分身が斬る!   作:なおぼう

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ユージンとラバックが買い出しに出掛けると、ユートとと言う人に間違われたユージン。ダークヴルム達と遊ぶ約束をした。


首斬りを斬る!

ダークヴルム「おはよ!ユージン!」

 

『あぁ、おはよう。ダークヴルム』

 

そして俺は覇王眷竜達とリビングに行く。

戦いの時以外はカードの精霊って事で、帝具使い以外には見えない。

 

 

アカメ「おはよう。ユージン。今日の朝飯は麻婆豆腐のコロッケ乗せだ」

 

オッドアイズ「肉だ!僕の好きなヤツ!」

 

そう言って俺の分を食べる覇王眷竜達。

 

『あ、オイお前ら俺の分!』

 

ナジェンダ「はは、お前達は相変わらずだな」

 

『俺の飯…まぁ良いか…ダークヴルム達と遊ぶ時おやつとか買いに行くか…』

 

俺はこう見えてもナイトレイドに入る少し前からプロデュエリストとして活動しているから賞金は結構貰ってる。

 

 

『じゃあちょっと行ってくるぜ』

 

レオーネ「気を付けろよ〜」

 

 

 

 

 

 

 

____________________________

 

 

まず俺の朝飯を食う為に、カフェに入る。

 

「いらっしゃいませー。…!プロデュエリストの方ですよね!コチラへどうぞ!」

 

『どうも。ありがとうございます』

 

俗に言う営業スマイル。つまり愛想笑いを浮かべる。

そして席に着き、注文を見ていると俺の近くにいた人がコソコソと言っていた。

 

 

「プロデュエリストのユージン君よね。あの子のデュエル、あのズァークのデュエルみたいで好きだわ。器量もいいし」

 

少し恥ずかしいな。ダークリベリオンは相変わらず俺にスリスリと寄ってくる。

 

「けど、あの子もズァークも少し頭おかしいんでしょ?」

 

「え、そう?何処が?普通の子に見えるけど」

 

____あぁ、まただ。

 

「モンスターの精霊とか声とか言ってるらしいわ。

何も無いとこで話したり、何も無いとこに手を当てたり。」

 

「何それ〜。少し不気味ね」

 

____俺タチを否定する声だ……

 

オッドアイズ「…ユージン…大丈夫?」

 

『あぁ、平気だ…これくらい慣れている。

俺達とコイツらじゃ、住む世界が違うんだよ。

放っておけ』

 

オッドアイズ(本当にズァークに似てるなぁ…。分身だから当たり前か…。僕達はズァークもユージンも好きだ。

だからユージンを守らないと)

 

『すいません、帰りますね』

 

「え!?ちょ!ユージンさん!?」

 

店員が追いかけてくるが無視する。

この店は二度と来ないだろうな。

 

『さ、おやつ買って帰ろうぜ。』

 

それから俺はオッドアイズ達の菓子を買って行く。

そしてアジトに向かった。

 

 

その日は特に問題は無く過ぎていった。

そして、夢を見た。

 

____________________________

 

「さぁ、今日は風景画。つまり目に映る物を描いてください!」

 

小学校の図工の時間。そう言われた事がある。

だから俺はオッドアイズやダークリベリオン達を一生懸命描いた。画用紙ぎりぎでぐちゃぐちゃになっていたけど、ダークリベリオン達は嬉しそうだった。

 

 

ダークリベリオン「俺らを書いてくれるのは嬉しいな」

 

オッドアイズ「やったやった〜!」

 

俺は微笑んでオッドアイズ達を撫でる。

そして先生に出すと。

 

「…ユージン君?今日は風景画よ?」

 

『でも先生…僕、先生の言った通り見える物をそのまま描きましたよ』

 

「でもドラゴンはおとぎ話の中の話でしょう?

それにこんな色の人喰い植物は居ないわ。」

 

俺が描いた人喰い植物はプレデタープランツのダーリングコブラだ。その時は森で描いたから居たんだ。

 

___なのに。

 

「えっと…幻覚でも見てるんじゃ…」

 

それは遠回しに“頭がおかしい"と言っているのが幼いながら理解できた。同時に、【この世界は自分には合わない】とも思った。

 

 

それからだ。たまに異常な破壊衝動に見舞われるようになったのは。全てを破壊したいと思って来るようになったのは。

 

 

 

 

________________________

 

『……夢か。胸糞悪い夢な事だ』

 

気が付くと朝だった。

何故か最近昔の夢を見る。

しかも嫌な思い出ばかり。

 

 

頭を掻きながら大広間へと向かう。

 

ラバック「お、おはよーさん。今日はザンクの暗殺だぜ。」

 

タツミ「ザンク?何それ?」

 

マイン「知らないの?本当、田舎者ね!」

 

マインが挑発的に言うと、タツミからカチンと聞こえる。

 

シェーレ「すいません、私も分かりません」

 

『シェーレは忘れてるだけだろ』

 

 

ラバック「…首斬りザンク。元は帝国の監獄で働く首斬り役人だったんだ。大臣のせいで処刑する人数が多いから毎日毎日。繰り返し繰り返し。命乞いをする人間の首を切り落としていったんだ」

 

マイン「何年も続けている内に首を斬るのが癖になったみたい。」

 

タツミ「そりゃおかしくもなるわな」

 

確か討伐隊が結成された後に姿を消したんだよな。

 

タツミ「危険な奴だな!探し出して倒そうぜ!」

 

ブラートはタツミの頭に手を置き、言う。

 

ブラート「まぁ待てタツミ。ザンクは看守の持ってた帝具を奪って辻斬りになったんだ。二人一組で行動しねぇと…

 

 

お前、危ないぜ」

 

ブラートにバラが見える……

 

タツミ(別の意味で危ない気がする…)

 

ナジェンダ「チームは…アカメとタツミ。マインとシェーレ。ブラートとレオーネ。ラバックとユージンだ」

 

 

 

 

 

 

 

『持ち区はここだな』

 

ラバック「クソ!また男かよ!」

 

『んだよ悪かったな!』

 

ギャーギャーと言い合いをする。

俺達はまだ気付かない。__首斬りザンクの存在に。

 

 

 

 

 

 

 

ザンク「ん〜。愉快愉快。今日は沢山いるなぁ。

まず誰からにしようか」

 

そう言いザンクは帝具・スペクテッドを発動させ、アカメ達がいる場所、レオーネ達がいる場所…と見て行く。

 

そしてザンクはユージン達が言い合いしている所を見て、笑う。

 

 

ザンク「決めた。あぁ〜。愉快愉快。やっぱ辞められねぇな…?」

 

 

 

 

 

 

 

 

ラバック「出ないな〜ザンク。」

 

壁にもたれて言うラバ。

 

『だな。…オッドアイズ…手まで噛んでるぞ』

 

ダークヴルム「なぁ、喉乾いたぜ」

 

『そうか、なら水を汲んでくるぜ』

 

俺はそう言い立ち上がり、路地裏に水を組みに行く。

すると、何者かの気配があった。

 

バッと振り向くとそこにはライナが居た。

 

『ライナ?アカデミアから脱出したのか?次元超えてまで?』

 

 

するとライナは何処かに去っていく。

 

『待てよライナ!どこ行くんだよ!』

 

俺もそれを追う。

 

着いたと所は広い広間の様な所だった。

 

『なぁライナ?こんな所で何すんだ?デュエルか?』

 

ザンク「いいや?デュエルより楽しい事だよ」

 

そう言った瞬間、ライナがザンクの姿に変わった。

 

『うげ!お前かよ!』

 

ザンク「お前よりも親しみを込めて、首斬りザンクと呼んでくれよ」

 

と刃を出すザンク。

 

『…ざけんな。んな事知るかよ』

 

ザンク「うお〜!怖い怖い」

 

『思ってもいない事を言んじゃねぇよ。反吐が出る』

 

ザンク「まぁ良い。俺の干し首コレクションに加えてやるよ!」

 

『ぜってぇ嫌だっての!趣味悪ぃ!』

 

てか、さっきのライナがザンクなら…本物のライナは…まだアカデミアに…なら……早く…

 

『早く貴様を叩き潰してやらなくてはな』

 

ザンク「髪が逆立っていて怖い怖い。だが…愉快だなぁ!」

 

とザンクは俺に斬りかかってくる。

俺はそれを剣で防ぐ。

 

…ダークヴルムが喉乾かして待ってんだ。早く帰らなければ。

 

ザンク「ほう?ダークヴルムって誰だ?」

 

『言う義理などない』

 

ザンク「冷たいねぇ。」

 

俺はそう言うザンクを無視して斬りかかって行く。

ザンクには少し傷が出来たが殆ど避けられた。

 

『それが貴様の帝具か』

 

ザンク「正解。帝具スペクテッド。心を読んだりできるんだ」

 

ザンクがまた斬りかかって来る。だが、それはオッドアイズ達に防がれた。ダークリベリオンの上にはラバが乗っていた。

 

 

ラバック「やっぱザンクと戦ってたか」

 

『ラバ…それにオッドアイズ達まで…来てくれたのか。心強い限りだ』

 

それに。オッドアイズ達はえらく怒っているな。

 

オッドアイズ「ググルゥ…」

 

オッドアイズは唸ったかと思うと、ザンクに向かって赤黒い光線を勢い良く出した。

 

ザンクは未来視を使って避けたがそこには長い凹みが出来ていた。きっと当たったら一溜りも無いだろう。

 

ラバック「す、すげぇ…」

 

ザンク「中々やるねぇ。あぁ、愉快愉快。なら、これはどうかな?……幻視!!」

 

周りが一瞬静かになり、周りが赤黒く染まる。

ザンクだったソイツは、ライナに変わっていた。

 

ザンク「いくらお前でも、愛する者を手にかける事は不可能!愛しき者の幻影を見ながら死ね!ユージン!!」

 

ラバック「ユージン!そいつはザンクだ!」

 

ラバは糸で槍を作っている。

ライナ(ザンク)が駆け寄ってくる。

…俺はそれを斬った。

 

ザンク「な、何故だ…何故……」

 

『ザンクだった奴がライナに変わったら騙されねーよ。そもそもライナはアカデミアの野郎に捕まってんだ。

 

セキリュティが厳重だし脱出したとは考えにくい』

 

あっさりとライナを逃すわけない。アカデミアが…

 

ザンク「そうか…なぁ…ユージン。お前は声、聞こえるか?死人の……」

 

『いや?聞こえないな』

 

ザンク「そうか…俺も…もう、聞こえない……はは…愉快……愉快……」

 

そう言ってザンクは息絶えた。

 

ラバック「…帰ろうぜ」

 

『そうだな』


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