世の中には社会人、学生関係なしにいじめが問題となっている。これは一人の少女と一人の少年の物語である。
そして今日もまた一人命が失われるかもしれない。
こちら〇〇ビルの屋上です。一人の女子高生が自殺を図ろうとしています。
そうアナウンサーが叫ぶ。テレビではビルの屋上で女子高生と警察官が言い争いをしている。
この女子高生話によると学校でいじめられていてネットでもいじめられもう生きたくないとのことだ
それに対し警察官は生きていればいいことがあるの一点張り。もはや意味がないとも思える。
このような時期。一般的には病み期と呼ばれる時には気が滅入ってしまい何事も投げ出してしまいたくなる。
少なくとも皆さん少しは経験したことがあるだろう。自分なんかでは…などと考えたりすることも同じである。
そして世の中で自分の存在価値が見いだせなくなると、自分が死んでも誰の迷惑にもならない。
そのように考えるようになり、自殺を図ろうとするのだ。
そのような人に対して、警察は自殺はやめろ、生きてたらきっといいことがあるからと言う。
しかしながら女子高生はそんなことを考えられる精神状態にない。
警察は女子高生を助けたいが、近づけば飛び降りると脅しをかけられて迂闊に近づけない。
どうにかしてこの状況を打開する策はないのかと警察官は女子高生に声をかけた。
君!彼氏とかはいないのかい?
警察としてもダメもとでの質問だった。こんな状況になるってことは頼れる人がいないのだろう
彼氏などいるわけない、いないですと答えられるに決まっている。そう皆が思っていた。
しかし予想に反し女子高生は彼氏はいます。そうはっきりと答えた。
警察官も希望が見えたのかその彼氏を呼ぶようにした。
同刻都内のとある高校にて。
自殺を図っている女子高生の彼氏佐藤 健人は授業を受けていたところ校長先生に呼ばれた。
校長からは警察から電話がかかってきているその旨だけが伝えられており。
電話に出るまでは何事かと思っていたらしい。
警察官から現在の状況を説明され至急○○ビルに来るように言われた。
学校も特別早退ということになった。
JRを乗り継ぎ最寄り駅に到着し走って○○ビルに向かった。
ビルのふもとには人がたくさんいた。どれくらいいるのか数えるのもうんざりするほど
多くの野次馬どもが砂糖に集まるアリのように群れていた。
その人を押し分けるように走っていきビルの入り口の警察官に学生証を見せてビルの中に入る。
エレベーターに飛び乗り最上階に向かう。そこから警察の案内の下で非常階段を使い屋上に出た。
屋上に出たとたん少し先に彼女がいる。泣き出して今にも倒れてしまいそうな華奢な体を
きれいな純白のワンピースが包んでいる。とても今から死のうとしてる人には見えなかった。
そこで健人に気づいた美咲は少し驚いた顔をしながらどうして来たのよ!叫んだ。
彼はゆっくりと一歩一歩小さな歩幅で歩み寄っていった。
彼女は動揺しながらも、彼氏が近づいてくれることに対して少しの安堵感を感じていた。
そして彼は口を開く。俺がお前の彼氏だから俺はここに来た。他の誰でもないお前の彼氏だから来たんだ。
一歩また一歩ビルの淵へと歩み寄る。そして彼女のそばまで歩み寄った。
なぜ死のうと思ったんだ。教えてくれるか?と彼氏は尋ねた。
警察に聞こえないように小声で話すねと言い彼女は答えた。
「私はこれまでずっと自己中心的に行動して数多くの人を傷つけてきたのよ
私は愚かよ、そんな私が幸せになっていいわけないじゃない。こんな私がこれから生きても
またたくさんの人を傷つけるだけよ、私は死んだほうがいい。ねぇそうでしょ、わかってくれるでしょ?」
いつの間にか顔をはグシャグシャになり、しがみつくように強く抱き着いていた。
そして彼氏は受けた言葉を強く受け止めて、言った
「そうか、その話を聞くと俺も死んだほうがいいみたいだな」
しかし「ダメ、あなたは私の分まで幸せになって。」と答えられた。
お願い。どうか私に幸せになれたってお墓の前で言って。そう言われた。
ここでは願いを受け入れるか拒否するか迷う必要などなかった。
「嫌だな」と冷酷にもそう伝えた。
「どうして…どうして…」と彼女は泣き崩れた。
「俺はなお前が好きだ、世界で一番好きだ愛してるんだ。そんな最愛の人が死んだ世界で
幸せになんてなれるものか、どうせ、一人で死ぬのは寂しいんだろ。最後くらい素直な気持ちぶつけてくれよ」
彼女は黙ったまま数秒俯いたのちに口を開いた。
「私も…私も健人のことが好き。でもこれ以上一緒にいても傷つけてしまうかもしれない、だから
たとえ健人でもなんていわれてもここで死ぬよ。寂しいけど、ここでお別れだよ。最後まで自己中でごめんね」
彼氏は受けた言葉を重く受け止めて返事をした。
「わかった、なら一緒に死のう」そう返した。
「え?」不意を打たれ戸惑いながら聞き返した
「俺もさいじめられたりしてきて辛い中お前と出会えたんだ。そんな人が死んでしまうなら後追いでどうせ俺も死ぬ
それなら一緒に死んだほうが寂しくないしな」
そう言い二人はその場で深くそして長い時間接吻(キス)をした。
中継してるヘリコプターに乗っているキャスターや、警察官、下にいる野次馬もそしてライブ中継で
このニュースを見ている人も解決したと思い落ち着いたときに二人は口を離して飛び降りた。
彼氏は白の制服に黒の長ズボンの制服。彼女は白のワンピースに身を包んでいた。
二人はそのまま抱き合った状態で落ちていき地面に落ちた。
二人の白い服は朱く染まっていった。見たらわかるとおり二人は死んだ。
もちろん二人の家族は悲しみいじめていた人たちの行動が暴露されていった。
学校の先生や教育委員会、警察の方も悲しんだ。野次馬の方たちも唖然としていた。
しかしながら皮肉にも亡くなった二人だけは、固く抱き合った状態でこの上なく幸せそうな顔で死んでいた。
いかがでしょうか?二人とも死ぬというある意味バッドエンドですが、二人は幸せに死ねたので捉え方によってはハッピーエンドです。みなさんの感想聞きたいです。