これで原作1巻の1話完結です!
少し長いと思いますが、是非ご覧ください!
〜翌日〜
「「悪い…ノートの中、見てしまいました!」」
俺とユッキーは緒方と古橋に頭をさげた。
いくらなんでも、人の私物…ノートを勝手に見られて良い気がする奴はいないだろう
「はわわわわわわ!」
「ま、まァ…。忘れた私達にも非はありますので…」
自分の書込みを見られて恥ずかしがる古橋に
自分にも非があることを素直に認める緒方
反応はそれぞれだが、そこまで気分を害してないようで少し安心した
「それより、他に要件がないのなら私達はコレで失礼します」
「り、りっちゃん!」
ノートを受け取り、緒方は直ぐに後方へ歩き出そうとする
や、やっぱり怒ってるよなぁ…昨日の事…
「いや待てまだ話が!」
すかさずユッキーが止めようとするが
「私にはありません!説得に応じる気もありません!!例え浪人しても志望分野を変えません!!」
緒方は聞く耳持たずって感じだなこりゃ
…なら少し強引だが
「ちょっと待てっ…よ!」
俺は緒方の腕を引いて帰ろうとするのを止める
もしこのまま帰られると俺達が徹夜した意味がなくなってしまう
「な、何なんですか!手を離してください!」ブンブン
緒方は急に腕を引かれたことに驚いたのか、顔を赤く染めながら必死に腕を振りほどこうとする
だけど、運動の類をやっていないであろう緒方の力じゃ振りほどけるわけもなく
「う、くっ、なんで振り解け…ないんですか…!」ブンブン
「ハハハ。これじゃ大きく握手してるみたいだな」
「ふ、ふざけないでください!それに、説得に応じる気は無いと先程「しねぇよ」」
「え?」
「それってどーゆー…」
緒方と古橋が驚いたような反応を見せる
そりゃそうか
傍から見たら説得…弁明するように見えるよな
「だーかーら。説得するつもりは無いんだって。ただ、俺たちの話を聞いて欲しいんだ」
正直、このまま帰られたらどうしようかとヒヤヒヤしたけど話を聞いて貰えそうだな
(ユッキー大丈夫だぞ)
緒方が話を聞いてくれる姿勢をとったのを確認して、ユッキーにOKサインを送る
ユッキーは合図に気付いてから口を開いた
「緒方、古橋。さっき志望分野を変える気がないと言ったが…どうしても、か?何度も浪人して、頑張っても無駄かもしれないぞ?」
「…喧嘩売ってるんですか?」
確かにこのユッキーの聞き方じゃ、そう捉えられても仕方が無い。一見冷たいが
それに、心無しか緒方の腕を振りほど力が強くなってる気がするし…
だけど、コレで緒方が本気なのは伝わった
後は
「古橋さんはどうなの?どうしてもやりたい?」
今度は俺が古橋に声をかける
「…うん。どうしてもだよ」
少し戸惑いながら
でも迷いの無い芯のある返事を聞く事が出来た
これなら
「そうだよな、そうでなきゃ」
俺は緒方から手を離して、ユッキーの鞄からそれぞれある物を2人に差し出す
「「俺達の頑張りが無駄になっちまう所だ」」
「?…ノート?」
「一体なんの…?」
2人は受け取ったノートを恐る恐る捲り、中を確認する
そして
「こ、ここここれまさか、まままままるまる1冊!?」
「私達の為に作ったアドバイスノート…!?」
そうアドバイスノートⅹ2
これまとめるの苦労したんだからなぁ
折角作成したのに、渡せなかったらビリビリに破り捨て…るとユッキーが怒るだろうから大森に高値で売り付けるところだ
うん!俺友達思い!
「ったく、ユッキーもまどろこっしいよな?こんなのすぐにヒョイって渡せばいいのにさ。ふぁ〜…」
「昨日はありがとな樹。でも、折角作っても2人が本当にやる気があるのか確認したくてな」
なら確認してから作ればいいのに…って言うのは辞めておこう。
結果、2人の本音は確認できたんだし
「昨日…って事は一晩でこれを?でも何故…!?」
緒方は驚いた様に尋ねてくる。
昨日あんな別れ方をした自分たちにここまでする必要があるのか、と言いたそうな顔で
「なんでって…わからないものに苦手意識持ったまま無理やりやったって、余計わからなくなって、辛くなるだけだってこと、思い出したんだ」
と、照れくさそうにユッキーは答えた
そう
今でこそ成績優秀なユッキーだけど、昔は凄い勉強ができなかったらしい。自分は要領が悪いから、なんて未だに言ってるんだから相当悪かったんだと思う。
中学からの付き合いだから、そんな時のユッキーは知らないし、見る影もない。でも
そんなユッキーだからこそ
「だから…お前らの『できない』悔しさはよく分かるって言うか…さ」
同じ境遇にいる2人が放っておけなかった…てところかな
その気持ちは俺も同じだ
「そーれーに、いくら天才でも『本当にやりたい事』が『できない』なら本当に幸せとは言えねぇしな
それこそ、
「そ、それは…!」
「ユッキーと同じで俺も昔のこと思い出してさ。他人の勝手な言動に左右されて、本当の自分を見失って、いつの間にか他人に映る自分ばかりを意識して…。
でも、2人は周りの反対を振り切ってでも本当にやりたいことがあるんだろ?だったら俺は、俺達は応援する!」
才能の有無、出来ないことの悔しさやもどかしさ、他人の自分に対する価値観の憤り含めて…
何だかんだで俺達は似たもの同士なのかもしれないな
なんて緒方に言ったらまた嫌な顔されちゃうかもだけど
「まぁ樹も生活態度を改めなきゃ行けないけどな」
「ちょっとユッキー!今いい話してるのに現実突きつけんなよ!昨日ノート纏めた仲だろ!」
「樹が居眠りしたせいで何回ノート書き直したと思ってるんだ!おかげで登校ギリギリになったんだぞ!?」
「だ、だって普段ノート纏めない奴に要点ピックアップしろってのが無理な話なんだ!コレなら反省文10枚回てる方が楽だぞ!」
「反省文書くのが楽ってそれはそれでどうなの?!反省してるのか疑わしいわ!」
ユッキーの野郎…!なんで良い所で水を指すんだよっ
後でプリン奢らせてやる…!!
「フフっ。本当に2人は仲が良いんだねっ
何か2人のやり取り見てると「あ、古橋さんいたんだ」い、いたよ!?最初からずっと!ミジンコだから?私がミジンコ以下だかなのぉぉ!?」
いや、そこまで行ってないけども…
「で、でもね」
「「あ…ありがとう…!」」
俺らの思いが伝わったのか、2人は笑顔でそう言ってくれた
こ、これは…っ!
今までこの2人のこと
無機質眼鏡っ娘とか毒舌で目立たない奴とかって思ってたけど…もしかして普通に可愛いのかっ?!
なんて事だ!こんな美少女2人と俺は1週間も一緒にいて、何もしなかったのか!?家にまで呼んだのに!?俺のドアホ!こんなチャンス二度とはないはずっ
ならやるべき事は1つ!勉強を口実に2人とこれから仲良くなって」
「…やはり貴方は苦手ですっ」プイッ
「ななな何を急に言っているの!?頭沸いてるのかなぁ…!」アワアワ
「ま、待って今のは心の声が!だから今の無し!取り消してくれーーー!」
「と、とりあえず応用テストも作ってきてるから…今から解きに行くぞ3人とも」
こうして、俺たち4人の勉強会が改めて始まった
因みに2人にはこのテストが終わるまで口を聞いて貰えなかったのと
緒方理珠 2点
古橋文乃 2点
「やっぱり…あの2人には得意分野に今からでも志望変更を勧めた方が…」
「兄ちゃんはどうすれば兄ちゃんはどうすれば兄ちゃんはどうすれば」
2人の教育係の大変さを思い知らされたのはまた別の話
いかがだったでしょか…
やっと1話かけて少し満足です!
古橋さんのキャラ位置迷子で少し雑になってしまってごめんなさい…