蘭って可愛いですね!
裕也「__緊張するな。」
俺は今、羽丘学園にいる。
転校は二回目だが、この緊張感は慣れない。
教師「__入ってきてー!」
裕也「は、はい!」
俺は教室に入った。
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裕也「和田裕也です!このあたりには8年ぶりに帰ってきました!よろしく!」
教師「はい、ありがと!和田君の席は...あ、大和さんの隣が空いてるわね!そこに座って!」
裕也「はい!」
俺は指定された席に向かった。
そして、席に着いた。
教師「じゃあ!今日も一日頑張って!」
そうして、学校初日が始まった。
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昼休みになった。
よく聞く転校生に質問攻めなんてものはない、
あれは一部の例外だ。
裕也「んー、一人で弁当かー。」
?「__あの、お兄ちゃ__じゃなくて、和田裕也はいますか?」
裕也「あれ?蘭?」
俺は蘭の方に行った。
裕也「どうした?蘭?」
蘭「あ、お兄...じゃなくて、先輩。」
裕也「?あれ?いつもみたいにお兄ちゃんって呼ばないの?」
俺がそう言うと、教室の空気が凍った気がした。
蘭「~!///」
裕也「?どうした?」
蘭「あの、えっと、その...」
裕也「?...あ。」
蘭の手元を見ると弁当を持っていた。
裕也「あー、一緒に弁当が食べたいのか!」
蘭「...うん///」
裕也「いやー助かったー!あのままだったら一人で食べなきゃだったからな!」
蘭「そ、そう、よかった。」
裕也「すぐに用意してくるなー!」
蘭「ゆっくりでいいよ。」
俺は弁当と飲み物を持って蘭について行った。
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蘭「__皆、連れて来たよ。」
裕也「皆?...って、あ!」
モカ「やっほー。」
ひまり「お久しぶりです!」
巴「久しぶり!」
つぐみ「おかえりなさい!」
裕也「モカにひまり、巴、つぐみじゃないか!大きくなったなー!」
蘭「皆にお兄ちゃんのこと話したら会いたいって言うから。」
裕也「そうかー!いやー懐かしいなー!」
モカ「いえーい、裕君ー。」
裕也「いえーい。」
モカと個性的なハイタッチをした。
蘭「よく覚えてたね、それ。」
裕也「楽しいからなー」
モカ「だよねー、裕君分かってるー」
そんなこんなで弁当を食べ始めた。
裕也「__いやー、皆見違えたぞ!」
巴「そうか?変わってないと思うけど?」
裕也「いやいや!皆大きくなってて、驚いた。」
ひまり「ふふ~ん!大人でしょ?裕也先輩!」
裕也「...え?先輩?」
つぐみ「はい!そうですよ!先輩!」
巴「どうした?裕也先輩?」
裕也「......」
俺は蘭の方を向いた。
裕也「...蘭。」
蘭「?どうしたの?」
裕也「皆が遠くに行った~!」
蘭「ガチ泣き!?」
裕也「だって皆、昔は裕也やら裕やら親しみのある呼び方をしてたのに~!」
モカ「お~可哀そうな裕君ー」
裕也「変わらないのは蘭とモカだけだー」
巴「って言っても、昔とは違うから呼び捨てもなー。
蘭ももう、お兄ちゃんとか呼んでないだろうし。」
蘭「!(ギク!」)」
裕也「え?蘭はまだお兄ちゃんって呼んでくれるぞ?」
巴、ひまり、つぐみ「え...?」
蘭「///」
モカ「まー、蘭は裕君の事大好きだったからねー。
簡単には変わらないよねー」
巴「いや、でも、高校生にもなって幼馴染をお兄ちゃんってなー」
ひまり「流石に、ね?」
つぐみ「蘭ちゃん...」
皆、蘭の方を見てる。
蘭「べ、別にいいじゃん...」
裕也「そうだ、別にいいじゃないか。」
モカ「うんー別に気にならないしー。
むしろ、変えた方が不自然だよねー。」
裕也「だろ?」
巴「そうは言ってもな。」
ひまり「もういいんじゃない?確かに変えた方が違和感凄そうだし。」
つぐみ「うん!蘭ちゃんだもんね!」
蘭「ちょっと待って、つぐみどういう事?」
つぐみ「あ、えっと...」
モカ「蘭はー今でも裕君との写真を大事にとって__」
蘭「ちょ!なんで知って...あ///」
裕也「写真?...あ!蘭がお嫁さんになりたいって言って撮ったやつか!」
モカ「そうそれー。蘭の部屋に行くと机の上に___」
蘭「うわぁぁぁ!///」
ひまり「蘭!?」
蘭はどこかに走って行った。
モカ「おー真っ赤っかでしたなー」
つぐみ「悪いことしたかな...?」
ひまり「ま、まぁ...」
巴「蘭は照れ屋だなー」
裕也「そんな昔の写真、なんでまだ持ってるんだ?」
モカ「あーそれはねー蘭は__」
つぐみ「わー!モカちゃん!ストップ!」
モカ「えーなんでー?」
つぐみ「それは、言っちゃだめだよ?」
ひまり「確かに。」
巴「蘭がかわいそうなことになるからなー」
裕也「?(可哀そうなこと?なんだ?)」
モカ「じゃーお弁当を食べましょうかー」
裕也「そうだな。」
俺たちは弁当を食べ始めた。
モカ「__ごちそーさまー」
ひまり「はやっ!?」
モカ「でも、モカちゃんはまだ空腹なのですよー」
ひまり「あんなに食べたのに!?」
巴「よく太らないよな。」
モカ「ひーちゃんにカロリーを送ってるからねー」
ひまり「やめて!?」
つぐみ「あはは。」
裕也「相変わらずだなー。あ、モカ、俺のおかず食うか?」
モカ「いいのー?」
裕也「いいぞいいぞー」
モカ「じゃー、ハンバーグがいいー」
裕也「はいはい。ほれ。」
モカ「あーん。...おいしー。」
巴「おい、ちょっと待て。」
裕也、モカ「?」
ひまり「いやいや、今の何!?」
裕也「何のことだ?」
モカ「モカちゃんにもわかんなーい。」
裕也「だよな。」
つぐみ「な、なんで二人は食べさせるのにためらいがなかったの?」
裕也「え?昔はいっつもしてたから?」
モカ「うんー、裕君に食べさせてもらうと美味しくなるからねー。」
裕也「嬉しいこと言ってくれるな。ほら、もう一個。」
モカ「わーい。...んーおいしい。」
蘭「...え?」
裕也「!蘭、戻って来たのか...って、どうした?」
いつの間にか蘭が戻ってきてた。
が、様子がおかしい。
モカ「蘭ー?どうしたのー?」
蘭「お兄ちゃんの...」
裕也「?俺?」
蘭はうつ向いてる。
蘭「お兄ちゃんのバカー!!!」
裕也「なんで!?」
蘭「うわぁぁぁん!」
蘭はまたどこかに走って行った。
裕也「...なんで?」
モカ「あー...」
ひまり「やっちゃったね...」
巴「裕也先輩!蘭を追いかけろ!」
裕也「え?」
つぐみ「早くしないと蘭ちゃんが!」
裕也「どうなるんだ?」
つぐみ「えっと...」
モカ「爆発するよー」
つぐみ「モカちゃん!?」
裕也「え!?ヤバいじゃん!行ってくる!」
俺は蘭を追いかけていった。
モカ「__全くー蘭はー」
巴「モカ、蘭が来てるの分かってただろ?」
モカ「えー、そんなことないよー。」
ひまり「いや、分かってよね?」
モカ「...ばれては仕方ないなー」
つぐみ「もう、モカちゃんは...」
モカ「だってー蘭が面白くてー」
巴「まぁ、分かる。」
ひまり「巴まで!」
つぐみ「ま、まぁ。昔はこれがいつも通りだったよね!」
モカ「そーだねー」
4人は昼休みを過ごした。
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”蘭”
蘭は体育館裏で体育座りをしていた。
蘭「(...お兄ちゃんのバカ。あたしまだ、お兄ちゃんに食べさせてもらってなかったのに...)」
裕也「__おーい!らーん!」
蘭「!お、お兄ちゃん?なんでここが...」
裕也「いやー、昔も蘭は拗ねた時こういうところに来てたからなー。」
俺は蘭の横に座った。
裕也「それで、どうしたんだ?蘭?」
蘭「...なんでもない。」
裕也「何かあるだろー?言ってみ?今なら何でも聞いてやるぞー」
蘭「!」
蘭が反応した。
蘭「それ、ほんと...?」
裕也「?あぁ、ほんとほんと。」
蘭「じゃ、じゃあ...///」
裕也「?」
蘭「...モカみたいに、あたしにも食べさせて...///」
裕也「?そんな事か?別にいいぞ。ちょうど弁当も持ってきたし。」
俺は弁当を出した。
裕也「ほら。」
蘭「...あーん///」
蘭はおかずを食べた。
裕也「どうだ?」
蘭「すっごく、美味しい。」
裕也「そうかそうか、じゃ、もう一個。」
蘭「うん!///」
この後、めちゃくちゃ食べさせた。
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覚醒天才の王国の個人回の最初は誰がいいですか?