数多の星は蒼穹にて輝く   作:姉川春翠

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第一節 再会と邂逅 2

 

 

 ある一部屋に一人の女がいた。

 女は窓から外を眺めている。眼下では行き交う人々の姿がある。

 彼女の背後に置かれたデスクの上には大量の書類が山積みになっているのだが、一切手をつけようという様子がない。詰まるところこの女、自分の仕事を放棄しているということなのだが。

 ふと出入り口の向こうから声がしているのを、女は聞き逃さなかった。

 

「ようやく来たか……」

 

 女は口元に笑みを浮かべて席に座る。そして書類を手にして、あたかも仕事をしているかのように装う。内容を頭に入れることはしない。ただのしているふりである。

 扉をノックする音が三回鳴った。

 

「入っていいぞ」

 

 女は毅然とした態度で言うと、扉が開いた。

 

「どうしたルージュヴェリア」

「えっと、試験を受けたいという方を連れてきました。こちら紹介状もあります」

 

 手紙を受け取ると、女は表と裏を確認する。

 

「うん、ありがとう。下がっていいぞ」

 

 女の言葉にルージュヴェリアは一度会釈すると、踵を返す。

 

「それじゃ、頑張ってくださいねソラさん」

「あ、えっと。ソラでいいですよ。ボク、あなたより年下ですし……」

「いえいえ。逆にソラさんは私のこと気軽にルーって呼んでくれていいですから」

 

 ルージュヴェリアはにこやかに笑うと、部屋を出ていった。

 支部長と言われている女と二人きりとなったことで、ソラは張り詰めた表情をする。高鳴る心臓が今にも飛び出してしまいそうな程だ。というのもソラはこの女からただならぬ雰囲気を感じ取っていた。

 重い静寂が部屋を漂う。

 最初に口を開いたのは女の方だった。

 

「いやーよく来たね、ソラ=レベリア=ヴィルレ。話は弟から聞いている」

「は、はい! え、弟?」

 

 一体なんのことを言っているのか、ソラには分からない。彼女の言う弟というのに該当する人物が思い当たらないのだ。

 ソラの様子を見て、女はくすりと笑う。

 

「なんだお前。あいつから聞いていないのか?」

 

 女は立ち上がると、両手を大きく広げて高らかに宣言した。

 

「私の名前はヴェラドーネ=ウィル=アニム! ここ、ギルド・ヘルディロ支部の支部長であり、君の師であるアウルス=アニムの姉にあたる者だ!」

「……はぇ?」

 

 なにを言っているのか理解が追いつかず、ソラは素っ頓狂な声を上げる。

 

「なんだそのアホ面は。さては私のあまりの美しさに言葉を失ったか?」

 

 実際目の前の女は美しかった。彼の婦人に引けを取らないほどの美貌が彼女にはある。

 そう、そうなのだ。この女は美しいのだ。それもただ美しいのではない。若さがある。年齢でいえば二十代程の外見をしているのだ。

 そして女は言った。アウルスの姉であると。妹ではない、姉だと言ったのだ。アウルスの年齢はもう六十を超えている。そんな男の姉ともなれば、七十代に達していてもおかしくはない。

 しかしこの女は何度も言うように、見た目が異常に若い。街を歩く若者の中に紛れ込んでいたとしても、その年齢に気づくことはないと言っていい。ルージュヴェリアが横に並んでも、誰もが同い年だと言うことだろう。

 

「あの……本当に師匠の姉なんですか?」

「なんだ? そんなにおかしいか?」

「いやだって、あの……失礼ですけど、師匠よりも年齢が上だなんて信じられなくて」

「だろうなぁ。あいつ老けてるからなぁ」

 

 いや、そういう問題ではない。そう思っていても口にしないソラである。

 

「まあ見ての通りあいつの姉だよ」

「いや、見ての通りが分からないんですけど……」

「気にするな。そういう人間も世の中にいるってことだ」

 

 それで済ませて本当にいいのだろうか。甚だ疑問である。

 このままでは一向に話が進まないため、ソラは渋々飲み込む。

 

「ゴホンっ……あー、まずは遠路遥々ギルドへようこそ。とりあえずここに座りたまえ」

 

 ヴェラドーネは椅子を自分の机の前に置く。

 勧められた席に座ると、ソラの視界に書類の山が入ってくる。

 

「邪魔だなこれ。どうするかな……」

 

 書類の山を見て、ヴェラドーネは顎に手を当てて悩む。

 

「よし。ちょっと待っててくれ」

 

 そして机にあった書類を全部抱えると、部屋から出ていった。

 ソラはそれを見て思い浮かべる。おそらく、あの書類の山を見ていた女性にまた押し付ける気なのだろうと。同情しつつ、自分ではどうしようもないためただ引き攣った笑いを浮かべる。

 しばらくしてヴェラドーネが部屋に戻ってきた。部屋の外で若干口論が聞こえていたが、ソラはこの際気にしないことにした。

 

「さて、じゃあ試験を始めようか」

「試験……」

 

 一体どんなことをするのか知らされていないため、ソラは生唾を飲み込む。緊張のあまり心臓がはち切れそうだ。

 対しヴェラドーネは笑みを浮かべている。どこか嫌味があるような、あるいは何かを企んでいるようなそんな笑いだ。

 

「と行きたいんだが、実は今試験官がいなくてねぇ。どうしたものか――」

 

 ヴェラドーネが何かを言い掛けた時扉が開いた。

 入ってきたのは赤髪の青年だ。腰に一振りの剣を携えて、険しい表情をしている。身長はソラより十センチほど高く、年齢も少し上と言ったところだろうか。

 この青年が入ってきたのを見て、ヴェラドーネは顔を引きつっていた。

 

「おい、ヴェラドーネ。自分の仕事は自分でしろっていつも言ってるよな?」

「いやいやいや、ユース! 見てくれよほら、ここに希望者がいてさ!」

「お前のやることは面接だけだろうが。他の試験は試験官が受け持つもんだろう?」

「そうだけども、いやというか怖い。どうかその殺気を鎮めてくれ!」

 

 ヴェラドーネの必死の抗議に、青年は歎声を漏らす。そしてソラのことを一瞥し、「なるほどな」と呟いた。

 突然の来訪にソラは首を傾げる。一体この青年は誰なのだろうかと。

 

「ああ、そうだ。紹介しておくよ。彼の名はユース=テア=ガルディアン。ギルド内最強とも謳われている男だ」

 

 ギルド内最強。その単語にソラは息を呑む。

 確かに佇まいからして只者ではない。こうして話している間も一切の隙を感じさせず、鋭い眼光は細かな動きさえ見ているように思える。

 

「お前、名前は?」

「そ、ソラ=レベリア=ヴィルレです」

「ヴィルレ……やっぱりな」

 

 ユースは呟くと、腕を組んでヴェラドーネに視線を向ける。

 

「んで、面接は終わったんだろう? だったらさっさと自分の仕事に戻れ」

「そうしたいんだけどねー。今実は試験官が全員出払っててさぁ」

「あ? んな話俺は聞いてねぇぞ」

 

 するとヴェラドーネは笑みを浮かべた。先程と同様、何かを企んでいるような雰囲気を感じる。

 何を考えているのか察したのか、ユースは呆れた表情で項垂れた。

 

「さてはお前……俺を待ってたな?」

「ご名答! 君には彼の試験官をやってもらおうと思ってさ!」

「えっ?」

 

 ギルド内最強と謳われている男が試験官となる。というのはどういうことか。その試験の全貌が見えて来ず、ソラはただ疑問に思うばかりだ。

 対しユースは「やっぱりか」と呟き、ソラの顔を見る。話について来れていない彼に対し、同情の念を浮かべる。

 

「ああそうか、話してなかったな。このギルドでの試験は単純。試合をして、君の実力を見せてもらえればいい。実力がギルドに入るに値すると判断されたなら、晴れて君は所属できるというわけだ」

「まあ要するに、落とすも落とさないも俺次第ってことだ。一応手加減はするから安心しろ」

 

 二人の説明にソラは思考を巡らせる。

 手加減。つまりユースはすでに、実力を出すに足らない存在と判断しているということだ。それを覆さなければ、おそらく合格することはできない。

 一体どれほどの実力の持ち主かはわからないが、事実敵わないというのは出会った時点で感じている。それ程に彼が纏うオーラは強大だ。

 ソラは微かに頷く。どちらにせよ、この試練を乗り越えなければ前には進めないだろう。

 

「わかりました……やってみます」

「よし、よく言った! ちなみにこいつが試験官やるなんて滅多にないからな! 存分に誇りに思うといい!」

 

 何故ヴェラドーネが胸を張るのか、とユースは座った目で見る。内心で「こいつあとでぶん殴る」と呟いているあたり、一体どちらの立場が上なのかわかったものではない。

 一方ソラは表情を固くして、ユースを見ていた。すでにどう動くのか、頭の中で模索している。生半可な動きではすぐに勝負が付いてしまうと理解しているからだ。

 

(なるほどな。闘う前からどう動くか考えるタイプか)

 

 ユースはソラを観察し、頷く。これならばある程度期待できるかもしれないと。

 

「では、闘技場に移動しよう」

 

 ヴェラドーネは立ち上がり、そそくさと部屋を出て行く。

 

「いや待て、だからお前は書類仕事を――聞いてねぇなあいつ。今ぶん殴るか」

 

 物騒なことを口にしながら、ユースも外へ出て行く。

 ソラもすぐに部屋を出ようとして、ふとペンダントに触れた。目を閉じ、呼吸を整える。

 

「よし……やれるだけやってみよう」

 

 そして後に続き、ソラも部屋を後にした。

 

 

 

 

 

 

 ヘルディロ支部の建物内は、すでに試験の話で盛り上がっていた。それだけあのユースという青年が試験官をやるというのは珍しいことなのだ。

 そしてその話はルージュヴァリアも例外なく聞き及んでいた。彼女は話を聞いた途端、焦りの表情を浮かべる。というのも、ユースが試験をした回数は少ないのもそうだが、彼が合格を出した事はこれまでに一度しかないからだ。

 

「ど、どうしよう。ソラさん大丈夫かな……?」

 

 心配するルージュヴァリアに対し、隣に座る女性は不機嫌な顔で様子を見ていた。

 

「ちょっとルー? 手が止まってる」

「でもソラさんならきっと大丈夫……だよね?」

「おーい。ルー、聞こえてるー?」

「でもあの人、どれくらい強いのか知らないし。でも私、あの人にはぜひギルドに入って欲しいし」

 

 声は全くルージュヴァリアには届いておらず、女性は「ダメだこりゃ」と嘆く。

 こうなれば奥の手と立ち上がると、女性は彼女の頭を思い切り平手で叩いた。

 

「痛い!?」

 

 痛みに驚くルージュヴァリア。涙目になりながら、女性に対し抗議の表情を浮かべている。

 

「な、何するんですかシェルヴィアさん!」

「何って、あんたが私の話聞かないからじゃない」

「だからって何も叩く事――」

 

 女性シェルヴィアはもう一度、ルージュヴァリアの頭を叩いた。

 

「痛っ!? なんで二回も叩くんですか!」

「いや、ごめん。なんとなく」

「最初はともかく、二回目のなんとなくってなんですか!? なんとなくって!」

 

 あまりの理不尽さに、ルージュヴァリアは激昂する。確かに話を聞いていなかったのは悪いが、何も二度も叩く必要はないではないかと。

 シェルヴィアの方はというと、反応が面白いと顔には出さずに思っていた。

 そんな二人に近寄り、声を掛ける者がいた。

 

「ねぇ、二人とも。なんか騒がしいけど、どうしたのよ?」

 

 声を掛けたのは、トゥネリだ。

 

「それが聞いてくださいよトゥネリさん! シェルヴィアさんが――」

「いやそっちじゃなくて、皆なんで騒いでるのかってことよ」

 

 騒ぎはそれぞれの声が混ざり合っているため、上手く何を言っているのか聞き取れない。ユースがどうのという話はわかっても、その詳細がわからないのだ。

 そのためトゥネリは、接点のある二人に話しかけたのである。

 ルージュヴァリアは少し顔を伏せて答えた。

 

「それが……ユースさんがソラさんの試験官を務めるそうです」

「なんですって!?」

 

 聞いた途端、トゥネリは血相を変えて駆け出した。

 

「トゥネリさん!? トゥネリさん!」

 

 背後でルージュヴェリアが呼び止めているが、トゥネリの耳には届いていない。一直線に、試験会場である闘技場に向かった。

 闘技場には人集りが出来ていた。全員、噂を聞きつけて観戦しに来た者たちだ。中には誰が勝つかという賭け事を持ちかけている者もいるが、誰もがユースが勝つと思っているために応じない。

 トゥネリは人集りを掻き分けて、闘技場の舞台が見えるところまで顔を出した。

 話の通り、対峙している。一人は天に広がる青空のような髪の色をした少年ソラ。もう一人は炎のような赤い髪をした青年ユース。どちらも睨み合ってはいるが、まだ構えてはいない。どうやらまだ試合は始まっていないようだ。

 そう判断すると、トゥネリは闘技場内を見渡して人物を探した。

 

「あいつはどこに? ……いた!」

 

 探していたのは、支部長であるヴェラドーネだ。

 

「すいません、ちょっと通してください!」

 

 姿を見つけや否や、トゥネリはヴェラドーネのいるところ目掛けて進み出す。人と人の隙間を掻き分けて、急ぎ足で向かう。

 

「あんた、一体何考えてんのよ!?」

 

 ヴェラドーネの下にたどり着くと、トゥネリは叫んだ。

 叫び声に気づき、ソラは顔を向けた。トゥネリが怒りの形相で、ヴェラドーネに何かを話している。が、周囲の音にかき消されて上手く聞き取れない。

 神経を集中させて、ソラは音を聞き分ける。するとヴェラドーネの声とトゥネリの怒鳴り声が聞こえてきた。

 

「おやおや、試験官ユースが唯一合格を出したトゥネリちゃんじゃないか」

「バカ言ってないで、早く止めなさいよ! なんであいつがユースとやらなきゃいけないのよ!」

 

 トゥネリの激昂にヴェラドーネは不思議そうに顔を見つめる。

 

「おや? なぜ止める必要があるんだい?」

「なぜって、ユースがどういうやつかくらい分かって――」

「分かってるとも。だがそれで止める理由にはならないよ。それとも君は、自分以外に彼の合格者は必要ないと言いたいのかな?」

「違う! 私はあいつを!」

 

 不意に、トゥネリは視線に気付いた。ソラが見ている。優しげな表情で頷いている。まるでなにかを言い聞かせているようだ。

 この顔をトゥネリは知っている。以前にも見たことがある。「大丈夫だよ」という声が、喋らずとも響いてくる。

 

(大丈夫なわけ……ないでしょ! あんたの前にいるやつがどれだけの男だと思ってるのよ!)

 

 トゥネリは歯噛みする。彼女は身をもってユースの強さを体感している。だからこそ心配なのだ。自分はなし崩し的に合格しただけだ。ただの彼の気紛れがそうさせただけだ。そう理解しているつもりだ。

 ソラは顔を前に向ける。正面にいる青年を見据える。なにも構えていないというのに、すでに臨戦態勢だというのが分かる。

 構えようとした時、何かが舞台中央に置かれた。見てみると木製の剣や槍といった武器が樽の中に詰まっている。

 

「これはあくまで模擬戦だ。だから殺し合いの道具は使わない。今置かれたその中から、自分に合った武器を選んで身につけろ」

 

 言いながら、ユースは樽に近づき、一振りの剣を選んで抜いた。

 ソラは感じていた。ユースが手に持ったのはただの木製の剣だ。だが彼が触れた途端、それは刃のある正真正銘の剣へと変貌した。見た目が変わったわけでも、彼が抜いたのが実は真剣だったというわけでもない。ただ彼の纏う殺気にも似た何かが、そう錯覚させているのだ。

 

「早く選べ」

 

 ユースは試合が始められないと催促する。

 ソラは一度目を閉じる。彼の脳裏に浮かぶは、これまで培った技術たち。それを全て駆使しなければ、到底彼には届かないだろう。

 深呼吸をして目を開けると、ソラは告げた。

 

「ボクは……武器は使わない」

 

 周囲が騒つく。これまで武器を扱わずに試験を受ける者は少なかった。いるとすれば部類の武闘家くらいなもので、そういった場合は試験管が対等な状態を選択していた。

 だが今回は違う。ましてや相手はギルド最強とも言われる男だ。そんな男に武器も無しに立ち向かうのは無謀にも等しい。

 観客の一部が笑い声を上げた。

 

「おい、あいつ頭悪いのか? ユース相手に武器無しとか」

 

 同様の声が周囲から上がる。ソラはそれを気に留めず、ユースを見据える。

 

「俺も武器を使わないでやろうか?」

 

 ユースの問いに、ソラは無言で被りを振る。

 

「一つ聞いてもいい? 魔法は使ってもいいの?」

「身体強化の類、あるいはそれに付随するものなら可能。他の魔法も相手が死なない程度なら問題ない。要は、殺さないよう立ち回ればなんでもありだ」

「そっか……それなら少し安心した」

 

 表情を変えず、ユースはソラを眺める。彼からは確固たる意志が垣間見える。自信からか、それとも自棄になったのか。どちらにせよ、それが選択だというのなら尊重するのがユースの流儀だ。

 

「いいだろう。ただし後悔はするなよ?」

「大丈夫。ある時からボクは後悔のないように動くって決めたから」

 

 トゥネリは息を呑み、ソラを見つめる。彼は選択すれば実行する人間だと知っている。故にもう、見守ることしかできないのだと悟っていた。席に座り、胸に手を当てて無事を祈るしかない。

 一方隣に座るヴェラドーネは笑みを浮かべていた。選択の意図を理解しているわけではないが、面白い選択だと。

 

(なにを弟から学んだのかは知らんが、あまりそいつを見くびると痛い目に遭うぞ、ソラ)

 

 だが止めはしない。止めるのは無粋なことだ。彼は自分にとって最善の選択をしたのだ。それを尊重しなければなんとするのか。ヴェラドーネは笑うと、立ち上がった。

 

「ではこれより! ソラ=レベリア=ヴィルレの試験を開始する! 両者構えろ!」

 

 ソラはユースを睨む。そして全身に魔力を纏う。身体強化の魔法――纏った魔力が作用し、一時的に飛躍的な身体能力を得る魔法だ。

 対しユースは武器を構えずにソラを見る。目は穏やかながらも、彼が向ける視線には異様なほどの威圧感がある。呼吸も静かで、まさに強者の佇まいだ。そして。

 

「では、はじめ!」

 

 ヴェラドーネの号令とともに、戦いの火蓋は切って落とされた。その直後だった。

 

「……まずは初撃を防いでみろ」

 

 ソラの視界から、ユースが消えた。

 

「なっ……!?」

 

 ソラが捉えた時にはすでに目の前に来ており、武器を構えている。咄嗟に腕を交差して、そこに魔力を集中させた。

 強い衝撃が腕を刺激する。衝撃にソラの体は耐えらえれず、そのまま背後の壁に激突した。

 

「がっ……ぁ……!?」

 

 なにが起きたのか理解できぬまま、ソラは地面に伏した。

 

 

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