バビル・イン・ザ・ブラッド   作:橡樹一

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 2020/3/8 用語集追加


2話 船上の邂逅

 謎の式神から古城へ届けられた手紙には、夜に行われる船上パーティーへの招待状が同封されていた。何故か獅子王機関から送られたパーティードレスに身を包み、古城と雪菜は指定された港へと向かっていた。パーティーの開始時刻は午後10時となっており、到着まで余裕を持たせた行動となっている。

 

「しかし、なんで獅子王機関からドレスが送られてきたんだ?」

 

 古城の呟きに、雪菜は思わずため息をついた。

 

「先輩、いい加減自分の立ち位置を自覚してください。アルデアル公は第一真祖の使者という扱いでこの島に来ています。その場合、まず挨拶し尊重するべきはこの島を縄張りにしている第四真祖なんですよ?

 今回のパーティーのメインゲストは先輩になるんですから、獅子王機関としても相応の格好をしてもらわないと困るんです。会場に入っても、堂々としていてくださいね?」

 

 悪戯を注意する教師のように、雪菜は古城に人差し指を突きつけた。どこか幼い雰囲気を残す容姿の雪菜がするとどこか背伸びした印象になるポーズも、パーティードレスを着ているからか不思議な魅力を醸している。

 思わず見とれる古城に、雪菜は不審そうな表情を浮かべた。

 

「あの、やっぱりこのドレス似合っていませんか?」

 

 古城の沈黙を勘違いしたらしく、雪菜の顔が曇る。

 

「いやいや、すごく似合ってるって街中でその槍はまずいからやめろ!」

 

 褒めていたはずなのに、何故かギターケースへと雪菜の手が伸びるのを見て古城が慌てる。格納状態でケース内に収納されている槍の穂先をイメージし、古城は表情を引き締めた。

 

「顔がいやらしいですよ。本当にわかりやすいんですから」

「そ、そうですか」

 

 少し遅れて、古城は鼻の奥に血の気配を覚えた。吸血鬼のサガである吸血衝動は、性欲がトリガーとなる。これを見越しての牽制だったのかは不明だが、おかげで衝動に呑まれずに済みそうだ。

 そんな古城を見て、雪菜は心配そうにドレスを見る。

 

「やっぱり、このドレスはまずかったのかもしれません。生地も薄いですし、背中とスカートがこんなに……」

 

 雪菜はスカートの端を押さえながら、僅かに前かがみになる。

 

「いや、動きやすくていいんじゃないか? 似合ってるし」

 

 古城がフォローするが、雪菜はどこか納得していない。

 

「まあ、先輩がいやらしい人だということはわかりきっていましたから、今さらそれはいいです。アンダースコートも穿いてますし」

「アンスコなのかよ!?

 ああいや、別に変な期待をしてたわけじゃなくてな? 男ならそういう気持ちになるというか、そもそもそういう衣装でアンスコは反則というか、なんか知らないままの方がよかったというか」

「あまり女性の下着について大声で話さない方がいいですよ。まったく、先輩は……」

 

 必死の弁明で墓穴を掘りまくる古城に、呆れたようなため息をつく雪菜。見る者が見たらいちゃつくカップルにしか見えない光景なのだが、これで当人たちは至って真剣なのだ。

 ふと、古城の目が雪菜の髪飾りを捉えた。私物を持たず、着飾るといった行為に殆ど無頓着である雪菜の持ち物としては珍しい、どこか洒落っ気のある十字架を模した品である。

 

「姫柊、その髪飾りは?」

 

 古城の指摘に雪菜は驚いたような表情を浮かべ、すぐに懐かしそうな眼をした。

 

「高神の杜にいた頃、紗矢華(さやか)さん……ルームメイトの子から貰ったんです。変ですか?」

「いや、似合ってると思うぞ。

 でもルームメイトってことは、その子も剣巫なのか?」

 

 古城の返事に、雪菜は素直に嬉しそうな笑みを隠さない。どこか友人を自慢するようにも見える。

 

「いえ。獅子王機関の攻魔師ではありますが、剣巫ではありません。私よりも1つ年上で、もう正式な任務に就いているんですよ?」

「へえ、そこまで言うってことは仲が良かったんだな。ちょっと会ってみたい気がする」

 

 その言葉を聞き、雪菜は表情を曇らせた。

 

「どうした?」

 

 雪菜の豹変ぶりに古城が足を止め、顔を覗き込む。

 

「合うとすれば、浩一さんに同席してもらった方がいいですね。下手をすれば、命を狙われかねませんから……」

「は?

 おい姫柊、それってどういう」

「ほら先輩、船が見えてきましたよ?」

 

 古城の疑問を封殺するように、雪菜は目的地である巨大なクルーズ船を指差した。古城は出鼻を挫かれた形となり、仕方なく話題を切り上げて歩調のペースを上げることとした。

 数分後、招待客で賑わう桟橋に到着した2人は、招待状の確認が来るまでの時間を持て余していた。

 

「オシアナス・グレイヴ……洋上の墓場か。吸血鬼の船とはいえ、趣味の悪い名前だ」

 

 古城の呆れた声が響く。

 不吉な名前とは裏腹に、洋上でライトアップされている船体は宮殿のような華やかさと城の如き威容を周囲に誇示している。

 

「しかしこれが個人の持ち物か。戦王領域の貴族ってのはどれだけ金持ちなんだか」

「これだけのものを動かせるという、示威行為も目的なんでしょう。吸血鬼が海を超えられないというのは迷信ですが、能力が制限される海上を堂々と船……それも武装の無い民間船で渡ってくるだけの余裕と力がある。そういったメッセージを周囲に与える事ができますから」

「ふーん……貴族ってのも色々と面倒なんだな」

 

 雪菜の解説に感心しつつ、古城は周囲の招待客たちを見渡す。ニュースでよく見る顔、絃神島の要人たちが殆どだ。

 

「姫柊はメインが俺って言ってたけど、どうにも浮いてるな」

「もう、先輩がそんな気構えでどうするんですか!」

 

 気後れした古城とはっぱをかける雪菜。その様子を船上から眺める影があることに、2人は気が付かなかった。

 

 

 

 それからすぐに招待状のチェックが終わり、船上に上がった古城はさらに強くなった場違いな雰囲気を全身で感じていた。料理も調度品も一流のものが揃えられており、その間を歩くゲストはそれを当然のものとして扱っている。

 

「はぁ……で、俺を招待した張本人はどこにいるんだ?」

 

 居心地の悪い会場を見渡しながら、古城はひとりごちる。このどうにも慣れない華美な空間で、自分を招待したアルデアル公なる人物を探すだけでも一苦労だろう。

 

「恐らくアッパーデッキに……先輩!?」

 

 雪菜は古城の顔を見ると、突然表情を引き締め腕をつかんだ。乗船してから、どこか違和感を覚え続けてきた古城は抵抗せず視線を雪菜と合わせる。心配そうな雪菜の瞳には、うっすらと赤みが差した瞳を持った、犬歯が伸びつつある古城の顔が映っている。

 

「ああ、心配かけてごめんな。おかげで少し落ち着いてきた」

 

 目を閉じ数度の深呼吸の後に瞳を覗くと、そこにはいつのも通りの古城の顔が映っていた。

 船に乗ってから古城が抱き続けていた奇妙な感覚。かつて所属していたバスケチームで味わった、試合直前の高ぶりに似ている。強大な同胞の接近に、古城の吸血鬼としての〝血〟が――血に眠る眷獣達が、強敵との遭遇を予想し滾っているのだ。

 間違いなく、吸血鬼の貴族はこの近くにいる。

 

「姫柊、たしかアッパーデッキって言ってたよな。どうやって行くんだ?」

「こっちです、先輩」

 

 雪菜は上層部に繋がる階段を指差し、招待客で込み合う通路を先導する。すぐ後をついていこうとする古城だが、人が多いせいかうまく進めない。雪菜はそんな様子を見てクスリと笑い、古城に手を差し出した。古城も何の疑問も持たず、握り返そうと手を伸ばす。

 殺気と共に振り下ろされた銀の光が古城を襲ったのは、その直後だった。

 

「せいっ!」

「うおっ!」

 

 咄嗟に飛び退いた古城の眼前を、鋭く研がれたフォークの先端が通りすぎる。

 下手人は若い女性だった。女性にしては高い身長に、チャイナドレス風の衣装がよく似合っている。

 

「あら失礼、手が滑ってしまって」

 

 悪びれない女性に、古城も不快感を覚える。

 

「いったいどう手が滑ったら人に向かってフォークを振り下ろせるのか教えて欲しいんだが?

 てか、気合入れてたよな聞こえてたぞ!」

「あなたが、欲望剥き出しの手で雪菜に振れようとしたからよ。暁古城」

「なに?」

 

 見知らぬ少女に名を呼ばれ、古城は警戒を強める。冷ややかな目をした少女と睨みあう形となり、互いの空気が張り詰めていく。

 

「誰だ、お前?」

 

 警戒を続けながら古城は問う。周囲にいた招待客も、剣呑な空気を感じ取ってかざわめきだす。

 招待客に流されていた雪菜がその場に戻ってきたのは、2人が行動しようとした瞬間だった。

 

「紗矢華さん!?」

 

 変化は劇的だった。今まさに古城へと踏み込むはずだった少女の脚は角度を変えて雪菜へと向かい、ポニーテールでまとめた長い髪をたなびかせながら抱きついた。

 

「雪菜、久しぶり!」

 

 花のような笑みを浮かべ、頬を雪菜へと擦り付けている様子は、飼い主にじゃれつく大型犬をイメージさせる。

 

「ああ、無事でよかった。獅子王機関が私の雪菜を第四真祖の監視役に選んだって聞いた時は、なんてむごい仕打ちをするのかって思ったわ!」

「あの、紗矢華さん?」

「でももう安心してね雪菜! ここの変質者があなたに指の一本でも触れようとしたら、社会的にも肉体的にも即座に抹殺してあげるから!」

「さ、紗矢華さん! さすがにちょっと……」

「おい、誰が変質者だ」

 

 無防備な紗矢華の後頭部に、古城の手刀が吸い込まれた。雪菜にむしゃぶりついていた紗矢華はその一撃で我に返ったように振り向き、雪菜を庇うように背に隠す。

 

「そうね。失礼したわ、ド変態真祖。とりあえず5メートルほど離れていただけるかしら? それと両目を抉っていただけると有難いわ。雪菜が穢れてしまうもの」

「抉るか! おい姫柊、なんなんだよこいつは!」

 

 うんざりした古城に対し、雪菜は申し訳なさそうにしている。

 

煌坂紗矢華(きらさかさやか)。獅子王機関の舞威媛よ。あほつき古城」

「あ、か、つ、きだ。言うほど似てないだろ!」

 

 何故か険悪さを隠さない紗矢華に対し、古城も一切の遠慮をしない。衆人環視の状態でこんな言い争いをしていれば悪目立ちをしそうなものだが、雪菜がいつのまにか人払いの呪術を使ったらしく、周囲の人間がこの騒ぎを気にする様子は無い。

 

「ったく。

 姫柊、舞威媛ってなんだ? 剣巫とは違うのか?」

 

 先程のやり取りを無視するように古城が雪菜に聞く。意図を読み取った雪菜は小さく首を振った。

 

「はい。どちらも同じ攻魔師ですけど、修めている業が違うんです」

「業?」

 

 古城の疑問に、紗矢華はどこか得意げに胸を張る。

 

「舞威媛の真髄は呪詛と暗殺よ。私が来たからには、もう雪菜に破廉恥なまねができるとは思わないことね!」

「したこと無いわ! なんなんださっきから!」

 

 互いに激高し、睨みあう古城と紗矢華。その様子にため息をつきながら雪菜が割って入る。

 

「ところで、紗矢華さんはどうして日本に? 外事課で多国籍魔導犯罪を担当していたんですよね?」

「今もそうよ。あなたと同じ、吸血鬼の監視役としてこの島に来たの」

「私と、同じ?」

 

 アッパーデッキへ通じる階段の前に立ち、仕切り代わりのパーテーションロープを取り外しながら紗矢華は続ける。

 

「この船の持ち主であるアルデアル公の監視よ。彼に絃神島の住民を害させないよう、監視するのが私の任務。

 今は彼の頼みで、貴方たちを案内しに来たのよ」

 

 敵意を隠そうともせず、紗矢華は2人を先導して階段をのぼる。本来であれば不機嫌さを隠さないであろう古城が、その後を黙ってついていく様子を雪菜は心配そうに見つつ後に続いた。

 古城が紗矢華に敵意を向けなくなった理由は1つ。強大な吸血鬼に近づいていると、真祖の血が知らせているからだ。貴族と呼ばれこれだけの権力を許されている以上、生半可な実力ではないだろう。対する古城はまともに操れる眷獣は一体のみの名ばかり真祖である。まともに戦っては勝ち目など無い。

 不安を押し殺しつつ、ついに古城は上甲板へと出た。

 広々とした空間に、男が一人立っている。下手のいい白スーツを着こなす美男子で、高い身長に反して威圧感は無い。

 

 瞬間、男の身を閃光が包み込んだ。

 

「――先輩!」

 

 真っ先に反応したのは雪菜だった。ギターケースから槍を引き抜き、古城を庇わんとする。その雪菜を庇うために、紗矢華も動いた。どちらも瞬きする間の反応だ。

 しかし、その機敏さを持ってしても、閃光は防げない。

 

 男が放った閃光の正体は、輝きを放つ炎の蛇だ。灼熱を纏う吸血鬼の眷獣が、流星と見紛う速度で撃ち出される。狙われた古城は反応すらできず、何が起こったのか理解もできない。

 

「ぐ……ああっ……!」

 

 反応したのは古城の眷獣だった。第四真祖の使役する十二の眷獣の内、唯一古城が制御できる五番目の眷獣〝獅子の黄金(レグルス・アウルム)〟の雷槌(いかづち)が、宿主を守らんと外敵を弾いたのだ。反発し合う魔力が床を焦がし、大気を揺らす。

 ほんの数瞬の内に、眷獣は互いを喰らい合うようにして姿を消した。

 

「流石は第四真祖。この程度の眷獣では傷もつけられないねェ」

 

 今しがた眷獣を放った下手人が、拍手をしながらゆっくりと古城たちへ歩み寄る。上甲板に上がった時の、威圧感の無い姿からは想像もできない圧倒的な魔力。放たれた眷獣など、この貴族が持つ力のほんの片鱗だということを否が応にも理解させられる。

 警戒をする古城を前にした男がとった行動は、古城の意表を突いた。

 

「御身の武威を検するが如き非礼な振る舞い、衷心よりお詫び申し立奉る。わが名はディミトリエ・ヴァトラー、我らが真祖〝忘却の戦王(ロストウォーロード)〟よりアルデアル公位を賜りし者。今宵は御身の尊来をいただき恐悦の極み」

 

 片膝をついた恭しい貴族の礼から見事な口上を述べられ、古城の方がうろたえることとなる。

 

「あんたが、俺を呼んだアルデアル公なのか?」

「そうとも。

 初めましてと言っておこうか暁古城。我が愛しの第四真祖よ!」

 

 受け入れるように両手を広げ、ヴァトラーは愛おしげに古城を見つめた。あまりの衝撃に古城は固まり、雪菜は唖然とし、紗矢華は頭を抱える。

 そんな混沌とした空気を破壊したのは、再び響く拍手だった。

 

「ふうん。誰かな君は? ここは今客人の立ち入りを制限しているはずなんだけどねェ」

 

 ヴァトラーの視線が捉えたのは、いつのまにか階段傍に立っていた中年男性だった。傍には美しい女性をつれ、どこか不敵な表情を浮かべている。

 

「誰とは失礼だな。君が招待してくれたんじゃないか」

 

 ヴァトラーの問いにも一切怯まず、男性は言葉を続ける。胸には人工島管理公社の社章が輝き、樋口源次郎の名が記されていた。

 

「たしかに、人工島管理公社の樋口源次郎氏は招待した。でも、たかが公社の上級役員であるはずのあなたが、どうやってこの場の誰にも気取られずに階段を上がってこられたのかな? しかもお連れの女性まで」

 

 ヴァトラーの指摘に、古城ははじめて獅子王機関の攻魔師2人が臨戦態勢を取っていることに気が付いた。武器こそ抜いていないものの、何かあればすぐさま取り押さえられる位置を確保している。

 

「それに、樋口氏は今下の階でプールを楽しんでいるようだ。化けるならばもっと慎重に相手を選ぶべきだったね!」

 

 樋口の姿を借りた男に対して、ヴァトラーは容赦なく眷獣を解き放った。人間が受ければ一瞬で塵も残らず焼き尽くされるであろう熱量が、大気を駆ける。

 

「やめ……」

 

 古城が言い終わる前に、眷獣は四散した。目標に命中したわけではない。突如出現した壁に阻まれ、その身を散らしたのだ。

 

「これは……」

 

 それは、巨大な掌だった。金属で構成された右手が海中から伸び、ヴァトラーと男を隔てている。それもただの金属では無く、表面に数多の術式が刻まれた魔術装甲である。

 

「招待されたと言ったはずだぞ。騒がれても面倒だから、この姿を借りたに過ぎない」

 

 宙を舞うように1枚の紙がヴァトラーへと届けられた。明らかに自然の動きではないのだが、一切の魔力反応が無い。

 ヴァトラーは無造作に紙を手に取り、それが自身の出した招待状であることを確認した。そして招待客の名は――

 

「ふ、ふふふ……」

 

 ヴァトラーは不気味に身を震わせ始めた。あふれ出る歓喜を押さえきれず、ついには爆発する。

 

「ハッハハハハハハ! まさか来てくれるとは思っていなかった! よく来てくれた! 招待してみるものだ!」

 

 掌がゆっくりと動き、隠されていた男が露わになる。そこに樋口と名乗っていた男、そして傍にいた女は存在していなかった。

 

「これだけ荒っぽいまねをされるとは。ポセイドンを控えさせていて正解だった」

 

 赤く燃える髪に、うっすらと輝く瞳。傍には黒豹を従えた、青年がそこに立っていた。

 

「よく来てくれたバビル2世。最強の〝過適応能力者(ハイパーアダプター)〟よ!

 一度話してみたかったんだ!」

 

 ヴァトラーの声に、雪菜と紗矢華は驚きを隠せなかった。獅子王機関の所属する国家安全委員会が協力を要請する個人。ほとんど噂でしか知りえなかった人物が、目の前にいるのだ。

 暁古城、ディミトリエ・ヴァトラー、そしてバビル2世。それぞれ単独でもこの人工島を沈める事ができる3者が一堂に会している。何かの間違いで戦闘が始まれば、会場である〝オシアナス・グレイヴ〟は一瞬で消し飛ぶだろう。

 

「さて、どのような用件で招待したのか。聞かせてもらおうか、アルデアル公?」

 

 バビル2世の言葉が、甲板上に響き渡る。

 会談は、今から始まるのだ。




 魔術の存在する世界で塔やバビルが何の対策も立てないとは思えなかったため、ポセイドンに魔術装甲が追加されました。
 ほかにも強化された部分はありますが、作中で追々出していきます。


 ストライク・ザ・ブラッド 用語集

 人物

 煌坂紗矢華 きらさか-さやか
 ストライク・ザ・ブラッドヒロイン。
 獅子王機関所属の舞威媛であり、雪菜の元ルームメイト。
 並々ならぬ実力を持つ攻魔師であり、吸血鬼の要人警護を任されるほどに一定の信頼もある。
 雪菜に対して変質的な執着を見せ、無意識に仲の良さを見せつける古城を目の敵にしている。

 ディミトリエ・ヴァトラー
 アルデアル公国の君主であり、第一真祖の臣下。
 〝旧き世代〟に分類される強力な吸血鬼であるが、その中でも武闘派として知られる。
 重度のバトルジャンキーであり、戦いこそ最高の暇つぶしと認識している。

 忘却の戦王 ロスト・ウォーロード
 第一真祖の通称。72体の眷獣を従える吸血鬼の覇王であり、現在の世界情勢を形作った聖域条約の立役者でもある。
 彼の系譜からなる吸血鬼はD種と呼ばれるが、彼らのイメージが吸血鬼全般のそれに最も近いため、広義では吸血鬼全般をD種と呼称することが多い。

 施設・組織

 洋上の墓場 オシアナス・グレイヴ
 ディミトリエ・ヴァトラー所有の豪華客船。
 船上でパーティーを開けるほどに設備は充実しており、屋外プールや大規模な浴室といったレジャー設備も備えている。

 種族・分類

 剣巫 けんなぎ
 獅子王機関に所属する攻魔師の肩書の1つ。
 対魔族戦闘のエキスパートであり、近接格闘戦のほか霊視能力を利用することで、魔族を打ち倒す戦闘職。
 雪菜は剣巫を名乗っているものの、修業期間を正式に終える前に監視任務へと送り出されたため厳密には剣巫見習いであった。

 過適応能力者 ハイパーアダプター
 魔術や呪術に頼らず異能を引き起こす人間。発揮する能力に統一性が見られないため、研究自体がほとんど進んでいない。

 舞威媛 まいひめ
 獅子王機関に所属する攻魔師の肩書の1つ。
 呪詛と暗殺を得意とする後方支援型の職。現在の情勢下では暗殺任務はほとんど発生せず、大半が潜入や要人警護といった公になる任務となっている。
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