あの出来事から少し経って、蘭たちのライブの日になった。
俺はライブ会場に向かっていた。
裕也「(ライブに行くのはいい。でも、前のモカは...)」
蘭「__お兄ちゃん!」
裕也「蘭!...と、モカ。」
モカ「こんにちはー、裕君ー。」
裕也「お、おう。」
蘭「今から行くとこなの?」
裕也「そうだぞ。」
蘭「じゃあ、一緒に行こ。
お兄ちゃんのチケットなら、あたし達と同じとこ、入れるから。」
裕也「そうなのか?じゃあ、一緒に行こうか。」
モカ「れっつごー。」
俺たちはライブ会場に向かった。
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ライブ会場に着いた。
蘭「__お待たせ、皆。」
巴「おー!来たか、蘭!」
モカ「モカちゃんもいるよー。」
ひまり「あ!モカも一緒に来たんだ!」
裕也「俺もいるぞー。」
つぐみ「先輩!来てくれたんですね!」
つぐみがこっちに小走りで来た。
裕也「(小犬?)」
つぐみ「先輩?」
裕也「...いや、なんでもない。」
俺はつぐみの頭を撫でた。
つぐみ「...///」
裕也「(なんか、耳と尻尾が見えてきた。)」
モカ「......」
蘭「モカ?」
モカ「んー?どーしたのー蘭ー?」
蘭「なんか、難しい顔してたけど。」
モカ「きのせーだよー。」
蘭「そう?」
ひまり「モカがそんな顔するわけないじゃーん!」
モカ「だよねー、ひーちゃん。」
巴「お前らー、そろそろ出番だぞー。」
蘭「じゃ、行こっか。お兄ちゃん、しっかり見ててね。」
裕也「りょーかい。」
つぐみ「私もいつも以上に頑張りますね!」
裕也「は、張り切り過ぎたらダメだぞ?」
巴「気合入れてくぞー!」
ひまり「よーし!えいえいおー!」
蘭、モカ、巴、つぐみ「......」
ひまり「なんで!?」
蘭「いや、流石に...ね?」
ひまり「蘭だって先輩の事お兄ちゃんって呼んでるのに!」
蘭「...そんなの、勝手じゃん。」
モカ「蘭はいいけどー。ひーちゃんのはねー。」
ひまり「もー!」
裕也「ははは、ひまりは相変わらずだなー。」
ひまり「どういうことですか!?」
裕也「まぁ、それは置いといて。」
ひまり「え?私にとっては意外と重大な問題なんですけど?」
裕也「頑張れよ、皆!」
蘭「いつも通りだよ。」
モカ「だよー。」
巴「そうだな!先輩にあたし達のいつも通りを見せてやろうぜ!」
つぐみ「そうだね!がんばろっ!」
ひまり「そうだね!...後でお話聞きますからね、先輩。」
裕也「...客席に行きまーす。」
俺は席に向かった。
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俺は席に来た。
そして、蘭たちがステージに出てきた。
蘭『アフターグロウです!さっそく一曲目、行くよ...!』
そうして、蘭たちの演奏が始まった。
蘭たちの演奏は、すごく熱い、
王道、バンドの中ではこう言われてるんだろう、
と思った。
裕也「...成長したんだな、皆...。でも。」
俺は違和感を感じていた。
裕也「(モカのギターが、あんまりにもすごすぎる。
いや、俺は所詮素人だから、気のせいなのか?でも...)」
俺がステージを見てると。
モカ『...』
裕也「!」
モカと目が合った。
その目はどこか何かを言いたそうな、
そして、どこか遠くに行ってしまうような、
そんな目だった。
裕也「(モカ。モカは何て言ってるんだ?
なんで、そんな顔をしてるんだ?)」
モカを見てるうちにライブが終わった。
俺はしばらくの間、動けずにいた。
裕也「(__モカの所に行かないと、ダメな気がする。)」
俺は待機室に走った。
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待機室に来た。
蘭『__モカはどこ行ったの!』
裕也「!」
俺は扉を開けた。
蘭「お兄ちゃん?なんで・」
裕也「蘭、さっきのはどういうことだ...?」
蘭「さっきの...?」
裕也「モカがって。」
蘭「実は...」
蘭から事情を聞いた。
モカはライブが終わった後、
気づいたらどこかに消えたらしい。
蘭「__って、訳なの。」
裕也「まさか、あの目の...」
蘭「目?」
巴「どういうことだ?」
裕也「ライブ中のモカの目が。」
つぐみ「確かに、今日のモカちゃん、おかしかったような...」
ひまり「なんて言うか、違ったよね。」
裕也「...探さないと。」
蘭「お兄ちゃん?」
裕也「行ってくる。」
俺は走り出した。
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裕也「(__モカ、モカが行きそうな場所...)」
俺はいろんな場所に行った。
だが、どこにもモカはいなかった。
裕也「どこにいるんだ、モカ...」
リサ「__あれ?和田君?」
裕也「い、今井か?」
リサ「ちょ!どうしたの!?そんな泣きそうな顔して!」
裕也「モカ、どこにいるか知らないか。」
リサ「え?モカ?あたしは見てないけど...」
裕也「そうか、悪いな。」
リサ「待って!」
裕也「?」
リサ「モカの居場所、分からないの?」
裕也「...うん。」
リサ「モカの行きそうな場所は?」
裕也「回った。」
リサ「じゃあ、何かヒントみたいなのは?」
裕也「ヒント...あ。」
リサ「!何かあったの?」
裕也「あった、あそこかもしれない!
ありがとう、今井!」
リサ「うん!何かわからないけど、頑張ってね!」
裕也「うん!」
俺は目的の場所に向かった。
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”モカ”
モカ「__久しぶりにここに来たなー」
モカはある倉庫の中にいた。
モカ「あの時はかくれんぼでここに来て...あ、ここだ。」
モカは体育座りした。
モカ「こんな感じでー、隠れてたなー。」
モカは昔を思い出していた。
モカ「あの時は今と違って寒くて、誰も来てくれなくて、
寂しくて、泣きそうになってー...」
モカは涙を流していた。
モカ「...モカちゃんは、なんで、こんなやり方しかできないの...?・
嫌いなんて言って、お兄ちゃんを傷つけて。
ほんとはずっと、あの時から...」
モカは顔を伏せた。
モカ「お兄ちゃん...迎えに来て...。」
モカはそう呟いた。
モカ「なーんて、来るわけ__」
その時、勢いよくドアが開いた。
モカ「...!」
裕也「はぁはぁ...ここにいたか、モカ...!」
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モカ「な、なんで...?」
裕也「思い出したんだよ。」
モカ「!」
俺はモカに近づいた。
裕也「__こんなに、泣いちゃって。」
モカ「お兄、ちゃん...」
裕也「全く、こんな所に一人で隠れたらダメだろ?」
俺はモカの頭を撫でた。
モカ「なんで、モカちゃんを、探したの...?」
裕也「なんで?そうだな...。」
俺はモカの目を見てこう言った。
裕也「約束しただろ?『モカがどこにいたって、俺は絶対に見つける。』ってな。」
モカ「...思い出したんだねー。」
裕也「思い出したよ。」
俺はモカの隣に座った。
モカ「モカちゃんね、昔は皆に嫌いなところがあったの。」
裕也「?」
モカ「それは、皆、お兄ちゃんに見てもらって、
仲良くしてて。」
モカはどこかを見てる。
モカ「だから、あのかくれんぼの時は嬉しかったなー。
モカちゃんも見ててくれたって、分かったからー」
裕也「モカ...」
モカがそんな事を思っていたなんて、
初めて知った。
裕也「俺は、ずっと、皆の事を見てるよ。」
俺は立ち上がった。
裕也「蘭もひまりも巴もつぐみも、勿論モカも。
俺は皆、しっかり見てる。だからさ__」
モカ「裕君...?」
裕也「一緒に帰ろうか、モカ。」
俺はモカに手を差し出しながらそう言った。
モカ「!!その言葉。」
裕也「手でも繋いで帰るか?」
モカ「それもいいですなー。」
モカは俺の手を握った。
モカ「皆に謝らないとねー。」
裕也「俺も一緒に謝るよ。」
俺たちは外に出た。
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モカ「おー、お星さまきれー。」
裕也「そうだなー。」
モカ「あの時もこんな感じだったけー?」
裕也「あの時は陽が落ちるの早かったからなー。」
モカ「...そう、あの時から、ねー。」
裕也「?」
モカが何かい言った気がしたが、聞き取れなかった。
蘭「__モカー!お兄ちゃーん!」
巴「二人ともー!」
ひまり「どこに行ってたのー!」
つぐみ「探したよー!」
皆が走ってきてる。
モカ「おー、みんなが来てるー。」
裕也「そうだなー。あ、そろそろ手、放すかー。」
モカ「あー、ちょっと待ってー。」
裕也「?」
モカが耳に口元を近づけて来た。
モカ「...あのかくれんぼの時から、ずっと、
お兄ちゃんの事が好き。」
裕也「!?」
モカはそう言うと手を放して、皆の所に行った。
ひまり「もう!どこに行ってたの!」
モカ「ごめんごめんー。」
巴「あんま心配かけんなよなー。」
つぐみ「でも、モカちゃんが無事でよかったね!」
モカ「モカちゃんは天才なので大丈夫なのでーす。」
蘭「もう、あんまり勝手なことしないでよ...って、お兄ちゃんどうしたの?」
裕也「な、なんだ!?」
蘭「いや、なんか顔が赤いなと思って。」
裕也「は、走ってたからじゃないかー?あはは。」
蘭「そう?」
裕也「そうだぞー。」
蘭「ならいいや、あ、お兄ちゃんも打ち上げ来る?」
裕也「いやー、今回は遠慮しとくよ。
皆で楽しんできてくれ。あ、お小遣いもあげようじゃないかー!」
俺は蘭にいくらかお金を渡した。
蘭「ちょっと、流石にもらえないんだけど。
お兄ちゃんも困るでしょ?」
裕也「大丈夫大丈夫。バイト始めたから。
...じゃあ、今日はもう帰るな!じゃあな!」
蘭「ちょ!お兄ちゃん!?」
俺は走って家に帰った。
裕也「(__ど、どういう事なんだ、モカー!)」
俺はかなり動揺した。
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”モカ”
蘭「これ、どうしよっか?」
ひまり「うーん、どうしよ...」
巴「貰ったなら使えばいいんじゃねぇの?」
蘭「でも...」
つぐみ「流石に、ね?」
巴「また、その分のお礼をすればいい!
今日は裕也先輩に奢ってもらおうぜ!」
モカ「モカちゃんもそれでいいと思うよー。」
蘭「そう...なのかな?」
ひまり「じゃ、じゃあ、そういう事にしとこっか?」
巴「じゃあ!行くぞー!」
つぐみ「おー!」
アフターグロウは歩きだした。
モカ「(いつも通りだねー、皆はー。
やっぱり、居場所はここだよねー。)」
モカは空を見た、
モカ「(お兄ちゃん、モカちゃんの気持ち伝わったよねー?
いつか、お兄ちゃんもモカちゃんの居場所になってくれたらー...)」
モカは空に向かってほほ笑んだ。
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