うちの新人は色々うるさい   作:リリマル

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お読みくださる皆様に絶大なる感謝を。

余談ですが、D10-6地区→でとろ… ライト・ゴールド指揮官→光・金…あ、そうです。ネタを挟まないと死んじゃう病です(開き直り)

11/8に大型アップデートが来ますね!いよいようちの64式自ちゃんの、長い長い!喉風邪が治る予定で嬉しいです。 


うちの新人は、雰囲気がうるさい

〜[D10-6]地区基地・屋外射撃場〜

 

 

 MGやARが射撃演習を行っている射撃演習場の端に、炭酸飲料の空き缶が十一個並べられている。それを10mほど離れた場所から、二人の戦術人形が見つめていた。

 一人はこの基地の新人、オート9。いつもの直立姿勢で缶に対している。

 もう一人はウエスタンブーツにカウボーイハット、短いポンチョを着たHGタイプ人形の、コルトSAA である。こちらは肩幅に足を開いて、ベルトに付けた少し後ろに傾いているホルスター付近に右手を持っていき、いつでもドローイングできる体制を取っており、不敵に微笑んでいる。

 二人と缶の間を、風もないのにタンブルウィードが転がっていく。さながら大昔の映画にある、西部劇のワンシーンのようだ。

 その二人の後ろでは、同じ缶を一つ持ちワクワクとした表情を見せているG41がいる。そしておもむろに、缶を下から投げる構えをした。

 

「それじゃ行くよ〜二人共」

 

 

「おっけ〜♪」

「問題ない。」

 

 ブオンっという音と共に舞い上がる赤い空き缶。それと同時に犬耳をぺたんと折り、両手で顔の横にある耳を塞ぐG41。

 

 

 

 

高く舞い上がった赤い缶が、二人の間に落ちる

 

 

 

 

 

 

ババババババン!

ガアアアアアン!

 

 

 

 

 

 

 軽めの連なった六発の発泡音と、少し重めのほぼ一発に聞こえる六発の発泡音が同時に響いた。缶は全て転がり倒れている。

 恐らく撃った二人であろうオート9とSAAは、銃を突き出し反対の手を上げて後ろに立てる独特の射撃姿勢と、クイックドロウからの腰溜めで、ハンマーに左手を添えたファニングショットの姿勢のまま、缶のあった場所を見つめている。銃口からは白煙が揺らめいたままだ。

 

トテトテと小走りをするG41。

 

キョロキョロと缶を探すG41(Lv.100)。

 

缶をすべて見つけ嬉しそうに駆け戻ってくるG41(第1戦闘部隊長)。

 

 

 空き缶は五つに弾痕が開き、五つの上半分が吹き飛んでいる。そして最後の一つは…

 

クルクルクル ガシャン

クルクルクル スチャッ

 

 残心していた二人は、シンクロするようにガンスピンを決めると、銃を仕舞った。 

 

 

〜〜〜

 

 時は遡り、少し前の室内射撃演習場。朝の射撃訓練を行っていたSAAは、隣のレンジで訓練を始めたオート9の様子をうかがっていた。

 

「(お〜、これが噂の新人か〜、でっかーい…ん?)」

 

 オート9は数発撃ち終わると、彼の癖であるガンスピンを決め大腿部に銃を収納する。

 

 

 

「ふ〜ん…」

 

 なにか思うところがあるのか、それを流し見たあと素早くリロードするSAA。ホルスターに一旦銃をしまうと、ふぅっと息を吐く。

 

ガガン!

 

 ファニングショットでターゲットの頭と心臓部に弾丸を叩き込んだ。銃声は重なり一回にしか聞こえなかった。

 フッと硝煙を吹き飛ばすと、彼女もガンスピンを決めホルスターに納める。

 

「ふふーん♪(ドヤァ…」

 

 満足げな表情でオート9をチラ見するSAA。オート9はターゲットの方を見たままの姿勢から動いておらず、特に気にしてはいない…ように見えたのだが…

 

バババン

 

 いつの間にか銃を握っていたオート9は、3点バーストでターゲットの額・喉・心臓部を的確に撃ち抜いた。そしていつもの様に、いやいつもより少し長いガンスピンをした後、銃を上に投げた。そしてそれはそのまま大腿部へと収まり、装甲が閉じる。

 

 

「… 。」

「………」

 

 

 オート9が特になにか言ったわけではないし、ターゲットから視線を動かしたわけではない。だがSAAにはその横顔が

 

「( ・´ー・`)ドヤァァ…」

 

と勝ち誇った顔をしているように映った。

 

 

 

 

 

 

 

 

「(ふぅ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜ん?)(#^ω^)」

 

 

 

 

 まるで売った喧嘩に熨斗をつけて返されたような気分になるSAA。そこからは、曲撃ちとガンプレイの応酬が始まった。

 

 SAAが四発撃てば、オート9は六発。SAAが背面撃ちをすれば、オート9は後ろを見つつ肩越しに撃つなど、ガン=カタもかくやという意地の張り合いに発展してしまった。

 

 

 

 そして再び他の人形たちの注目を集め、ちょっとしたお祭り騒ぎのようになった挙げ句に、仲良く二人で正座をさせられていた。

 

 

 

(#^ω^)    (´;ω;`)(´・ω・`)

ウェルロッド    SAA   オート9

 

「外 で や れ」

 

「ごめんなさい」

「申し訳ない。」

 

 そんなこんなで、室内を追い出された消化不良の二人は中庭で日向ぼっこをしていたG41に出会い、良い場所があると連れられ屋外射撃場へと案内されるのだった。

 

 

〜〜〜

 

 

「きゃっほー!私の勝ちだー!」

「すごい!SAAちゃんさすがです!」

 

 そう言いながら手をつなぎ嬉しそうに飛び跳ねるG41とSAA。

 

「見事だ。コルトSAA。」

 

 喜んでいる二人に、いつもの良い姿勢で近づいたオート9は話しかける。

 最後の一つの缶は、ちょうど真ん中辺りから上下に弾けており、SAAの勝利を物語っていた。

 

「貴方もやるわねマーフィ!」

 

 そう言いながら握手を交わす二人。何か通じ合うものがあったらしい。それはロマンか、ソウルか。

 そういったことは本人たちにしかわからないが、二人共に人々を守ってきた銃の名を冠しているだけに、気があったといったところだろうか。

 

「はい、お二人とも!お疲れ様のコーラをあげます!」

 

 いつの間にやらコーラの缶を3本持ってきたG41は、それを二人にも配る。

 

「きゃっほー!勝利のコーラは最高にうまい!ありがとうG41ちゃん!」

 

「すまない。Gr G41。雑用をさせてしまった」

 

「えへへ〜、もっと褒めて褒めて〜♪」

 

「「偉い偉い(。)」」

 

 コーラを飲みながら、頭を撫でられ喜ぶG41。それを見て、どこか満足げにしている二人だった。

 

 

 

 

ただ、G41には黙っていることが一つある。

 

 先程の六つ目の空き缶だが、確かに上半分が吹き飛んでおり、弾痕は確実にSAAの物だ。

 しかし、先程G41がコーラを取りに行こうとした時に見つけた、ちぎれた缶の上半分。しかもプルトップの滑り止め穴に9mm弾が食い込んでいた。

 ちらっ、と握手を交わす二人を見やるが、オート9が何も言わないので、G41は無言でそのままアルミ缶ごとグシャリと握りつぶし、二人には見せずに小さい金属ゴミ箱 に捨ててしまったが。

 

「もっともっと褒〜め〜て〜!」

 

「偉い偉い」ナデナデナデナデ

「偉い。偉い。」ナデナデナデナデ

 

 

 

 

 

〜〜〜〜〜〜

 

 

 

 

 

『そっか、マーフィはなかなかに馴染んでいるようで安心したよ』

 

「安心したよじゃないですよ、こちらは嫌な汗が出っぱなしです」

 

 基地司令室で、ライト指揮官とペルシカが通信席にて会話をしていた。指揮官の手元には、地域からの意見などが印刷された書類が握られている。

 

「黒いパトカーで市内を爆走していたとか、酔っぱらいを鼻フックしたまま投げ飛ばしていたとか、街のドーナッツ屋を食べ歩いてるだとか、痴漢のベルト金具を撃ち抜いたとか。まだ聞きます?」

 

『ハッハッハ、仕事もしているし、街にも溶け込んでいる。良いことじゃないか』

 

「勘弁してくださいよ、まったく。社長もすんなり受け入れちゃって」

 

『クルーガーはむしろノリノリだったよ? 詳しく話したら、

「これが上手く行ったら次は、[ ローギバーMk.Ⅱ ]か[ M1L1 ]辺りで一体」

と依頼をだね』

 

「何言っていやがるんですかあのヒゲ…」

 

 ライト指揮官は額に手を当て汗を拭う。最近は、G41に彼のことを気にかけるように頼んでいるため、ちょこちょこと報告書(という名のお手紙)が入るのだが、

 

《まとあてはじょうずです》

 

《どーなっつがおいしかったです》

 

《うぇるろっどちゃんのすとれすがまっはです》

 

等など、とりあえず問題がなさそうな?ことだけはわかってはいるが。ちなみに手紙はすべてカリーナによりファイリングされている。

 

 

『まぁまぁ。とりあえずマーフィはこのままそちら預かりということで良いかな?』

 

「…彼のおかげで皆がなんだかんだ楽しそうですからね。次からは事前相談をよろしくおねがいしますね?」

 

『了解したよ。まぁせめて、メンテくらいはこっちで持つから何かあったら来るように伝えて頂戴』

 

「確実に伝えますのでご安心を」

 

そう言って通信を切ろうとしたとき、またしてもペルシカが不穏なことをつぶやく。

 

『あ、後おまけで試作品を送っておいたから』

 

「え、ちょっとま『じゃあ伝えたからよろしく!』」

 

 そう言って通信は一方的に切れた。それとほぼ同時に、ドアがノックされ 92式 が入室してくる。

 

「指揮官さん、あの16Lab.からお届け物で…指揮官さん?」

 

 

 

 

 

 

「これじゃ 事前 じゃなくて 直前 でしょうがぁ…」

 




こいつ全然苦しむ人々救ってないな!?(あらすじ参照)

お読みくださったすべての皆様に感謝を。

決して作者が名前を口に出していない、本作の元ネタであるあの作品。
ご存知の方が多く、しかも敬愛するドルフロ二次創作の作者様方が、本作に目を通してくださったばかりか、ありがたいことに感想まで頂きました。本当にマーフィには頭を向けて眠れません。

更に作者が不眠症になるように、感想や評価、お気に入り登録などよろしくお願い致します!!
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