あ~~~~~~~~、武器壊したら何かスッキリした。
思いの外時間取られたけど、この世界の冒険者の実力の程度が解ったから良しとするか。
素の状態でレベル7に簡単に勝てる事が解ったし、神の恩恵に頼りきっている事を確認できた。
これじゃあどこぞの黒蜥蜴(*1)に負ける訳だ。
当たり前だよね。
借り物の力におんぶにだっこの状態で勝てると思うなんて、馬鹿としか言いようがないよね。
本当に時間取られたけど、ヘファイストの所へ行きますか。
「ちょっといいだろうか?」
負け猪のオッタル君、まだ何かご用で?
「負け猪…………ってそれはどうでも良くて、今のオラリオは色々と物騒な所が有ってな。そちらは冒険者になりに来たのだろう?君たちの行きたいファミリアまで案内しようと思って声を掛けさせてもらった」
なるほど、ね。
フレイヤはそれで良いの?
「構わないわ。勧誘はしないけど、貴女達とお話したかったもの」
そ、なら、道案内宜しく。
行き先はヘファイストファミリアね。
「ん?………ああ、解った。それならばこちらだ」
「ヘファイスト?ああ、ヘファイストスね。貴女、大手のファミリアは嫌いじゃなかったかしら?それに、あそこは鍛冶系ファミリアよ?」
それは十分承知。
それに、用が有るのは鍛冶神ヘファイストの方じゃない。
その兄弟神…………こっちじゃあ姉妹神か。
その竈神ヘスティアの方だ。
「あら?ヘスティアの方なの?ああ、そう言えばあの
そう、眷属がいないからフリーの神として登録されてるのはギルドで確認済み。
それに、私は大手が嫌いだ。
下手したら、壊滅させたくなる位大っ嫌いだ。
ならば「中堅は?」と、問われれば首を傾げざるおえない。
何せ、中堅と言ってもピンキリだ。
例を上げるなら、アポロンの所みたいな低俗な所とかざらだし。
だったら、自分でファミリアを立ち上げれば良い。
そうすれば、自分の好きなようにルールを決められる。
変なしがらみに囚われる事もない。
自由に動くにはそれが一番だ。
「なら、団長は貴女しか居ないわね」
そりゃそうでしょ。
面倒臭い事も多いけど、それが最適解だ。
だが、団長補佐はやってもらうぞ?
ミア・カルンシュタイン。
「解った」
「あら?貴女、
ああ~、そう言えば居たな。
元団長の肝っ玉母ちゃん。
『豊穣の女主人亭』だっけ?
金貯めてからになるもんで、しばらくは行けそうに無いな。
て言うか、店の名前からしてあんたの眷属ですって、大々的に宣伝してンじゃん。
美と
「よく知っていたわね。地上の子達は美の女神としか知らないのに」
有名処の神は大概知ってる。
北欧神話の悪神ロキとその子供、神喰狼フェンリルとかね。
序に言うと、私がかつて所属していた組織の名前が「フェンリル」だったりするし、その時相手にしていた化け物共の総称は「アラガミ」だから、神や妖精等の名を関していたりしたからね。
気になって調べたと言うのも有る。
まあ、話がずれたけどそう言うわけで大概は知ってる。
特に有名なのはゼウスの浮気性だな。
「そう言えば一晩のお相手してあげた事があったわね」
で、次の日ヘラに折檻されたと。
「ええ、その通りよ」
予想を裏切らねえな、あのエロ神。
そんなに節操無しなら貞操帯付けて管理した方が良いんじゃね?
もしくはウラノスみたいに
キル姫にアマンダスの大鎌がいたから、よくその話聞かされたし。
「そのウラノスの話もっと詳しく」ガシッ(肩掴んだ
うん、話すから取り敢えず落ち着いて。
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~ギルド地下 祈祷の間~
「うっ」ゾワ
「どうした、ウラノス?」
「嫌な悪寒が走った。それも一番知られたくない事が知られた様な気がする」
「神々の言うところの『黒歴史』というヤツか?」
「ああ、その類いだ、フェルズ」
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~オリガ~
いや~、他
機会が合ったらウラノスに確認しよっと。
「うふふ、本当に良いことが聞けたわ。何時か二人でウラノス弄りに行きましょうか?」
それ良いね。
奥さんのガイアも呼んでウラノスの目の前で女子会でも開きましょうか?
赤裸々発表会的な感じで。
「賛成ね」
「「「「「「可哀想だから止めたげて」」」」」」
ちぇっ。
じゃあ、機会が合ったらどっか店借りきって飲み明かさない?
「そうね、そうしましょう」
「程々にしてください、フレイヤ様。それと、もう少しでヘファイストスファミリアに到着します」
楽しい時間って直ぐに過ぎ去るよね。
長く続けば良いのに。
「本当、その点に関しては同意するわ。クロノスの仕業かしら?」
それは無いでしょ。
キッチリ時間厳守しているイメージより、むしろ時間を引き伸ばしてぐーたらしていそうな気がするし。
似たようなことやった馬鹿叩き潰した記憶有るし。
「…………それもそうね」
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~オッタル~
これは予想外だ。
まさかフレイヤ様が気に入られるとは。
何と言う魂胆の持ち主だ、オリガ。
フレイヤ様の発せられる“魅了”は無意識に垂れ流しになっているものだ。
私個人は耐えれるが、他の者は耐えきれず堕ちてしまう。
それ程までに神々の魅了に耐えれる者は少ない。
しかし、オリガとその仲間二人は普通に耐えきれている。
このような逸材は逃したくない。
だが、勧誘は無理だ。
本人達に拒否られたばかりで、現在在籍している団員を「殺す」とまで言われてる。
だがしかし、個人的には友好関係を築いて置くべきだと思った。
対応さえ間違えなければ、これ以上に頼もしい人材は居ない。
色々と便宜をはかるのもいいだろう。
なんなら同盟を組むのも良いかもしれない。
いや、それは早計だな。
だが、彼女達は神ヘスティアを主神とし、新たなファミリアを結成するそうだ。
ならば、どこか土地と建物を進呈しよう。
そうすれば、仮住まいとしても十分だろう。
そうと決まればさっそくフレイヤ様に進言しよう。
むしろ神ヘファイストスも巻き込むか。
彼女達の様な人材は本当に貴重だ。
よし、闇派閥のクソ共とそこら辺の馬鹿共は、彼女達の恐ろしさと頼もしさを宣伝する為の生け贄になってもらおう。
治安も善くなって丁度いいだろう。
あ、ヘファイストスファミリアの門が見えてきた。
ファミリア結成まで行けなかった。
家のオッタルさん苦労人です。
ストレスの溜まりすぎで黒くなっております。
(*1)黒蜥蜴とは世界三大クエストの黒竜の事。
ちなみにオリガは、攻略済みの2体はリバイアサン=大海蛇、ベヘモス=大亀呼ばわりしてます。