蘭とお兄ちゃん   作:火の車

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今日の投稿です!
蘭って可愛いですね!


転校初日

裕也「__緊張するな。」

 

 俺は今、羽丘学園にいる。

 転校は二回目だが、この緊張感は慣れない。

 

教師「__入ってきてー!」

裕也「は、はい!」

 

 俺は教室に入った。

________________________

 

裕也「和田裕也です!このあたりには8年ぶりに帰ってきました!よろしく!」

教師「はい、ありがと!和田君の席は...あ、大和さんの隣が空いてるわね!そこに座って!」

裕也「はい!」

 

 俺は指定された席に向かった。

 そして、席に着いた。

 

教師「じゃあ!今日も一日頑張って!」

 

 そうして、学校初日が始まった。

________________________

 

 昼休みになった。

 よく聞く転校生に質問攻めなんてものはない、

 あれは一部の例外だ。

 

裕也「んー、一人で弁当かー。」

?「__あの、お兄ちゃ__じゃなくて、和田裕也はいますか?」

裕也「あれ?蘭?」

 

 俺は蘭の方に行った。

 

裕也「どうした?蘭?」

蘭「あ、お兄...じゃなくて、先輩。」

裕也「?あれ?いつもみたいにお兄ちゃんって呼ばないの?」

 

 俺がそう言うと、教室の空気が凍った気がした。

 

蘭「~!///」

裕也「?どうした?」

蘭「あの、えっと、その...」

裕也「?...あ。」

 

 蘭の手元を見ると弁当を持っていた。

 

裕也「あー、一緒に弁当が食べたいのか!」

蘭「...うん///」

裕也「いやー助かったー!あのままだったら一人で食べなきゃだったからな!」

蘭「そ、そう、よかった。」

裕也「すぐに用意してくるなー!」

蘭「ゆっくりでいいよ。」

 

 俺は弁当と飲み物を持って蘭について行った。

________________________

 

蘭「__皆、連れて来たよ。」

裕也「皆?...って、あ!」

モカ「やっほー。」

ひまり「お久しぶりです!」

巴「久しぶり!」

つぐみ「おかえりなさい!」

裕也「モカにひまり、巴、つぐみじゃないか!大きくなったなー!」

蘭「皆にお兄ちゃんのこと話したら会いたいって言うから。」

裕也「そうかー!いやー懐かしいなー!」

モカ「いえーい、裕君ー。」

裕也「いえーい。」

 

 モカと個性的なハイタッチをした。

 

蘭「よく覚えてたね、それ。」

裕也「楽しいからなー」

モカ「だよねー、裕君分かってるー」

 

 そんなこんなで弁当を食べ始めた。

 

裕也「__いやー、皆見違えたぞ!」

巴「そうか?変わってないと思うけど?」

裕也「いやいや!皆大きくなってて、驚いた。」

ひまり「ふふ~ん!大人でしょ?裕也先輩!」

裕也「...え?先輩?」

つぐみ「はい!そうですよ!先輩!」

巴「どうした?裕也先輩?」

裕也「......」

 

 俺は蘭の方を向いた。

 

裕也「...蘭。」

蘭「?どうしたの?」

裕也「皆が遠くに行った~!」

蘭「ガチ泣き!?」

裕也「だって皆、昔は裕也やら裕やら親しみのある呼び方をしてたのに~!」

モカ「お~可哀そうな裕君ー」

裕也「変わらないのは蘭とモカだけだー」

巴「って言っても、昔とは違うから呼び捨てもなー。

蘭ももう、お兄ちゃんとか呼んでないだろうし。」

蘭「!(ギク!」)」

裕也「え?蘭はまだお兄ちゃんって呼んでくれるぞ?」

巴、ひまり、つぐみ「え...?」

蘭「///」

モカ「まー、蘭は裕君の事大好きだったからねー。

簡単には変わらないよねー」

巴「いや、でも、高校生にもなって幼馴染をお兄ちゃんってなー」

ひまり「流石に、ね?」

つぐみ「蘭ちゃん...」

 

 皆、蘭の方を見てる。

 

蘭「べ、別にいいじゃん...」

裕也「そうだ、別にいいじゃないか。」

モカ「うんー別に気にならないしー。

むしろ、変えた方が不自然だよねー。」

裕也「だろ?」

巴「そうは言ってもな。」

ひまり「もういいんじゃない?確かに変えた方が違和感凄そうだし。」

つぐみ「うん!蘭ちゃんだもんね!」

蘭「ちょっと待って、つぐみどういう事?」

つぐみ「あ、えっと...」

モカ「蘭はー今でも裕君との写真を大事にとって__」

蘭「ちょ!なんで知って...あ///」

裕也「写真?...あ!蘭がお嫁さんになりたいって言って撮ったやつか!」

モカ「そうそれー。蘭の部屋に行くと机の上に___」

蘭「うわぁぁぁ!///」

ひまり「蘭!?」

 

 蘭はどこかに走って行った。

 

モカ「おー真っ赤っかでしたなー」

つぐみ「悪いことしたかな...?」

ひまり「ま、まぁ...」

巴「蘭は照れ屋だなー」

裕也「そんな昔の写真、なんでまだ持ってるんだ?」

モカ「あーそれはねー蘭は__」

つぐみ「わー!モカちゃん!ストップ!」

モカ「えーなんでー?」

つぐみ「それは、言っちゃだめだよ?」

ひまり「確かに。」

巴「蘭がかわいそうなことになるからなー」

裕也「?(可哀そうなこと?なんだ?)」

モカ「じゃーお弁当を食べましょうかー」

裕也「そうだな。」

 

 俺たちは弁当を食べ始めた。

 

モカ「__ごちそーさまー」

ひまり「はやっ!?」

モカ「でも、モカちゃんはまだ空腹なのですよー」

ひまり「あんなに食べたのに!?」

巴「よく太らないよな。」

モカ「ひーちゃんにカロリーを送ってるからねー」

ひまり「やめて!?」

つぐみ「あはは。」

裕也「相変わらずだなー。あ、モカ、俺のおかず食うか?」

モカ「いいのー?」

裕也「いいぞいいぞー」

モカ「じゃー、ハンバーグがいいー」

裕也「はいはい。ほれ。」

モカ「あーん。...おいしー。」

巴「おい、ちょっと待て。」

裕也、モカ「?」

ひまり「いやいや、今の何!?」

裕也「何のことだ?」

モカ「モカちゃんにもわかんなーい。」

裕也「だよな。」

つぐみ「な、なんで二人は食べさせるのにためらいがなかったの?」

裕也「え?昔はいっつもしてたから?」

モカ「うんー、裕君に食べさせてもらうと美味しくなるからねー。」

裕也「嬉しいこと言ってくれるな。ほら、もう一個。」

モカ「わーい。...んーおいしい。」

蘭「...え?」

裕也「!蘭、戻って来たのか...って、どうした?」

 

 いつの間にか蘭が戻ってきてた。

 が、様子がおかしい。

 

モカ「蘭ー?どうしたのー?」

蘭「お兄ちゃんの...」

裕也「?俺?」

 

 蘭はうつ向いてる。

 

蘭「お兄ちゃんのバカー!!!」

裕也「なんで!?」

蘭「うわぁぁぁん!」

 

 蘭はまたどこかに走って行った。

 

裕也「...なんで?」

モカ「あー...」

ひまり「やっちゃったね...」

巴「裕也先輩!蘭を追いかけろ!」

裕也「え?」

つぐみ「早くしないと蘭ちゃんが!」

裕也「どうなるんだ?」

つぐみ「えっと...」

モカ「爆発するよー」

つぐみ「モカちゃん!?」

裕也「え!?ヤバいじゃん!行ってくる!」

 

 俺は蘭を追いかけていった。

 

モカ「__全くー蘭はー」

巴「モカ、蘭が来てるの分かってただろ?」

モカ「えー、そんなことないよー。」

ひまり「いや、分かってよね?」

モカ「...ばれては仕方ないなー」

つぐみ「もう、モカちゃんは...」

モカ「だってー蘭が面白くてー」

巴「まぁ、分かる。」

ひまり「巴まで!」

つぐみ「ま、まぁ。昔はこれがいつも通りだったよね!」

モカ「そーだねー」

 

 4人は昼休みを過ごした。

____________________________

 

 ”蘭”

 

 蘭は体育館裏で体育座りをしていた。

 

蘭「(...お兄ちゃんのバカ。あたしまだ、お兄ちゃんに食べさせてもらってなかったのに...)」

裕也「__おーい!らーん!」

蘭「!お、お兄ちゃん?なんでここが...」

裕也「いやー、昔も蘭は拗ねた時こういうところに来てたからなー。」

 

 俺は蘭の横に座った。

 

裕也「それで、どうしたんだ?蘭?」

蘭「...なんでもない。」

裕也「何かあるだろー?言ってみ?今なら何でも聞いてやるぞー」

蘭「!」

 

 蘭が反応した。

 

蘭「それ、ほんと...?」

裕也「?あぁ、ほんとほんと。」

蘭「じゃ、じゃあ...///」

裕也「?」

蘭「...モカみたいに、あたしにも食べさせて...///」

裕也「?そんな事か?別にいいぞ。ちょうど弁当も持ってきたし。」

 

 俺は弁当を出した。

 

裕也「ほら。」

蘭「...あーん///」

 

 蘭はおかずを食べた。

 

裕也「どうだ?」

蘭「すっごく、美味しい。」

裕也「そうかそうか、じゃ、もう一個。」

蘭「うん!///」

 

 この後、めちゃくちゃ食べさせた。

 




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