パンドラヒーローアカデミア   作:ぐち山ぐち

3 / 27
この話は、登場人物①と②読んでないと分かりづらいかもしれません。ただ、説明に調子乗って10000文字以上書いてしまい非常に読むのが面倒臭くなっておりますので下に軽くまとめときます。

・アインズ・ウール・ゴウン全員揃っている。全員生まれながらの異形種。
・モモンガさん達は個性の調査で人間界に出ている。モモンガさん人間体
・個性調査をより効率的に行うため、パンドラはヒーローになりたい。
・<ワン・フォー・オール>は研究対象。よってオールマイトと緑谷出久は重要監視対象。
・モモンガさん達は今のところ世界征服する気は無い。自由に生きたい。

よろしければ本編をどうぞ


学校生活
入試当日


 全ての始まりはこの一言からだった

 

「父上っ! このパンドラズ・アクター! ヒーローになりとうございます!」

「あっそう·····うん? えっ!?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 雄英高校まで駅まで5分電車で3本に位置する築30年のアパート。その名も『ナザリー』

 部屋は1LDK、家族で住むには狭く、ひとり暮らしでは少し大きすぎる広さだ。

 目立つ特徴といえば日当たりがとてもいいこと。今も太陽の光が部屋にいる2人の姿を明るく照らしていた。

 

 

 

「父上。そう言えば今朝、監視対象の緑谷出久がオールマイトから個性を無事受け取ったみたいですよ?」

 部屋にいる1人はテキパキと軍服を被り、学ランの袖に腕を通しながらハキハキと話している。顔に3つの穴があいた埴輪のような顔を持つ男。この人物こそ何を隠そう物語の主人公パンドラズ・アクターである。

 

「みたいだな。6時くらいに<伝言(メッセージ)>で皆さんが騒いでいた」

 その声に返事を返すのはもう1人の男。優しそうな顔をした。良くいえば人好きのする顔、悪くいえばどこにでもいる30代位の男である。この平凡な人物こそ、悪のギルドアインズ・ウール・ゴウンのマスター。モモンガであり、パンドラの父である。

 

「研究サンプルとして、もう誘拐してしまおうかという意見も出ていますがどうお考えですか?」

 

「さすがに時期早々すぎるよ。【ワン・フォー・オール】は俺たちを倒せる程の凄まじい力を秘めている。この件は慎重に勧めないといけない。よってしばらくは要観察だな」

 

「かしこまりました」

 

「というか同じ高校受けるんだから、受かったらお前近くで観察できるな。緑谷出久と友達になってみたらどうだ?」

 

パンドラはモモンガの方を向き、なぜか舞台俳優のように大袈裟になオーバーアクション付きで話し出した

 

「分かりました! このパンドラズアクター! 必ず緑谷出久と交友関係を築ききりっ! ワン・フォー・オールについてより深く情報を引き出してきっ「いやいや別にこれ強制じゃないからな? 確かに同じ高校に入れたら緑谷出久の監視責任者を任せようと思っていたけど、それと友達になるかどうかは別だからな? 俺は純粋にお前に友達をつくって欲しいだけだ。1年間見てきたけど、緑谷出久は性格も良さそうにみえたから友達候補としてどうかと勧めただけだからな!?」

 

モモンガは慌てたように念押しする。

 

「ンンンっ! なんて慈悲深いっ! お言葉っ!」

パンドラがこの日学ランを着ているのはパンドラも緑谷と同じく、ヒーローとしての第1歩を踏み出すために雄英高校を受験しに行くためだ。

 

「おや? もうこんな時間ですね?」

「何があっても落ち着いて行動するんだぞ」

「はい! それでは行って参ります!」

「はい、行ってらっしゃい。頑張れよ」

 

 天気は快晴。冬のピシッとした空気が身も心も引き締める。まだまだ気温の低い冬の寒さを溶かすように、暖かい太陽の光がパンドラに降り注ぐ。

 

「なぁ〜んて素敵な受験日和でしょう!」

 

 パンドラは思わずといった風にスキップをしながら最寄りの駅へ向かった。

 傍から見ると、とても今から受験を受けに行くやつには見えない。

 駅に着き、電車内で生暖かい目で応援されつつ、雄英高校校門前に無事到着する。

 

 

 

 

 

(今のところ問題なく動くことが出来ていますね。さて、最初は実技しけ·····おや? あれは·····??)

 

 雄英高校の敷地内に入ったところに2人の男女がいた。男の方が転びそうだったのを女の方が浮かせて助けたようだ。この世界ではなんてことない試験前の一コマ。だが。パンドラにとっては浮いている男の方に問題があった。

 

(っっっ! あれは緑谷出久!? まさか入試前に出会うとは!)

 その時、今朝モモンガが言ったことがパンドラの頭の中で再生された。

 

『緑谷出久と友達になってみたらどうだ?』

 

 パンドラは今までの人生で友達といえる友達はいなかった。ナザリックの面々は友達──と言うよりは同志、兄弟、家族のようなものだ。指輪がないと外に出られない。宝物庫の守護者を任されているがゆえ、パンドラは外の生き物と触れ合う機会が今までほとんどなかった。

 別にその事で、寂しいという感情を持ったことはない。父は自分に会いに来てくれるし、割と人の出入りは多かった。しかも、自分が大好きなマジックアイテムに囲まれていたので退屈もしていなかった。

 しかし封印され、目覚めたら個性という謎の能力が溢れているこの世界を調査することになった今、パンドラの世界は広がった。できることも増えた。父上の近くでもっともっと自分が父上のために働くことができる。

 そんな父上が自分に友達を作ることを勧めた。

 

(ここで緑谷出久と遭遇したのも神(モモンガ様)のお導きでしょうか?)

 

 友達になれば近くで【ワン・フォー・オール】についてより深く観察できるメリットもある。何より父上が自分のために考えて、言ってくれたことを無下にしたくなかった。

 

「ならばなりましょう。緑谷出久と友達に!」

 

 そうと決まれば早速緑谷の元へ向かう。

 なお、この時間は受験直前である。

 

 

 

 ✣✣✣

 

 

 

「おぉおおおお」

(あわわわわ女子と喋っちゃった!?)

 

 緑谷出久は感動していた。

 こんな受験直前に限って転びそうになった所を親切な女の子に助けて貰ったのだ。しかも会話? までしてしまった。今日はあのオールマイトから個性を貰うという素晴らしい体験してしまっているのに、こんなにいいことがあってもいいのだろうか? 反動で不幸がどっと襲ってきそうだ。とナンセンスなことを考えているといきなり突風が吹いてきた。思わず目を閉じる。

 

(えっ何?)

 

 そっと目をあけると

 

「Guten Morgen!! いやぁ〜入試前に転んでしまいそうになってしまうなんてとぉんだ災難でしたね!」

 

 皆様是非とも想像して欲しい。突然目の前をスライディングされながら行く先を防がれ、何故か背中をこちらに向けられたまま軍帽に手を添え、斜め45度だけこちらを向きながら埴輪顔に挨拶されるのを。

 

「えっ? あの、えっ?」

 

 今から受験だとか女子と喋った? ことも一瞬忘れ、いきなり現れた謎の人物に混乱することしか出来ない。

 そんな緑谷をおいて謎の人物はさらに言葉を続ける。

 

「おや? 驚かせてしまいましたか? これは失礼。私はただ後先不幸そうだった少年を励まそうと飛んできてしまっただけでございます。可愛らしいお嬢さんに先をこされてしまいましたが·····」

 

「あっ·····それはどうも·····」

 

「いえいえ

【誰かが困っていたら、助けるのは当たり前】ですからね。お気になさらず」

 

その瞬間緑谷の目がミラーボールでも装着したかのように輝きだす。

 

「あっ!! その言葉! 圧倒的な戦闘力の高さで今後が期待されている最近日本に知られてきた期待の新人ヒーロー【たっち・みー】の決めゼリフっ!?」

 

「お〜!? その事に気づくとはなかなかのヒーロー通だとお見受けしますね」

 

「えへへ·····そう言ってくれると嬉しいよ!」

 

 進む方向は一緒なので、自然と謎の人物と共に説明会場の方へ歩きながら期待の新人ヒーロー【たっち・みー】について大いに盛り上がった。登場の仕方は強烈だったが、話してみるとヒーローを目指しているだけあってとても()()()そうである。

 

「私、鈴木二重と申します。是非ともパンドラとお呼びください。·····よろしければ私とお友達になって貰えませんか?」

 

「友達!? 僕でいいなら喜んで! じゃあパンドラくんって呼ぶね! 僕は緑谷出久。呼び方はなんでもいいよ!」

 

「おおおっ私に! お友達が出来ました! それなら私は緑谷くんと呼びましょう! 宜しければ個性について詳しく·····あぁ!? これは今聞かない方が良かったですかね」

 

「あっ! いやっ! 大丈夫だよ? 僕の個性は·····身体能力を上げるって感じかな·····?」

 

 緑谷は自分で個性と口に出してふと気づく

 

(そうか···僕はもう無個性じゃないんだ·····オールマイトから貰ったこの個性、無駄にするわけには行かない!)

 

 緑谷出久は必ず雄英高校ヒーロー科に受かってみせると新たに決意を固めた。しばらく歩いていると説明会場につく。

 

「私はあっちの方ですね。離れてしまいますがお互いがんばりましょう!」

 

「うんっ!」

 

(試験前なのに友達が出来ちゃった! パンドラくんともっと話したかったけど、だいぶ席が離れちゃったな·····そういえばパンドラくんの個性ってなんだったんだろう? 聞けば良かったな·····)

 

 

 

 ✣✣✣

 

 

 

「今日は俺のライヴにようこそー!!! 

 エヴィバディセイヘイ!!!」

 

「herzlich willcommen!!!」

 

「それ何語!!?」

「っ気を取り直して···受験生のリスナー! 

 実技試験の内容をサクッとプレゼンするぜ!! 

 アーユーレディ!!?」

 

「ich habe gewartit!!!」

 

「ねえ! さっきから同じ謎言語からしか

 返事かえってこないんだけど!?」

 

ちょっとした茶番が終わりプレゼント・マイクが話し始める。簡単にまとめると

 

 ・各自10分間模擬市街地演習を行う

 ・3種類それぞれ持ち点をもつ仮想ヴィランを行動不能にしポイントを稼ぐ

 ・好きな物を持ち込んで良い

 ・アンチヒーローな行動はNG

 ・持ち点0のお邪魔虫がいる

 

 パンドラは事前にナザリック情報収集班から聞いたり、自分自身で調べたり、要項を完璧に頭に叩き込んだりと準備してきたので説明を全て聞き流していた。

 

(私の指定演習会場は·····Aですか。

 アインズ・ウール・ゴウンのAですね。縁起がいいです。緑谷くんは残念ながら違う演習会場と·····こんなにあっさりとお友達ってできるんですねぇ)

 

 パンドラは緑谷出久のいる方をチラッと見る。

 

(お友達になったのはいいですが、緑谷くんが合格できなければメリットはあまりないですね。多分(ヴィラン)ポイントだけでは受かることはまず出来ないでしょう。あの身体はあくまで急造品、多分撃てて全力1発が限度のはず。ただこの学校が見ているのはそこだけじゃない。というのは確認済みです。さて、あっちのポイントで稼いでくれるでしょうかね? できれば同じ学校に一緒に通いたいものです)

 

 マイクの説明が終わった。 いよいよ受験開始だ。

 

「それでは皆よい受難を!!」

 

 

 

 

 

 A演習会場

 

 そこにはひとつの街があった。

 試験が始まるまで皆思い思いにすごしている。

 入念にストレッチをするもの

 

 精神統一を図るもの

 

 持ち込んだ武器を確認するもの

 

 パンドラは軍帽そのまま、学ランから赤の芋ジャージに着替え自然体で突っ立っていた。

 

 そんな緊張感溢れる空気の中、軽く声がかかる

 

「はいスタートー!」

 

「「「えっ?」」」

 

 皆が呆気に取られている中

 唯一「スタート」の「ス」で動き出した赤と黄色の影が、集団の中から勢いよく飛び出していった。

 

 

 

 続く


 おまけ

 

 

 

 

<受験前日の心得>

 アパート【ナザリー】にて

「これから受験前日の心得を実践していく!」

「Wenn es meines Gottes Wille!」

「ドイツ語やめような?」

「えー」

 

 1, いつも通り過ごすべし

 

「それではいつも通り父上の膝の上でなでなでを!!」

「そんな事実はない」

 

 

 2, 勉強するなら夜に単語を確認するぐらいにしとくべし

 

「全部覚えている時ってどうすればいいんですかね?」

「·····やっぱ頭はいいんだよなぁ」

 

 

 3, 持ち物を確認しとくべし

 

「これはたっち・みー様から貰ったお守り、これはウルベルト様、そしてペロロンチーノ様、ぶくぶく茶釜様、タブラ様と·····ああ後ぷにっと萌え様のも·····」

「パンドラ、全部持っていかなくていい。ただペロロンのおっぱい型お守りとるし★ふぁーの謎の異臭がするお守りは今すぐ捨てろ」

 

 

 4, 食事は消化のいいもの食べるべし

 

「とりあえず豚汁作ったんだけどさ」

「でぃでぃゔえのあ”いおううあんんま”ゔね”」(父上の愛情を感じますね)

「鍋ごと食べるのはやめろぉぉぉお!!」

 

 

 5, 夜更かしするべからず

 

「別に寝なくても大丈夫なんですけどね」

「これは合格のための儀式だ。寝ろ」

「·····添い寝してください」

「·····今日だけだぞ」

 

 

 

<芋ジャージ>

 

「なぁパンドラ? なんで芋ジャージなんだ? なんでよりによって芋ジャージなんだ?」

 

「父上以外の至高の御方全員の気持ちだと貰ったのですが、曰くこれを着て勉強したギャルが難関大学に合格したことで、芋ジャーは合格率を上げる神聖な召し物になったそうで私が合格できるように、だそうです。あっあと普通に動きやすいです」

 

(ださいっ‼︎信じられないくらいださいよパンドラっ! あとみんなに騙されているよ! なんだよジャージが神聖な召しものって⁉︎まぁ動きやすいならもういいか·····凄いださいけど)

 

 

 

<たっち・みー>

 

 *セリフは読まなくてもいいです

 

「まずたっち・みーがヒーローデビューしたのは丁度1年前。サイドキックからのスタート。この1年で捕獲したヴィランの数は500人以上と言われている。これは彼の同期の平均ヴィラン獲得数を大幅に上回っている。そんな彼でも手を焼いているのがヨーロッパを中心に活動しているヴィラン、ウルベルトっていうやつなんだけど、そのヴィランとの戦いは街を平気でひとつ潰せそうな勢いなんだって。けど彼が上空にヴィランをおびき寄せて戦っているから今のところ大きな被害が出たことはないんだって! 凄いよね! 個性については虫の身体能力を使えるとあるけど空を飛ぶ能力は明らかにここから来ているよね? けどそれ以上の力を持っているんじゃないかなと僕はこれまでの彼の活躍から思っているんだけど、そこら辺パンドラくんどう思う? 彼の必殺技では次元を斬ることができるという噂もあるけどこれは実際自分の目で見ないと検証出来ないしなぁ。ヨーロッパ行く時間もお金もないからなぁ。あと後ろに正義降臨というエフェクトが浮かぶっていう目撃情報もあるんだけど、僕はこれはとてつもない力を持つヒーローが起こす自然現象の1種だと思うんだ。例をあげるとオールマイトも他の人と作画というか画風が違うとかそんな感じ。パンドラくんはそこについてどんな見解を持っている? そういえばオールマイトとたっち・みーってどっちの方が強いんだろうね? 僕的には今まで応援してきたオールマイトに勝ってほしい気持ちがあるけど、たっち・みーが勝っても全然おかしくないんだよね。けどどっちも正義のためヴィランと戦っているから彼らが争うことは絶対ないだろうなぁ! あっそうそう彼の装備は中世の騎士のような見た目をしているんだけどさ、これは彼の何かしらのメッセージ性があると僕は思うんだ。名前も日本語に訳すと私に触れてというニュアンスがあるから、僕は中世の騎士のような誇り高い正義の心を持ちつつ市民と寄り添っていきたいという。彼の弱いものを守りたいという心をコスチュームで体現しているんじゃないかな! そこんとこどう思うパンドラくんっ!」

 

「そうですね。私もたっち・みーはまだまだ力を隠していると思います。正義降臨のエフェクトですか···。力の持つものが起こす超常現象というのは面白い考えですね。私は体に収まりきれない溢れ出したエネルギーが画風に異常を起こしたり、エフェクトを発現させるのではないかと考えていますね。オールマイトVSたっち・みーですか? 私はたっち・みーにぜひとも勝ってほしいですね! 造形物に興味を持ってしまう性なので剣を使っている方をつい応援してしまいます! まぁおふたりとも正義の使者としてお互い本気で戦うことなど有り得ませんがね! コスチュームの解釈はほぼ緑谷くんと同じですが、私に触れてというニュアンスの裏には、強すぎるが故の孤独を誰かにわかって欲しいという切なる思いが含まれている深い深いバックストーリーがっ! 隠されておりっ!」

 

 

 周りはドン引きしていた。

 

 

 

 

 

 

 




はい
初めて小説を書いてみましたが、自分でも何を書いているのか分からなくなりますね。文で飯食っていっている人は本当にすごいと思います。
今のパンドラはどちらかと言うと、自分に対する父上の気持ちを無下にしたくなくて緑谷出久と友達と言う関係を持った。という感じです。メリットがないとあんまり意味無いなぁと思っています。
後に本当の友情を結べるようになるんですかね。彼は。

次回、遂に始まった受験、見事なスタートダッシュを決めたパンドラはとある暗い目をした少年と出会う。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。