裕也「へ...?彼女?」
つぐみ「あ、す、すみません!言葉が足りてませんでした!」
裕也「?どういう事?」
つぐみ「実は最近、困ったことがあって...」
裕也「困ったこと?」
つぐみ「はい...」
つぐみは肩を落としている。
つぐみ「実は最近、店に困ったお客さんが来てて...」
裕也「困った客?」
つぐみ「はい。私がシフトの時に必ず来て、いっつも触ろうとしてきたり、彼氏いるか聞かれたり。」
裕也「迷惑だな。」
つぐみ「はい。」
裕也「つまり、彼氏役がいればそいつも諦めるかもって事か。」
つぐみ「はい...。迷惑ですよね...」
裕也「んー、別にいいぞー」
つぐみ「え?いいんですか?」
裕也「つぐみも妹みたいなもんだからなー。
困ってるなら助けるよ。」
つぐみ「先輩...ありがとうございます!」
裕也「でも、彼氏じゃなくて__でもいいか?」
つぐみ「えぇ!?は、はい!」
俺たちは羽沢珈琲店に向かった。
________________________
つぐみ「__あ、あの人です。」
店の窓から見えるのは、丸々太った眼鏡の男だった。
裕也「...わー、ひっどい。」
つぐみ「先輩?」
裕也「いや、なんでもない。じゃ、作戦開始だ。」
つぐみ「作戦?そんものがあるんですか?」
裕也「いーや?今考えた。」
つぐみ「今?」
裕也「まー、つぐみ、耳貸してみ。」
つぐみ「?はい。」
裕也「えっとなー」
俺はつぐみに耳打ちした。
つぐみ「えぇ!?///」
裕也「このくらいすれば、ダメージありそうだろ?」
つぐみ「うぅ...はい///」
裕也「じゃあ、おいで、つぐみ。」
つぐみ「///」
つぐみは俺の腕に抱き着いた。
裕也「よし、行こうか!」
俺たちは店に入った。
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裕也「こんにちはー!」
つぐみ「た、ただいま!」
つぐみ母「おかえりー!つぐみ...って、どうしたのその子!?」
裕也「覚えてない?裕也だよー」
つぐみ母「え?裕也君?」
裕也「うん、ただいま、つぐみのお母さん!」
つぐみ母「まぁ!こんなに大きくなって!あなたー!」
つぐみ父「どうした?...って、つぐみ!?」
つぐみ「た、ただいま、お父さん。」
つぐみ父「母さん、つぐみが彼氏を連れてきてるぞ...?」
つぐみ母「この子、裕也君だよ!」
つぐみ父「裕也君だって!?」
裕也「そうだよー。」
つぐみ父「そう言えば面影がというか、ほぼ顔は変わってない...」
裕也「まぁ、皆は分かってるから。」
つぐみ父「それにしても、大きくなったなー!
もう追い抜かれたよ!」
つぐみ母「そうねぇ!こんなにかっこよくなって!」
裕也「ははっ、ありがと!」
つぐみ母「それで、今日はどうしたの?
つぐみとの結婚の報告かしら?」
つぐみ「お母さん!?///」
裕也「うーん、俺としては別にそれでもよかったんだけどね。」
つぐみ「ふぇ!?///」
裕也「...でも、今日はつぐみを助けに来たんだよ。」
つぐみ父「!そうか、つぐみに聞いて...」
裕也「うん、だから。俺に任せておいて。」
俺はそう言って問題の男の方に行った。
裕也「__ねぇ、君。」
男「な、何かな?」
裕也「よければ、俺と相席しないかな?」
俺は向かいの席に座った。
男「ちょ!勝手に__」
裕也「つぐみー!ちゅーもんー!」
つぐみ「は、はい!」
男「!」
つぐみがこっちに来た。
男「つぐみちゃん、こんにちは!」
つぐみ「はい、こんにちは...」
男「今日も可愛いね!」
つぐみ「あ、ありがとうございます...」
裕也「あ、注文してもいい?」
つぐみ「!はい!」
裕也「そうだなー、じゃあ、俺はこれとこれ。
あ、君も何か頼む?」
男「じゃあ、コーヒーのおかわりをもらおうかな。」
つぐみ「かしこまりました。少々お待ちください。」
つぐみは注文を通しに行った。
つぐみ「(どうするつもりなんだろ...先輩...)」
つぐみの不安は募る。
裕也「ねぇ、君。」
男「なんだい?」
裕也「つぐみは可愛いかい?」
男「当り前さ!可愛くないわけないだろう!」
裕也「食い気味だなー」
男「将来の彼女だからな!」
裕也「(うわー、引くわー)」
男「君こそ、つぐみちゃんとどんな関係なんだ?
さっきは、かなーり親しそうにしてたが。」
裕也「関係?言う必要ある?」
男「...ないな。つぐみちゃんは僕のものだからね!」
裕也「(つぐみ、可愛そうだなー。)」
つぐみ「お、お待たせしました、ご注文の商品です。」
裕也「来た来たーありがとー」
男「ありがとう、つぐみちゃん。」
つぐみは商品を置いた。
男「ねぇ、つぐみちゃん。いつになったら僕の気持ちに答えてくれるんだい?」
つぐみ「え?あの...」
男「さっきはこの男と親しそうにしてたけど、浮気は良くないよ」
裕也「(浮気って、俺は浮気男扱いですか、そうですか。)」
男「そろそろ、僕の彼女に__」
裕也「なるわけないよ。残念ながら。」
男「!?」
会話に割り込んでみた。
裕也「さっきから、つぐみに手を伸ばし過ぎだよ、君。」
男「な、なんだお前は!僕はつぐみちゃんと...」
裕也「もう少し、つぐみの顔見て話したらー?
すっごい嫌そうな顔してるから。」
男「な!?」
男はつぐみの顔を見た。
裕也「...分かったでしょ?見たものが答えだよ。」
男「い、いや、まだこれから...」
裕也「(めげないなー。もう少し真っ当な行動してればよかったのに...。まぁ、仕方ないかー)」
俺はつぐみに近づいた。
つぐみ「せ、先輩...?」
裕也「...まぁ、これで終わるかもねー」
周りの状況を確認した。
裕也「(うーん、あ!知ってる人いっぱいいるじゃん!ラッキー!)」
男「おい!つぐみちゃんから離れろ!」
そう言って男はつぐみの手を掴もうとした。
裕也「はーい、ストーップ。それは容認しかねまーす。」
男「!?」
俺は男の手を遮った。
裕也「つぐみは俺の婚約者だよー」
男「な、何だって!!??」
つぐみ「!!??」
周りの人「えー!!??」
すごい反応だ。
裕也「君、つぐみに彼氏いるか聞いたことあるでしょ?」
男「そ、そうだ!あの時はいないって...」
裕也「そう、彼氏はいないよね?
でも、婚約者がいた。」
男「!そ、そんな...」
その時、誰かが店に入ってきてた。
俺たちはそれに気づいてなかった。
裕也「...つまり、君がつぐみに手を出そうとするのは、気分が悪いんだよ。ね?」
男「...」
裕也「約束しないかい?もう二度とつぐみに近寄らないって。」
男「こんな...こんなのは認められない!!」
裕也「!!」
男は俺につかみかかってきた。
裕也「__おー危ない危ない。」
男「お前さえ!お前さえいなければ!!!」
裕也「いやー、俺がいなくても君はないと思うけどなー?」
俺はまたつぐみの方に行った。
そして、手を取った。
裕也「宣言しまーす!俺はつぐみと結婚するよ!」
つぐみ「!///」
男「ま、待て!__」
つぐみ父「いい加減にしろ!」
男「!」
つぐみ父「いつもいつも、つぐみに迷惑をかけて、もう二度と店に来るな!!!」
つぐみ「お父さん...」
裕也「(相変わらず、怒ると怖いな。)」
男「...」
男は魂が抜けたように店を出ていった。
裕也「まぁ、傷ついた分はコーヒー代ってことで。
コーヒーは奢りな。」
蘭「__お兄ちゃん...?」
裕也「!蘭!来てたのかー、気付かなかった!」
つぐみ「」
蘭「うん。そんな事はいいの。」
裕也「?どうしたんだ?」
蘭「さっきの、どういう事...?」
裕也「さっきの?」
蘭「...つぐみと結婚。」
裕也「あー、あれは、あの男を諦めさせるためだけど?どうした?」
つぐみ「そ、そうだよ、蘭ちゃん!」
蘭「...ふーん。」
裕也「(なんで蘭は拗ねてるんだ?)あ、蘭!」
蘭「...何?」
裕也「これから夕飯なんだけど、家来るか?」
蘭「!お兄ちゃんの家?」
裕也「そうそう!一人だと寂しくてなー」
蘭「じゃあ、行ってあげるよ。早く行こ。」
裕也「おー、ノリノリだな。じゃ、お会計だな。」
つぐみ「あ!私がします!」
つぐみ父「いや、お金はいいよ。」
裕也「え?」
つぐみ父「つぐみを助けてくれたお礼だよ、気にすることはないよ。」
裕也「うーん、じゃあ、今回は甘えておくよ!」
つぐみ父「あぁ、そうしてくれ。」
つぐみ母「そうそう!どうせ、お父さんの晩酌が減るだけだから!気にしなくてもいいよ!」
つぐみ父「ちょ、お母さん...
裕也、つぐみ「あはは...」
つぐみ父「あー後。」
裕也「?」
つぐみ父「裕也君に本当につぐみを任せられるなら安心なんだがね。」
つぐみ「お父さん!///」
裕也「うーん、前向きに検討しましょう。」
つぐみ「裕也先輩!?///」
裕也「ははは!顔真っ赤だぞー!」
つぐみ「も、もう!///」
裕也「まぁ、また来るよー!」
つぐみ「はい!ありがとうございました!」
俺たちは店を出た。
つぐみ「(...結婚かー。確かに私も出来るなら...///)」
つぐみ父、母「(ニヤニヤ)」
つぐみ「...ありがと、お兄ちゃん...///」
フラグ、成立。
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裕也「__蘭ー?」
蘭「ふんっ。」
裕也「なんでそんなに拗ねてるんだー?」
蘭「別に、拗ねてないし...」
さっきから蘭はへそを曲げっぱなしだ。
蘭「...やっぱり、お兄ちゃんもつぐみみたいな子が好きなの...?」
裕也「ん?なんで?」
蘭「だって、つぐみのお父さんに前向きにって...」
裕也「まぁ、つぐみの事は好きだぞ?」
蘭「っ...!」
裕也「でも、他の皆も同じくらい好きだし。
つぐみが特別かと言われるとなー」
蘭「!」
裕也「まぁ、俺はつぐみもだが蘭も好きだぞー」
蘭「そう、ありがと。(今は、これでもいいかな。)」
裕也「早く帰ろー。あ、蘭が好きなビター系なお菓子もあるぞー」
蘭「うん!早く帰ろ、お兄ちゃん!」
俺たちは家に向かって歩いて行った。
感想などお願いします!
つぐみの話を書くのは多分初でしたよね?
中々楽しかったです!