『カット&ペースト』ダンジョンで好き勝手やるのは間違い?   作:仁611

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12話

 

 

春姫の言う人物を探すのに、女性のままは色々変な噂が立つと嫌なので、前世の見た目にしようと言っても体と髪の違いしか無いけど初めて【権能】を使う…。

 

ロキは昔これで性別や種族を変えて、色々やらかした伝承が残ってるのだが、男に戻って最初に感じたのは違和感だったのだ…。長年の身体的特徴より一度の恋が優ってしまう何てね…。

 

姿を変えて色街を歩いて居ると、全部の女性に話し掛けられるけどこんなにキャッチが多いの…。アイシャ・ベルガは割と直ぐに見つかって、春姫に聞いて話しをしに来た事を伝えると、路地裏に案内され奥に行った瞬間、アイシャさんは大朴刀を振り下ろす。

 

その刃を指先で挟んで止めると、彼女は心底驚いたのか一瞬だけ固まったので大朴刀を奪って首元で寸止めする。彼女は悦に浸る様な顔をすると急に腕を取って建物に入って行く…。

 

私は黙って腕を引かれて個室に入ると、彼女は脱ぎ始めるので首を傾げて居ると、アンタも脱ぎなと言われやっと意味が分かり焦って私は女ですよ! と言ってしまう…。

 

良く考えたら女性で在る方が間違えなのに、前世が中性タイプだった自分が女性寄りに成ってしまった証拠なのだろうか…。【権能】を解くと驚いて居るが、さっきのが幻惑なのかを聞かれ完全な実体だと伝えると「なら私の惚れた男を返しな」と言われたが全力で断った。

 

 

「それで【守護聖女】どうしてアンタ見たいなのがこんな場所に?」

 

「先程も言いましたが、春姫に貴女の話しを聞きました」

 

「何を聞いたか知らないけど、何が聞きたいんだい?」

 

「イシュタルは必要ですか?」

 

「言ってる意味が分からないよ…」

 

「存在価値がありますか?」

 

「アタシの主観で良いって言うんなら…神何て言えない存在さ! 自分の欲望に忠実で我儘放題さ」

 

「そうですか…そんな存在は要らないですね」

 

「ちょ!! どこ行くんだい」

 

「お散歩ですよ♪」

 

 

私は窓から屋根の上に飛び移ると、宮殿ベーレト・バビリへと向かって行く、真っ先に向かったのはイシュタルファミリア団長【男殺し】(アンドロクトノス)フリュネ・ジャミールの下だった…。

 

人を人と思わない只の人殺しである彼女の下に、気配を消して近付くと男性に拷問していた…。手足を切断して短くして無理矢理繋ぎ合わせた状態で回復薬を使ったのだろう…。

 

 

【全鑑定】

 

 

——————

 

フリュネ・ジャミール Lv5 アマゾネス

イシュタルファミリア

 

力:A829

耐:A818

器:D535

敏:D522

魔: I 0

拳打:G

耐異常:G

治力:G

魔防:H

 

《魔法》

 

《スキル》

 

——————

 

 

ステータスを全て奪ってから、本人が気付かない速度で達磨倒しの様に手足を斬り裂く…。足は股関節ギリギリに繋げると、ては肩から5C程の距離で手を繋げるが、元が手足が短くて代わり映えはしない。

 

仕方ないので胴を内蔵を避けて切断すると、腸が納まらないので短くしてから回復薬を掛ける…。叫び声が響き渡るが、この場所は元から地下に存在してフリュネ以外は殆ど知らない場所なのだ。

 

このままでは今までの被害者が浮かばれないと思って、瞼を切ってしまい回復薬を掛ける…。当然腕が短い彼女には、瞼を失うと言う事はずっと光を感じて目が乾燥して行く事になる…。

 

 

 

フリュネを壁の鎖に繋げて、その場を去ろうと思ったのだけど、彼女は文句を言い続けるので、唇を切り取って口を無理矢理閉じさせてから回復薬を掛ける…。

 

私は死んだらきっと地獄だろうなぁ〜ゆっくりと上に向かって歩いて行くと、途中で多くの【戦闘娼婦】(バーベラ)が誰? って顔で見て来るが、気にせず堂々とイシュタルの下へと向かって行く。

 

普通に誰にも止められる事も無く部屋へ辿り着くと、ノックする事無く室内へ踏み入った…。全裸で男達が数人横たわるベットの上で横になって居る。

 

 

 

【全鑑定】

 

 

 

——————

 

イシュタル 性愛神

イシュタルファミリア主神

格:悪

 

 

《権能》

【豊穣】

【王権】

【金星】

【 戦 】

 

《異能》

【魅了】

 

——————

 

 

イシュタルの全てを奪うと近寄って行き、ベットから振り落とす…。彼女は目覚めて状態を整理しているのか、黙ったままで一向に喋らないのでこちらから話す事にした。

 

 

「只の変態ですね…。貴女が今は普通の人間に成ってるって、分かってますか?」

 

「そっそんな馬鹿な事……貴様! 【守護聖女】!!」

 

「やっと気が付いたんですか? 選択肢をあげますが要りますか?」

 

「どっどう言った内容なんだ…」

 

「生きて人として己の行いを悔い改めるか、消滅して解放されるかの2択ですよ?贅沢だとは思いますが…」

 

「ふっふざけるな!! 私は神だぞ! それを人間如きが思い上がるなよ小娘!!」

 

「黙れ! その場で跪け」

 

 

私は神威を全開でイシュタルに命令すると、彼女は立って居られなくなると跪く…。驕りがここまで酷いとは思わなかった、少しでも情けを掛けたのが間違いだったのだろうか。

 

 

「質問にだけ答えろ…闇派閥とはどうやって連絡を取っている」

 

「むっ向こうが定期的にやって来る」

 

「闇派閥への援助の対価は何だ」

 

「けっ穢れた精霊の分身を……1体受け取って居る」

 

「それは何処にいる」

 

「そっそこに隠し通路がある…その先だ」

 

「既に寄生体なのか」

 

「ああ……フレイアとの戦闘に…使う予定だった」

 

「どうやってここまで運んだ」

 

「そこの戸棚に…魔導具の鍵…ダイダロスオーブがある……隠し通路の奥にクノッソスへの道が存在する」

 

「他には隠して無いのか」

 

「きっ金庫に殺生石が……【狐人】の魔法を奪う魔導具がある」

 

「奪った【狐人】はどうなる」

 

「はっ廃人に…もっ元に戻せるが……戻る確率は1割無い」

 

「エニュオを知ってるか」

 

「エニュオ…都市の破壊者……の意味か」

 

「葡萄酒で相手を操れる神を知ってるか」

 

「おっオラリオに居る神で…葡萄酒と言えばディオニュソス」

 

「神カーリーに対価は何を要求された」

 

「ひっヒリュテ姉妹と……決闘」

 

「お前にそれを決める権利が在るのか」

 

「わっ私は神だぞ…当然在る」

 

 

私は思わず彼女の額を鞘で突くが、力が入り過ぎて貫通してしまう。まだ脳の指令が終わって無いのか「あっ」と言って痙攣する…。鞘を抜いてベットのシーツで血を拭う。

 

花瓶が置いてあるカウンターの引き出しからダイダロスオーブを取り出すと、イシュタルが言って居た隠し通路に向かう。長い階段をひたすら降りて行く…。

 

そこには禍々しい存在を感じ取った私は、直ぐに【精霊の分身】(デミ・スピリット)の鑑定を行う事にする…。内容を見る前から強い事は分かる程の相手だと思う。

 

 

—————

 

パワー・ブル Lv7 ハイブリッド種

(高位火精霊)

 

 

力:6921

耐:6483

器:4211

敏:6657

魔:6978

 

《魔法》

【精霊魔法(火)】

・火精霊魔法の使用可能

・高位火精霊魔法まで可能

 

《スキル》

【無限の牢獄】

・再生速度が生物の理を逸脱

・精霊の吸収でステータス上昇

・紅結晶が破壊されると器消滅

 

《呪縛》

・穢れた精霊の意思に支配

・穢れた精霊の苦痛や悲しみの共有

 

 

—————

 

 

彼女の能力や種族を奪って、呪縛とスキルは小石に移すと【精霊の分身】はもがき出す…。人型の部分だけが灰に成って行くと、パワー・ブルは相当弱って居るので迷わずとどめを刺した。

 

彼女は一時的に指輪の中に移したが、ミスリルの指輪が紅く燃え上がり始めたので地面に置く…。焔が更に大きく成るとそこには人型の焔が出来て行く、綺麗な焔で揺らめきに魅入って居ると完全に形が出来上がる。

 

 

「貴女が私を解放して来れたのですね…感謝…します。私は火の高位精霊のヘルフィナーレと申します」

 

「どうして貴女は、あの様な状態に成ったんですか?」

 

「私が覚えて居るのは……最高位の精霊が、人で言う言霊で呼び掛けて来ました…我々精霊は他の精霊に対し不干渉なのですが、話し合いが必要な時だけ集まる決まりがあります…。

 

私はその決まりが存在を認識して一度も行われ無かった為に、何か有ったのだと思いって急ぎ約束の地に向かったのです。

 

その場所に向かうと既に『水』『土』『風』『光』『闇』の高位精霊は揃って居ました…。誰が言霊で呼び掛けたのか尋ねましたが、誰も呼び出して居ないと言うのです。

 

不審に思った私達は、良くない事が起きる予感がして即座に警戒を強めましたが、地面に大きな魔法陣の展開を認識したのを最後に、先程の状態になって居ました…」

 

「貴女をどうしたら良いですか? 指輪から解き放てば良いのなら直ぐにさせて頂きます」

 

「それが……私達精霊には死の概念はありませんが、霊魂と言う核を持って居ます…。力が高位と言う大きいままですが、霊魂は磨耗しきって居て亀裂が入ってしまって居ます。

 

このままでは私の霊魂は弾け飛び、大きな災害へと変貌してしまって多くの生命を奪ってしまう…。

 

助けて貰っておきながら烏滸がましいとは思いますが、大きな器の持ち主である貴女にしかお願い出来ません…。どうか私の力を受け取って頂けませんか?」

 

 

 

 

ストーリー分岐点導入

  • ベル・クラネル死亡
  • ベート・ローガの逆襲
  • エニュオの上位存在の有り
  • アリアとアイズの真実の関係

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