ナイトガンダム物語 円卓の騎士伝説 異聞編   星命樹マナ探索行   作:にしかわ

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聖騎士の伝説

   

 

            フロニャルド

 

 

 

 この世界を初めて見た者達は皆等しく感銘を受けるだろうまるで楽園のような神の世界だとある意味その通りなのかもしれない幾多もの精霊や神々や神獣が息づきその全てが善性がとても高いのである、そんな世界の為かそこに生きる人々も善良な人々が多く殺し合いという戦争自体がないのである。

 

 そんな平和な世界でもそれを脅かす存在が尽きないというのは悲劇なのであろうそれとも平和と争いは表裏をなすものだという事なのだろうか、それでも人々が血を流しあわないそれだけでも究極の奇跡と言わざる得ない事に変わりはないのだ真の楽園とは心の内なる善性のみが可能とするのかもしれない。

 

 

     パスティヤージュ公国

 

フロニャルドの南方に位置する国であり昌術と言われる独特の技術の研究が盛んでありまた

大型の鳥類ブランシールの飼育がおこなわれいる古い歴史を持つ国でありその首都であるエスナートは芸術の都でも有名である。

 

そして今現在のフロニャルドを作った切っ掛けとなった国である。

 

その首都エスナートにある領主が住まうエッシェンバッハ城の地下で二人の男女が向かいあいながら調べものをしていた。

 

女性のほうは美しい金髪に瞳に星のマークが浮かんでおりその雰囲気はとても穏やかで優しい空気をまとっていた

 

対する男性は狼の耳と尻尾があり、銀髪に鋭利な雰囲気を放っているがその瞳には深い知性の輝きを持ちどこか透徹した雰囲気を纏っていた

女性の名前はアデライト・グランマニエそして男性の名前はヴァレリア・カルヴァドス

 

彼等はかつて数百年前にパスティヤージュ公国を建てた祖でありそして幾多もの魔物を打倒し平和な時代を築き上げた英雄達である。

 

自分達の為すべきことが終わったのでその後眠りについていたのだが、ふとした事から目覚めることになり、しばらく今のフロニャルドの様子を見守る事を決めしばらく滞在する事にしたのであった。

 

「ふあああーーなあ アデルちょっと息抜きしようぜこうも毎度毎度書物とにらめっこばっかりしてたらカビがはえちまうぜ」

 

「もうヴァレリーはそのセリフは何度目なのです」

 

「だってよ、こうも地下にこもってばかりだとなぁ」

 

「それで、外に行って覗きとかしようしているのではなくて」

 

「うっ、そ・そんな事ないぞ本当にただ外の新鮮な空気がすいたいなーと」

 

ヴァレリーが額に汗をかきながら言い訳を言いそれに半目になりながらアデルは溜息ををつくと二人のいる部屋の扉が勢いよく開き一人の少女が飛び込んできた。

 

リスの耳と尻尾にお転婆な雰囲気と好奇心旺盛な瞳が印象的である、名前はクーベル・E(エッシェンバッハ)・パスティヤージュ。

 

現パスティヤージュ公国の第一公女であり時期領主見習いでありアデルとヴァレリーの子孫でもある。

 

「ご先祖様、お茶を用意したぞ少しは息抜きせんとな」

 

「まあクーベルありがとう」

 

「おっいいタイミングだぜちょうど息抜きしたかった所だ」

 

「ふふん、時期領主としてこれくらい当然なのじゃ」

 

と胸を張るクーベルの背後から紅茶とお菓子が乗ったカートを押した侍女達が現れ恭しく準備をすると一礼して去っていくのであった。

しばしお茶とお菓子に舌鼓を打った後、クーベルがアデル達に尋ねた。

 

「それでご先祖様、一体何を調べておったのじゃ」

 

「それは昔の伝説で少々気になった事があったので」

 

「気になること」

 

不思議そうに首を傾げるクーベルにヴァレリーが頬月をつきながら答えた

 

「ああ、俺達よりもっと昔に魔物達と戦った奴等の事だ」

 

「ご先祖様達よりも前じゃと?それは一体どういう話なのじゃ」

 

「それは今から千年以上前にあった戦いなのです、その時は今程技術等が発展しておらず人々は魔物から隠れ住んだり強力な土地神や精霊の庇護を受けたりしながらくらしていたそうなのです・・・ですが」

 

「ですが?」

 

困惑した表情になるアデルにクーベルが質問すると今度はヴァレリーが答えた。

 

「なんでもある日突然今まで見た事のない魔物が現れたんだとさ体が金属や石で出来ていてなしかも倒しても倒しても際限なく現れやがったんだとよ」

 

「なんじゃそれはそもそも魔物とは土地神や精霊の病気ではなかったのか」

 

「ええ、確かにそうなんですがその時現れた魔物達は違った、書物に書かれたその姿はまるで心のない機械のような印象を受けるのです」

 

「んでもってそうこうしてるうちに遂にその魔物達の親玉が現れやがったんだそうだ、青白い瞳に鉱石の体と翼を持ちその吐息は雷で血はまるで油のようだったんだってよ」

 

「その悍ましい姿から人々はその魔物達の王をこう呼んだのです暴食の業龍ギンヌンガカプと」

 

「そして真の恐怖はそこから始まったそうだ、なんでも手あたり次第に自然や生命を食い散らかしさらに土地神や精霊も結構犠牲になったらしい」

 

「な・なんとそんな魔物がおったとは、それでその後どうなったのじゃ」

 

「フロニャルドの人達は土地神や精霊と協力して戦ったのですがまったく敵わずそしてみんな次第に追い詰められて行ったそうなのです、それでもなんとかフロニャルドを守ろうと最後まで戦おうとしたのです」

 

そうしてアデルは一息をつき紅茶のカップを手に取り少し冷めた紅茶を一口だけ口に含むそんあアデルにクーベルは待ちきれない様子で続きを促す。

 

「そんな時ある集落で一人の幼い子供が病に倒れたでも薬草を取りに行こうとも魔物達が蔓延る所を通らなければならない、皆が困っているとき一人の少女が周囲の人々が止めるのを聞かず集落を飛び出し薬草を取りにいってしまったのです」

 

「そして数日たっても帰ってこなかった人々は魔物に襲われてしまったのではないかと思ったそうです」

 

そんなアデルの言葉は当時の悲痛な様子を想像していたのか辛そうだった、となりのヴァレリーも顔をしかめていた。

 

「そんな中遂に魔物の大群が押し寄せて来ましたもう駄目かとみんながあきらめかけた時少女はかえってきたのです、不思議な姿をした13人の騎士を連れて」

 

「13人の騎士は瞬く間に魔物の大群を打ち破り人々を助け出しましたそして13人の騎士の長はこう名乗ったのです、自分達はスダドアカワールドから来たブリティス王国の国王にして円卓の騎士団が長ユーサーガンダムと」

 

「スダ・ドアカワールド?!ブリティス王国じゃとまさか????!!!」

 

驚愕するクーベルにアデルとヴァレリーは苦笑する背伸びはしていてもまだこういう所はまだ子供だなと思い。

 

「そう彼等はシンク達とは別の異世界から来たということなのですそれも人間ではなくMS族というまるでロボットのような容姿をしていたそうなのです」

 

「そして人々から話を聞いたユーサーガンダムと円卓の騎士達は魔物達の討伐を決意し彼等の元にフロニャルドの人々は団結して戦いそして遂にユーサーガンダムの持つ聖槍ロンによってギンヌンガカプは滅ぼされ再び平和を取り戻したのです」

 

「おおっ凄いではないか」

 

「ええそしてその後人々はユーサーガンダム達円卓の騎士団に感謝のお礼として星命樹マナの若木と雫を送ったのですそして彼等は自分達の世界へと帰ったそうなのです」

 

「ご先祖様以前にもそのような方々がいたとは、そういえば星命樹マナとは一体なんなのじゃ?」

 

「フロニャルドに遥か昔から存在する神樹だそうだ、星の力を蓄え天に届かんばかりの大きさを持ちその木の葉から生じる雫はどんな荒れ果てた大地を復活させる事ができるんだとよ」

 

「ええ私達もその星命樹マナを探した事があるんですが、見つける事は出来なかった」

 

「ご先祖様が世界中を探し回ってもか」

 

「いくら探し回ってもなにも見つからなくてな結局断念する事になっちまった」

 

「恐らく何か鍵となるものが必要だったのではないかと私は考えているのですが」

 

「そうなのか、しかしそのユーサーガンダムというお方はすごい方じゃのう遥々遠い異世界から来てたすけてくれるとは」

 

「ええ書物ではとても高潔で優しくて紳士な騎士だったそうなのです」

 

「にひひ、つまりヴァレリー様とは正反対という事じゃな」

 

「なっおいそこで俺とくらべんなよ第一魔王なんて呼ばれている俺が紳士を気取ってどーすんだよ・・・」

 

「まったくです、ヴァレリーも少しは見習って欲しいです」

 

「おいアデルーーーー!!!」

 

嘆息するアデルを見て情けない声を出すヴァレリーそんな二人を見て意地悪な笑みを浮かべるクーベルとても穏やかな空気が流れていた。

 

「そういえば、そろそろシンク達がやってくる時期でしたね」

 

「うむ!久しぶりにレヴェッカと会えるのじゃ色々準備せねば」

 

「あいつらが来るのかどうりであちこちソワソワしているわけだ」

 

「ミルヒ姉とレオ姉も楽しみにしておるじゃろうしのどんな歓迎にしようかの」

 

久しぶりに会う大切な友人達の事を思い浮かべながらクーベルは楽しそうにするのであった。

 

 

 

武はふと闇の中で目覚めたしかし彼の意識は今自分が夢を見ていると何故か理解できていた、闇の中で漂っていると彼の前で極光が現れたそれは様々な色彩を放ちながら力強く輝きを放つまるで銀河の光のような神秘的な印象を受けた。

 

(これは一体????・・・・)

 

すると光から幾つもの光の粒子が力強い輝きを放ちながら飛び立ちそれがいつの間にか目の前にあった地面に落ちるとそれは瞬く間に巨大な大樹へと姿を変えるすると地面から清らかな泉や深緑の草に覆われた平原、豊穣に満ち溢れた森等が生まれた。

 

 

(神代の時から伝えられた世界樹みたいだなでも一体何故?)

 

訝しむ武の前で豊かな大地から次々生命や精霊が現れ穏やかな営みを始め瞬く間に世界に広がっていった。

 

生命が溢れた後しばらくして、大樹から光が溢れそれは一人の女性の形になるその女性は嬉しそうに目の前の美しい光景を見守る、その姿はまるで慈愛の女神のような深い愛に満ち溢れていた。

 

このまま穏やかな日々が続いていくのかと武が思っていると、大地から昏い影が現れだし生命や精霊を襲い始めたその光景を目にした女性は光の剣を手に影を払うも影はどんどん現れ豊かな大地を蝕んでいくその内女性も追い詰められていきついに影は大樹に取りつこうとしたその時武の頭上で黄金の輝きが現れた。

 

(今度はなんだ?!!)

 

 驚いた武は顔を上げるとそこには神々しい光を放つ黄金の竜神がいた力強く雄々しい翼と深い威厳を携えた瞳が大地を見ると竜神は悲しみの涙を流しながら自分の体の一部を切り離し大地に落とす、すると白銀の涙と竜神の欠片は絡み合い一つになって大地に落ちそれは黄金と白銀の鎧を纏った騎士となり影を次々と切り払っていった。

 

打ち破られた影は一つになって巨大な獣になり騎士と女性を襲うも光の剣と騎士が持つ光の槍の前についに力尽きて滅びるがその時女性も力尽きて倒れてしまいそれと同時に大樹も枯れ始めてしまう、その女性の回りでは幾多の動物や精霊が涙を流しながら悲しみそして騎士達も涙を流し悲嘆する。

 

彼等の流れ落ちた涙が女性に掛かるとその女性は光を発して苗木へと姿を変えていたそしてその傍らには光の剣が変わらず輝いていた。

 

 

「武兄さま起きて、武兄さま!」

 

突如聞こえてきた妹の言葉に武はハッと目を覚ました。

 

「梓乃?・・・」

 

「どうしたの武兄さま?」

 

「ああいやなんでもないよ、それよりおはよう梓乃」

 

「おはよう武兄さま」

 

満面の笑みを浮かべながら抱きついてくる梓乃の頭を優しく撫でながら武は今しがた見た夢を思い起こす。

 

(夢にしてはやけにはっきりしてたな何かの予兆なんだろうか)

 

何か強い予感を感じ不安を覚えるのだった。

 

 

 朝食の食卓の上には炊き立てのご飯が温かい湯気を上げ新鮮な鮭を丁寧に焼いた焼き鮭が食欲を刺激する匂いをだしこれまた丁寧にだしを取った味噌汁の匂いが落ち着かせる、主菜は昨日からしっかりと味をしみこませた鰤大根がまたさらに食欲をさらに引き出す。

 

両親が家を留守にしている時は鞘八斗家の台所は長女の星華の担当である、しっかりとした料理の出来に満足気に星華は頷くと台所に武と梓乃が入って来た。

 

「おはよう、武、梓乃」

 

「おはよう姉さん」

 

「おはよう 星華姉さま」

 

「今朝ご飯が出来た所よ冷めない内に食べましょう」

 

「うん」

 

「はい、姉さま」

 

姉が作った朝食を梓乃は嬉しそうに頬張るその横で武は先まで見ていた夢が気になりせっかくの食事もどこか上の空であった、そんな武の姿が気になったのか星華は声をかける。

 

「どうしたの武ボーとして調子が悪いの」

 

「あっいやなんでもないよ姉さんちょっと考え事してて」

 

「そう,もし何かあったら無理せず相談するのよ」

 

「ありがとう姉さん」

 

そうして食事が終わり空いた学校までまだ時間があったためお茶を飲みながらゆっくりしているとテレビのニュースでアイアンアスレチックの特集が映される、そこには黒髪のショートの少女と金髪の少年が色々な障害物を越えている姿があった。

 

「あっアイアンアスレチックだ」

 

「梓乃は本当にアイアンアスレチックとか好きね」

 

「うん」

 

「この放送は今年のか少年の部はこの二人の独断場だったね」

 

「二人とも幼馴染で師弟関係なんだって」

 

「フーンそうなんだ、去年は黒髪の子が勝っていたけど、今年は同着か来年はどうなるかわからないな」

 

「うん、二人ともかっこいいよね武兄さま」

 

「そうだね梓乃来年が楽しみだ」

 

「武、梓乃そろそろ学校に行く時間よ」

 

「あっ本当だ」

 

梓乃は星華の言葉に慌てて自室に戻り武も席を立とうとすると星華が声をかけてきた。

 

「武、今年も修行に行くの?」

 

「ああ そうだけど、どうしたの姉さん」

 

「お父様とお母様から年末には戻るって連絡があってね年末はみんなで過ごそうて」

 

「そうなんだ!わかった今年はなるべく早く切り上げてくるよ」

 

「ええ、お願いね武」

 

話がおわった所に登校の準備が終わった梓乃が台所にやってきて慌てた様子で武に声をかける。

 

「武兄さま早く学校に行こう!」

 

「わかった今行くよ梓乃それじゃ行っきます姉さん」

 

「行ってきます星華姉さま」

 

「いってらっしゃい二人共気を付けてね」

 

学校に向かう二人に星華は手を振りながら送り出すとふっと息を吐く天を見上げる

 

「もうあれから、随分たつのね・・・叔父様、梓乃は元気に育っていますよ」

 

その表情は優しくも嬉しそうであったが一抹の悲しみがあった。

 

 

 

 

ランスローの町は湯治場として有名な場所でありあちこちから温泉の湯気が立ち上りのんびりとした空気が漂っていた。

 

ランスローの町の長の家から嵐騎士ガンダムマークⅡ達、流星の騎士団が出てくるとその後から町長が現れると彼等に頭を下げるその町長の様子に嵐騎士ガンダムマークⅡは気にするなと告げると彼等は探索を再開するべく町長の家を後にするのだった。

 

「最近特に異常な事はなしか・・・どうやら山頂にあるわけではないようだな」

 

「そうだな、山頂にあるなら何か異常に気付くものが現れても不思議ではないしな」

 

「それじゃあ山の中しらみつぶしに探すしかねえってことか」

 

三人は腰を据えて探そうと決意をすると彼等の持っているシルバーディスクが淡い光を放ち始めた。

 

「これはシルバーディスクが反応を!!!」

 

「おおってことは近づいているって事かいやー本当に便利なアイテムだぜ」

 

「しかしこれ程の物一体誰が作ったんだろうな」

 

「別に誰でもいいじゃねえか便利なんだしよ」

 

不思議な力を持つシルバーディスクを訝しむ麗紅騎士に剛騎士が能天気に返すと彼等はシルバーディスクの光が強くなる方向へと向かうのであった。

 

町を後にしようとする流星の騎士団達を物影から見つめるフードを深く被った人物がいたフードに隠れてその顔は見えないがフードから覗く口元がニヤリと笑みを浮かべると彼等を追い山へと向かうのであった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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