オーバーロードアニメ4期決定&映画化でテンション爆アゲアゲのアゲです。今思えばパンドラはこの1~3期、出演時間は10分どころか5分もあったか分からないレベルでありしかもその内姿形が出たのは宝物庫と1期最後・3期OPのみ。ぷれぷれぷれあですと異世界カルテットがなかったらパンドラファン(少なくとも私)は血の涙を流しながらのたうち回っていたでしょう。今回!4期!モモンガ様と並ぶパンドラがきっと見れるはず!きゃっほい!
そんな喜びの中仕上げましたので文章に変なところがあったらアニメ化のせいです。それでも良い方はどうぞ
──演習場
「まず最初に言っときます。オールマイトとパワー勝負は勝ち目がありません。諦めましょう」
「初っ端からテンションガガガン! けど現実に向き合うことは大切だね!」
「ゲームに例えると最高レベルのプレイヤーが魔法や特技にスキルポイントを使わずに全て身体能力に注ぎ込んだ感じですね」
「なんで追い討ちかけてくんのさ!?」
ポジティブに考えようとする吹出にいきなり絶望を叩きつけ、しれっと追加攻撃をくらわせ頭を抱えさせたのもスルーし、パンドラは大袈裟なジェスチャーを交えて話を続けた。
「ではここでクーイズ! こういう圧倒的な敵を倒す際、必要な要素は?」
「努力!」
「必要不可欠ですが今更どうしようもないですね」
「友情!」
「コミュニケーションの円滑化もよろしいですが今回に限っては私達の能力値では大した効果は発揮しないでしょう」
「勝利!」
「それは目的です」
「うわあああん!! じゃあもうあれだ! 自爆覚悟のドギャーッン! なんか上手く行く気がする! むしろ上手く行く気しかしない!」
「しっかりしてください!」
吹出はいつものポジティブ思考を取り戻したかのように見えたが実際は悪い意味でポジティブになっていた。そんな吹出の頬らしき部分にパンドラは手のひらを叩きつける。世間一般で言うビンタだ。
「なんでパーンッ!? 親父にもぶたれたことないのに!」
「私だって父上に壁ドンはされてもぶたれたことはないです!」
「知らないよ!? てかツッコんでよ!!」
ふざけているのかないのかよく分からない会話を行なうこと1分、時間にしては短いが一通り騒いだ2人はやっと現実に目を向け始めた。
「茶番はこのくらいにして作戦会議です。吹出くんも調子を取り戻したようですし」
「·····なんだかんだ言ってもボクだってヒーロー希望だから、覚悟は決めてるよ。ヒーローになればこんなこときっと日常茶飯事だし気持ちは別としてヒーローが真っ先に逃げちゃったら残された人達はどうなるんだって話」
「·····凄いですね」
「あっいや、だからといって今回の試験では逃げる選択肢は視野には入れているからね? 戦いたい訳では無いからね?」
その後何かごにょごにょと続けていたがパンドラが凄いと口に出したのはそこではなかった。吹出が当たり前のように名も知らない市民を守る対象として考えていることの方である。パンドラにとって父が優先第一、その下にアインズ・ウール・ゴウンの身内、あとはギリギリ友達と呼べる関係性の者以外基本どうでもいい。今はヒーローとなるため日常でも市民に手を貸したりすることもあるが、目的がなければ例え目の前で幼児がヴィランに引き裂かれそうになっていてもガン無視を決めているだろう。そんなパンドラにとってヒーロー、またヒーロー志望の吹出の考えはどのような思考回路をすれば辿り着けるのかてんで理解出来なかった。自分の関わりのある者を守りたい気持ちはまだ理解できるがその他を守る義理などない。
パンドラは一切表情を変えずに不思議に思いつつも感心していた。ただ彼自身がその考えに賛同するかどうかは別であるが
「まぁオールマイト相手ですから戦いたくない気持ちも分かります。逃げる方向性で考えるとそうですね·····さっきオールマイトと聞いて咄嗟にいくつか使えそうなクラスメイトの個性をコピーしといたんですけどその中に取陰さんもいるんで吹出くんが【コミック】でモクモクでも出して囮を務めて貰っている間に【トカゲのしっぽ切り】で色んなコースでこっそりゴールを目指せば·····」
「おお! ってボク囮!?」
「けどオールマイトなら囮を数秒で吹っ飛ばし全部見つけそうな気が·····」
「ボク数秒でぶっ飛ばされんの?」
「もしくは全部更地にされて隠れる場所ないね! あっパンドラみーっけ!! とか笑顔で言いそうです」
「ボク達生かす気ゼロだね! 泣きそう!」
わざわざ個性でシクシクと周りの湿度をあげながら泣き真似をする吹出をまた華麗に無視しつつパンドラは話を続ける。
「で話戻すんですけどパワーじゃオールマイトには叶わない。逃げるのも難しい。かと言ってジャンプ三原則も自爆もダメ。こうなると出来ることは限られていますよね? 今ラスボスの倒し方のトレンドは·····」
「トレンドは·····?」
「状態異常!!」
✣✣✣
「オールマイトはやばいということは分かりますがその限界は私の頭脳をもってしてでも予測がつきません。なのでこの作戦も確実とは言えませんし、全く効きもしない可能性もあります。もしも他にいい案があるのならば今すぐ遠慮なく仰ってくださいね。さて、私は準備の為ここを離れます。何かあった場合はすぐにこの通信機で知らせて下さい。·····お互い生きて帰りましょう」
パンドラは【創造】で作り出した通信機を渡すとあっという間にビルの影に消えてしまった。取り残された吹出はやけに静かなビル街に不気味さを覚えながら貰った通信機を両手で握りしめる。パンドラは何か案があるならばと言ったが自分に思いつくような策は、しかもオールマイトに対してなどまるでなかった。頭に浮かんだものを片っ端からシュミレーションしても全て笑いながらねじ伏せられる様しか再生されず精神衛生上良くないので吹出は頭を振って考えるのをやめた。
吹出は【コミック】という曖昧かつ無限の可能性のある個性を持って生まれた。確かに自身の頭部は少しユニークで極小数の可哀想な人達が何か言っていたような気がするが優しい両親や気の合う友達に囲まれすくすくと健康的に育てられた。そのおかげか自分だけでなく周りの人間も特に子供に笑顔になって欲しい。出来るのならば自分が笑顔にしたいとそう思うようになった。だが現実は甘くもなく今日もヴィラン達は暴れまくり悲しみに暮れている人は後を絶たない。吹出はそんな人たちを救いたかった。そんな彼は気づけば小学校の卒業文集の夢の欄にヒーローと書いていた。
彼の中では正直逃げたい気持ちはまだ消えていない。いくら自他共に認めるポジティブ思考でも楽観的とは違う。自身の置かれた状況がやばいということを吹出は十分に理解していた。それでも逃げることはしない。
人を笑顔にするにはまず自分が笑わなければならない。
ここで逃げたら吹出はヒーローとして胸を張って笑えなくなると確信していた。今回相手取るオールマイトはどんな時にも常に笑っている。そしてそれは多くの人の心を救い人々の笑顔を取り戻した。自分もあんな風に笑いたい。今回オールマイトに向かい合うことで吹出は目指す理想のヒーローに1歩近づけるような気がしていた。
(もうここはバシッと覚悟を決めてやるしかない!)
決意を新たに自分の身体の最終調整を行う。今日の自分の喉は身体は精神は、隅々まで確認していく。
「はあぁー明日声出るかな·····──っっ!?」
何気なしにそう呟いた瞬間空気が変わった。
そして響く轟音と荒れ狂う土埃、ビルの影にいたおかげで直接的なダメージは受けていないがビリビリと身体に鳥肌が立つ。まるで自身が無力な獲物になってしまったように吹出の身体は細かな震えが止まらない。
そんな身体を必死に動かし周りの様子を伺うと閑静なビル街はどこに行ったのか窓は全て割れ、道路は抉られていた。もし自分がそこに居たらと考えると怖くて仕方がないと吹出は自身の身体を抱きしめる。
「わーたーしーがーヴィランとしてやってきた!!」
そんな遠くもない距離から響く、いつもなら頼もしく聞こえる声も今ここでは吹出に死を運んでくる鎌持った骸骨としか思えない。嫌でも理解していた圧倒的な実力の差に決めた吹出の覚悟が萎みそうになったタイミングで丁度無線からパンドラの声が響き渡った。
『吹出くん生きてますよね!? 土埃を起こしてくれた今がチャンスです。容赦は不要です。レッツラゴーゴーオオ!!』
「分かってるよっ!!」
吹出が無線に応えた数秒後、屋上からオールマイトに向けられたマイク(パンドラ)の全力の【ヴォイス】はかろうじて残っていた窓ガラスを一片の欠片さえ残さず割り尽くす。それと同時に耳栓をしていても伝わってくる威力に身体を震えさせながらも吹出は抉れた地面に飛び出し息を大きく吸った。
【ピッカアアアアアア】
【コミック】によって具現化されたオノマトペはピとカとアの形をした目を潰すレベルの光を放つ物体となりオールマイトに向かってゆく。
今の攻撃が上手く決まっていればオールマイトは五感のうち2つを失ったことになる。それでも飽き足らず吹出はもう一度息を吸い込んだ。
【ねっばねば!!】
先程のオノマトペと同じ軌道をえがき今度はネバネバした粘着質な物体がオールマイトに命中する。
土埃が晴れてオールマイトに無事個性が決まったことを一瞬で確認した吹出はカフスを手にもがいているオールマイトの元へ走り出す。一時的に目と耳と手足の動きを制限されているとしても敵であるオールマイトに近づくのは恐ろしくて仕方がなかった。しかし吹出は足を止めない。なぜなら彼は信じているからだ。パンドラがこの瞬間、【抹消】によってオールマイトの個性を消していると
オールマイトの個性は長年謎に包まれ今もまだ分かっていない。いくら個性を消せる【抹消】であってももしかしたらの事がある。その可能性が頭を過ぎらない訳がない。
それでもだ。
それでも吹出はパンドラの事を信じ、足を踏み出す。
【ガッチガチ】
オールマイトの実力はこちらとて良く知っている。よく知っているからこそ遠慮はしない。経験上1番硬いであろうオノマトペを発動しダメージを与える。やりすぎだと言う考えは全くなかった。
──ドゴッ
さっき放った時には聞こえなかった音と共にオノマトペが砕け散り吹出は思わず足を止めそうになる。オールマイトは素の身体で攻撃を受けきったことに驚きを隠せなかった。だが無事ではないらしく鼻から赤い液体が流れているのが確認できた。吹出は鼻血を裸眼ではっきりと確認できる位置まできていた。
吹出はカフスを嵌めようと手をあげる。その瞬間オールマイトもネバネバして動きづらそうな腕を動かし、砕けた先程のガッチガチの破片を掴みとる。
そして──
投げた
(えっ!?)
破片は凄まじい勢いで飛んでいく。
オールマイトが投げた先は、吹出の記憶が正しければパンドラが待機している場所のはずだった。
──ドゴンッ
数秒前オールマイトからなった音と似通った音が吹出の鼓膜らしき部分を揺らす。
オールマイトはまだ目を閉じたままである。鼻だけではなく耳から赤い液体が流れていた。個性も消されていたはずだった。
(なんで! なんでだ! どうして?? いやそれよりパンドラはっ!?)
吹出は猛烈に嫌な予感がした。そして嫌な予感ほどよく当たる。
「ふぅっっっん!!」
オールマイトが腕を一振するだけで上半身のネバネバが辺りに散らばる。さらに続けて身体を一捻りしたかと思えばコマのように回転するオールマイトを残し下半身辺りにかろうじて存在していたネバネバも意味をなすものでは無くなった。
そんな場面を吹出は間近で見てしまった。
「あっ·····あっ·····」
目の前には何の障害も拘束も無くなった確約された死がいる。生き残るために、反射的に吹出の身体は感覚を鋭くさせていた。しかしそれも相手の絶望的までの差を知らしめるだけであり、より一層精神的に吹出を追い詰める。
次の瞬間何が起こるか全く分からない。起こったとしてもそれを吹出は認識できるのだろうか
「なっ·····んで·····?」
呼吸さえも思い通りにいかない口から溢れ出たのは心からの疑問だった。
「なんでって?」
オールマイトはアメリカ人のように大袈裟に肩をすくめる。その仕草は偶然かわざとかパンドラを想起させるものであった。
「気合いさ!!」
そう言って白い歯を輝かせたオールマイトに、吹出は両手で顔を覆い天を仰いだ。ついでに一言
「んな訳あるかぁあ!」
コミックのつっこみキャラ達がスタンディングオベーションで拍手を送るであろう見事な一言であった。
それは一種の吹出の出来る精一杯の悲しい現実逃避だったのかもしれないが
続く(のか?)
ペロロン「あの吹出くんの個性ってさ『イチャイチャ❤』って叫んだらどうなんの?そこら辺の人間がいちゃつき始めんの?リア充製造機なの?俺と幼女にかけてもらったらイチャラブ出来る――」
茶釜「処すぞ愚弟」
たっち「はい逮捕」
ここまで読んで下さった方ありがとうございます。
ヒロアカずっと読んでて思ってたことなんですけどこの世界の人
身 体 能 力 ク ソ 高 く ね ???
人はちょっと角に頭ぶつけただけで死にますよ?
後、オールマイトの身体の仕組みがよく分かりません。えっ身体に力入れてるからそんな筋肉隆々なの?OFAの効果じゃないの?個性消されたらどうなんの?パワーなくなるけど力入れてたら見た目筋肉隆々のままなの?萎むの?どうなの?私、今回前者かと思って書いたんですけどもしかして間違ってるんですかね?誰か私に知識を·····
次回、気合いで解決できるならこんなことなってない