吸血鬼はダンジョンに潜るか?   作:ユーベル

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はっはっは、風邪が腹に入って上も下も決壊したぜ。
最高38度8分、死ぬかと思った。
あ、今はもう大丈夫です。
因みにノロウイルスでした。


ギルドで一悶着

~???~

「ねえ、オッタル」

「どうかなさいましたか?フレイヤ様」

「面白い魂を持った子達を見付けたの。この子達に会いに行くから着いてきて。今ギルドに居るから。それと、レベル1と2でいいから二人選んで連れてきて。勿論貴方もよ」

「かしこまりました」

 

◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

~イオ~

 

「ご用件は何でしょうか?」

「冒険者になりに来た。ファミリアを紹介してほしい。できれば零細の探索系」

 

どうも、イオです。

あの方(オリガ)が今ファミリアというものを紹介してもらおうとしています。

あの方は変にしがらみを嫌います。

特に大手と呼ばれる規模の組織特有の上下関係を嫌います。

なんでも、「同い年でも自分より早く入っただけで先輩風を吹かす奴が嫌い」とのことです。

ようするに、変に上下関係を強要されるのが嫌いなようです。

上下関係を強要されたせいでストレス性の不整脈を患ったそうです。

 

(作者は自衛隊の集団生活でストレス性の不整脈を患いました)

 

なにか妙なことが聞こえた気がしますが気のせいでしょう。

その様な経験をするとはどのような状況だったのでしょうか?

私には解らない事です。

私はクルスさんの思いから産み出された存在。

神骸の継承者に寄り添い痛みを和らげること。

それが私達『神骸の伴侶』の本来の使命。

故に知らないことだらけです。

あの方達に教わった一般的な知識と、ヴェインと吸血鬼(レヴナント)に関する知識だけしか持っていません。

ですが解る事もあります。

それはあの方が大手の組織を嫌う理由の一つ。

『組織と言う名のルールに縛られたくない』と言うこと。

つまり、自由に生きたいと言うこと。

自身の自由が害されるなら、その原因を排除しに掛かること。

その結果が虐殺行為。

いささか殺りすぎではないでしょうか?

 

「ありがとう。イオ、ミア、行くよ」

 

あ、終わったようです。

 

◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

~ミア~

え~と、何から話せばいいのかしら?

オリガに呼ばれて一緒にギルドから出たのはいい。

だけど、問題は今目の前に居る人物。

よりによってオリガの行く手を遮るように現れたと言うこと、これが一つ目にヤバいこと。

オリガは、何か目的が有る時に邪魔されると酷く不機嫌になる。

意図的に邪魔されると余計にヤバい。

何時だったか忘れたけど、血涙の探索中に襲撃され妨害された事が有ったのだけど、その襲撃者全員心臓を潰されたわ。

それも容赦無く命乞いを無視して。

二つ目に、他の人間と纏う雰囲気が違うローブで顔を隠した人の視線。

この都市に来てからオリガが不機嫌な空気を纏っていた理由が解った。

この人の視線が原因だ。

何処か無邪気で、それでいて何処か粘着質な視線。

常人の数倍視線に敏感なオリガからしたら、迷惑どころか殺意を抱くレベルだ。

おかげでオリガのストレスは我慢の限界に達していて、何時堪忍袋の緖が切れるか解らない状態だ。

もう、血の雨が何時降って来ても可笑しくない状況。

だって、オリガの表情が無表情で血管が何本も浮かんでいるんだもの。

ここまで解りやすくぶち切れてるの初めて見たわよ。

それ解って無いよね、この人達。

どう考えても。

と言うか、ローブ被った人それ気づいているよね?

気付いていながら気付いてないふりしているとしたら相当な馬鹿よね?!

自殺願望者としか言い様無いよね?!

 

「あの、ミアさん。途中から本音漏れてますが………」

 

いや、そうとしか言い様無いでしょ、絶対。

しかもオリガの強さと言うよりも、危険性を感じる事ができない時点で雑魚確定だし。

この世界には『神の恩恵』と言うモノの、レベル差と言う規準でしか計ることのできない弱者しか居ないって事じゃない。

現に私達、ここに来る前に恩恵持ちの犯罪者を殺してるじゃん。

 

「ついでに言うと、目の前に居る大男はオラリオ現最強(・・・)のレベル7、フレイヤファミリア所属のオッタル。だけど、こうして対面して思った」

 

予想道理だったの?

それとも予想外?

本音でどうぞ。

 

「期待ハズレ。想定よりも弱すぎる。ダンジョンの最大到達階層が60階で止まっているのも納得出来た。この都市のみならず、この世界に生きる者全てが『神の恩恵』に頼りきっている性で力任せの雑魚に成り下がっている!

 

大声でハッキリと言いやがったよこの人。

 

「正~直、そこで気持ち悪い視線向けてる美と豊穣を司る糞駄女神フレイヤを嬲りまくってから、殺したい位にイラツイテル」

 

敬称すら着けずに糞駄女神呼ばわりしちゃったよ。

 

「貴様!フレイヤ様を侮辱したな!万死に値するぞ!」

「糞を糞と呼んで何が悪い?教えてくれない?負け犬のク・ソ」

 

煽るわね。

と言うか、煽りすぎ。

少しはオブラートに包みなさいよ。

まあ実際、紅茶煎れる片手間で処理できる程度の雑魚でしかないけど。

でも糞は言い過ぎよ。

 

「他にどう呼べと?ゴミクズ?塵芥?底辺の床?それとも便所の床?」

 

ごめん、無茶言った私が悪かった。

 

「貴様等~!万死に値すると言っt」

ドスッ

「ゴフッ…あ……え…………?」

「五月蝿いからもう一生黙ってろ、カス」

 

あ~あ、殺っちゃった。

と言うか、堪忍袋の緒が切れちゃった。

これ、もう手が付けられないわよ?

どうするの、女神フレイヤ?

 

「私としては貴方達のスカウトに来ただけよ?その子の事は謝るわ。で、どう?私のところに来ない?」

「あんたの所の人員、皆殺しにしても良いのなら考えてやる」

 

貴方の大手嫌いは筋金入りね。

でもどうしてそこまで嫌うの?

自由に行動したいってのは知ってるけど。

 

「どんな組織も大きくなればどこかしら淀む。水槽と一緒。定期的に掃除して水を入れ替えなきゃ汚れるし、水が腐る。だから、一度大掃除しなきゃいけない」

 

だから殺すと?

何処が腐っているのかも解らないから、疑わしいモノを全て処分してしまおうと?

罪悪感を感じないの?

 

「そんなの犬に食わせた。ついでに言うと、貞操概念も同じように棄てた」

 

一番捨てたらいけないものまで棄ててるわね。

道理で風呂上がりに真っ裸でうろつくわけだし、裸見られても叫ばない訳だ。

 

眷属(こども達)を全員殺されるのはごめんこおむるわ」

「なら諦めろ。それと、私の入った所に変なちょっかい出すなよ?その時はあんたの小飼を殺処分する」

「そうさせてもらうわ。手を出さないことも約束するわ」

「ならいい。ああ、後死体の片付けよろ」

 

話は終わり?

予定より時間かかってるから急いだ方がいいんじゃない?

 

「そうだね。急ぐよ」

 

ハイハイ、行きm「待ってくれ」

 

オッタルさん、だっけ?

まだ何か用でもあるの?

 

「ああ、オリガと言ったか?貴君の挑発に乗った二人と違って、貴君と私では実力差が在るのは気付いている。しかし、それでも武人として、一冒険者として勝負を申し込みたい」

 

とんでもないチャレンジャーがいたもんよね。

実力差を理解していながらも勝負を挑むなんて。

で?どうするの?

 

「良いよ。遊んで(・・・)あげる」

 

ハイハイ、受けるってことで良いのね。

なら、私が審判をするわ。

言っとくけど、この勝負はあくまでも模擬戦とするわ。

つまり、殺しは禁止。

勝敗は『降参を宣言する』『審判が判断した場合』の二つの内、どちらかに該当したら終了とする。

良いわね?

 

「うむ」

「良いよ。でもその前に一つ質問」

 

オリガ、どうしたのよ。

 

「貴方の持ってる剣、『不壊属性』ってのが付いてるみたいだけど、それの効果を教えて」

「む、『不壊属性(デュランダル)』の事か。文字通り、幾ら使い続けても壊れない剣だ。ただし、壊れる事は無いが使い続ければ切れ味は悪くなるがな」

「フーン、『聖剣デュランダル』の劣化版か。なら、素手で十分だね。ミア、合図」

 

OK、じゃあいくわよ。

こうして私は開始のコングを鳴らした(合図を振り下ろした)

 




次回、オリガVSオッタル。
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