩に乗ったのは?
A.多くの生徒にマイクの姿を見せるため

Q.なんでフウマ達に任務やらせたの?
A.パンドラ1人でもどうにか出来ていただろうけど、隠密に特化したハンゾウがよく活躍しておりそれを悔しく思っていたフウマ達に活躍の場を与えてあげようというパンドラが仲間を大切に思う美しい美しいバックストーリーが

Q.フウマって何よ?
A.ハンゾウについてググッたら出てきた。転ばすのはこっちの方が得意そうだと思ったので

次回、遂に体育祭がやってくる。その時パンドラは心操に呼び出されていた。そして放課後、心操はA組のドアの前に立ち塞がっていた










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