蘭とお兄ちゃん   作:火の車

7 / 39
巴話です!


姉の兄貴?

 俺が羽丘に転校してから少し経ち、五月になった。

 

裕也「いやー、暑くなってきたなー」

日菜「そーだねー」

麻弥「もう五月ですしねー」

 

 最近、教室では日菜、大和と一緒にいる。

 

麻弥「そう言えば、もう少しでテストですね。」

日菜「そうだっけー?」

裕也「確かもう2週間後だな。そろそろ勉強しないと。」

麻弥「そうですねー。ジブンもそろそろ。」

日菜「あたしはいいやー。面白くないしー。」

麻弥「まぁ、日菜さんはそうですよね。」

裕也「確か日菜って頭いいんだっけ?蘭たちが言ってた。」

日菜「うーん、るんっ♪ってくるようにしてるだけだよ!」

裕也「うむ、分からん。」

麻弥「和田さんも勉強できますよね?

授業でもキッチリ答えられてますし。」

裕也「うーん、俺は普通だぞ?どっちかと言うと運動の方が好きだしな!」

日菜「へぇ~!裕也君って運動好きなんだー!」

麻弥「意外...でもないですね。」

裕也「昔はよく遊んでたからなー。」

 

 そんなこんなで、時間は過ぎていった。

________________________

 

 放課後になった。

 

裕也「__今日は帰って勉強でもするかなー。」

?「__きゃっ!」

裕也「!ごめん!大丈夫か?」

?「いてて...いえ、大丈夫ですよ!」

裕也「怪我とかしてないか?」

?「はい!先輩こそ大丈夫ですか?」

裕也「俺は全く問題ないぞ。」

巴「__あこー、何して...って裕也先輩?」

裕也「あ、巴。」

あこ「お姉ちゃん!」

裕也、あこ「え?」

 

 俺は困惑した。

 

裕也「と、巴、あこって...」

巴「あたしの妹だぞ?って、会ったことあるよな?」

あこ「え?そうなの?」

巴「あこは小さかったからなー。覚えてないのも不思議じゃないな!」

裕也「いやー、ここまで大きくなってるとは、見違えたぞ!」

あこ「ありがとうございます!」

裕也「あ、俺は和田裕也だ。巴とはかなり遊んでたぞ。」

あこ「和田裕也?どっかで聞いたような...あ!」

裕也、巴「?」

あこ「お姉ちゃんが部屋に飾ってる写真に写ってた男の人!」

巴「ちょ!あこ、なんで知ってる!?」

あこ「お姉ちゃんがあこに『この人はな、すげーかっこいいんだよ!』

って、よく言ってたもん!」

裕也「ほほーう、もう少し詳しく。」

あこ「確かね、お姉ちゃんが年上の男の子と喧嘩した時に助けてくれて、その後に怒ってくれたって!」

裕也「あー、そんな事もあったなー。懐かしい。

あの頃の巴はヤンチャでなー。六年であろうが何であろうが噛みついてたなー。」

巴「...昔の事だろ?」

裕也「まぁ、そうだよなー。巴もこんなに大きくなって...」

 

 俺は巴の頭を撫でた。

 

巴「...もうガキじゃないんだけどな。」

あこ「あ!お姉ちゃんが照れてるー!」

巴「あこ!///」

あこ「お姉ちゃん可愛いね!」

裕也「そうだなー。昔から巴はかわいい子だったよ。」

巴「...うわぁぁぁ!!!///」

裕也、あこ「巴!?(お姉ちゃん!?)」

 

 巴はどこかに走って行った。

 

裕也「どうしたんだ?」

あこ「さぁ...?」

裕也「て、あこって巴に用があったんじゃないのか?」

あこ「え?...あ、そうだった。」

裕也「巴探し、手伝おうか?」

あこ「いいの!?」

裕也「いいぞー。時間もあるし。」

あこ「ありがとうね!裕也兄!」

裕也「!」

あこ「あ...ダメだった...?」

 

 あこは悲しそうにそう言った。

 

裕也「...」

あこ「!な、泣いてる!?」

裕也「高校生になって皆お兄ちゃんって呼んでくれなくなっててな。」

あこ「?」

裕也「あこ、ありがとうな...!」

あこ「え?あ、うん!」

裕也「よーし!気合入れて巴を探すぞー!」

あこ「おー!」

 

 俺たちは巴探しを始めた。

________________________

 

裕也「さーて、巴はどこにいるかなー」

あこ「うーん、どこに行ったんだろ?」

裕也「あ、つぐみだ!__おーい!つぐみー!」

つぐみ「え?あ!先輩!」

 

 つぐみはこっちに小走りで来た。

 

つぐみ「こんにちは!先輩!」

裕也「つぐみは生徒会の仕事か?」

つぐみ「はい!」

裕也「つぐみは働き者だなー。偉いぞ~」

 

 俺はつぐみの頭を撫でた。

 

つぐみ「(あわわわわわ!///)」

裕也「?どうした?」

つぐみ「い、いえ!なんでもないです!///」

裕也「そうか?...あ、そう言えば巴見なかったか?」

つぐみ「巴ちゃんですか?あ、そう言えば屋上の方に走って行きましたね?」

裕也「お、ありがとう、つぐみ!」

あこ「ありがとう!」

つぐみ「どうしたんですか?」

あこ「あこがお姉ちゃんの事を裕也兄に話したら走って行っちゃって。」

つぐみ「あっ(察し)」

裕也「と言うわけで、屋上行くかー。

ありがとな、つぐみ。仕事頑張れよー!」

つぐみ「はい!」

あこ「またねー!」

 

 俺たちは屋上に向かった。

________________________

 

 屋上に来た。

 

裕也「__おーい!巴ー!」

巴「ゆ、裕也先輩!」

あこ「もー!お姉ちゃん、急に走って行くなんて!」

巴「わ、わりぃ、あこ。」

裕也「それで、なんで急に走りだしたんだ?」

巴「え!?」

あこ「なんか顔も赤かったし、もしかして風邪?」

巴「い、いや、その...」

裕也「?」

 

 巴にしては歯切れが悪い。

 

裕也「まー、急に走りたくなる時もあるよなー」

あこ「あるかな?」

裕也「あるぞー」

巴「もう、そういう事でいいな...」

裕也「あ、そう言えば巴。」

巴「どうした?」

裕也「巴って俺の写真残してくれてたんだなー」

巴「!?」

裕也「俺は嬉しいぞー、巴にそんなに思われてて__」

巴「ソイヤ!!!///」

裕也「いってぇぇぇぇ!!!」

 

 突然巴に叩かれた。

 

裕也「な、なんで...?」

あこ「大丈夫?」

裕也「大丈夫だぞー。」

巴「ふん、バカ兄貴が。...あ。」

裕也「!巴...!」

あこ「お姉ちゃん...?」

巴「い、今のはちが__」

裕也「これからも、それで呼んでもいいんだぞ!

むしろそれで呼んでくれ!」

あこ「お姉ちゃんのお兄ちゃんだから...裕也兄はお兄ちゃんだったの!?」

裕也「そうだな!もう、巴もあこの妹だー!」

あこ「わーい!」

巴「...この、バカ兄貴がーーー!!!///」

 

 巴の叫び声は赤い夕焼け空に大きく、響いた。

 




感想などお願いします!
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。