鬼殺の隊士はとにかくモテたい   作:KEA

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皆さんコロナは大丈夫ですかね。
私は仕事の関係上、人員が減って仕事量が大幅に増えました(キレ気味)
リモートワークなんてものもないのでマジ辛い。


14話

「……ふぅ、こんなもんかな」

 

夜中、自室で俺は筆を走らせていた。

俺が書いていたのは俺自身の呼吸に関する事だ。

思いついた型であったり戦法であったり、そういったものを纏めていた。

後は単純に、その日の出来事を書いてたりもする。

 

ひと段落着いたところで、後はもう寝るだけ。

 

「……あの頃が懐かしいな」

 

ふと思い出すのは前世の事。

好きに遊んで、好きに食べて、好きに寝る。

夜が明けるまで友人とゲームしていた時もあった。

 

本当に突然過去に飛んでしまったもんなあ……。

気づけば鬼相手に刀を握り締めて戦ってるなんて、絶対前の俺じゃ信じられないだろ。

 

……というか、俺全然モテてないよね。

最初はモテたいが為に鬼殺隊に入るとかいうマジで不純な理由だったけど。

今はそんなこと考えてられないもんなあ。

 

鬼が全部いなくなってからそういう事に集中したいね。

そしたら彼女とか求めても許されるだろ。

あれ? でも鬼いなくなるってことは鬼殺隊も解散するって事だろ?

そうしたら俺って無職になるんじゃないの?

いや、今はまだ金も大量にあるからいいけど、無職に彼女が、嫁が果たして出来るのか?

やべーじゃん。どうすんだよ……。

いや、流石にお館様がそこら辺のアフターフォローはしてくれるだろ。

きっと、絶対!

 

平和になったら娯楽に力入れてくれるように嘆願しようかなあ。

やっぱりゲームがやりてえんだよ……蹴鞠とかじゃなくてよお。

現代っ子にこの時代の娯楽は娯楽とは言えねえんだよ……。

ぶっちゃけ任務終わったら寝て起きて鍛錬とかだからね。

 

鬼退治鬼退治鍛錬鬼退治鬼退治鬼退治みたいな感じだからね。

大丈夫? 俺過労死しない?

 

せっかく休日だーって思っても後輩隊士が鍛錬手伝ってくださいとか言ってくるし。断るのも可哀想だから少しだけ……って思ったらもう夜近くになったりしてるし。なんなんマジで。

 

一人で鍛錬してる時、気づいたらぶっ倒れてたからね俺。

気付いたら布団の中にいてめちゃくちゃ気が動転したし。

刀握りしめたまま仁王立ちで気絶してたらしいよ。ヤバくね?

多分これ過労死一歩手前とかそんなレベルだよねコレ。

カナエちゃんとしのぶちゃん、真菰ちゃんの三人に滅茶苦茶怒られたからね。

そうだよね、知人が掌から血が出るくらい握りしめて仁王立ちして気絶してたらビビるよね。

俺だってビビると思うわ。

 

こう、一週間まるまる休暇とか貰えないだろうか。

でも他の隊士の負担重くなっちゃうしなあ……って考えちゃうんだよね。

そして無理して鬼を狩りに行く、と。

俺の体はボロボロだよ……コンディション最悪だぜマジで。

 

少なくとも今は休めないだろうなという確信がある。

理由は唯一つ。柱が死んだからだ。

 

見つかったのは原型を留めていないほどにグチャグチャだったらしい。

粉々になった日輪刀や、生前持っていた物が奇跡的に遺っていた事から誰なのかが判明。

 

恐らくは上弦と戦闘を行ったのだろう。

柱がそこらの有象無象の雑魚に負けるとは思えないし、そう考えるのが自然だ。

 

その周辺には未だに元凶の鬼がいるのだろう。

 

――何故その周辺の調査を俺にさせるのか。

 

なんなら複数の柱で向かわせた方が良いのではないだろうか。

なんなんマジで。意味不明なんですけど。

いいじゃん、カナエちゃんとかしのぶちゃんに行かせりゃいいじゃん。

カナエちゃん欠いた柱の後任になったんでしょ? この俺を差し置いてさァ!

花柱だっけ? まあお可愛い事!

いやそんなことは口が裂けても言えないけどさ。

カナエちゃんが柱になったことで、自分の屋敷を持った。

蝶屋敷っていう治療専門の屋敷だ。

 

それが出来てからめっきり合わなくなっちゃってなぁ……。

俺から蝶屋敷に遊びに行くときは全員総出で出迎えてくれるけどね。

また暇があったら菓子折りを持って遊びに行きたい。

 

義勇には文句言いたいんだけど俺、アイツ水柱になってるし。

錆兎が補佐として付いてるらしい。

義勇言葉少ないからな……もう少し喋ってほしい。

 

まあアイツ水の適正だと俺たち三人の中だと多分ダントツなんだよな。

独自に新しい型とか開発してたし。ぶっちゃけ相応しいとは思う。

ただどや顔して柱になったって報告してきたときはぶん殴りたくなった。

 

勿論鍛錬と称して錆兎と含めてボコボコにしてやりましたがね。

クソガキが……舐めてると潰すぞ。潰した。

もう二対一でも圧倒的に有利にまで成長したから俺。

そんなもんか! って煽ってたら鍛錬見てたほぼ全ての柱と大乱闘とか始まったのは泣きそうだった。

 

「派手に楽しそうなことやってんじゃねえか!」 とか言いながら乱入してくんじゃねえよぶち殺すぞ。

新しい柱だからって手加減しねえからなクソ野郎って思いながらボコボコにしたったったわ。

その新任の柱……新任柱、頭可笑しいわ。妻三人いるとかなんなの?

お前全隊士の男の前で土下座させてやるからな。頭沈むまで土下座させることが俺の目標になったから。

 

悲鳴嶼さんも「参加させてもらおう……」じゃないから。

日輪モーニングスター持ち出すのは卑怯だから。それうちのシマじゃノーカンだから。

アンタ止める側でしょうが。

 

 

 

 

 

過去の出来事を振り返りつつ日記の頁を捲る。

もう一九一二年の一二月に入る。

過去に飛んでからもうそんなに立つのか……。

もう少しで今年も終わり、無事に一年乗り越えたなって全員で鍋でも食べたりするのもいいかもしれない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

この時の俺は、知人が危機に陥る……等という事は考えていなかった。

強敵と出会うこともなく、俺たちの代じゃ特に何も起きない、と。

あの日になるまではそんなこと、考えたこともなかった。

 

 

 




ぶっちゃけちゃっちゃと原作行きたいので巻きで行きます。





原作最終決戦を呼んでいる俺「辛い、耐えられない……」

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