今回は戦闘から入ります。
上手く書けるかな?
~三人称~
ギルド前の広場。
二人の人が対峙していた。
片方はがっしりとした大男。
片方は顔に刺青をした長身の美人。
そう、
事の発端はオッタルがオリガに勝負を申し込んだ事である。
その場に居た人々は一定の距離を置いて見守っていた。
何せ【猛者】が見知らぬ、それも無名の冒険者志望に
この世界において、『神の恩恵』によるレベル差は
まあ、それでもレベル2がレベル3に下克上する時も有るが。
しかし、今回は事情が違う。
レベル7が表情を固くしながらレベル0に勝負を
そしてオッタルは二振りの『
その二人の中間地点にいる小柄な女性―ミアは片手を上げ、振り下ろすと同時に一言告げた。
「始め!」
まず動いたのはオッタルだった。
雄叫びを上げながらオリガに肉薄し、左の剣を振り下ろした。
しかし、オリガは右手で無造作に剣を
そう、折れることの無いはずの『不壊属性』が付与された剣を、片手で
これにはさすがのオッタルも面食らい一瞬動きが止まるが、すぐさま折れた剣を破棄して残った剣を両手持ちで振り下ろした。
だがしかし、これも左手で無造作に掴まれて止められてしまった。
また握り潰すのかと思いきや、今度は壊さずただ掴み止めたにすぎなかった。
二度も、ましてや両手で渾身の力を込めて振り下ろした二撃目が片手で止められた事実に思考停止してしまい、完全に硬直してしまったオッタルはオリガの右腕の動きに気付かなかった。
一見無手で、両足のホルダーに仕舞ってある4本の短刀と左腕の籠手以外何も武装しているように見えないオリガだが、最大の武装は身に纏っている服その物であることに誰も気付いていない。
すれ違ったり対面した人々は、服その物が濃厚な血と死の臭いを発している事に誰もが不思議に感じただろう。
それもそのはず。
4種の中から自身に合った物を身に付け、数多の
オリガの物はその4種全てを組み合わせた特注品。
そしてその右腕は『吸血牙装』の一つ、禍々しい巨大な爪を展開する『オウガ型』。
射程は腕の長さ分と言う短さだが、それを差し引いても攻撃へ転じるまでの早さが売りである。
何せ、
そう、オリガはオウガを展開して、右腕を振り上げただけなのだ。
その行動に、今まで硬直していたオッタルは反応するのに遅れた。
とっさに武器を手放して後ろへ跳んだが、間に合わず左腰から右脇下辺りまで大きな傷ができてしまった。
「そこまで!」
ミアはそこで終了の合図をだした。
そう、オリガはオッタルが反応できるギリギリの速度で攻撃していたのだ。
それを見てミアは、『実戦だった場合は死亡した』と判断したのだ。
それにオリガ達吸血鬼勢は気付いていないが、『吸血牙装』で傷付けられると例えエリクサーを使用しても完治しないのである。
なぜなら、『吸血牙装』は相手の血を奪う為の装備であり、攻撃した箇所の細胞ごと削り取って行くからだ。
まあ、吸血鬼の再生能力による治癒は別だが。
終了の合図を聴いた両者の反応は対称的であった。
オッタルは悔しそうに顔を歪め、オリガは片手で剣を玩びながら欠伸をしていた。
一応オリガのイライラは治まったようだが。
◆◆◆◆◆◆◆◆
~ミア~
あ~~、どうにかオリガの機嫌が治ってくれて良かった~。
あの不機嫌な空気を纏ったままだったら流石に気分悪くなってたわ。
と言うか、オリガがどれだけキレてたか解って良かった。
まさか、『不壊属性』と言うのが付与された剣を素手で握り潰す程だったのは予想外だったけど。
それでも前々から似たようなの見かけたわね。
確か前見た時は………大型の
拳砕けてたけど…………その後、何事も無いように堕鬼を素手で撲殺して廻ってたわね…………回復もせずに。
と言うか、『ヒュージハンマー』の打面って
あれ砕くってどんな力してるのよ。
まあいいや。
これで先に進むことができるわね。
オッタルの負け。
オリガにかかれば、『不壊属性』は只のナマクラだったようです。
モース硬度30の物質を殴り砕く時点で色々おかしい。