四宮家に雇われ二週間がたった、俺がやる任務は四宮の護衛兼付き人、そして御幸の動向を監視すること。しかしこれがキツイ本当にきつい、なんせ護衛とは名ばかりで、本当の任務は雇い主(四宮)の無理難題をこなすとゆう、御幸の動向を監視(24時間体制)するという。
[ま さ に じ ご く]
これを平気でこなしていた愛は化け物はっきりわかんだね☆
そして
今学校では御幸が指揮をとって、球技祭の種目出場者を決めている、そしてみんな目がマジだ、それもそのはずこの球技祭は各クラス本気の編成でくるため、必然的にその競技の部活に入っている生徒が入るその為、この球技祭が絶好のアピールの場となるのだ。
[まぁ俺みたいな部活入ってない眼鏡かけてパッと見る陰キャの奴が競技に入れるわけないし、俺は残り物のドッチボールにでも入ろうかなぁ〜]
[野球が二人足りないな、よし俺と晋太郎で埋め合わせよう]
[は?]
俺は一瞬頭が真っ白になった。
[いやいやちょっと待ってくれよ、なんで俺がやんなきゃいけなんだよ、他に適任がいるだろ]
クラスメイトにも
[そうですよ会長、他に良い人が居ますよなんでこんな人選ぶんですか?理由を説明して下さい]
そうだそうだと、他のやつも同調してくる少し傷ついたが逃れられるならなんでも良い。
しかし御幸はバッサリと言った。
[晋太郎以外に適任は居ない実力なら安心しろこいつは中学の時に、全国準優勝しているからな、それに俺と晋太郎は、ずっとバッテリー組んでいたからな]
こいつやりやがった、絶対に行って欲しく無いこと言いやがった。
確かに俺と御幸は親友で小学校からの付き合いだ、少年野球、中学軟式でバッテリーを組んでいたし全国大会でも一緒にプレイした。そして俺が野球をしなくなった理由を知っている、だからこそ俺の気持ちを汲んで欲しかった。
クラスも会長がそこまで言うならと、静まり返ってしまった、これはまずい実にまずいこのままでは決定してしまう。しかし俺が何言っても変わらない。ならば最後の抵抗だ!!
[俺ピッチャーやらないけどそれで良いかい?]
ふふピッチャーじゃない俺なんて絶対いらないだろザマァ見やがれ
[それでも全然良いぞこっちにはピッチャー居るしな、晋太郎はサードやってくれ。]
逃げ道は無かった.....
帰り道
[テメェまじふざけんな!クラスのやつになんで俺を巻き込むんだよ〜]
俺は御幸の肩を掴んで振り回しながら言った
[だってさ人数不足は事実だし、俺もちょっとやりたかったし、そろそろシンちゃんも野球に復帰してもいんじゃ無いかなぁーって]
首をぐわんぐわんしながら答えた。
[シンちゃん、なんで野球を辞めたの?]
と質問してきた
[そりゃ野球に対する情熱が無くなったからだよ]
[嘘だよそんなはずない、あれだけ野球が好きだったシンちゃんが陰口言われたくらいで野球を辞めるはずがない]
と真っ向から否定してきた。
そして意を決した顔で
[あの事件が原因なんじゃないか?]
と質問してきたが
[どうだろうな?そんなことより今日の分のつけ払って貰うからな]
と言って回答を濁した、その表情には哀しそうな哀愁漂う表情だった。
御幸も何かを察したのか
[よし今日は俺がなんか作ってやるよ、と言っても材料的に今は炒飯ぐらいしか作れないけどな]
と話を変えた、御幸は分かっていた、いくら親友と言っても絶対に踏み込んではいけない境界があることを、その境界に入れば二度と元の関係に戻れないだろうと...
[ただいまー]
[お邪魔します]
久々に来たな、最後に行ったのは中2の時か、でもあんま変わってないな〜
と、感情に浸っていると
[おかえりお兄ィ]
と野球観戦しながら気の抜けた声で返してきた。
俺に対して何も言ってこない、さては俺に気付いて無いな。よし驚かそう
[ヤッホー圭ちゃん、久しぶり元気にしてた?]
圭ちゃんにかなり顔を近づけてながら言った
[キャァァァ]
泣き目になりながら近所迷惑になりそうなくらい甲高い声で叫んだ。
[ビックリした?]
[本当に心臓止まるかと思ったホントに心臓止まるかと思った]
半泣きしながら言ってきた。
[ごめんごめん驚かせるつもりだったけどここまで驚くとは思ってなくて]
笑いながら謝った
[ていゆうかなんでシン兄ィがいるの?]
[御幸がお詫びに飯食わせてくれるって言ってくれてな]
[なんのお詫び?]
[それはな、飯食いながら話そう]
俺は御幸の手料理を食いながら今まであったことをありのまま話した。
[へぇーじゃあシン兄ィ野球やることになったんだね。]
[サードだけどな]
[シン兄ィピッチャーじゃ無いの?なんで??]
[なんでかは、飯食ったら教えてあげるよ]
[なんだっていきなりキャッチボールするんだよ]
御幸が不思議そうな顔しながら質問した。
[肩作るため]
と短く答えた
[よし、もう良いかな...座れよ御幸...今の俺の本気のピッチング見せてやるよ。]
大きくワインドアップし、足を腰より高めに上げる、そして足をインスップ寄り着いて腕で壁を作った
[オラぁぁぁぁぁ!]
と気合の入った声で腕で作った壁を一気に振り抜くそしてそれと同時に球をリリースする。
ズバーンとミットの乾いた音が暗闇の中木霊する。
御幸は苦虫を噛んだような表情をした。
[これが俺の今の本気だよ...昔みたいな生きた球が投げられねぇ。今投げられるのはせいぜい130キロいかねぇくらいの死んだ棒球しか投げられねぇ]
悲しそうな表情で言った。
そう俺は例の事件以来全盛期のような輝きは見れなくなっていた、自分でもどうしてかわからない、でもなんとかしなければ、と言う焦燥感に駆られオーバーワークをしてしまった、しかしどんなにトレーニングしてもどんなに投げ込んでも戻ることは無かった...。そして無理が祟ったのか腰に怪我をしてしまった、それ以来腰を庇うような投げ方になってしまった。俺はその事に絶望しそれ以来ボールにすら触っていなかった。
[これで分かっただろ俺はピッチャーとしてもう再起不能だ...]
[ああ、そうだな....それがシンちゃんの限界ならもう無理だ諦めた方がいい]
とピシャリと言われた分かってはいたが言われると結構しんどい。
[さて今日はもう帰るかな炒飯ご馳走様、んじゃあ二人ともじゃあな]
[それと御幸明日の球技祭よろしくな]
そして俺は自分の足音しか聞こえない暗闇の中、帰宅した。
四宮家にて
ただいま戻りました]
[遅いですよ、まぁその様子だと何か事情があったのでしょうが連絡くらい寄越せとかぐや様が怒っていましたよ]
[うぐ、お嬢怒ると面倒くさいんだよなぁ〜]
[誰が面倒くさいですって?]
俺はその瞬間全身の血の気が引いた。そして壊れたブリキ人形みたいに首を動かした。
そこには殺し屋の様な目でこちらを見る主人(四宮]の姿があった。
[そそそそんな事言ってないですよ、お嬢聞き間違いですってHAHAHA]
指を弄りながらニコニコして言った
[嘘だよかぐや姉ちゃん、兄貴嘘つく時、指弄ってニコニコする癖あるもん]
とニヤリと不敵な笑みをしながら言った。
[このクソッタレのあピーピー女、あんな奴ピーされてピーピーピーされちまえ、放送コードに引っかかる様な言葉で心の中で千秋を罵った]
つうか、あの野郎二週間で四宮家掌握するとか、どんだけ口が上手いんだよ。主人[四宮]なんて完全に溺愛してるじゃねぇかどんだけポンコツなんだよ、マジふざけんな、とゆうか四宮家行かなきゃいけなくなったのも全部このクソッタレのせいだからな。
[何か言い残すことは?]
[あれ?俺死ぬの?]
[はい、事情を説明しないと、東京湾に沈めます]
この人が言うと冗談にならない普通にやりそうで怖いそしてそれをニコっとしながら言うから怖い。
[えーとですね]
これまであった事を全て洗いざらい言った。
[では貴方は会長と一緒に野球をプレイすると言う事ですか]
[はい、そうです]
[では貴方に任務を与えます球技祭で優勝しなさい出来なければクビです。
出来れば、四宮の名において貴方達をどんなことがあっても面倒を見てあげます。どうですか悪くわないでしょう?]
これは実質選択肢はない、やるしかないんだ。これが四宮家の一員になる為の儀式の様なものだ、これにもし失敗してもクビにはならないだろうがもう評価なんかされなくなる。けど成功すれば四宮家に認められ晴れて一員として認められると言うわけだ。
[面白い、乗ったその賭け必ず勝って見せるぜ]
[貴方ならそうや言うと思いました、では明日頑張って下さい、では私は部屋に戻るので]
[私も行く〜]
と千秋も便乗した。
[良いですよ一緒に行きましょうか]
四宮は千秋と一緒に部屋に戻っていった。
[よかったの?あんな賭けに乗って、かぐや様一度決めたら絶対にやめないよ]
愛が俺に心配そうに質問してきた、俺は自分でも恥ずいくらいカッコつけて。
[安心しろよこんなの屁でもねぇよ、それより明日俺大活躍するから応援頼むぜ]
と満面の笑みで答えた。愛はそれに応えるかの様に
[うん]
と満面の笑みで応えた。
この時は明日が良くも悪くも人生を左右する事になるとはこの時の俺は思いもしなかった。
白銀 御幸 ポジション キャッチャー
肩以外これといって卓越したものはないがこれといった欠点もないオールラウンダーな選手である、しかし彼の観るべき点は高い洞察力と場の空気をビシッと締めるリーダーシップだろう、そして得点圏打率四割六分2厘とチャンスでも滅法強い。彼を一言で言い表すなら縁の下の力持ちである