『カット&ペースト』ダンジョンで好き勝手やるのは間違い?   作:仁611

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2話

 

ホームに帰った俺達は、夕食の前に【神の恩恵】(アルカナム)を先に授かる事にした。私は背中を出し、そこにミアハ様が神の血を垂らすと背中が光り輝く。少しだけ身体が軽くなった気がするのだが、初めからLv3の俺はどの様な扱いなのだろうか?

 

 

「シオリ…ランクアップが可能な様だ」

 

「え!?もしかして恩恵授けるだけで0から1と言う解釈ですか?」

 

「現実そうなって居るからな、そう言う解釈なのだろう…発展アビリティが強運・対人・守護・乙女だが最初の3つは分かるが、最後のが想像付かないのだ」

 

 

確かに最後の乙女って何?男が中身で足りないから補いますとか…。乙女になりたいとは思えない、男とイチャイチャするとか想像出来ないしな。

 

強運が一番惹かれるよなぁ〜強運で良いか、後の事は今悩んでも仕方ないし、ダンジョンに行ったこと無いのに何が必要か何て、今はまだ考えなくて良いだろうし前向きに女だけど頑張ろう…。

 

 

「ミアハ様では、強運でお願いします♪」

 

「分かった、ではランクアップさせておくの」

 

 

俺は無事にLv4に成って、発展アビリティの強運を手に入れた。これからは女性として、生きて行くのかと思うと気が滅入ってしまう…。それでもいつかは好きな人が出来るのだろうが、それがどちらなのか今は考え無いで、楽しく生きて行ける様に頑張りますかね!?

 

 

———【豊饒の女主人】

 

 

ミアハ様とナァーザさんは、普段は絶対に来ないお店らしい。美味しいと言う話は良く聞くのだとか、でも値段が冒険者向けの設定で一般にはちと苦しいとかなんとか言ってた。

 

 

店内は活気があり店員さんも非常に可愛いしウエイトレスの服も良く似合ってる…。女性に心が引っ張られてるのか、可愛い服に目が行ってしまう、この変化がまだ初日で起きてる事に凄く怖く感じてしまう。

 

 

「ミアハ様?お店の改装とかしませんか?どうせなら冒険者通りに構えたいですが、それに新しい団員が増える可能性が高いですよ?」

 

「ム!?そうなのか?」

 

「まずは今日行った、ディアンケヒトファミリアの団員で店番してた人何て、主神に愛想付かせて、今回ので流石にもう改宗したいって考えてましたから」

 

「ん!?店番して居ったのは確か、アミッド・テアサナーレ【戦場の聖女】(デア・セイント)だった筈だ、彼女は恐らく世界一の回復魔法師だぞ…」

 

「そうなんですか?一応勧誘はして置きましたよ♪」

 

「シオリが団長に変わる?」

 

「ええ〜薬学に関して素人ですから!?何か欲しい材料あったら言って下さいね♪新薬とかでディアンケヒトを圧倒しましょう…何か有りませんか?Lv4何で結構行けると聞きましたし」

 

「そうね……あるわよ考えてるのが、取って来て欲しい物が」

 

「それなら私の強運で何でも来いですよ」

 

「そうねLv4なら、馬車で行くより走った方が速いしね」

 

 

実際は見えない数値が在るから、Lv7位は行ってるだろうとは思うけれど、流石に言わない方が良いので黙って居よう。食事が運ばれて来ると、店員さんの心の中が悲しみで埋め尽くされて居る…。

 

気になるけれど、無闇に介入するのを躊躇ってしまう内容だった。機会を見て仲良くなって見たいので、またこのお店に来ようと心で呟くのだが、2人の楽しそうな姿を見ると今は楽しもうと思った。

 

 

 

翌日の朝

 

トイレに行き無意識に行う行動で、女性である事に朝からナーバスになって居ると、まだ早いと言うのにお店の扉がノックされる。急ぎ扉に向かって行き、扉を開けるとそこには昨晩話したアミッドさんと12名の方々が居た。

 

話しを聞くに、今後の事で主神ディアンケヒトと話すとどうも方向性と言うか、神物として尊敬も敬いも感じられず、このままでは自分達の仕事のクオリティにすら影響してしまう、そう思い昨日の話を皆でして、改宗の手続きを施して貰ってから来たらしい。

 

俺はミアハ様とナァーザさんを起こして、話し合い全員受け入れて欲しいと俺がお願いすると、俺は本当はこうなると分かっていたのではと言われ、勿論そうですよと言って最高の笑顔を見せるとナァーザさんが引いて居た。

 

 

「ミアハ様、皆を受け入れて頂きありがとうございます…これからご迷惑をお掛けする事が有るかも知れませが、どうぞ宜しくお願いします」

 

「うむ、こちらこそ宜しく頼む」

 

「団長はナァーザさんで副団長はシオリさんで、宜しいですか?」

 

「え?そうなんですか…昨日入団したばかりですから、皆さんと変わらないですよ?」

 

「入団早々に、他所のファミリアに行ってあれだけの事したんですか?」

 

「あはは♪そうなりますね…後シオリで良いですよアミッドさん」

 

「ええ、では是非私もアミッドと呼んで下さい」

 

「宜しくアミッド♪」

 

「はい!お願いしますシオリ」

 

 

その後手狭になった店舗の件と、俺の冒険者登録に皆さんの改宗手続きにギルドに全員で行く事になった。アミッドが俺に凄く懐いてきて理由を聞くと、昨日の姿が格好良くて尊敬しますと言われ、柄にも無く照れてるとナァーザさんに可愛いと言われ、俺がミアハ様にと言うと顔色を変えて懇願して来るのを、皆が見て笑ってどっちが団長か分からないって言われた。

 

 

ギルドに着き俺がカウンターの女性に話し掛けると、その女性はどこか間の抜けた感じの挨拶から始まり、既に呼び捨てで呼ばれるからこちらも気にせず勝手に呼ぶ事にした。担当アドバイザーの名前はミィシャと言う。

 

ギャルって言うのが近い感じを醸し出しながらも、仕事は一応そこそこ出来る様で安心した。俺がダンジョンに関する資料の写しが欲しいと言うと、現最高到達階層まで持って来てくれて俺の言い方が悪いのだとこの子の頭は諦めた。

 

俺が冒険者登録の用紙を記入した物を見て、ミィシャが叫んで注目されるので辞めてと止める…。「Lv4!?」なんて言うものだから新たな派閥誕生か的な眼差しが刺さる、この後彼女からは凄く謝られ渋々では有るが許してあげる。

 

 

「ミィシャ!代わりに良くないファミリアとか教えてよ〜」

 

「任せてぇ〜♪ギルドの情報屋事このミィシャちゃんが教えてあげるよ」

 

 

話しの内容は、ソーマファミリアとイシュタルファミリアの話が主で、ソーマファミリアは団員の素行が悪く数名は【怪物進呈】(パス・パレード)にて他の冒険者を殺害した疑いがある。疑いだけでは検挙出来ない為に、ギルドも未だに証拠が掴めない事に苛立ちを見せてるらしい…。

 

イシュタルファミリアは中堅でも、かなり上位なので安易に介入出来ないが、前々から色街で男性を攫って居るが、被害者がプライド故に報告を上げて来ない。特に団長のフリュネ・ジャミール【男殺し】(アンドロクトノス)は冒険者を拷問して、完全に精神が崩壊しており検挙出来ないと言う。

 

イシュタルファミリアのフリュネはLv5らしいので、こいつからは奪った方が世の中の為になるだろう。スキル【暗殺者】を使えば行けると思うし、万が一相手にばれても戦えば良い…。

 

ミィシャの話しが終わると俺は、ミアハ様の所に行き良い物件があったか聞く事にする。どうやら店舗を併設した、ファミリア向けの物件は立地を考えると3件だけらしい。1つだけ良いのが有るが少し高いようだ。団員が増えて店舗を構えた後の回収率を考えると、十分余裕だと進言すると、即決めてしまい俺に対するその信頼はどこからと思ってしまう。

 

 

今日中に店舗の掃除をして、商品を配置しようという事だが、俺だけはナァーザさんの新薬に必要な材料を取りに、東に50Kほど行ったオセロの密林に生息する、ブラッドサウルスの卵を取りに行っている。

 

外壁から出て、本気を出すとどれ位速いか知る為に、時間を時計で計って見たのだ…。20分で辿り着きおよそ時速150Kは出ていただろう。バックパックには卵が割れない様にタオルを多く持って来た。

 

周囲の気配を探ると、割と直ぐにブラッドサウルスを見つける事に成功して、気配を消して巣まで行くが卵がめちゃくちゃある…。これが強運なのかと思うが、3つ有るバックパックでも足りないので、大判のタオルで包んでバックパックにいくつもぶら下げて帰る事になった。

 

 

一度新居のホームに向かうと、団員達が引くほどに材料を持って帰って来たのだが、ナァーザさんだけは凄く感謝してくれた。代わりに頼んでいた【竪琴】(キタラ)と言う特定のモンスターを集める道具を受け取って、初のダンジョン探索に向かう。折角なので行ける所まで行ってみたくなったが、材料を早く持って帰らないと行けない事に気が付く…。

 

 

「ナァーザさんどれ位『ブルー・パピリオの翅』欲しいですか?」

 

「卵の数で言うと、最低でも20枚は欲しいな…」

 

「なら目標は3倍で行きます♪期待して待ってて下さいね」

 

 

またもやバックパックを沢山持って出掛けると、途中ミアハ様がポーションを配っていたので叱りつけて、帰ってから詳しく話しましょうと伝えると、申し訳ないと言われてこちらが悪い気に成ってしまう。

 

 

「良し!?キタラを奏でてっと♪」

 

「来た来た!ちょっと多いなぁ〜」

 

 

一応は希少種の筈であるブルー・パピリオがウジャウジャやって来てしまい、広めのフロアはブルー・パピリオで埋め尽くされる。抜刀して頭をスパスパと斬り落として行くと、2枚しか存在しない翅が3枚ドロップする謎の現象が、全てのモンスターで起きたので、あっと言う間に60枚を超えてしまう。

 

時間で言うなら30分ほどだろうか、余りの早さに調子に乗ってドンドン呼び狩って行くと、1時間半位経った頃に、バックパックがパンパンになったので諦める事にしたが、合計枚数は180枚で、最早異常を越えてしまってるよなと、自重が必要かも知れない自分の行いを反省した。

 

 

魔石を換金すると、上層にも関わらず7万ヴァリスと言う稼ぎに満足して、帰りに寄り道してクレープの屋台で人数分買って帰る。ホームの扉を開けると、皆がまたもや異常者を見る目で見て来たが、丁度アミッドが来て凄く尊敬の眼差しで見てくるので、それはそれでこそばゆいと言う我儘な事を思ってしまう…。

 

 

「ナァーザさん!目標をかなり余裕で越えましたが、ここからは皆さんのお仕事に成りますのでよろしくお願いしますね♪」

 

「任せておいて!アミッド達も、一緒に頑張って良い商品を多く作るよ」

 

 

そこからはかなり大きく成った調合室で、みんなが頑張って来れるので俺は、ナァーザさんの作ってる物を鑑定を行使して、より質の良い調合率を模索するのを手伝った…。

 

作業が終わる頃に俺はミアハ様を呼び出し、ポーションを配る事は団員の仕事を無価値にする事だと伝えると、本気で反省したらしく宣伝はするが配るのは辞める事を誓ってくれた。

 

 

それからのミアハ様は配る事の出来ない思いを、人助けなどを俺が斡旋する事で、己の矜持とのバランスを保って貰って居る。オープン当初はデュアルポーションの効きが、分からないと言うことから及び腰だったが、俺がポップを付けて効き目を某D製品(ディアンケヒト)を当社比で数値化して、何割増しとかそう言う感じで書き記すと分かりやすいと評判になり、一気に売り上げは『青の薬舗』だった頃の24倍だそうだ。

 

 

 

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