IS・Mーインフィニット・ストラトスーメタルギアにより運命の歯車が狂った一夏 作:proto
織斑一夏。織斑計画によって生み出された最高の戦闘技術を持った最高の人間。彼は姉の織斑千冬と二人で暮らしており、姉が働き何とか生計を立てている。
苦しい生活だったが、一夏は家事で姉を支え、二人仲良く暮らしていた。
そんなある日だった。彼の脳裏にあるビジョンが映し出された。それはこの世のものとは思えないものだった。周りは血の池地獄、右手には銃、左腕で15歳ほどの少女を抱えて……否、引きずっていたといったほうが良いか。その人物が鏡を見た。それは、幼少の一夏だった。そこでビジョンは途絶えた。
またビジョンを見た。しかし、今回は違った。何かの施設では無く、森林だった。水面に映る顔は外国人の顔。おそらくアメリカ人。格好は迷彩服だった。そしてビジョンだけでなく、記憶の断面が一夏の頭に流れ込んだ。いや、思い出したと言ったほうが良いだろう。ミッションの内容とネイキッド・スネークと言う名を思い出したところで、再びビジョンが途絶えた。さらに、どこかお偉いさんの部屋だろうか。そこでネイキッド・スネークはBig Bossの称号を得る。またビジョンは途絶えた。
そして、次のビジョンも再びアメリカ人のものだった。しかし、今回は施設のビジョンだった。鏡面に映った男の顔は同じものだったが、頭の右上には何かの破片が角のように刺さっていた。それと、纏っている雰囲気が違った。そして、聞こえてくる。音源はカセットテープ。声はこの男と同じものだった。しかし、内容は明らかに自身に向けたものではなく、聞いているものに向けたものだった。そして、一夏はこのビジョンが前に見た迷彩服の男…ネイキッド・スネークことBig Bossではなく、彼に扮した影武者で、その名がパニッシュド・ヴェノム・スネークの名と復習の記憶を思い出し、ビジョンは消えた。
最後ものは、再び施設内のものだ。が、自身の体が水に浮いている。そして水面に映っている顔は、今まで見たビジョンの者に似ていたが、確実に違う事は分かった。ビジョンの男の名はソリッド・スネーク。しかし、彼のビジョン…いや、これは…記憶?憑依?とにかく今までのビジョンと違うように感じた。まるで実際に体験したかのようなものだった。その記憶は途切れることはなく、彼のミッションのすべてを、アウターヘブンと呼ばれた武装国家での任務からガンズ・オブ・ザ・パトリオット事件までのすべてを。
彼は自分という存在を疑問に思い、頼れる人物を訪ねた。それが、彼の誕生からの経緯を調べ上げた彼女。天災と呼ばれた天才【篠ノ之 束】だった。
彼女が一夏の経緯を話した瞬間に今まで断片的なビジョンだったものも、すべて思い出したのだった。
彼、織斑一夏…いっくんは、束さんが15の時に見つけた。衛星から違法な研究施設を見つけたのでつぶそうと思ったときだった。場所を確認するために再確認すると、衛星からの映像でとんでもないものが見えた。たった一人の少年が組織ごと施設を半壊でこそあったが破壊したのだ。片手に銃、片腕には女の子を引きずって。
束さんは現場に急行した。その少年に興味が湧いたのだ。
到着した時には二人とも倒れていた。私は二人を自分のラボに連れて帰った。
ラボにつくと彼女…手首についていた[No.1000]というタグと、少し回収した資料から織斑千冬…ちーちゃんと言う名と、戸籍を与えた。彼女は自分の置かれた環境を理解していた。そこから解放され、見知らぬ世界に解き放たれ不安がっていたのは懐かしい。そして、もう一人の男の子。彼は記憶という記憶が失われていた。自分が何者か何が起こり何をして、施設を破壊したのかをも。束さんは彼にも、手首に付いていた[No.S3_1]という奇妙なタグだったが1統合で一夏と言う名と、戸籍を与えたのだった。
そしてちーちゃんと話をした。
「ちーちゃんたちの親は他界したことになってるよ。いろいろ面倒なこともあると思うけど、何かあったら束さんに言ってね。」
「あぁ、すまない。恩に着る。」
「まぁ、怪しまれないようにいろいろ小細工はしたけど…。大きな犯罪さえ起こさなきゃ大丈夫だと思うよ。これが、ちーちゃんの経歴だよ。」
「何から何まですまない。」
「それで、これからが問題なんだけど。まずはお金だね。無いと絶対に困るもの第1位だからね。それから家だね。どうやら、記憶を書き換えて二人で暮らさせようとしたのか謎に家が用意してあるみたいだからそこを使う事にしよう。」
「そ、そうか。」
「お金は、組織の資金が金庫ごと残ってるから、安定するまではそれを使うしかないね。それから……「えっと、あっと……。」束さんのことは下の名前でいいよ。」
「そ、それじゃあ、束。」
「なにちーちゃん?」
「ありがとう。」
「!……。どういたしまして(ムフーン)!」
いまでも思い出せるし、あれを忘れることはできない。あの時のちーちゃんの笑顔は可愛かった。