激おこぷんぷんトミー・ポッターくん   作:ぼんびー

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正真正銘の初投稿です。
(ホモ要素は)ないです。
(ついでにロンの出番も)ないです。
(ドラコが性転換して金髪美少女になってるのでフォイフォイでき)ないです。
誤字脱字ガバガバ脚本だけどま、多少はね?
ちょっと原作と時系列が異なる場所があるけどお兄さんゆるして!
たまに別キャラ視点の話を差し込むかもしれません。


前編
0:始まり~4:キングスクロス駅


 

僕、トミー・ポッター! 生き残った子供達のかたわれ、アーニー・ポッターの双子の弟で転生者! 中身は平成日本に生きた大学生だった青年! 夢と希望に溢れる魔法使い達の世界できらめくファンタジーが俺を待っているってね! 双子の姉のアーニーが母親に似てなんとおかわいいこと。こんな子を汚す稲妻のあざが憎たらしいね! ま、なにはともあれ二度目の人生、原作知識と魔法パワーでウッハウハに生きてやろうじゃないの!

 

なんて思ってたんですよね。いや、ほんとナメてたわ。虐待を軽く見ていた。ダーズリー一家ナメてたほんとに。前世はぬくぬくと生きてたんだと体感させられた。飯抜き恫喝体罰なんて大したことないと思っていたけど、それは全くの間違いだった。何回あいつらを謀殺する算段を立てたことか!

 

叔父叔母はマジでイカれてるし、いとこのダドリーは真性のクソ野郎だし、ジュニアスクールでもイジメが発生するし…明日が僕らの11歳の誕生日じゃなかったらもう我慢の限界だった。いろいろと追いつめられすぎて魔法がどうとか考えている余裕はなかった。というか魔法使いは怒ると魔法力が爆発して怪奇現象が発生するんだぞ。「いいのか、俺を怒らせたらお前死ぬぜ…」をマジでやるんだからな、本当にそこのとこ分かってんのかね連中は。

 

 

 

1 いとしいアーニャ

アーニー・ポッターはとってもかわいい僕の自慢の姉だ。母親に似た赤い色の綺麗な髪と、緑の瞳に整った顔立ち。将来は間違いなく美人だと断言できる。アーニャが(僕の親愛を込めた愛称である)あんまりにもかわいいもんだから、みんながよってたかって意地悪をする。叔父叔母いとこはもちろん、クラスメイトや近所の子供にいたるまでたかってきやがる。好きなあの子にロックンロールってか、ははは悪ガキどもめ殺すぞ。

 

僕の表現力豊かな額の青筋とは違い、アーニャは不満を内側にためやすい性格だ。何かされると口をぎゅっと結び、黙ってやり過ごそうとする。そのくせ腸が煮えくりかえっているのだろう、アーニャの周りでは頻繁に超常現象が起きる。皿が空を飛びサッカーボールが爆発四散し電灯が割れ…とにかくめちゃくちゃになるのだ。それを見て叔父のダーズリーがキレる(なんてマトモじゃないガキだ! ってね)。そして僕らへの虐待は一段とひどくなるわけだ。巻き添えなんて勘弁してくれと叫びたいが、そもそもアーニャが何をしたという話だよ、頭にくるね。

 

だから僕は見かねて連中に喧嘩をふっかける。アーニャがそんなことを引き起こさなくてすむように、これ以上アーニャが傷つけられないように。棚から皿を引っ張り出してフリスビーにしよう。ペンキをガキどもにぶっかけよう。寝ている叔母の髪の毛を昇天ペガサスMIX盛りにしてやろう。

”どうだ、大変にマトモだろう?”と笑いかければ、ダーズリーがカンカンに怒って僕を追いかけ回す。アーニャはそれをみて楽しそうに笑ってくれる。なら、タンコブが増えようと痣が増えようとやる価値はある。……そう、クソガキが僕の代名詞さ!

 

 

2 11歳の誕生日とスネイプ

そんなクソガキな11年間をすごした僕の元にホグワーツから手紙が来たとき、どれだけ僕が嬉しかったわかるだろうか。僕らはまるで奴隷みたいに扱われて、周りはどいつもこいつもロクデナシばっかりで…僕は毎日ぶん殴られるし、アーニャはいつもいびられてる。前世がどうのなんて関係が無しに、僕らは摩耗していた(飢餓と暴力と罵声と孤立と…人を駄目にするには他に何が必要なんだ?)。もう限界だ。これ以上ここに居たら、魔法の世界でなく児相の世界にお世話になりそうだ。

 

”来年の誕生日にはきっと良いことがあるよ”毎年、何も変わらない誕生日がくるたびにアーニャに言った。あるいは、11歳になれば救われると自分に言い聞かせていたのかもしれない。だから玄関先にスネイプ先生が迎えに来たとき、僕は全力で懇願した。

 

”どうか僕らを助けてください。この地獄から連れ出してください”

 

恥も外聞もありゃしない、涙をためて靴にキスをしたくらいだ。身体の節々に青あざを作った僕と、シンデレラみたいに埃まみれのアーニャを見て、スネイプ先生はとんでもなく怒っていた。杖を片手に家へ押し入っていくスネイプをぼろ泣きで見送る僕を横目に、アーニャはしれっと嘘泣きをやめていた。…いとしい僕のアーニャは将来悪女になるかもしれない。

 

なにはともあれ、僕らは長いダーズリー家での生活に終止符を打ち、ホグワーツに入学できることになった。やったぜ。僕はアーニャを抱きしめてウサギみたいにはねながら喜んだ。それを視界の端でスネイプ先生がなにやら複雑そうな顔をしながら見ていた。ポッター夫妻にそっくりだもんな…なんか、すまんな。

 

 

3 ダイアゴン横町

 

両親の遺産で買うお菓子は美味いかって? 美味いね! 死ぬほど美味い! なんせ甘味なんていつ以来だろうか、前世に遡ること二桁年数ぶりだもの!(いかれたダーズリーどもはクッキーひとつだってよこさなかった!)そう考えればダイアゴン横町は間違いなく天国だ! 金貨で叩けば菓子が出る! 資本主義バンザイ! マネーイズゴッド! ああ、黒ずくめで陰気な天使様ありがとう! ついでに買い物も終わらせてきてね!

 

面倒な買い物はスネイプ先生に押しつけて、僕とアーニャはサクッと杖と制服を仕立て終えて観光をしている。まるで絵本の中の世界みたいに不思議な世界が目の前にある。僕のテンションは最高潮だ。アーニャの手を引いてあっちにふらふらこっちにふらふら、まるで遊園地に来た子供みたいにはしゃいでいた。

 

アーニャもつられて楽しそうに笑っていたけれど、ふとしたときに不安げな表情をみせる。未知の世界に引きずり込まれるのは確かに恐ろしいことだ。僕はホグワーツがどんな場所か知っているから気がつかなかった。ちょっと申し訳ない。

 

しかしねアーニャ、僕に言わせればダーズリー一家よりひどい場所はそうそう無いぜ。そう思いながら不安な姉を慰めるべく、食べかけのスティクキャンディーをそっと差し出した。返事は肩パンであった。解せぬ。 

 

 

 

4 キングスクロス駅

 

何も言うことはあるまい。スネイプに持たされた荷物をまとめて迷い無く柱に突っ込めば、僕は盛大な音をたてながらレンガに激突した。アーニャがこらえきれずに大爆笑。大人達は何事かと騒然である。…どうやら本数を間違えていたようだ。いや、「9と4分の3」とかわかりづらいからやめない? 何本柱があると思ってんだよ標識でもかけとけよ。 

 

荷物を拾い集めながら、”僕は古いレンガの質感が大好きで激突するのが趣味なんです!”とアホ丸出しの言い訳をしてごまかしていると、見かねた魔法族のサラリーマンが正しい柱の位置を耳打ちしてくれた。くそう、優しさが痛いぜ。

 

紆余曲折を経てなんとかホグワーツ急行に乗ることが出来た。空いているコンパートメントに二人で乗り込んで、離れていく駅のホームを見送った。子供に手を振る親たちと、それに手を振り返す子供達。なんとなく寂しい気分になったので、僕はアーニャの隣に座って手を握った。アーニャは確かめるように握り返した。

 

……しばらくしてひとつの問題が浮かび上がった。暇なのだ。イタズラと喧嘩に明け暮れていた反動か、じっとしているのはどうにも落ち着かない。誰かがそのうちくるだろうと思っていたが、二人でお手々繋いでたせいか誰も入ってこなかった。あまりにも退屈だったので、アーニャの赤いロングヘアをいじって遊ぶ。叔母の髪型をオモチャにしていたこともあり、ヘアスタイリングはお手の物だ。芸術的な編み込みを今ここに。

 

しばらくそうしていると、先ほどまでとはうってかわって見物人がやたらと来る。単純に生き残った双子を見に来た人や、アーニャの髪がギリシャ女神像みたいになっていくのを楽しむ人、ヒキガエルを探しに来た人とか…ついには廊下がふさがるくらいに集まってしまったものだから、監督生が出張ってくる羽目にまでなった。そんなわけで臨時集会は解散を余儀なくされた。さらば民主主義である。

 

列車がホグワーツについた頃には、アーニャの髪型は結婚式かと言いたくなるほどゴージャスな感じになっていた。あらん限りの言葉で褒めちぎると、アーニャは顔を赤くしてヘッドロックを仕掛けてきた。かわいく出来たのに何故だ。

 

 

 

 

 

  




終わりまで書いてあるけど修正しながらだからペースは未定ってマジ?
マジです。

よろしくおなしゃす!

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