うちの新人は色々うるさい   作:リリマル

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お読みくださる皆様に感謝の気持ちを込めて、バンザァァァァイ!!

ちょっと入院してて遅くなりました。申し訳ありません。

いやぁ…ショットガンピックアップは強敵でしたね…NS2000ちゃんは来てくれましたが…


うちの新人は、あいのりがうるさい

〜D10-6基地 司令室〜

 

 年末も差し迫ったとある日。他基地が何かとバタバタとしているという報告。を読みながら、この基地のトップであるライト・ゴールド指揮官はのんびりとコーヒーを飲んでいた。

 

「いやぁ、部下が優秀だとすることがありませんね…」

 

 前回の部隊長会議でも皆が適宜判断していたし、自分ができるのは諸注意と、書類に判を押すことくらいなものだ。

 

「平和が一番ですわ、指揮官さま」

 

「いやそうなんですけどね、カリンも定期的に来てもらって申し訳ないくらいで…」

 

 応接用のソファに腰掛け、こちらは紅茶を飲みつつ笑顔で答えるカリーナに、ライト指揮官はそう言いつつ資料を置いた。

 

「それでしたら!ぜひこちらの新商品はいかg」

「あっ、結構です」

 

「ッチ…」

 

「舌打ちしないの」

 

 ライト指揮官はドス黒いオーラを放つカリーナに苦笑いと温い視線を送る。

激戦区であった当時とは違い、後方支援がほとんど必要なくなったここに、彼女は未だに屡々手伝いに来てくれている。

彼女がこの基地に赴任していた頃、ほぼ同時に着任したライト指揮官や人形たちの、その後が気になり異動になった後もサポートの為来ているのだが、本人はただの営業戦略だと笑ってごまかしている。

 

「そういえば、今日はオート9さんはいらっしゃらないんですか?」

 

「えぇ、少し買い出しをお願いしまして。なにか御用でもありましたか?」

 

「いえ、なんだか静かだとこう…物足りないといいますか」

 

「毒されてますねぇ貴女も…」

 

 ライト指揮官と、呆れ気味にそう呟かれたカリーナは二人揃って遠い目をしながら窓から外を見つめた。

 

 

〜〜〜

 

 

 基地のメインエントランスを、メモ帳を見ながら92式が歩いていた。いつもの服装に、ロングコートを羽織った外出姿である。

 

「えっと、お酒とコーラと…何加仑注文してくればよいのかしら…あとはお野菜とお肉と「92式。」ひゃいっ!?」

 

 唐突に名前を呼ばれ、体を跳ねさせ振り向いた。

 

「…あらっ?」

 

が、そこには誰もいない。彼女は首を傾げた。

 

「こちらだ。」

「ひゃあ!?」

 

 更に振り向くと、今度こそ眼前にオート9が佇んでいた。

 

「マーフィさん!脅かすのはやめてくださいと何度も!」

 

「申し訳ない。」

 

「(というか気配もなくどうやって…)」

 

 呼吸を整えるように息をつくと、玄関に向けて歩き出す二人。

 

「君も外出か。」ガシュンガシュンガシュン

 

「えぇ、指揮官から頼まれました発注をしに街まで。マーフィさんはパトロールですか?」

 

 玄関のドアを開け、そのまま抑えているオート9の横を通り抜け、メインゲートに向かおうとする92式。

 

「よければ、送っていこう。」

 

「え、よろしいんですか?助かりますわ」

 

「問題ない。では少々待ってくれ。」

 

 そう言って、車寄せの脇で佇むオート9。いつものパトロールカーは無く、誰かが持ってくるのかと思いながら、92式も並んで待つ。

 5分後。何かの衝撃音の後に、けたたましいスキール音が聞こえてきた。

 

「な、なんですの?」

 

 92式が地下駐車場入口の方に目をやる。すると、黒塗りの車体が宙を舞った。数瞬、車体の下から火花を散らせながら着地すると、タイヤから白煙を立ち昇らせながらドリフトターンを行う。

普段オート9の運転しているパトロールカーだ。しかし今日はメインのドライバーであるオート9はここにいる。一体誰が運転しているのかと、戸惑いながらも目を凝らしドライバーを確認しようとする。

 

「無人…?」

 

 ダイナミックに走る車内には、誰も乗っていない。フロントグリルの中でパトランプのような赤い光が左右に行ったり来たりしているだけで、ハンドルが勝手にくるくる回っている以外は特に変わったところはなにもない。

パトロールカーはそのまま体制をこちらの方に向けると、車体をスライドさせ二人の前にピタリと止まった。風圧で92式の前髪が揺れている。

 やはり目の前のパトロールカーは無人で、フォンフォン…という聞き慣れない電子音と、エンジンのアイドリング音だけを響かせている。92式は呆気にとられて何も言えず、パトロールカーとオート9を交互に見つめている。

 

「これは92式さん。お早うございます。良い朝でございますね。」

 

 突然パトロールカーから可愛らしい声が聞こえてきた。それは最近基地でチョコチョコと色々な仕事を手伝っている、

 

「え、エドさん?」

 

「はいぃ、ED-209 Jr.で御座います。よいしょよいしょ。」

 

 そんな声とともに、ボンネットの一部が開くと、中からED-209 Jr.がせり上がってきた。そのまま92式にマニピュレータを振るED-209 Jr.。とても上機嫌な様子だ。

 

「エド、92式が街に行くので、同乗する。」

 

「おぉ〜、それは重畳でございますね。ささ、お乗りください。」

 

 ED-209 Jr.はそう言いながら再びボンネットに体を納めると、助手席が自動的に開いた。

 

「…では、よろしくおねがいしますわ」

 

 色々とツッコミどころはあれど、とりあえず好意に甘え乗り込む92式。車内はいわゆる普通のパトロールカーと変わりない。

運転席にオート9が乗り込むと、エンジンが勝手にかかった。

 

「ではお二人共、発進致しますのでシートベルトをお締めください。」

 

 カーステレオからED-209 Jr.の声が聞こえ、それに合わせセンターコンソールにある赤いサウンドゲージが動く。

 

「了解した。」

 

「わかりましたわ。ところでお二人はいつも一緒にパトロールを?」

 

 シートベルトを締めながら、92式が尋ねる。

 

「「初めてだ(です)。」」

 

「え?」

 

 アクセルペダルが自ら動き、ハンドルもくるくると回りながら、パトロールカーは静かに走り始める。

 

「ペルシカ博士がこの車に私の操縦席を取り付けてくれたので、その練習なんです。」

 

「え?」

 

 基地の方を振り返り、なんとも言えない表情をした92式を乗せたまま、パトロールカーはメインゲートを通り過ぎていった。

 

 

 

 

その後、髪をボサボサにして疲れ切った表情の92式が司令室で目撃されたが、それはまた別のお話である。

 

 




お読みくださりありがとうございます!

パトカーをいっそカスタムしてしまえという天命が下りましたので、私の中でのスーパーカーはこれしかありませんでしたので実装です!一体何トライダーなんだ…

短くて申し訳ありません、体調回復し次第Xmasのお話を書きたいのですが、もしかしたら来年になってしまうかもしれません。よろしくおねがいします。
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