平民派DQN女オリ主がいくFFタクティクス 作:ひきがやもとまち
貿易都市ドーター。
古くから陸路による様々な貿易の中継地として発展し、様々な商人が行き来する活気あふれた都市である。
それはイヴァリースが五十年戦争で事実上の敗北を喫した今も変わっていない。
・・・と言うのもイヴァリース王国は、国土のほとんどを海に囲まれた国であり、隣国には五十年戦争での敵国オルダリーアとロマンダしか存在しないからだ。
一方的に不利な条件とはいえ終戦協定が結ばれている陸続きのオルダリーアと違い、北氷海を挟んだ隣国ロマンダは、五十年戦争の初期に参戦しながら本国で疫病が蔓延したため参戦後わずか3年で全面撤退した因縁を持つ国である。
その後は特に目立った軍事行動は見られないとはいえ、逆に言えば五十年戦争が終わった今になっても正式な終戦条約を調印し合った関係ではない国と言うことでもある。
要するに船を使った海路での貿易をおこなうには、今の外交関係だとリスクが高すぎるのである。
戦災復興の費用を貿易に求めるしかない限り、陸路を繋ぐ貿易都市と中継地を優先して復興させて、商人たちが落としていく金を当てにする以外イヴァリース王家に道はない。
そのためドーターは、王都ルザリアと距離的に比較的近いという事情もあって優遇的に治安維持と復興を支援してもらっていた。それが殺人や強盗が日常茶飯事レベルで起きている今のイヴァリース内で活気あふれる商人たちが行き来する町が存立できている理由である。
・・・だが一方でドーターには、金の光につられて集まってくる難民や孤児やならず者が多く流れ着いてしまうという欠点を有しており、それらの者たちが表の光あふれる貿易都市ドーターの経済発展に悪影響を及ぼさぬようスラム街に押し込めて出てこないよう監視するのがドーターに駐留する治安維持部隊の主な任務となっているのが昨今のドーターだった。
基本的に彼らは、スラム街からドーターへ『出てこようとする者』には容赦なく取り締まりに来るが、スラムの中で誰が何をやろうと見て見ぬフリして見逃してくれるのが日常風景の一部になっていた。
これはスラム街へと追いやった元貧民街の住民や難民たちへの温情という訳ではなく、ただ単に人手不足から治安維持に割く人員が足りずに、スラム街まで手が回らないだけである。
そのスラム街の一角で今、二人の男による言い争いが行われていた。
「・・・知らないって言ってるだろ!」
片方の男が怒鳴り声を上げ、今まで自分を詰問していた男の前から逃げ去ろうとして追いつかれ、もう一人の男に肩をつかまれて立ち止まらざるを得なくさせられる。
「ウソを言うなッ! お前たちがやったことはわかっているんだ!」
肩を掴んだ男が詰問して、肩を掴まれた男の方が小刻みに体を震わせながら青い顔でモゴモゴとごまかすように小声で何か答えたようだが、聞こえない。相当に怯えているらしい。
よほど相手の男が怖いのだろう。
奇妙な男たちだ。
物陰から黙って見物したまま、家の中から出てこようとは絶対しないスラム街の住人たちはそう思っていた。
問い詰められている剣士風の男の顔に見覚えはなくとも、見窄らしい装備と服装からドーターでもよく見かける騎士崩れタイプであるのは明らかであり、特別奇妙と言うほどのものは持っていない。
奇妙なのは彼を問い詰めている、もう一人の男の方だった。
立派な騎士の出で立ち、そのものなのである。
決して新しいとは言いがたい品ばかりではあったが、手入れが行き届いているのか鈍い光を失っておらず、使い込んでいるのが一目でわかる古強者然とした印象を嫌味なくキザとも感じさせずに自然と他者に受け入れさせてしまう。
そんな生来のカリスマ性を持った漢であるのを理性よりも本能で感じ取ったスラムの住人たちは、本能に従ってモグラのように住み処に潜って出てこようとはせず、何があろうと動かず騒がず、何を見ても聞いても言わないことを己に課した。
それは彼らの生存本能がさせる、弱者故の生きる術だった。弱い彼らが弱肉強食のスラム街で生きていくためには勇者に憧れてはならず、徹底的に卑怯で卑屈で臆病に生きることを由と思えるようにならなくてはいけない。
それがスラムの掟であり、その掟を無視しながらスラムで生きていける彼らのような強者と関わり合いになることを貿易都市ドーターのスラム街に住む住人たちは全面拒否した。
それが、これから行われる市街戦の最中にスラムの住人たちが何一つ関係してこようとしなかった裏事情だった。
彼らは誰一人として、知らなかったのである。
今自分たちが見つめている騎士風の男を自分たちの誰もが“知っている”という事実を。
自分たち全員が知っている相手が誰なのか、自分たちの誰一人もわかっていないという実情を。
皆が見つめている騎士風の男の名は『ウィーグラフ・フォルズ』
悪名高き骸旅団を率いるリーダーであり、骸騎士団の団長でもあった元騎士である。
奪われる物を持たないスラム街の住人にとっては、悪い貴族を懲らしめてくれるだけの大英雄様であり、自分たちにとってのヒーローでもある男だったのだが。
今自分たちが隠れ見ているヒーローが、自分たちが毎日のように話題にしている『貴族退治の英雄』だという事実には最後まで気づかぬまま、彼らとの物語は始まることなく終わりを迎える。
そういう場所である。この町、ドーターという名の商人たちが行き交う活気あふれる貿易都市は・・・・・・。
「・・・ギュスタヴはどこだ? どこにいる・・・?」
家屋の壁に追い詰めながらウィーグラフは、剣のように目を細めて相手を問い詰め、相手の男は後ろめたそうに下を向いて俯きながらボソボソとした声で「し、知らない・・・」と同じ返事をつぶやくだけ。
その様子からは事情を知っていることと共に、剣士風の男が元来ウソを吐くのが得意なタイプではない性格の持ち主なのが窺い知れる。
それもそのはずで、彼は元々ドーターのスラム街をウィーグラフから任されていた骸騎士団の正団員だったのだ。
五十年戦争中は従騎士として従軍し、ウィーグラフの後をついて行くのがやっとの見習いであったが、敗戦後に骸旅団を立ち上げるときには出来合いの民兵を鍛えて使わねばならぬ関係上、彼もまた幹部の一員として骸騎士団の騎士に正式に加えさせてもらう運びとなった人物なのだ。
人格的に信頼できるからこそウィーグラフは彼に、重要な拠点の一つを任せていたのだから、それが裏切ってギュスタヴごとき卑劣な輩に魂を売り渡すなど許されざる背信行為であり、本来なら即刻首を叩き落としてやりたいほどの怒りを胸に抱かれていた。
ただ、彼には彼で事情が存在し、五十年戦争中に一度だけイヴァリースは国内にオルダリーア軍の侵入を許してしまった時期があり、そのとき敵軍に占領された村々の彼の生まれ故郷があったのだが、奪還後『敵と戦わずに言いなりになって協力した売国奴』と蔑まれるようになり彼の妹は貴族の士官から腹いせに強姦されて拷問まで受けさせられ未だに足が不自由な状態が続いていた。
なんとか医者に診せてやりたかった彼に誘いをかけてきたのが、骸騎士団副団長のギュスタヴだった。
彼はウィーグラフと違って人望は薄かったが、現実主義者であり金がらみではむしろ信用できる男でもあった。
その点に限り、理想主義者のウィーグラフは信頼がまるで持ち合わせていなかったから・・・。
「侯爵はどこだ? どこに隠したんだ・・・?」
「・・・・・・」
「――言えッ!!!」
罪悪感から黙って俯くしかない剣士風の男の生真面目さは、この場合ウィーグラフにとって逆効果しかもたらさない。
なにしろ彼は信頼していた同士に裏切られたのである。
拝金主義者のギュスタヴならまだしも、自分と共に五十年戦争を戦い抜いた、少年時代よりよく知る若者に裏切られた今の彼に半端な誠実さは目の前で赤い布を振るに等しい。
力任せに胸ぐらを掴んで自分の眼前に顔を近づけさせてから、強い眼光に怒りの炎を宿して相手を激しく睨みつける。
相手の男は物理的な息苦しさと、精神的に追い詰められた心から逃げ出すため自分の胸元に伸びた相手の手を振り払うと必死に逃げようとして無様に転んでしまった。
骸騎士団員として、あるまじき未熟と無様すぎる醜態である。これだけでも彼は骸騎士団の名に泥だけでなく塩まで塗りたくっているのだが、手を地面について尻餅をついてでも逃げようとする卑小さがウィーグラフには許せなかった。
――なぜ、貴様ほどの男がここまで墜ちてしまったのだ・・・ッ!?
そんな怒りで今、彼の心は満たされ尽くしており、拝金主義者のギュスタヴがどのような誘惑で彼を釣ったのかも、若さ故に半端な誠実さをもつ彼が仲間を裏切ってなお卑劣漢にもなりきれず中途半端な言動を繰り返すことしか出来なくなっている心境にあることも、誠実すぎる理想主義者のウィーグラフには今の時点ではもう考えてやることが出来ない。
彼はゆっくりとした足取りで男の後を追い、腰の鞘から愛剣を引き抜くと、刃の切っ先を相手の首筋に突きつけてから、相手に対して最後の友情と絆を示す。
「これが最後だ・・・・・・。
どこだ?」
主語を最大限省いて、助命する条件と要求内容だけを言い放つ、彼らしくない言い草が本気であることを示唆していた。
普段の彼は他人に対して、自分の思いをわかってもらうため丁寧な態度とわかりやすい言葉遣いで語り聞かせるのが常であり、ここまで必要最小限度の言葉しか使わずに人と話をするのはウィーグラフにとって異常事態と断言できる。
そして、その意味するところは明らかだ。
――お前とはもう話す気はない。わかってもらおうとも思っていない。言うことを聞け、聞かねば敵として殺す。質問の答え以外の返答は一切認めない――
折しも降り始めた雨が、二人の心の間に灰色の分厚いカーテンを敷いてしまったかのように、剣士風の男には感じられた。
そして、今になってようやく気づく。
自分の選んだ道は、もう二度とウィーグラフ団長から名前で呼んでもらえなくなってしまう選択だったのだということを。
今の自分はもはや、骸騎士団員の名を穢すだけの卑劣漢に成り下がってしまったのだという事実を。
――そんな自分が、ちっぽけな罪悪感で子悪党にもなりきれず、助かるために味方を売り飛ばすこともできないなんて、自己満足以外の何物でもないのだという今更どうしようもない現実を・・・・・・。
「さ、砂漠だ・・・・・・」
諦めて彼は答えて、一度は手を取った裏切りの同士をまた売った。
一度でも味方を謀った卑劣漢が戻るべき場所は骸騎士団ではなくエゴイズムに満ちた保身と金の自己愛に満ちた場所しかないのだという真理を諦めて受け入れる気にようやくなれたから・・・・・・。
「そうか、“砂ネズミの穴ぐら”か・・・・・・」
ウィーグラフが、ガリオンヌに住む者以外が聞いても意味不明な単語をつぶやいた次の瞬間、彼の背後から大きくはないが鋭い制止の声が飛ばされてきた。
「待てッ!!」
「!?」
予想外の制止にわずかに慌てて後ろを振り向いたウィーグラフ。
然もありなん、北天騎士団の本体は骸旅団本体を撃滅するため各地に分散して派遣されている最中であり、中央がガラ空きになったことを知っていたからこそ彼は友軍の指揮を妹や同士たちに任せて自分は一人でギュスタヴを追跡して、骸騎士団の掲げる大義に泥を塗る行為だけは阻止しようと出張ってきていたのだから。
それが今この場に、若い騎士によって率いられた一部隊として現れている。数こそ少ないものの、捜索隊としては十分すぎる人数だ。ラーグ公の統治領ガリオンヌで、これだけの装備と人員を揃えられる正規軍兵士など北天騎士団以外に考えられない。
「チッ、北天騎士団か。今は戦いどころではないというのに・・・ッ」
一瞬の判断で、彼は戦うよりも逃げる道を選択した。
臆病風に吹かれたのでも、彼らを殲滅させた後あらためてギュスタヴを追える自信がなかったわけでもない。
彼にはこの戦い、命を奪い合って戦うだけの大義が見出せなかったのである。
ギュスタヴの暴走に始まる侯爵誘拐、それを追跡して救出しに来た若い騎士たちの一団。
どう考えても彼らの方に義があり、生きて帰るだけの資格がある。
茶色の髪を持つ副官らしい若者は別としても、先頭に立つ二人の少年少女たちは明らかに骸騎士団が倒すべき敵の貴族子弟ではあったが、それとこれとは話が別だ。
少なくともギュスタヴが死なずに逃げ延びて、彼らだけが自分に殺されるというのでは筋がまるで通せていない。
『筋が筋として通らぬ今の社会を改革して、筋が通る世の中へと民衆を中心に作り直す』
それがウィーグラフが奉じて、骸騎士団が掲げた大義であり理想である。
たとえ憎むべき貴族相手であっても、彼には大義を捨てることだけは出来ないのだ。絶対に。
その様な理由で、自ら戦場を一人だけで離脱していくウィーグラフを見送りながら、彼を追ってきた北天騎士団所属の一隊・・・・・・ラムザ率いる士官候補生の一団は戦闘開始前の軽い会話を交わし合っていたのであった。
「どうやら、ドーターまで来た甲斐があったようだな」
私たちのすぐ横からアルガスさんが言ってきました。気持ちはわからなくもないですけどね?
ドーターに来るまでに通った行軍途上に『スウィージの森』と呼ばれる森林地帯があったのですけれども、ここは四方を山脈に囲まれた原生森林地帯で、FFタクティクスの世界では大昔に絶滅したとされている“あの”!モーグリさんが暮らしているかもしれないと言われている場所でしたため、こんな状況下で不謹慎とは思いつつも少しだけ心躍らせながら足を踏み入れドータの町を目指してきたところ。
な・ん・で!! ゴブリンの集団なんかに襲われて戦闘しなきゃならない羽目に陥ってんですか私たち!?
元は同じ妖精だったって設定が地球のゴブリンにゃありましたけど、知らんですよそんなもん! この世界の妖精はモーグリさんだけでいいんです! ゴブリンはお呼びじゃありません! エロゲーの世界に帰れーゴブリーン!!
・・・まっ、それはそれとして一先ずおいとくとしまして。
「あの男は、たしか・・・?」
「おや、ディリータさんも彼に見覚えがありましたので?」
「五十年戦争の終わり際にイグーロスで見たことがある・・・?」
「ほぅ・・・?」
相変わらず人のことを、よく記憶している人ですねディリータさんは。尤も今の時点で正確に彼のことを思い出せなかった会う機会の少なさには正直感謝してますけどね。
・・・なにしろ今の私たちじゃ絶対勝てない人ですからね~、あの人は・・・。見逃してあげることで見逃してもらえるなら、それが一番。勝てない敵とは戦わないのが用兵学の基本です。
「二人とも、どうやら戦わないわけにはいかなくなったようだ。
戦闘前に緊張をほぐす会話はそこまでにして、行くぞッ!!」
兄様の号令で視線を前に戻すと、先ほどまでどこかに隠れていた骸騎士団の人たちがワラワラと出てきて戦線参加。これだけで先ほど逃げてった彼のバケモノ振りが想像つくのがイヤなんですよねぇ~。
だって、どう考えても彼を恐れて出てこなかった連中が、『アイツでなければ俺たちでも勝てる』と判断して出てきたってことですから。甘い判断を見返してやろうって気にはなるんですけど、同じくらいには先ほどの彼との差を実感させられてしまう対応に思わずゲンナリ。
とりあえず『彼でなければ自分たちでも勝てる』のは、相手側だけがもつ判定基準ではないという事実を教えてあげましょう。体の痛みと、死によって・・・ね?
そして戦闘開始。
「そうだ、思い出した! あの騎士の名はウィーグラフだ。
平民の中から募った義勇兵の集団、“骸騎士団”の団長ウィーグラフだった。間違いない」
しばらくしてディリータさんが思い出さなくていいことを、今更思い出しても意味なくなった頃になって思い出してしまい、思わず私は心の中で「チッ」
「なにッ? ・・・てことは、あいつが?」
「そう。“骸旅団”の親玉さ」
一人だけだからと逃がした敵が大魚だった事実を知らされたアルガスさんが盛大に舌打ちして、右手の拳を左手の平に叩きつけて悔しがられました。
「チッ! そのことをもう少し早く知っていれば、こんなザコどもよりアイツ一人を優先して仕留めてやったってのに! 敵の大将首を持って帰れば一足飛びに俺も騎士にな――」
「なる前に死にますよ、普通にね。あなたが彼の後を追ったところで返り討ちにしかなれないでしょうからね」
「なんだと!? ラムダ、お前オレたちがアイツ一人にかなわないとでも思っているのか!?」
「あなたこそ、彼にかなうと本気で思ってるんですか? 仮にも彼は一つの騎士団を任されていた団長だった人物ですよ? たかが士官候補生だけの集団に騎士見習一人が加わったところで歯牙にもかけてもらえず蹂躙されるとは思われないのですか?」
「たかが一人じゃねぇか! いくら元騎士団長だからって軍隊を引き連れてさえいなきゃただの騎士と変わらねぇ、一人分の戦力だろう!?」
よほど逃した大魚が惜しかったのか、あるいは単に自分の言葉を否定されたのが許せないだけなのか、それは分かりませんがアルガスさんは妙に突っかかってきて言う言葉がドンドン過激になってきました。
てゆーか、いつの間に呼び捨て&ため口の関係に・・・? 私、許してあげた覚えないんですけども・・・まぁ、それはいいか。私もあんまりそういうのには興味ないタイプですのでね。
・・・せめて、私が子供時代に見せつけられた騎士時代のウィーグラフさんの訓練風景だけでも見ていれば別だったかもしれませんのにねぇー・・・。
骸騎士団はたしかに平民中心で編成された義勇騎士団ではありますけど、副団長のギュスタブ・マルゲリフさんは北天騎士団からの左遷組で、その上に立つウィーグラフさんも元は北天騎士団で名をなしてた人でした。
つか、名ばかりとはいえ平民だけで構成された部隊に『騎士団』なんて名前を名乗ること許すはずないじゃないですか。常識で考えなさいよ、形式過剰な貴族社会の常識でさぁ~。
幹部クラスは正騎士だったに決まってんじゃん。元正騎士と現騎士見習い。戦った場合に勝敗自ずと明らかですよ・・・。
末っ子で女の身とはいえ、北天騎士団で歴代団長務める武門の頭領一族出身者の過去を嘗めるな! 若い騎士たち同士の御前試合を観戦させてもらった経験ぐらいあるわい!
私はこんなんでも一応は、ベオルブ家の正当な血を引くプリンセスだい!
「だいたい騎士団長つったって、所詮は平民を寄せ集めて作っただけの員数合わせ騎士団を率いてただけの野郎に過ぎないんだ! オレたち貴族が束になってかかりゃ勝てるに決まってる相手だぜ!」
「勇ましいお言葉だとは思いますけど、そういう台詞はせめて肩書きから『見習い』の三文字が取れた後に言った方がよろしいのではと忠告させていただきます。
世間一般の基準で見た場合、まだしも見習いよりかは平民の寄せ集め騎士団率いて五十年戦争を戦い抜いた元騎士団長さんの方が格上だと思われるでしょうからね。“大言壮語は一人前になってから言え”、とか言われたくなければ今の身分をわきまえた方がよろしいのではと」
「ぐッ!? ラムダ、てめェッ!!」
なにか喚いてくるのを、私は屋上にいる弓兵倒しに行くため屋根上るので無視させていただくと軽く一人目をザシュッ!
上からの目と脅威を排除しながら、地上部隊の支援に努めつつ全体を見下ろして指示を下し、危なげなく戦闘には勝利。
やっぱり高所を取ると強いな~、戦争は。旅順であれだけの日本兵が死にまくったのにも納得です。
まっ、何はともあれ戦い終わったので生き残っていた捕虜をジ~ンモン開始ー。
最初にウィーグラフさんと話していた、この部隊の指揮官さんぽい人が殺される前に降伏してくれたので、エルムドア侯爵閣下の行方について聞くことができそうで何よりですね。
強いて問題を挙げるとするなら、私たちは士官候補生であり正規の軍人ではないと言うこと。士官学校はきれいな戦争の仕方を教える泥臭さのない清潔な場所ですので、そんな教育機関で育てられたピカピカの軍人一年生未満の私たちにゃ尋問技能なんてあるわきゃない、という部分。
ここで立候補したのがアルガスさん。一応は騎士見習いで、士官候補生よりかは実際にそういう場にも立ち会っているからと言って強引に引き受けられちゃったんですけど・・・大丈夫ですかね? この人に任せちゃっても。
・・・めちゃくちゃ、ストレス発散用のサンドバックとして使い捨てるだけで終わる気がするのですけれども・・・。
「・・・お前たちが骸旅団だってのはわかってるんだ」
両手を縛って床に転がし、水をぶっかけてから声をかける通常手順を遵守した後、あらためてアルガスさん流の尋問が始められました。
「侯爵様はどこだ? どこに監禁されているんだ? 言えッ!!」
「・・・・・・」
「さっきまで、お前たちのボス、ウィーグラフがいただろ? ヤツはどこへ行ったんだッ!?」
「・・・・・・」
「こ、この野郎ッ! なんとか言ったらどうだ!!」
・・・うぉ~い。たかが返事を返してこないだけで挑発されたのと同じ効果を出されちゃってますよ、このお人・・・。どこの三流刑事ドラマに出てくる拷問刑事ですか、いったい・・・。
権威振りかざして素直に従わなかっただけでブチ切れるって・・・どんだけぬるま湯で生きてきたんですか、この人とか刑事ドラマの人たちとかは。軽く引くわ。
「なんとか言えっつってんだよ! この平民ッ!!」
そして相手のお腹めがけて全力キック。痛みで体がくの字に折れた相手の頭を掴んで上に向けさせ、強引に自分の顔と相対させる。
・・・これって中止したところで『死なないように加減した』とかなんとか屁理屈で返されるパターンなんでしょうかね? 普通に考えて・・・。
加減して死なないも何も、お腹は蹴られた直後に死なんでしょう普通に考えて。今ここで蹴ったことが、しばらく後の死に繋がることはあるでしょうけれども。そこら辺の医療知識ちゃんと分かった上でやってますかアルガスさん? 拷問ってけっこう高等技術いるんですからね? ただ殴って痛めつけりゃいいとか考えてる脳筋の出る幕はあんまない分野なんですぜ? そこら辺きちんと考えて志願したの? ねぇ? ねぇ? ねぇ~??
「よせッ! アルガス!!」
「チッ」
こう言うのを見ているのが苦手な兄様に止められて、さすがのアルガスさんも手を離して相手を下ろされ、あらためて優しい口調で相手への懐柔と誘惑に方針変更。
「・・・いいか、よく聞け。まもなく、おまえら骸騎士団を皆殺しにするために、北天騎士団を中心とした大規模な作戦が実行される・・・。
そうだ、お前たちは死ぬんだ。一人残らず地獄へ落ちるのさ。盗賊にふさわしい末路だな」
「・・・・・・」
「だが、お前は幸せだ。ウィーグラフの行く先を教えれば命だけは助かるぞ。どうだ?」
「・・・オレは知らん」
「生意気な言い方してんじゃねぇッ!!」
初めて返事を返してくれた敵軍捕虜の尋問相手に、言葉遣いが気にくわないからと一発蹴りくれて修正してくれる尋問立候補者。
「言葉遣いに気をつけろよ、この野郎! 盗賊が貴族にタメ口聞くんじゃねぇ!」
その言葉を聞かされて、さすがに堪えきれなくなった私は思わず盛大にため息を「ハァ~~~・・・」
「・・・もういいです、アルガスさん。あなたがこの役目に全然適正のない役立たずだってことは分かりましたから下がっていてください、尋問の邪魔です。私が選手交代しますから少しだけでいいんで引っ込んでいてください・・・いい加減聞いてる方が疲れてきましたし・・・」
「なんだとッ!? オレのどこが役立たずだと――」
「さっきから怒鳴って蹴って怒らされて、自分だけがベラベラしゃべっているだけで捕虜から聞き出せた自白が『オレは知らん』の一言だけな部分です。他に理由が必要ですか?」
「うッ!? ・・・ま、まだ尋問の途中なんだよ! オレの本当の尋問技術は最初は前準備に使って、途中からが本番なんだよ! お前こそ余計な邪魔してんじゃねぇ!」
「言い訳する子供ですか、あなたは・・・。てゆーか、尋問の途中に貴族への言葉遣いがどーのとか関係のない話題を持ち出すのはやめてください、時間の無駄ですからね」
「うっ、ぐ・・・ッ」
「あと、あなたも私たち兄姉に対して言葉遣いに気をつけてください、騎士見習いさん。
肩書きとしては同じであっても、生まれた家柄が影響するのは貴族社会の常識です。没落貴族出身の騎士見習いさんが、大貴族の一員ベオルブ家の人間にタメ口聞くものじゃありません。私たちは許してあげてますけど、公の場で同じことやったら、あなた首チョンパされても知りませんからね?」
「・・・・・・」
憎々しげに私を睨み付けてきながら黙りこくるアルガスさん。・・・よーやくこれで尋問が開始できる状況が始められましたよ・・・やれやれです。
「いや、ラムダ。駄目だからね? 女の子が捕虜を尋問とかしたりしちゃいけません」
・・・ラムザ兄様、あなたもかい・・・。
「とゆーか、ラムダ。おまえ尋問とか出来るのか? 士官学校で習ったことはないはずだよな?」
「ありませんでしたけど、一応やり方だけは知ってるんですよ。本で読んだことありますからね。
『ウォーターボーディング』という名前のつけられた尋問技術です」
「・・・聞いたことのない尋問術だが、なぜだか物凄くやらせたらマズい気がしてならないから俺も反対だ。お前はやるな」
「・・・・・・」
ディリータさん、あなたもですかい・・・。
つーか、私もダメだと他に候補がいねー・・・・・・。
「・・・オレたちは・・・盗賊なんかじゃない・・・」
あ、なんか勝手に捕虜の方から自白し始めてくれましたわ。コナンくん時空の犯人が今彼に乗り移りでもしたのでしょうか? ファンタジーですな~♪
「なんだとぉ!」
・・・うん、もうお前は黙れ。本気で尋問の邪魔にしかなってないから。
「・・・貴様たち貴族はいつもそうだ。オレたちを人間とは思っていない・・・。
五十年戦争で・・・、この国のために・・・、命を賭けて戦ったオレたちを・・・用済みになると切り捨てた・・・。
オレたちと貴様ら貴族に、どんな違いがあるというんだ・・・? 生まれ? 家柄? 身分って何だ・・・?」
「誘拐の上、身代金まで要求するおまえらが何を偉そうに言うッ!!」
「・・・・・・侯爵誘拐は・・・間違いだ・・・・・・ウィーグラフ様の計画じゃない・・・・・・」
「!?」
「我々は金目当てで・・・要人誘拐など・・・絶対にしない・・・・・・」
ここまで犯人自ら語ってくれた事件のあらまし。真実はいつも、犯人自身から自白してくる一つだけなのですよ。
「じゃあ、誰なんだ? 誰がエルムドア侯爵を誘拐したんだ?」
「・・・・・・」
あらたなる尋問参加者ラムザ兄様の言葉を聞いた途端に、また黙りに逆戻り。
・・・兄様・・・見た目の迫力ないですからね~・・・嘗められるのは仕方がないのではと。
「言え! おまえたちじゃないとしたら、いったいどこのどいつなんだッ?」
そして兄様と真逆で、迫力だけは人十倍のアルガスさん。欠点としてはヤクザとか軍人と言うよりも不良っぽくて、不良と言うよりチーマーとかの方が似合いそうな点。
要するに中身が薄く、勢いと迫力だけが先行しすぎていると言うこと。現代日本の路地裏なら別として、殺人や強盗が日常茶飯事のイヴァリースで役に立つのかな~この人のコレって?
「・・・ギュスタヴだ」
あ、役に立ったみたいですわ。殺人と強盗が日常茶飯事のイヴァリースすげぇ。
「ギュスタヴ? 誰だ、そいつは?」
そして反対に役立たなくなるアルガスさん。自分が尋問して情報聞き出せても、それがなんなのか分からない無知な尋問係ってなんじゃい。完全に拷問特化じゃないですか。やめてくださいよ、たった一人の生きた捕虜を情報得る前に拷問して殺そうとするのは。侯爵様、救えなくなったらマジでどーする気ですので?
「ギュスタブ・マルゲリフ・・・。骸騎士団の副団長だ」
さすがに見るに見かねたのか、壁際でかっこよく腕を組んで背中を預けながら見ているだけだったディリータさんが情報提供してくれて、ようやく分かったらしいアルガスさん。
「やっぱり、お前たち骸旅団の仕業じゃねぇかッ!!」
「ち、違う!」
そのアルガスさんによる無知丸出しの発言に対して過剰なまでに熱い反論を示す、捕虜の骸旅団員の人。
あ~・・・、この人って確実に根はいい人タイプだわ~。訳ありで殺人事件起こさざるを得なかったタイプのコナン君犯人役で間違いないわ~。だから自分から自白してれるんだわ~。間違いないわ-、うんうん。
「我々骸旅団は貴様たちを倒すために戦っているッ!
我々は平等な世界を築くために戦っている誇り高き勇者だ・・・。ギュスタヴとは違う!」
「何が誇り高き勇者だ? このゲス野郎めッ!」
そしてまた自白の途中で蹴り入れて邪魔して遮るアルガスさん。いい加減にしなさい。
・・・と、思っていたところ。
「いい加減にしないか、アルガスッ!」
ラムザ兄様が代わりに言ってくれました。いいですよ、兄様。もっと言ってやれい。
「――で、そのギュスタヴとやらはどこだ?」
「す、“砂ネズミの穴ぐら”だ・・・・・・」
「砂ネズミ~ぃ?」
聞き出せた重要情報聞かされて、素っ頓狂な声しか出せないヨソ者の尋問係立候補者アルガスさん。・・・本気で役立たずですねぇ-、この人って・・・。
「余所から来たアルガスには分からないと思うが、砂ネズミはこのドーターの北に広がるゼクラス砂漠に生息するネズミのことだ」
「どういうことだ??」
「穴ぐらはネズミの巣ってことさ」
「!?」
こうして、ディリータさんが行ってくれた説明を、兄様が補足することによりアルガスさんにも理解できたらしいですので、ようやく次の行き先と侯爵救出の旅の終着点が見えたのでした。
目指す場所はドーターとゼクラス砂漠の間にある、今では使われていない砂漠の民が昔、集落に使っていた所。
即ち、『砂ネズミの穴ぐら』に向けて、いざ出陣!!
・・・と、その前に。
「相当な重傷みたいですね・・・肋骨にヒビが数本入ってそうですし、この魔法で大丈夫かどうか分かりませんが一応どうぞ。《ケアル》です」
「!?」
キラリラリン♪と、呪文詠唱と同時に☆でも飛び出しそうな優しい光が降り注ぎ、アルガスさんに暴行されてた捕虜の骸旅団員さんの傷が少しだけ癒やされていくのが見えました。回復魔法スゲー。
「ディリータさん、付いてきてくれたメンバーの中に白魔道師の方っていらっしゃいましたっけ? もしいたら呼んで来ていただきたいんですけども」
「・・・いるにはいたが・・・いいのか?」
「?? 何がです?」
「ゲス野郎の盗賊を助けたことに決まってるだろうが!!」
ダンッ!!と、大きな音を立てながら大声で怒鳴る声が聞こえたので、ゆっくり振り向きますとアルガスさんがメチャクチャ怒っている姿が見えました。この人はいったい何に怒ってんでしょうかね? さっぱり分かりません。
「ラムダ! てめぇ、いったいどういうつもりだ!? 敵を治療なんかしやがって! まさかオレたちを・・・北天騎士団を裏切る気じゃねぇんだろうな!?」
「滅相もない。そんなつもりは毛頭ありませんよ」
「じゃあ、どういうつもりだと言うんだ!? アイツは敵で、貴族を滅ぼすと宣言していて、オレたちは貴族で、コイツらは敵なんだぞ!! それをお前は助けたんだ! これが裏切りでなくて何だって言うつもりなんだテメェはよ!!」
「そうですね。強いて言うのであれば――――」
私は相手の熱さにまるで感応する気になれず、テキトーな視線で相手を見つめ返しながら、テキトーな仕草で相手を指さすと、相手の方に『事実を教えてあげました』
「あなたのせいですよ、アルガスさん。あなたが余計なこと言ってくれたせいで私がしなくてもいい怪我人の治療をしなくちゃいけなくなっているのです。少しは責任を自覚してくださいよ。無責任な人ですねぇ~、まったくもう」
「はぁッ!? 何でオレのせいになりやがるんだよ!? 話すり替えて誤魔化そうとしてんじゃね―――」
「『だが、お前は幸せだ。ウィーグラフの行く先を教えれば命だけは助かるぞ。どうだ?』」
「・・・・・・・・・」
あ。私の一言というか、自分が言っていた一言聞いてアルガスさんの刻が止まりましたね。パルプンテ~。
「ああ、そういえば最初のあたりでそんなこと言ってたな。アルガス自身の口から堂々と」
「!? ディリータ、てめぇッ!?」
「うん、僕も確かに聞いていたから覚えてる。アルガスはベオルブ家が預かってるエルムドア侯爵家のお客様扱いだから、当然君が交わした約束事はベオルブ家が責任を持って履行しなくちゃいけない義務が存在するね、イヴァリースの法律的に。貴族が平民一人のために法律やぶるのはちょっと外聞悪いかなー」
「ら、ラムザ・・・・・・お前もなのか!?」
驚愕で表情を歪めるユリウス・カエサル・・・じゃなくてアルガス・サダルファスさん。全然関係ない余談ですが、「ブルータス、お前もか・・・!」と言って殺されたのはブルータスに裏切られたカエサルことシーザーであって、ブルータスはブルータスを裏切っていません。
ブルータス的には「私ではない!」とか言いたくなるような気が・・・・・・しませんよね、ごめんなさい。超余計な余談でした。なんか今一瞬だけ美術室になぜか置いてあったブルータスの石膏像思い出しちゃいましてね・・・。
シーザーはないのに、なぜ置いてあったんだブルータスと。余談です。
ま、そんな感じでゼクラス砂漠に向かうことになった私たちですが、当然ながら砂漠行くのに専用装備もなしとか富士の樹海の自殺観光みたいになっちゃう可能性さえあり得ますので必要な道具類をドーターの町で買ってからと言うことになりました。
せめて金属鎧の上から着る日除けの外套だけでも買っときませんとね。でないと日差しで死にます、砂漠の行軍を甘く見ると死ぬのですよ確実に。私はエジプトに遠征した十字軍になりたくありません。
「――今日はどうかしたか? ラムダ」
「・・・何のことでしょうかね? ディリータさん」
全員そろって買い物したら町の人の邪魔になるのでバラバラに行動するためチーム分けして、ラムザ兄様とアルガスさんが同じチームで、私とディリータさんも同じチームになったわけですが。
あの二人は上手くやれているんですかね~? 本質的には相容れないもの同士な気がするんですけれども。
まぁ・・・・・・今の私とアルガスさんがチームを組むよりかは遙かに良いペアになってることだけは間違いないのでしょうけどね・・・・・・。
「俺の前でまで下手なごまかしをしなくていい。今日はラムダにしては珍しく感情的になっていたみたいだから、気になってたんだよ。何かあったのか?」
「・・・・・・」
――こういうところが、私がディリータさんをちょっとだけ苦手に感じるポイントです。普段は気遣いの人なのに、たまに人があからさまに異常性を晒してしまって指摘されたくないときに指摘してくるときが昔から偶にある人でしたから・・・。
そして、そう思う気持ちが自分で自分の見たくない感情から目を背けたいと願っている願望に起因しているのだという事実に、言わずとも気づかされてしまうところが一番苦手なポイントの人なのですよ。昔からディリータさんは。
「・・・自分でもよく分からないんですけど、ドーターに着いた瞬間から自分の中でナニカが変わったような感じがあって、精神的に不安定になってたんですよ。そのせいでご迷惑をおかけしちゃって申し訳ありませんでした」
「いや、それについてはまぁ・・・プラスマイナス0ってことで相殺してしまって構わない程度の問題だったからいいんだが・・・その変わったって言うナニカっていうのは、どんなものなんだ?」
「・・・よく分かりません。でも、どちらかと言えばイヤな感じを私自身は抱いていないような気がします。ですが、私以外の人にとってはかなりイヤな思いをさせられてしまうものなような気もしますし・・・本当によく分からないんです・・・ごめんなさい・・・」
「・・・さすがにそれだけだと俺にも原因はよくわからんからなんとも言えないんだが・・・」
そこまで言ってからポンと肩を叩いてくると、彼は笑って笑顔になり、優しい口調で私にこう言ってくれたのでした。
「まぁ、あまり気にするなよ。お前の中に何が変わろうとも、お前はお前だろ?
俺やラムザと同じ、ラムダ・ベオルブという名の一人の人間。それだけで十分じゃないか。
中身の何がどう変わろうとも、自分は自分だって認識を持ち続けていられさえすれば変わってしまったナニカになんて振り回されずに自分らしく生きて死んでいけると、少なくとも俺は信じてる」
つづく
『ステータス更新』
刻が来たことにより、ラムダ・ベオルブの覚醒スキル《DQN毒舌》が解禁されました。
次話以降は使いまくれるようになってます。消費MPなし。使用回数無限。
スキルの効果は《イヤな奴ほどブーメラン発言でイヤな思いをさせられる》
・・・今更ながら、誰が欲しがるんでしょうな。こんな糞スキルを・・・。
普通に呪いとしか思えませんわい・・・。