バビル・イン・ザ・ブラッド   作:橡樹一

45 / 81
2話 機械化人形襲来

 モノレールの駅から古城が居を構えるマンションまで、そこまでの距離は無い。立地条件から中々の高級住宅ではあるのだが、多国籍企業であるMARの医療部門、それも主任研究員を務める暁深森の財力からすれば丁度いいランクといえるだろう。

 昼間の住宅街ということもあり、人影が殆ど無い道を歩いていると、正面から浩一にとって見慣れた2人組が歩いてきた。ギャル風の格好をした女子生徒と、髪を逆立てヘッドフォンを首に掛けた男子生徒だ。浩一と生徒たちはほとんど同時に互いを視界にとらえる。

 

「げっ、浩一さん!」

「えっ、なんでこんなとこに!?」

 

 実に気まずそうな表情と声を上げた2人組、藍羽浅葱と矢瀬基樹へ、浩一はため息をつきながら質問をする。

 

「藍羽さんに矢瀬君、2人こそ何故ここに?

 昼休み中とはいえ、学校からの外出は基本認められていないよ?」

「えーっと……すいません、古城のやつが体調崩したって聞いたもんで。午後一の授業が自習になったんで、時間利用してお見舞いに行こうって浅葱を誘ったんですよ」

「ちょ、言い出したの私ですから! 基樹、余計なこと言うなっての!」

 

 下手なごまかしは通らないと理解しているのか、生徒2人はあっさりと自白した。相手を売るのではなく互いに庇いあうのは、確かな信頼関係の証だろう。

 

「はぁ……友を思っての行動ということで今回は見逃すけれども、本来であれば結構な問題であるということを忘れないように。万が一何かしらのトラブルが発生した場合、責任を追及されるのは君たちの担任である南宮教官だということを肝に銘じておくこと。

 必要以上に言っても意味は無いからこれ以上は言わないよ。授業開始までには間に合わないだろうけど、出来る限り迅速に学校まで戻りなさい」

「いいんですか?」

「学校に報告から保護者に連絡を入れた方がいいかな?」

「いえいえぜひこのまま穏便にお願いします!

 浅葱お前余計なこと言うなよ!」

 

 慌てた矢瀬が引きずるようにして浅葱を引き離し、生徒2人はモノレールの駅へと消えていった。その後ろ姿を少し見守り、浩一は改めて古城のマンションへと向かった。

 マンションの入り口に着き硝子の扉を潜ろうとしたところで、浩一の優れた聴覚が異音を捕らえた。聞きなれた声で、呪力を発現するための発声が響いたのだ。同時に、何か細いものが軋むような鋭い音も。

 声の主である雪菜は、古城とじゃれ合う時に冗談でも呪法を乗せた打撃を繰り出す性格ではない。同時に、彼女が修めた剣巫の技術には糸を使った技は存在しない。

 音の原因を探るべく上を見上げた浩一の目に、宙を這いあがるようにしてマンションの屋上へと向かう何者かが映り込んだ。距離が距離だけに詳しく見えるわけではないが、動きからして宙に糸を張りそれを利用して移動しているのだろう。そして、人影が移動していたのは古城と雪菜の部屋付近だ。

 弾かれるように、浩一は一路屋上目掛けて走り出した。

 

 

 

 人形の退避した屋上では、時代遅れのパンクロッカーのような恰好をした男性と美しい人工生命体(ホムンクルス)、そして槍を構えた雪菜が対峙していた。

 

「なるほど、スワルニダがあんまりあっさりと引くからどうしたのかと思えば、獅子王機関の剣巫か。アスタルテの眷獣に送り込まれる魔力を辿ってみれば、また意外な連中に当たったもんだ。なあ、スワルニダ?

 こりゃ、第四真祖の噂も眉唾じゃないのかもな」

 

 男の声に応えたのは、先程まで宙に張った糸で古城の部屋を監視していた少女だった。美しい外見に相応しいドレスを身に纏っているのだが、左腕から先は無骨な刃へと変じている。

 感情を移さない緑色の瞳が、雪菜と彼女が握る槍を静かに観察していた。

 

人形師様(マイスター)、当該剣巫の装備は、オリジナルの七式突撃降魔機槍と推定されます。蓋然性は八十八パーセント――」

「なるほど、あの殲教師殿がデータを持ってきた時は不思議に思ってたんだが、まさかまだこの島にいたとはな……1つ謎が解けたぜ。

 察するに、キーストーンゲートでオイスタッハを止めたのもあんたってわけか」

 

 人形師の言葉に耳を貸さず、雪菜は油断なく槍を構えている。その穂先にいる少女の正体に、雪菜は気がついていた。

 

人工生命体(ホムンクルス)……いえ、自動人形(オートマタ)ですか……!」

「せっかくなんだから人造人間(ヒューマノイド)とでも呼んでほしいねぇ。スワルニダは俺の持つすべてを注ぎ込んだ最愛の女性だ。そこらの量産品とはわけが違うんだぜ?」

 

 人形師が抱き寄せたスワルニダの反応は、とても人工生命体(ホムンクルス)とは思えないほどに自然なものだった。

 だからこそ、雪菜の構える槍の穂先が怒りで揺れる。

 

人工生命体(ホムンクルス)を素体にした自動人形(オートマタ)の製造は、聖域条約で禁止されているはずです」

 

 雪菜の指摘通り、人形師がスワルニダに行った施術は発覚すれば厳重な処罰が下される一級の禁忌事項だ。

 少し考えれば当然のことだろう。完成度の高い人形を創り出すために、人工生命体(ホムンクルス)とはいえ1人の人間を切り刻み機械と生命体の複合物へと変化させる。スワルニダはもう生き物とも機械ともいえない、中途半端な存在と化してしまっているのだ。そう、文字通りの〝生ける人形〟へと。このような行為が、道徳的に許されるわけがないのだ。

 しかし、雪菜の非難を人形師はあっさりと受け流す。

 

「聖域条約、ねぇ……芸術の価値を理解することもできない凡愚共に〝永遠〟すらをも生み出す俺の才能を縛れるとでも?」

「なにを、言っているんですか?」

「俺が作り出すのはただの人工生命体(ホムンクルス)じゃない、芸術品なんだよ。彫刻家は石や木から、画家は布と染料から作品を生み出し、すぐれた作品は永遠に人々から讃えられ続けるだろう?

 俺が作品を生み出す素材がたまたま人工生命体(ホムンクルス)というだけさ。俺の死後も生き続ける〝永遠〟のアートを生み出すためのな」

「そんなことのために、彼女を自動人形(オートマタ)に……!?」

 

 あまりの怒りに頭が真っ白になる雪菜だったが、視界の端でただ会話を聞くスワルニダを見て脳裏に引っ掛かりを覚えた。そう、雪菜は知っているのだ。生命を弄ぶような外法を使い生み出された、もう一つの実例を。

 

「まさか、アスタルテさんを造ったのも……?」

「ああ、俺が造った。オイスタッハ殲教師の依頼でな。

 本当であれば数週間も生きられない欠陥品なんぞどうでもよかったんだが、あれが〝永遠〟を手に入れたってんなら話は別だ。ちょっと連れ戻そうと思ってる」

 

 悪びれる様子もない人形師の言葉に、雪菜は眉を顰めた。

 

「アスタルテさんを、連れ戻す?」

 

 アスタルテは、本来吸血鬼にしか扱えない眷獣を体内へと植え付けた試験体だ。吸血鬼が持つ無限ともいえる負の生命力と膨大な魔力を喰らって現界する眷獣へ、人工生命体(ホムンクルス)であるアスタルテはその命を削って喰らわせていた。その結界、彼女の命は持ってあと数週間と言われるまでに消耗していたのだ。

 しかし、古城が眷獣の支配権を無理矢理奪い取り、代わりに魔力を分け与えるようになってから状況は変わった。仕送りされる魔力のおかげで、アスタルテはほとんど負荷無しに眷獣を扱えるようになったのだ。世界で唯一の、真の意味で眷獣と共存できる人工生命体(ホムンクルス)へと、彼女は変化したのだ。

 

「アスタルテさんを連れ戻して、どうするつもりですか?」

「そんなの決まってんだろ察しが悪いなぁ。スワルニダの部品にするんだよ。これで彼女は至高の芸術品へとまた一歩近づく」

「そんなことはさせません。獅子王機関の剣巫の権限で、あなたをここで逮捕します」

 

 右手で槍を構えながら、雪菜は左手に呪符を握った。呪力を注いで投げつければ、即座に捕縛用の式神が生み出されるだろう。

 アスタルテに手を出すのであれば、雪菜は全てをかけてそれを阻止するだろう。彼女の罪はすでに裁かれ、戦い以外の喜びを享受しているのだ。その日常を壊そうとする人形師を、雪菜は怒りを込めて睨みつける。

 しかし人形師は、そんな雪菜の身体を嘗め回すように観察し、感想を漏らした。

 

「ふぅん……。

 お前、綺麗な皮膚してるな」

「な、何を……」

「丁度いい、スワルニダの皮膚を張り替えようと思ってたところだ。

 喜べ、お前も〝永遠〟の一部にしてやるよぉ」

 

 歪んだ欲望の目線に晒され、雪菜の全身に悪寒が走る。直後、スワルニダの右腕が上げられる。

 彼女の指先に結ばれた透明な糸が引かれ、その先にあった大型のスーツケースが勝手に開いた。内部から戦闘用の人形が飛び出し、雪菜と向かい合う。

 その数2体。球体関節を持ち、四肢そのものが斬撃を与えられるように鋭い作りになっている純粋な自動人形(オートマタ)だ。古城の部屋に雪菜を発見した時点で、この数的有利を作り出すために人形師はあえて屋上へと戦場を移したのだろう。

 

「ヘルシリア、スアーダ、戦闘状態で起動。統合演算開始。執行せよ(エクスキュート)――」

 

 攻撃を命じられた人形たちが、昆虫のような複眼を輝かせて左右から雪菜を挟撃する。一部のズレも無い完全な同時攻撃だ。

 だからこそ、襲撃者にとってはわかりやすい付け入る隙となった。

 

「鳴雷!」

 

 突如屋上の淵から飛び上がった人影が、呪力を乗せた回し蹴りを2体の人形へ叩き込んだ。機械的な機動を読み切り、両方の人形が間合いに入った瞬間を狙った完璧な不意打ちだ。

 吹き飛ぶ人形を後目に、人影は雪菜を庇うように着地する。その姿を見た雪菜は、思わず叫んだ。

 

「浩一さん、何故ここに!?」

「丁度さっき古城君のお見舞いに来たところだったんだけど、彼の部屋から屋上へそこの人形が昇って行くのが見えてね。万が一を考えて壁を駆け昇ってきた」

「壁を、ですか?」

 

 言われてみれば、浩一が登場した屋上の淵の外に階段は無い。壁の僅かな取っ掛かりや備え付けのベランダを利用し、浩一は文字通り屋上まで跳んできたのだ。

 唖然とする雪菜をそのままに、浩一は身分証代わりの資格認定証(Cカード)を提示する。

 

「国家攻魔官の山野浩一だ。自動人形(オートマタ)による殺人未遂に加え、そこの違法改造された人工生命体(ホムンクルス)の違法所持現行犯だ。大人しく投降しろ」

 

 浩一の勧告に、人形師は実につまらなさそうに息を吐く。

 

「ったく、男の皮膚はいらねーっての。

 スワルニダ、適当にやっちまえ」

命令受諾(アクセプト)

 

 スワルニダの動きに練度して、2体の人形が戦闘に復帰した。蹴られた跡は大きく陥没しているが、動きを見るに大きな影響は出ていないようだ。

 

「姫柊、銀髪の人形をやれるか。私が2体を引き受ける」

「任せてください。あの男はいいんですか?」

「私が警戒しておく。何かあったら止めるから気にせず攻めろ」

「わかりました。大丈夫だとは思いますが、お気をつけて」

「そちらこそね」

 

 浩一と雪菜の会話が終わると同時に、計3体の人形が一斉に襲い掛かってきた。雪菜は槍でスワルニダを迎撃し、浩一は徒手空拳でヘルシリアとスアーダとそれぞれ呼ばれた人形を引きつける。2体の人形は果敢に四肢の刃を振るい続けるのだが、浩一には一切の斬撃が掠りもしない。

 

「動きは速いが単調なだけか。今度はこちらから行くぞ!」

 

 人形の攻撃を回避し、ある程度の攻撃パターンを読んだ浩一は一転攻撃に転ずる。流れるような連撃で2体の人形を翻弄し、一撃一撃と確実にダメージを蓄積させていっている。たしかに、戦闘用にチューンされた自動人形(オートマタ)は素早く、一撃一撃が人間を容易に殺傷できるほどに重い。しかし、その攻撃はいくつかのパターンが組み合わされたものだ。もちろんただの人間であれば問題にならないが、浩一……いや、バビル2世ほどの実力者が相手ではそれは単調に過ぎる。

 アスタルテやスワルニダのような最高級品であれば、戦闘にパターンを造るような真似をせずに済むが、戦闘用と割り切った自動人形(オートマタ)にそこまでの工夫をする者も少ないだろう。パターンの組み合わせをしている人形師ですら珍しい部類なのだから。

 

「若雷!」

 

 ついに浩一の呪力を乗せた攻撃が直撃し、スアーダの腹部が内側から弾け飛んだ。

 

 

 

 一方雪菜だが、スワルニダを相手に一進一退の攻防を演じていた。スワルニダは機械化で強化された身体能力を、自動人形(オートマタ)特有の高い演算能力を元に動かし目標を殺すために襲い掛かっている。対する雪菜は、剣巫の未来視によってその動きを読み、槍のリーチを利用してスワルニダの動きを潰しつつ反撃を繰り返していた。

 黒死皇派のテロから、稀にとはいえ浩一との訓練を欠かさず行ってきた結果が今実っている。そうでなくては、もう少し接戦となっていただろう。

 

「なるほど、剣巫の未来視か。まさか自動人形(オートマタ)の演算に対応できるほどだとは思ってなかったぜ」

「獅子王機関の剣巫を、嘗めないでください!」

 

 観戦する人形師の感想に、雪菜は律儀にこたえながら呪符を放つ。飛び出した式神は四方からスワルニダを襲撃するが、その全てが彼女の両腕から飛び出した刃物で切り裂かれ呪符へと戻った。

 

「当該剣巫の脅威度を更新。人形師様(マイスター)、内臓武器の使用許可を求めます」

「やれ。あまり肌を傷つけるなよぉ?」

命令受諾(アクセプト)執行せよ(エクスキュート)――」

 

 感情の無い声と共に、スワルニダの腕が展開する。内蔵されていた対人用の火器が姿を見せ、眼を見開く雪菜へと火を噴く瞬間に横から人形の上半身がスワルニダ目掛けて勢いよく飛来した。

 攻撃を中断し、無言で回避したスワルニダとは対照的に、人形には顔を歪め飛来先を憎悪の目で睨みつけている。その傍らへ、ヘルシリアが戦闘態勢を保ったまま着地した。

 

「スアーダ……芸術を理解しない凡愚が、よくも機能美の結晶を破壊してくれたな!」

「その程度で機能美の結晶とは笑わせてくれる。

 その残骸を見ればわかるだろうが、お前の人形は私の敵じゃなかった。二度目になるが、無駄な抵抗はやめて投降しろ」

 

 浩一の勧告を聞き流し、人形師の脳は高速で動いていた。現状は圧倒的に不利であり、撤退が正解だろう。しかし、剣巫の肌は見逃すには惜しい質だ。スワルニダの機能を全開放してヘルシリアと共に襲い掛かれば、隙を突いた自分の魔術で剣巫を倒すことはできるだろう。だが、その場合自信作である戦闘用の機械人形(オートマタ)を一方的に破壊する男と一対一で対峙しなければならない。人形たちが目標の肌を収穫するまで、果たして耐えられるのか。

 悩む人形師の前に、さらなる予想外が登場した。

 

「おいおい、人の家の屋上でさっきから何騒いでんだ? うるさくて目が覚めたじゃねーか」

「先輩……?」

 

 気だるげな雰囲気を纏って登場した古城に、雪菜は困惑を隠せない。吸血鬼風邪と聞いていた浩一も、薬すら飲まずに動くことができている現状に違和感を覚えた。

 

「くそっ、新手かよ」

 

 苦々しく吐き捨てる人形師に向かって、古城は獰猛な笑みを向けた。まるで、弱った獲物を見つけた肉食獣のように。

 今までにないほど濃厚な魔力が、屋上全体を覆い始めた。




 ストライク・ザ・ブラッド 用語集

 人物

 藍羽浅葱 あいば-あさぎ
 ストライク・ザ・ブラッドヒロイン。
 その驚異的なプログラム技術を買われ、人工島管理公社の重要な外部委託先となっている。
 電子機器関係ではほとんど万能ともいえる特性から、情報収集などで古城からものを頼まれることが多く、惚れた弱みから調べるものの、事件に巻き込まないため雑に礼を言われそのまま放置されることが多々ある。

 暁古城 あかつき-こじょう
 ストライク・ザ・ブラッド主人公。
 第四真祖の力を与えられて未だ半年もたたない新米吸血鬼。そのため大多数の吸血鬼が幼少期に獲得する吸血鬼風邪の免疫を持っていなかったことが、今回の騒動で発覚した。
 今は落ち着いているが、今は辞めているバスケットの現役時代はかなり自信家で傲慢とも取れる性格をしていたようである。

 暁深森 あかつき-みもり
 暁古城の母親であり、MARの医療部門主任研究員を務める才女。
 医療系の過適応能力者であり、触れた相手の状況を読み取る接触感応能力を有する。

 姫柊雪菜 ひめらぎ-ゆきな
 ストライク・ザ・ブラッドメインヒロイン。
 万全の状態で監視するという名目の元、看病を買って出た剣巫。描写されなかった看病シーンでは、サバイバル訓練を元にしたかなりズレた看病を行おうとし古城のツッコミが冴え渡った。

 矢瀬基樹 やぜ-もとき
 暁古城の親友にして第四真祖の真の監視役。
 監視役といっても古城との友情は本物であり、今回のお見舞いも一切の他意は無く純粋に心配だったから実行した。

 施設・組織

 聖域条約 せいいき-じょうやく
 現在の世界情勢を造った国際条約であり、世界の過半数の国が加盟している。
 主な内容は人間と魔族の共存にあるのだが、今回言及されたように倫理に背く魔術の禁止といった治安維持の一面も併せ持つ。

 種族・分類

 機械人形 オートマタ
 文字通り機械で人間を再現したもの。労働や戦闘に使用されることが多いものの、対応力や柔軟性の問題から人工生命体が優先されることが多い。

 国家攻魔官 こっか-こうまかん
 文字通り、国から認められた攻魔官に与えられる称号。国家資格であり、試験を突破した者には資格認定証が交付され身分証代わりになる。
 一般的にイメージされる対魔族用の戦闘職というわけではなく、その知識を利用した研究者も少なくない模様。

 七式突撃降魔機槍 シュネーヴァルツァー
 獅子王機関の秘奥兵器であり、世界で唯一彼の機関が実用化に成功した神格振動波駆動術式を刻印された対魔族用兵器の最高峰。
 高度な金属加工技術と古代の宝槍の破片を核とした複雑な術式から成り立っており、核の調達もあってか量産が効かず世界に3本しか存在しないとされている。
 姫柊雪菜の持つ雪霞狼はその内の1本。

 鳴雷 なるいかづち
 獅子王機関の近接戦闘術の一種。
 脚を使った攻撃に呪力を乗せて放つ一撃であり、飛び蹴りや踵落としといった応用法も広い。

 若雷 わかいかづち
 獅子王機関の近接戦闘術の一種。
 掌底や肘打ちといった腕を使った打撃に呪力を乗せる攻撃であり、衝撃の増幅や内部破壊に適する。

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。